マネキグモ 

ウズグモ科  体長12mm前後

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腹側から見たところ。(右が前側です。)

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前に2対、後に2対の脚を伸ばします。(「オナガグモ」は前に3対の脚を伸ばします。)

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体の半分以上が強大な腕です。

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特徴的な「Y字」態勢。

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アクロバチック!獲物の部分で糸が切れていますが、両腕で糸にテンションをかけて揺れないようにしています。

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食事中。

へんてこりんな姿のクモですが、ウズグモの仲間は一般のクモと違って単眼が6個しかありませんが、本種はさらに眼が少なくて4眼のクモです。

マネキグモは「条(すじ)網」と呼ばれる1条〜2条程度の糸を張っただけの網を植物の間などに張り、自分は途中に縦またはY字型に止まっています。
(全く別種ですが、ヒメグモ科のオナガグモによく似た形態ですね。)
ただし、粘着性のない糸を張って、伝ってくる他のクモを狩るオナガグモとは違い、本種は飛翔する昆虫をこの網で捕らえます。

強大な前脚で網を引っ張るようにして腕の間でたるみを持たせ、網に小型の昆虫がかかるとそこを開放することで糸がたるみ、昆虫の動きで網が絡みやすくなる仕組みのようです。
(実際に獲物がかかるのを目撃しましたが、早すぎて何が何だか良く判らない間に獲物は絡め捕られてしまいました…(^^;)
前脚で網にテンションをかけた状態で体を保持し、後脚で出糸器官からの糸をどんどん手繰り寄せるようにして第2・3脚を使ってくるくると回すようにして、あっという間に丸めてしまい、その後は触肢で眼前に掲げるように保持して食事します。
(強大に見える前脚は、獲物を捕らえるためというよりは糸を支えるためにあるようです。)

また、ウズグモの仲間やガケジグモの仲間は、他のクモ類とは違って「篩板(しばん)類」と呼ばれる仲間に属しており、一般のクモの「糸いぼ」とは異なる「篩板」と呼ばれる特殊な出糸器官を持っています。
網の粘着糸も一般的な「粘球」を持っておらず、2本の主糸に篩板から出される「梳糸(そし)」と呼ばれる細い糸が絡みついた構造をしているそうです。
(このような糸でも粘着性はかなりあるようです。)