マダラバッタ 

直翅(バッタ)目 バッタ科  体長35mm前後

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沖縄まで行って初めて見た本種のメス。

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同時に見た色合いの違うオスは一回り小型でスリム。

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こちらは少し緑が入った個体。

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判り辛いですが、オスは後肢の黒い膝から白・黒・青・赤と色付いている。

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こちらは肢の特徴が判り易い?緊張すると脱糞するのは多くのバッタに共通の行動ですね。

北海道から沖縄までの広範囲に分布し、荒れ地の草原や河川敷、海岸の草地などで見られる中型のバッタです。
色彩多型で、全体が緑色のものから明るい茶色、こげ茶色まで、中間的なものも含めて体色のバリエーションは多彩です。
後肢の脛節が白・黒・青・赤の縞模様(実際は観察ではこの特徴はオスのみ)になっていることから「斑バッタ」と命名されているとのことですが、バッタ科は後肢をしっかり折り畳んで静止することが多いため、なかなかちょうど良い写真が撮れていませんでした(^^;
オスはメスに対して後肢を曲げ伸ばしして腿節内側の白黒のストライプと脛節の色付きの部分を見せ付けて自分をアピールするようです。

後肢の特徴は、同所的に生息する「クルマバッタモドキ」もよく似ていますが、本種のほうがやや小型で頭部が細長く見えることと、前胸背面が平坦になっている(クルマバッタモドキは翅が横縞模様で後肢脛節が赤く、前胸背面中央が尖ったエッジになっていて後端も尖っている)ことで見分けられます。
また、クルマバッタモドキや近縁のクルマバッタは、飛翔した際に「ブーン…パチパチパチ」と、特徴的な羽音を立てます。
本種は前述のように体色変化の幅が大きいですが、前胸背面に複眼後部から続く「水」のように見える斑紋と、前翅前縁付近に付け根から2/5程度まで、帯状の明色部があるのが特徴的で目立ちます。

「ヤマトマダラバッタ」も一部生息域が重なり、同時に見られることがあります。
本種と名前もよく似ていますが実際は属が異なり、外見ももっと砂地に適応した細かな暗色班に覆われ、頭部も丸くて「イボバッタ」を大きくしたような外見です。

これまでishidaが本種の生息環境にあまり立ち入っていなかったからなのか、初めて本種を認識したのは2016年の沖縄遠征が初でした。