ムツバハエトリ

ハエトリグモ科 体長7mm程度

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腹部の模様や色合いを見て、一瞬「オオハエトリ」のように見えました。

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数少ない「顔を上げた」シーン。黒くて大きな触肢が特徴的です。

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このような位置に来ても顔を上げてこちらを見るような素振りはほとんどありません。

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普通はここでこちらを見て視線が合いそうなものですが、ほとんど目を合わせることなく逃げてしまいました。

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巣の外にいたメス。左に子グモが団居している巣の入り口が見える。

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巣の中で団居の子グモ(すでに2令?)を守るメス。

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中の様子がよく見えませんが、団居を守るメスが巣をうかがったオスを捕食しているように見えた。

山地性と思われ、平地では見たことがなくて、特に岩場の岩の上などでしか見たことがありません。

あまりこれといった特徴のない地味な色合いですが、成熟した雄の触肢は黒くて大きく膨らんで目立ちます。
また、本書の4対8個の単眼はハエトリグモ特有の「前中眼(前中央の一対)」が一番大きいのはもちろんですが、他の「前側眼(前外側の一対)」と「後中眼(側面前側の一対)」も大きく、「後側眼(一番後ろの一対)」が「前中眼」の次に大きいのが特徴的に感じます。
ハエトリグモは視覚による認識能力に優れているといわれるますが、8個の眼を使った物体の認識能力に種別の差があるのは確かなようで、一般的なハエトリグモでも前中眼をこちらに向けて「視線が合う」と感じるものが多いですが、種類によってはあまりこちらを見ないものもあり、本種の場合はあまり「視線が合わない」部類に感じるのは、これらの眼の役割が種によって異なるためでしょうか?

東三河での本種の繁殖期は6月中旬ごろだと思われ、七夕の頃には産卵用の巣で2令となった団居の子グモ保護するメスをたて続けに3頭見ました。