(ishida式の趣味に特化した…) マクロ撮影の薀蓄 

【 ishida式のマクロ撮影の機材と使いこなしG 】

これまでのマクロ撮影機材とishida式のテクニック等について、第1回は機材についてが主体、第2回でマクロ機材の使いこなしのテクニック、第3回第4回第5回では単なる新機材の紹介(導入の言い訳?)第6回で、等倍以上のマクロ撮影のフラッシュ撮影用にフラッシュディフューザー製作、第7回でツインフラッシュ導入について書いてきました。
しばらく間が空いていましたが、マクロ撮影についてはishida式のメインテーマでもあるので(^^)引き続き色々考察やら物欲の果ての顛末なども含めて書いていきたいと思います。

まずはおさらいですが、もともとマイクロフォーサーズの利点と言われている中で
・同じ焦点距離のレンズなら画角はフルサイズ(135フォーマット)換算で2倍に相当する
 →「MFTは望遠に強い」「レンズを含めたシステムが小型化できる」と言われる。
・同じ画角で撮るなら必要焦点距離が1/2となるため被写界深度が深い(ように撮れる)
 →一般的には「MFTはボケにくい」と言われる。

というセンサーサイズの違いによる物理的な特性があります。
もちろん一般に言われるような「M.ZD 40-150mm F2.8 PRO」がフルサイズの「80-300mm F2.8」と同じだということはなく、あくまでも40-150mm F2.8のレンズの中央部を切り取っているという意味という理解が必要です。

それでも画面のアスペクト比を無視すればフルサイズの1/4の面積に2000漫画素程度が詰め込まれているため、フルサイズの高画素機「α7R」系の6100漫画素の中央部をクロップした1525漫画素よりも高密度でピクセルサイズが小さいことになり、高感度に弱いとはいえ高精細なセンサーであることはある意味で利点です。
もちろん、マクロ撮影時に同じ画角で撮る場合の被写界深度が同等になる絞り値は、焦点距離が半分なら絞り2段分は開けたのと同じということもいえます。
つまり、MFTの90mmレンズと同じ画角で撮りたければフルサイズは180mmレンズが必要で、同等の被写界深度を得ようと思うとフルサイズは2段余計に絞らなければならないという意味です。
こういう条件に限定して比較すれば、フルサイズに対してピクセルサイズが小さいことによる高感度耐性が悪いといってもそんなに不利ではないともいえます。
もちろん普通に暗い条件で風景とか星空とか撮ったらピクセルサイズの差による物理特性は如何ともしがたいので、暗所の性能や快調性にはそれ相応の差があるに決まってますけど…(^^;

今になって思えば、現在のセンサー技術の進歩や表面照射と裏面照射の違いもあるとはいうものの、初代「E-M1」が1628漫画素だったのって、現行の「SONY α7RX」の6100漫画素とピクセルピッチは同じくらいだったんですね…

拡大率が大きくて高精細なセンサーを積んだMFT機の場合、逆に言えば同じような解像力を求めるとレンズ性能的には「α7R」が要求する解像力に相当する性能を要求されるという意味にもなります。
そんなわけで、旧世代のフルサイズ用レンズをマウントアダプタ経由でMFT機で使用すると
・そもそも画角が半分になるため広角に弱い
・高性能レンズでないと解像力が物足りなく感じる
・各収差が2倍に拡大されて見えるため、レンズの収差(特に色収差)の影響が大きい
・画角の中央部しか使わないので、周辺画質についてはあまり関係ない

とも言えると思います。
フルサイズ用のレンズを使用すると、求められる限界解像力は2倍となり、軸上色収差なども2倍に拡大されて見えるという、レンズの粗探しになってしまうことも起きてしまいます。
ただし、イメージサークルの中央しか使わないため、像面歪曲や周辺減光、倍率色収差など特に周辺で厳しい部分の画質についてはフレーム外で見えなくなるという利点(?)もあります。
ただ、近年のデジタルカメラはレンズのプロファイルデータをもとにして電子的な補正をかけて各収差を消す方向になってきているため、MFT機でプロファイルデータを持たない他フォーマットのレンズを使用すると、特に軸上色収差については目立つ傾向にあるのも事実です。
余談ですが、某社の白い鏡筒の300mm/F4の単焦点レンズをMFT機に取り付けて試写したら、倍率色収差がすごく大きく見えて、解像感も何だか物足りなくて驚いたことがあります。
世間的にはMFTのレンズを軽く見る風潮もあると思いますが、上記のように拡大率の大きいMFTフォーマットの場合はレンズに求められるクライテリアは実はけっこう高いんですよ。

また、勘違いしている人も多いと思いますが、MFT用に最適化してもレンズのサイズ自体は焦点距離とF値でほぼ決まってしまうため、MFTだからといってレンズ自体は一般に思われるほど小さくできるわけではありません。
(フランジバックやイメージサークルに最適化することで設計の自由度は上がると思うけど)
実際、C社のレンズキットなどで使われている「75-300mm」クラスのレンズと「M.ZD 75-300mm F4.8-6.7」のサイズはほとんど違いません。(撮影画角はセンサーサイズによって決まる)
当初はミラーレス化によるショートフランジバックを生かした新しい設計の交換レンズ群は安いレンズでも描写性は良好だったし、システムとしては一眼レフとの重量・サイズ差は歴然でした。
しかし、ボディサイズも(極論を言えば)フルサイズ機でもミラーレス化されればセンサーサイズの差分しかないともいえ、最近はフルサイズ陣営の最新のミラーレス用レンズもこぞって小型化してきているし、MFTとフルサイズ機ではボディサイズが逆転しているものさえあって、MFT陣営は換算焦点距離を用いて「システムの小型化」を喧伝しているのにすぎません…

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フルサイズ相当300mmでこんな写真が撮れるとすると、MFTは単に緑枠範囲を切り取っているのと同じ。

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MFTだとこんな範囲が写るため、600mm相当と称する。(300mmのレンズで600mm相当の「画角」の写真が撮れる)

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「M.ZD 12-40mm F2.8 PRO」40mm・F2.8で撮影。当初は本当にボケにくいんだなあと思った…(^^;
画角はフルサイズ80mm相当だが、ボケ感は80mm・F2.8ではなくあくまでも40mm・F2.8の描写です。

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フルサイズ40mm・F2.8で撮影中央緑枠内だけを切り出したMFTの画角イメージ(合成写真)。

いつもながら前置きが長いのがishida式ですが、今回は特に長い…(^^;;;;;;;;;

以前の記事では中古で購入した「Canon EF180mm F3.5L マクロ USM」について書いていますが、望遠マクロは使い勝手的には昆虫の撮影には適していると思っています。
しかし、ishidaとしてはMFTネイティブなマクロレンズってマニュアルフォーカス時の「電子フォーカス」がどうしても馴染めません(^^;
各方面からの望遠マクロ要望に応えてOMDSから発売された「M.ZD 90mm マクロ F3.5 PRO」も同様に電子フォーカスであることがどうしても受け入れづらいため、なかなか食指が動きません。
(ishidaの場合はお値段の要因も大きい…(^^;;;;)
そんなことから、マニュアルフォーカスの使い勝手の良い他マウントの一眼レフ用望遠マクロに食指が動いているのがishidaの現状です。
更には、MFTネイティブなレンズとしては多くのレンズがフルサイズ換算でハーフマクロレベルの近接性能を持っており、「M.ZD 12‐40mm F2.8 PRO」「M.ZD 40-150 F2.8 PRO 」「M.ZD 300mm F4 PRO」「M.ZD 100-400mm F5-6.3」といったレンズは、テレコンバータと組み合わせるなどすることで(等倍撮影まで求めなければ)ほぼ望遠マクロ的な使い勝手も備えていますので、多くのケースではマクロ専用のレンズを必要としないという人も多いと思われます。
オリンパスのアンケートにも「実焦点距離150mm以上の望遠マクロが欲しい」としつこく書きましたが、メーカーの答えとしては「90mmマクロ+MC-14(126mm)か+MC-20(180mm)を使ってね」ということになるんでしょうね。

2023年の春の沖縄遠征時に湊和雄さんともそんな話をしましたが、「SIGMA APO MACRO180mm F2.8 EX DG OS HSM」がカタログ落ちした現状、今後はカメラメーカー・レンズメーカー共にミラーレスに移行しているため、(MFT機にアダプタ経由で取り付け可能な)一眼レフ用の(ミラーレス用も?)このクラスのレンズが登場することはこの先も無いということは残念ながらほぼ確定的です。
ishidaの場合は「遠くの被写体を寄らずに撮れ、そのままシームレスに等倍撮影できる」というところに魅力を感じているんですが…
そんな考えもあって、沖縄遠征から戻ってから「奮発してSIGMA 180mm F2.8 EFマウントを(中古で)買っちゃおうかな」と思いましたが、踏ん切りがつかずにいるうちに何故か中古価格が急速に高騰…中古でも新品並みに高騰&新品の販売価格も上昇してしまいました。
特に(マウントアダプタ経由で他車ボディに取り付けた際の相性問題が起きやすいN社Fマウントのレンズに比べて)C社EFマウントのお求めやすい中古品のタマ数が激減したのは、やっぱり製造中止を受けての駆け込み需要か、価格上昇をあてこんだ転売ヤーによる投機バブルのせいでしょうか…
そんな感情が交錯する中で、またまたAmazonの密林で再び遭遇したのがこれです(^^;

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TAMRON SP AF 180mm F/3.5 Di MACRO(B01E)2023年9月に購入。

こういうところがishidaのいけない所です(^^;
もともとはCanonの180mmを購入する前に本製品の新品が格安で販売されているのを見掛けて購入しようと思ったものの、一足遅れで売り切れてしまったため購入しそこなったものです。(仕方なく(?)中古ながらお値段の高いCanon 180mmを購入)
今回も再び新品が更にお安く¥39800で販売されているのを見てしまい、Canon EF 180mmの玉ボケのカクカクさにやや残念感があったのも相克し、ついついポチってしまいました。

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Canon EF 180mm F3.5L マクロ USMは仕様的にもクリソツ…(^^; 2020年6月に購入。

このレンズは2003年1月に発売された21世紀世代・デジタル対応のDiレンズですが2016年には既に生産終了してしまっている短命な製品で、Canon 180mmとの比較で大きな違いは
・AF駆動が TAMRON:DCモータ(AF/MF切り替え) Canon:USM(切り替え無しでDMF可能)
・絞り羽枚数 TAMRON:7枚(疑似円形絞り) Canon:8枚(非円形絞り)
・フードを着けたままでフィルター枠を回転させるFEC機能を搭載
といったところでしょうか。
Canonのほうは被写体によって生じる8角形のカクカクした玉ボケが玉に瑕ですが、お得意の超音波モータ「USM」による静かでスムーズなAF駆動とAF後に切り替え無しでMF可能なこと、フリクション駆動ながらバックラッシュ感の無いスムーズなMFの操作感は好印象です。
TAMRONのほうは昔ながらのDCモータによるAF駆動は音もうるさいし、マニュアルフォーカスに切り替えるにはフォーカスリングの前後操作によるクラッチ切り替えが必要(スイッチ操作は不要)です。
その際のピントリングの操作感は滑らかで感触としては非常に良好ですが、MF位置のままでAF駆動するとピントリングが盛大に回転するためびっくりします…昔のAFレンズあるあるですが(^^)
逆にAF位置のままではピントリングは連結されていないため、MFしようとしてピントリングを回しても空回りしてしまいます。
AFでのフォーカス駆動自体はどちらのレンズも超ゆっくりでそれほど優劣は感じないけど、Canonのほうはフォーカスレンジリミッターを装備しているが、TAMRONは未装備という違いはあります。

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Canon 180mmは円形絞りではなく、玉ボケも8角形なのでカクカク感がけっこう目立つ。

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TAMRON 180mmは疑似円形絞りだが、絞り込んでゆくと角が目立ってきてやや丸みがある程度になる。

TAMRONといえば昔から90mmマクロなどでマクロレンズの描写性には定評があり、本レンズもその系譜を受け継いだものとして描写に対する評価は高いのですが、そもそも望遠系のマクロレンズは使いこなしも難しくて用途もピンポイントなので、本来が数多く売れるようなものではありません。
更には前述の古臭いAF駆動機構や手振れ補正が搭載されていないこともあってあまり人気がないようで、2023年になってもまだ新品在庫が売られています。
(実際、手振れ補正の搭載されたこのクラスのレンズはSIGMA製「APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM」が唯一無二の存在ですが、これも前述のようにカタログ落ちしています。)

全長が2cmほど短く、重量が100gほど軽いことを除けば、インナーフォーカスで全長変化がないことも含めてスペックはCanon製と大差ありませんが、発売当時の価格は1/2以下とコスパは高い?
期待していた玉ボケに関しては、F6.3辺りからエッジが目立ち始め、以降はやや丸みのある7角形の状態を維持するといった感じで、Canon 180mmよりは好ましいが、絞り羽枚数が9枚の「TAMRON 90mm Macro(F004)」のようにほぼまん丸というほどではないですね。

 

TAMRON
90mm F2.8 (F004) 

Canon
180mm F3.5L

TAMRON
180mm F3.5 (B01E)
 

レンズ構成

11群14枚
(XLD×2/LD×1枚)

12群14枚
(UD×3枚)

11群14枚
(LD×2枚)

重量

550g

1090g

985g

サイズ

φ76.4×114.5mm

φ82.5×186mm

φ84.8×167mm

最短撮影距離
(レンズ先端より)

30cm
(13.9p)

48cm
(24.5cm)

47cm
(25cm)

フィルター径

58mm

72mm

72mm

最大倍率

1:1

1:1

1:1

絞り枚数

9枚(円形)

8枚

7枚(疑似円形)

発売時期
定価(税別)

2012年
90000円

1996年
226000円

2003年
98000円

購入時期
購入価格

2016年8月
39361円(新品)

2020年6月
60400円(中古)

2023年9月
39800円(新品)

実際にマクロ撮影の際の描写性は全く同条件で比較するのが難しいですが、お馴染みの「ハンミョウ(ナミハンミョウ)」の撮影結果で比較してみました。
対象からすると最大撮影倍率1:1での比較ではないため、参考に撮影倍率の高い組み合わせとしてMFTネイティブなレンズ「M.ZD 40‐150mm F2.8 PROMC-20」とか、「M.ZD100-400mm F5.0-6.3MC-14」なども比較対象としてみました。

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「E-M1U+TAMRON 180mm F3.5 」F8 1/250sec ISO200 ±0EV

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中央部を1500×1500Pixelに切り出したものをリサイズ。画像クリックで原寸大の画像が開きます。

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「E-M1U+Canon 180mm F3.5 」F8 1/250sec ISO200 -0.3EV フラッシュ同調

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「E-M1U+M.ZD 40-150mm F2.8 PRO+MC-20(300mm) 」F10 1/250sec ISO320 -0.7EV

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「E-M1U+M.ZD 100-400mm F5.0-6.3+MC-14(560mm) 」F10 1/250sec ISO320 -0.7EV

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中央部を1500×1500Pixelに切り出したものをリサイズ。画像クリックで原寸大の画像が開きます。

結局、ぱっと見た目での優劣はほぼ感じないレベルで、100%に拡大するとCanonの切れの良さ・解像感が優れていますが、アウトフォーカスした部分に軸上色収差による色付きが目立つのと明暗境界線にはパープルフリンジが出やすい印象はあって、逆にTAMRONのほうはエッジの切れやシャープ感は控え目でややソフトな描写なものの、そのぶんパープルフリンジやデフォーカス部の色付きは目立ちにくいのかもしれません。
厳密に見るとエッジがシャープで高周波成分が出やすいCanonのほうが解像力も若干高そうです。
とはいえ差はほんのわずかで、レンズの素の性能としてはどちらも十分に高性能で描写の良いレンズという印象を持ちました。

比較対象のMFTネイティブなレンズ「M.ZD 40-150mm F2.8 PRO+MC-20」「M.ZD 100-400mm F5.0-6.3+MC-14」といった組み合わせは、レンズプロファイルによる収差補正が入った結果も含んでいるためか、JPEG撮って出しでは前述のレンズたちと比べても遜色ない結果なのもちょっと驚き。
「M.ZD 40-150mm F2.8 PRO+MC-20」はテレコンの影響で一般撮影では絞り開放では若干甘さも感じますが、絞り込んで使う前提ならむしろCanon 180mmをも凌ぐ非常に高い描写性を発揮します。
(しかし、最大撮影倍率的にはやや物足りないのも事実です…)

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「E-M1U+Canon 180mm F3.5L」F10 1/25
0sec ISO200 -0.3EV

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中央部を1400×1400Pixelに切り出したものをリサイズ。画像クリックで原寸大の画像が開きます。
電子的な補正が無いため、絞り込んでも倍率色収差によるものと思われるフリンジが見える

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「E-M1U+M.ZD 40-150mm+MC-20 (300mm)」F10 1/400sec ISO200

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中央部を1400×1400Pixelに切り出したものをリサイズ。画像クリックで原寸大の画像が開きます。
電子的な収差補正もあるためか、非常にシャープで色収差も感じない。

どちらのレンズも玉ボケはほぼ円形となることは好ましく、特に「M.ZD 100-400mm F5.0-6.3+MC-14」については(絞り込むとバックがのボケがうるさくなりがちなのはやや難点ですが)遠くの被写体に対しては撮影倍率の高さによるメリットも大きいとも言えますので、便利さが際立ちますね。
(ただし、MFTフォーマットの宿命かもしれませんが「明るい条件」限定の評価で、暗い条件下ではどうしても「ちょっと残念」な印象が高まってしまいます…)
ただこれらの組み合わせの場合、テレコンバータ装着によって望遠効果は恩恵があるものの、F値が暗くなっていることもあって実使用上はピントの判り辛さやMFの操作性の悪さを顕著に感じます。
しかも、どちらの組み合わせも最短撮影距離の関係で撮影倍率自体は大きくはないため、ハンミョウなど20mm以上あるような相手ならOKですが、ishidaの本業である小型の昆虫やハエトリグモの撮影にはあまり向いていません。
両レンズとテレコンを加えた場合の最大撮影倍率
・M.ZD 40-150mm F2.8 PRO:0.21倍 +MC-14:0.294倍 +MC-20:0.42倍
・M.ZD 100-400mm F5-6.3:0.29倍 +MC-14:0.4倍 +MC-20:0.57倍

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E-M1U+M.ZD 40-150mm+MC-20 (300mm)」F10 1/400sec ISO200
これは体長7mm程度の「ハマベコムシヒキ(メス)」を最大倍率(0.42倍)で撮影したもの。

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「E-M1U+Canon 180mm F3.5L」F10 1/250sec ISO200 ±0EV
等倍まで撮影可能なマクロレンズなら体長7mm程度の「ハマベコムシヒキ」もこのくらいで撮れます。

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「E-M1U+Laowa 100mm F2.8 ×2 Macro」F13
 1/250sec ISO200 +0.30EV
接近することさえできれば等倍以上の撮影が可能で、描写も優れたレンズです(^^)。

え、結局のところ撮影倍率やフラッシュシステムなども含めて総合的に考えると、現状メインで使っている「Laowa 100mm F2.8 ×2 Macro」が一番オールマイティに使いやすい…?

------- ishida式のマクロ撮影の機材と使いこなし、これからも続く -------