クモのページ
「蜘蛛」といえば、おおかたの人は毛嫌いするし、女性の方は鳥肌の立つ方も多いでしょうね。 クモという生き物は全体としては節足動物門・鋏角亜門・クモ網・クモ目という仲間に属していて、同じ節足動物の中のエビやカニ(甲殻類)や昆虫とはそんなに近い生き物ではありません。私の中のイメージではカニさんにずいぶん近いのですが… クモ網に属する動物はクモ亜網を始め、サソリ亜網やダニ亜網などで、親戚一同あまり人間に好かれる生き物ではないようですね。 エビやカニなら皆「おいしい」と言って食べているのに… (クモたちにとっては食べられなくて良かったんでしょうが…でも、食べる国もありますか?) クモの体について、専門家や愛好者でもない人がまじまじと見ることは少ないと思いますが、なんとなくカニやヤドカリのような感じ。 もともとの起源は海にあるはずなのですが、海では甲殻類などとの生存競争に敗れて絶滅し、陸上に進出したものの子孫だけが繁栄できたということでしょうか?今でも「ウミグモ」という鋏角亜門の分類群が海に暮らしていますが、地上のクモとは類縁的には近くないようです。 クモの体は前胸部と腹部の2つに分かれていて、前胸部に4対の歩脚(つまり8本足)を持っているのが特徴です。 イラストレーター(自称)のI田先生に解説図を書いてもらいました。 |
クモは網を張る・張らないにかかわらず糸を出します。「蜘蛛の糸」といえばあのお話。 「足が八本もあって、生理的に受け付けらんな〜い」みたいな台詞も良く聞きますが、多分「生理的」ではないでしょ? それ以外にも子供たちは「ウサギは優しい」、「キツネはずる賢い」とか「狼は悪党」、「カマキリは残忍」みたいなイメージの刷り込みを受け続けて育つことで、ステレオタイプな動物像を確立してしまうことが残念です。特に絵本などの影響は無視できず、上記のような表現を安易に使うストーリーは感心しませんね。 もしそんなものが有るとしたら、人類は多分アフリカの肉食獣に対して恐れや嫌悪感を持つのが当然じゃないのかな? もちろん中生代に存在した哺乳類の分類群は全て絶滅していますし、恐竜などの主竜類も哺乳類型爬虫類も(どちらも現生の爬虫類から連想するものとはだいぶ違う生き物と思いますが)元を正せばみんな古生代に祖先的爬虫類から分化したのではないのかしら? |
ハエトリグモ科 ishidaが最も好きなクモたちの仲間ですが、「ハエトリグモ」というのは非常に種類が多くいるそうです。 全て徘徊性で、多くの種類は非常にジャンプ力があり、昼行性で非常に視力が良いようです。 アシダカクモが夜行性のため目が小さくて、全て前の方にかたまってついているのに比べて、ハエトリグモはいろんな方向が見えるようになっています。特に獲物との距離を測るための前方の2対は大きくなっています。(ジャンプの時も、ちゃんと飛び移る先を確認して飛んでいる) だからハエトリグモを覗き込むと必ずと言っていいほど「目が合い」ます(^^)。 このように、ほとんどのハエトリグモの仲間は、抜群のジャンプを見せます。
|
カニグモ科 エビグモ科 カニグモの仲間も徘徊性のクモですが、どちらかというと「待ち伏せタイプ」の生活をしているものがほとんどです。 他にもヤドカリグモとかシャコグモとか、甲殻類の名前にちなんだものが…
|
アシダカグモ科
ササグモ科
|
|
アシナガグモ科、ジョロウグモ科 アシナガグモの仲間も、よく見かける種類が多いですね。
|
ヒメグモ科 センショウグモ科 オオヒメグモなどは家の軒下や物陰に不規則網を張るため、なんとなく嫌われ者? この仲間はわりと強力な毒をもっていて、自分よりも大型の生き物やクモなどを専門に捕らえるものも多くいます。
|
ワシグモ科 ネコグモ科
ウズグモ科 ガケジグモ科
|