ケアシハエトリ
節足動物門 クモ綱 ハエトリグモ科 体長約8mm
初めて自力で見付けたオス成体。他のクモのしおり糸を探っているように見えた。
造網性のクモの巣をうかがっている。オス成体は頭胸部の後半と側面の白帯が目立つ。
これはまた別の個体ですが、歩脚は蹠節から先がとても細くて長い独特の体型。
頭胸部が高くて幅が狭い独特の顔付きが「びっくり顔」に見える(^^)
Uさんが見つけてくれたオス亜成体。脚の細長さが全く違う(^^)
最初に出会った個体はメスの亜成体か幼体のようでした。
奄美大島以南の南西諸島に生息する、一風変わった姿のハエトリグモです。 本種は見た目のユニークさだけでなく「造網性のクモの巣に侵入して捕食する」という独特の生態を持ち、一風変わった動きも含めて見ていて飽きないものです。 今回は成熟したメスや産卵行動は見ることができませんでしたが、メスはオスよりも更に体が大きいということなので、次回は是非とも産卵行動も含めて見てみたいです。
以前の沖縄遠征では1回しか出会っておらず、2023年の遠征時に最も出会いたいハエトリグモの一つでした。
Facebook友達のUさんに案内してもらった場所で出会った本種は「思っていたよりもずっと大きい」というイメージで、以前に見たものは成体ではなかったということが判りました。
観察した個体も、第1歩脚で他のクモのしおり糸を探るようにして歩く姿がまるでロボットのようにカクカクしていてユーモラスでした。
また、同じくUさんのFBでの投稿で初めて知ったのですが、本種の場合は「ハエトリグモはクモの巣を張らない」という常識からはちょっと逸脱しており、産卵時には他の造網性のクモに近いわりと大きな不規則網を張り、その中央に枯れ葉を吊るした中に産卵するそうです。(一般的なハエトリグモは葉や岩の窪みに作った袋状の産室の中に入って産卵する)