ishida式の沖縄 自然満喫の旅 その6)
2016年7月31日(日)〜8月6日(土) 結婚三十周年のお祝いで、初めての沖縄旅行。

ishida式の沖縄の旅 (その6)です
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----2016年8月5日(金)-----

 

沖縄旅行の6日目、部屋の窓から朝日を眺めたはずなのに朝食中に激しい雨となりました

フルに一日遊べるのは今日が最後ですが、Yahooの雨雲レーダーでは、割りと長い時間にわたって雨雲がかかる予想です

 

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今日もマンゴー切りました。(左) 急に激しい雨となりました。(右)

 

昨日の予定では、宿のシューノーケリング道具(マスクと足ひれ)をレンタルして、近くの長浜で「イノー(潮溜まり)覗き」しようと思っていたのですが、とりあえずレンタルは中止です。
やや不本意ですが、海洋博記念公園も生き物が豊かで面白いですよという宿の奥さんのアドバイスを頂き、「熱帯ドリームセンター」(ちょっと名前がアレですが)に出掛けてみました。

アドバイスによると、昨日の「ちゅら海水族館」の入場券の半券を見せると割引になるそうです。

それに、「海洋博記念公園周辺では無農薬で整備されているので、何か緑色の綺麗なカタツムリとか、何とかトカゲモドキなんていうのも周辺に生息してますよ。」という言葉にishida式の気持ちが強く惹かれました。

 

まずは、第一目的地を海洋博記念公園にし、まだ人出も少ない早い時間に「熱帯ドリームセンター」直近の駐車場にマーチを滑り込ませました。
とりあえず昆虫撮影用の撮影機材は持たず、熱帯ドリームセンターの入り口に向かう途中で芝生と植え込みの辺りをうろつくと、何だか小さなカエルがぴょんと跳びました。
おおっ!これは昨日撮影し損なった「ヒメアマガエル」じゃん!!ってことで、FZ1000とXQ1で出来る限り頑張って撮影しますが、このカエルって体長2cmほどしかないのにすごい跳躍力で、一気に40cm近くジャンプします。
ひとしきり撮影して通路に戻ると、すぐ脇に「芝生内への立入りはご遠慮ください」って書かれた看板が目に入りました(^^;。

 

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日本のカエル中最小種の「ヒメアマガエル」はずいぶん頭が小さいプロポーション。

熱帯ドリームセンター自体は、屋外と温室を交互に巡る回遊式の植物園で、思ったより(失礼)見応えがあるだけでなく、水辺の環境も再現されているため、トンボやチョウなどの昆虫も豊富に見られました。
他所で見た「オキナワチョウトンボ」や「コシボソトンボ」だけでなく、「タイワンウチワヤンマ」や「カバマダラ」も見ることができました。

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小型のマダラチョウ、「カバマダラ」。

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中部地方まで分布する「タイワンウチワヤンマ」。(左) 「ハラボソトンボ」のオスはやっぱり腹部が細い。(右)

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以前も見た「オキナワチョウトンボ」も複数見られましたが、やはりなかなか近付けず。

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水辺の環境は昆虫の宝庫です。(左) 展望塔から「瀬底島」を望む。(右)

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展望塔からのパノラマ。左から「瀬底島」「水納島」「伊江島」です。

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伊江島と大温室。(左) 展望塔。(右)

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「イソヒヨドリ」のオス若鳥。鮮やかなオス成鳥は結局撮影できず。

展望塔の屋上まで登ると、伊江島や瀬底島、水納(みんな)島などがすっきり見えます…って、いつの間にか晴れてきましたね。
一通り見終わったところで急いで反転、諸志売店の食堂で「ラフテーカレー」を食す。

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今度は「ラフテー(三枚肉)カレー」をいただきます。(左) 豊富なお弁当類。今帰仁じゅーしーもお勧め。(右)

売店のご主人は那覇出身だそうですが、閉店していた売店の前を通り掛かって気に入ってしまい、地区から引き継いで経営しているそうです。
地元出身の可愛いアルバイトの女の子に長浜周辺の情報も教えてもらい、宿に戻って海装束に着替えて長浜の公衆トイレ前に駐車。

潮見表どおりに、潮が引きはじめた海岸では沖合いのリーフも顔を出し始める時刻でした。
ちょうど海に入っていた家族連れの方が「ソーセージを揉んで撒くと色々寄ってきますよ」って言って、ソーセージを一かけらおすそ分けしてくれました。

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長浜からも伊江島が見えます。(左) 右手は伊是名島と伊平屋島です。(右)

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琉球石灰岩の海岸は海蝕により「ノッチ」の付いた岩が多い。(左) その名の通り「ケブカガニ」。(右)

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イノー(潮溜まり)を縫って干潮時しか行けない磯へと歩きます。

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枝サンゴや定番の「ルリスズメダイ」も見られます。(左) 岩の上には「エリグロアジサシ」の巣があるようです。(右)

岩の上には「エリグロアジサシ」が営巣しているようで、上から威嚇されつつ通過です。 
満潮時には岩場に阻まれて近づけない磯のほうまで出てゆくと、沖に現れたリーフには既に何人もの海アッチャーたちが釣りや磯覗きをしているようでした

足元には非常に多くのウニやサンゴが現れ、誤って踏みつけないように気をつけながら進まなくてはいけないほどです。

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こちらは綺麗な青いサンゴ。イシモチ類やルリスズメダイが隠れています。

潮が引いた岩の上を、何だかウミウシみたいな感じなのに硬い皮を被ったようなものが這っていて、「おおっ、何だか硬いウミウシ発見!」って思ったんですが、帰って調べたらこれが「アシヒダナメクジ」の説明で出てくる「イソアワモチ」っていうものでした。
写真では左側が頭で、一対の触角の先に目があります。さらに、背中のコブコブにも光を感じる受容器官があるそうです。

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何だか硬いウミウシ発見!と思いましたが、これが「イソアワモチ」っていうものでした。

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最もよく見られるのは「ホンナガウニ」というものでしょうか?食用にはならないので数が多い。

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棘の先が白いのは「ツマジロナガウニ」?(左) カエルウオの仲間でしょうか?(右)

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長浜の奥の岩場。浸食により不思議な地形になっています。

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沖のリーフまで平らな磯が続きます。

黒いナマコ(ニセクロナマコ)の個体数が多くて他のナマコは少ないようですが、不思議な模様の大きなナマコが岩場に取り残されるように現れていました。
持ち上げてみると全長が40cmくらいで重さも数百gはありそうでしたが、表面はやはり革のように硬い印象でした
。これも帰宅後に調べると「ジャノメナマコ」っていうものみたいでした。

 

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サンゴ礁の穴の中で暮らす二枚貝の「ヒメジャコ」。(左) 手前が「ジャノメナマコ」っていうの?(右)

 

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種類不明なナマコ。(左) 「クロナマコ」は砂でお化粧して黒くないのが普通?(右)

 

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サンゴの下から伸びているのが「ニセクロナマコ」。

 

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ウニたちはサンゴに窪みを造って自分の家にします。(左) 多くの種類の魚が見られます。(右)

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サンゴ礁の磯の代表選手「ルリスズメダイ」

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枝サンゴも幾種類も見られますが、ぜんぜん見分けが付きません。(左・右)

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本当はもっと青い「アオヒトデ」。

干潮の少し前を狙って海に入りましたが、上げ潮の時間となってきたためishidaが泳げないのを奥さんが心配して「そろそろ戻ろう」と急かすので、後ろ髪を引かれる思いですが退却に移ります。

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様々なサンゴ、見飽きません。(左・右)

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脳みそっぽい(^^;イシサンゴの仲間。

浜から上がって車に戻り、大急ぎで宿に帰ってシャワーを浴びたらお洗濯タイムに入ります。

連日、陽が沈むまで遊んで帰ると、先に洗濯を済ませた同宿の人達の洗濯物で物干しがいつも一杯のため、最小限の洗濯しかしていませんでした。

着替えなどを先に自宅に送るため、汚れ物を綺麗にしてから送りたいというのが奥さんの希望だったので、まだ今日の宿泊客が来ないうちに洗濯をし、コインランドリーで乾燥させ、荷造りして発送してしまうのが本日のミッションです。

でも、まだ生き物との出会いの時間を取りたいんですけど…レンタカーの運転に自信がない奥さん一人にコインランドリー行き(車で3分だけど)を任せるのも忍びないので、洗濯が終わったところでコインランドリーまでマーチを走らせます。でも、ああ日没の時間が…(T_T)

大急ぎで宿に帰り、後始末をお任せして(^^;「諸志の御嶽」の周辺などをうろつくことにします。

もう午後6時を回っていますが、日没までの短い時間のなかで今帰仁での最後の自然観察を満喫〜。

 

「諸志の御嶽」前の薄暗い木立の下で、大きなクモの巣に鎮座するコガネグモのような姿のクモを発見。

まるで捕虫ネットのようなきめ細かい網を水平に張り、その周囲にはドーム状の縦糸を張っているために非常に大きな巣の構造体となっています。

クモは水平網の中央に裏向きに定位しているため、位置的にクモの背面がよく見えません。

無理な姿勢で下から頭を突っ込んで(^^;何とか撮影してみると、見たことのないクモでした。

近くにもう一頭見付けましたが、腹部の模様には個体差があるようですね。

(実は午前中に「熱帯ドリームセンター」で見たものと同じなのは後で知りました。)

 

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沖縄特有ではないが、初めて見た「スズミグモ」。

 

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成虫では鮮やかな翅が特徴的な「マダラコオロギ」の幼虫。他の虫が食べない「クワズイモ」を蚕食中。

 

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「オキナワモリバッタ」の幼虫。(左) 親川近くでも見た赤いヤスデ。何かに外来種と書いてあったと思う。(右)

 

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夕方になって活動開始!の「アシヒダナメクジ」。(左) こちらは「タイワンツチイナゴ」の幼虫。(右)

 

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「マダラバッタ」幼虫かしら?(左) 日本最小のアシナガバチ「オキナワチビアシナガバチ」。(右)

 

諸志の森は「諸志の植物群落」として天然記念物になっていますが、どこからどこまでが範囲なのかよく分かりません。
御嶽の周辺も含めて、微妙に人手の入った藪のように見えてしまいます。

更に車道沿いに進むと普通に畑になっていて、周囲の草叢などを歩き回って生き物を探します。

ススキの葉裏に1cmほどの小さなハチを発見しましたが、一見するとキマダラハナバチのように見えるものの、よく観察するとトックリバチかアシナガバチのようです。

ちょうど巣作りをはじめたところのようなので、話しに聞いたことのある日本最小のアシナガバチ類である「オキナワチビアシナガバチ」のようです。

 

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帰ってから同定できた「シロヘリクチブトカメムシ」。(左) アリに襲われる「アオムネスジタマムシ」。(右)


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カタツムリ類は同定が難しいです。これも「オキナワウスカワマイマイ?」(左) 「パンダナマイマイ?」(右)

 

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「シュリマイマイ」

 

次第に陽が傾いて、最後の目的地はお気に入りの「親川(エーガー)」にします。

いよいよ薄暗くなってきてしまいましたが、草叢には初めて出会う小さなイトトンボが見られました。

これって、日本最小のイトトンボ「ヒメイトトンボ」では…でも、帰宅後に調べたら次点の「コフキヒメイトトンボ」でした。

それでも、まるでクモの糸に引っ掛かったごみが風で揺れているような風情で、初めはあまりの小ささにびっくりしました。

その上、同じような雰囲気なのに、体色が全く違うものも見られたりして…これはメスでした。

雌雄それぞれ2個体の都合4個体を見ることができましたが、本当に日没後の暗い状況となってしまい、残念ながら時間切れとなりました。 

 

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「コフキヒメイトトンボ」 未熟雄(上) 成熟雄(中) 未熟雌(下)

 

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爽やかな色合いの「ヨツスジジンガサハムシ」。(左) こちらは交尾中の「ヨツモンカメノコハムシ」。(右)

 

宿へ戻って荷造りやら、お隣の「中華風居酒屋 リオ」へ晩御飯やらしつつ、まだ荷造りした荷物をコンビニへ持ち込まないといけないのに、ビール飲んじゃうし(^^;

奥さん沖縄入りしてから初運転で近くのコンビニへ(3往復ほど)出掛け、やっと今日のミッションも無事に終了できました。

 

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今日もお気に入りの「中華風居酒屋 リオ」へ。(左) リオの大時計。(右)

------ 沖縄旅行 その7 へ続く -----