その他の昆虫@
直翅目
(バッタ目)の昆虫
いわゆるカマキリの仲間です。 カマキリといえば、他の昆虫に比べて特殊化が進んだ体の構造が特徴的ですね。 特徴のひとつである目には「偽瞳孔」というものがあって、まるで人間の瞳孔のように見えます。カマキリの顔を覗くと、必ずこっちと目が合うように見えるのはこのせいです。 他の昆虫とは明らかに違うプロポーションは、前胸部(胸部を構成する3つの要素のうちの一番前)が非常に長いことによるものです。 前胸部にカマキリの名の元になった「鎌」がついています。鎌はもちろん前肢が獲物を捕獲するように特殊化したものですが、タガメなどと違い普通の歩行にも使えるようになっています。 またまたここで(自称)イラストレータのI田先生の説明図です。 獲物に近付く時や、普通に移動する時はカメレオンのように体を前後にゆすりながら進みます。 (トンボを捕るときなども、指をぐるぐるやるよりこの手のほうが捕まえやすいようですよ。) カマキリを捕まえる時にはコツがあって、後ろから前胸部を前肢の付け根と一緒につかみます。 前足をフリーにしておくと自慢の鎌で反撃を喰らったり(これはかなり痛い)、あまり頭に近いところをつかむと噛みつかれたりします。(頚は非常に柔軟で、後ろまで頭を回せます。) 中国では「蟷螂の斧」※1といって、相手構わず斧(鎌)を振るうように言われていますが、見る限りそんな事はそれほど無く、普通は自分より大きな相手に対しては襲いかかったりはしません。 カマキリを覗き込むと、普通はまず両手(?)を合わせて伸ばし、木に擬態するかのような姿勢(私は「お祈りの姿勢」と呼んでいます)でじっとしています。 (なんとなくナナフシのような…) 更に危険を察知するとさっさと逃走することも多く、幼虫はよくジャンプして逃げますね。 逃げ場がないときなど、オオカマキリは追い詰められると突然鎌と翅を広げて威嚇のポーズを取ります。同時に翅を震わせて音を出し、口も広げて恐ろしげな顔つきまでします。 荘公が見たのもそんな姿かも… 自宅周辺で見られるカマキリはオオカマキリ、ハラビロカマキリ、コカマキリ、チョウセンカマキリなどです。 個体数はハラビロカマキリが最も多いようです。逆にコカマキリは少なく、チョウセンカマキリはほとんど見たこと無いかな? 秋に交尾・産卵の時期を迎えると盛んに移動する為、交通事故に遭う確率が高くなり心が痛みます。 ※1「韓詩外伝」中国の戦国時代、斉の荘公の故事として語られる話し。 荘公が猟に出たとき、その車に対して斧を振り上げて打ちかかる姿に、「もし人間であれば天下の勇者となっただろう」と感心し、車をよけて進ませた。御者の説明では「これは蟷螂といって、前進するばかりで後退ということを知らず、自分の力をわきまえずむやみに相手に挑みかかるのです」とあり、一般には無鉄砲な蛮勇のことをさす。「荘子」外篇にも「猶蟷螂之怒臂以當車軼」とあり、むやみに理屈を振りかざしても、カマキリが肘を怒らして車輪に打ちかかるようなものだと諭す場面に使われている。
ナナフシ目の昆虫 いわゆるナナフシの仲間です。
ゴキブリ目の昆虫 いわゆるゴキブリの仲間で、世間では嫌われ者の代表選手ですね。
カワゲラ目の昆虫 不完全変態をする昆虫で、幼虫は主に流水中に住み、渓流の石の下などで見られます。
|