ササグモ
節足動物門 クモ綱 ハエトリグモ科 体長約10mm
腹部がスリムで触肢が黒く肥大しているオス成体。
メスは触肢が細くて目立たない。
脚のトゲトゲ感がすごい。
前脚を広げてメス(上)に接近するオス(下)
メス(上)に、前脚でそっと触れたり触肢を伸ばして求愛するオス(下)。この後反撃にあって遁走(^^;
腹部の斑紋が非常に濃いメス。
マダラアシナガバエを捕食中。
北海道から沖縄までの広い範囲に生息すし、ishida家の周辺では最も普通に見られるうえに個体数自体も非常に多いクモです。 成体の腹部背面には目立つ鮮やかな模様があり、全体的に淡い体色に対してアクセントになっており、美しいクモ(ishida基準)です。 メスはオスよりもやや大型で触肢が細いのに対し、オスの成体は触肢が黒くて肥大しているため見分けは容易です。 本種の属するササグモ科に属するクモ自体はとても少ないのですが、その中でも本種はもっとも繁栄しているものだと思います。 個人的には前中眼と前側眼の関係が「目と鼻の穴」のように見え、その下に続く縦線も含めて「バカボンのパパ」のように見えるのは私だけかしら…
草むらを覗き込めば必ず目に入るくらい普通に見られますが意外に警戒心が強く、危険を感じるとすぐ葉の裏などに隠れてしまいます。
網を張ることなく植物上で獲物を待ち構えてとらえる待ち伏せ型のクモで、細くて長い脚には見るからにとげとげしい棘が生えており、第1・2脚を広げて獲物を抱き込むことで虫かごのように機能しそうです。
オスはメスの正面から前脚を広げて少しづつ接近し、メスの捕食衝動をなだめるように前脚でそっと触れながら黒い触肢を伸ばして求愛します。
しかし、メスに交接の意思がなかったり空腹だったりすると逆にオスを捕らえて捕食してしまうこともあり、実はこれまで交接に成功したシーンは見たことがありません。(メスの反撃にあって即座に落下したり、捕食されてしまったオスは見たことがあります)