メスアカフキバッタ 

直翅(バッタ)目 バッタ科  体長35mm前後

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フキバッタの仲間は主に山地に住み、翅が退化して飛ぶことの出来ないものが殆どです。
そのため、地域によって変異もあり、多くの種や亜種に分かれているため、分類上整理されていないものも多いそうです。

写真のものは色合いや分布から、「メスアカフキバッタ」としました。
撮影は湖西連峰(静岡県と愛知県の県境)の稜線上で、主にクズやススキの葉上で見られます。
不思議なことに、同じ東三河でも豊川(中央構造線)をはさんで15Kmほど離れた豊川市の山地では見たことがありません。
分布は山梨県〜静岡県となっていますので、中央構造線が分布を分断しているという意味のようです。(実際には愛知県の東端の豊橋市は分布域に入っている)

名前の通りメスだけが赤いという特徴と、同じ場所に通常のミヤマフキバッタ(同属)が混棲しているため、「メスアカフキバッタのオス」(ややこしい)だとはっきりわかる写真がありません。(上の写真は全てメスです。)

------------------- 2012.09 追記 --------------------

「バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑」(北海道大学出版会)の記載を基に、写真を整理して「メスアカフキバッタのオス」を同定しました。

また、三河地方での生息状況は上で書いた「中央構造線が分布を分断」というよりは、中央構造線に沿って流れる「豊川」による分断のようです。
奥三河の山地では中央構造線より西の茶臼山でも生息が確認できました。

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背面が茶褐色で、眼過線が前胸部後端間で続いているのと、尾端の形状で判断しました。

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全体的に緑の部分が多い色合いのメス。