ishida式の沖縄旅行 自然満喫の旅 (その3)
2016年7月31日(日)〜8月6日(土) 結婚三十周年のお祝いで、初めての沖縄旅行。
ishida式の沖縄の旅、(その3)です。 ---(その1)はこちら---(その2)はこちら---
----2016年8月2日(火)-----
沖縄入りして3日目、前日に天気予報をチェックして決めた予定は、「朝の天気が良いうちに古宇利島、その後は今帰仁城の見学と周辺の散策」でした 。宿を出て、コンビニに立ち寄ったあとは真っ直ぐ古宇利島へと向かいます。 (宿から車で20分くらいだけど) まだ観光客が動き出す前なので島への道は空いていて、前を走っている軽自動車はカーブも慣れたもので速いなと思っていたらそのまま開業時間前の「オーシャンタワー」駐車場へ滑り込んでいきました。 自分たちは、島の外周を半周ほどしたところにある「ティーヌ浜」に向かいます。 道端に小さく「ハートロック→」みたいな看板を見つけて右折すると、すぐ先に駐車場が乱立?している様子で、浜に一番近いところが値段が高くて時間制限あり、手前なら時間無制限かつお安いようです。 「駐車場100円」の看板に惹かれて手前の空き地に滑り込みました。 地元のおばあが店番している小さな売店で駐車料金を払うと、親切にもビーチサンダルも貸してくれました。せっかくなんで、あとでカキ氷もいただきましょうか… 広くて料金の高い駐車場の脇を抜け、狭い傾斜道を下ると「ティーヌ浜」です。 よくガイドブックなどでも見る「ハートロック」が海から突き出していますが、それが無くても本当にきれいで、周辺から隔絶されたこじんまりとした一角です。 時間も早いので、若い二人連れが二組泳いでいるだけで、とっても静かです。 (この後、観光客が大挙して訪れる時間帯になると状況は一変してしまうんでしょうね。)
砂浜も海も綺麗です。(左) 「古宇利島オーシャンタワー」から見た「古宇利大橋」。(右)
浜辺をうろうろしながら写真を撮ったり昆虫との出会いも楽しんで、駐車場に戻ってカキ氷でも〜と思ったら、売店の準備は全然されていなくて、残念ながらおばあも不在でした。
そろそろ「古宇利島オーシャンタワー」の営業時間なので、展望を求めて行ってみます。
オーシャンタワーの最上階(テラス)からは、ガラス無しで展望が楽しめます。 見える景色に大差ないかもしれませんが、写真撮るならガラス越しじゃないほうが良いよね(^^)
古宇利島を後にして、今帰仁村役場近くの「今帰仁の駅 そーれ」に立ち寄ってお食事。ついでに目に付いたものを食料やお土産として購入します。(マンゴーも買った) 食事中、本部半島の中央の山方面から大きな入道雲か近付いてきて、激しい雷鳴が鳴り渡ります。概ね天気予報通りですが、いったん宿に戻って荷物を片付け、予定通り「今帰仁城跡」に向かいます。
入場券は「今帰仁村歴史文化センター資料館」と「今帰仁城跡」がセットになっているので、まず「お勉強してから」というのがishida式です。 実際、これまで学校などでも習っていない沖縄の歴史については、どこかで勉強したかったのでした。
琉球の統一王朝ができる前のいわゆる戦国時代に相当する「三山時代」に、「北山」の拠点になっていたのが、この「今帰仁城」です。 それ以降は薩摩の統治下で城砦としての意義は失われ、祭祀の場として利用されてきたようです。
GoogleMapの衛星写真などで見ると、石垣にヒトデのような張り出しを持たせ、近代の五稜郭などと同じように「死角のない防御」を考慮して築造されているようです。
城跡に進むと、受付の脇の電柱上でカラスが鳴いています。 南部にはもともと生息していなかったため「沖縄にはカラスはいない」という誤った常識がまかり通っているようですが、北部ではわりと普通に見られました。 でも、本土のハシブトガラスに比べると小ぶりで額の高まりも若干弱いため、何となくハシボソガラスのように見えてしまいます。 でも、鳴き声は濁点の入らない「ア〜ォ ア〜ォ」っていう、ハシブトガラス特有の声でした。
城跡内は手入れされており草原状になっているためチョウも多く見られましたが、どのチョウも吸蜜中もほとんど休むことなく羽ばたき続けているため、時折り雨粒の落ちる曇り空と暗い望遠レンズではほとんど手ブレと被写体ブレでした。
宿の廊下に貼られていたガイドマップでは、周辺に旧道や探勝路のようなものがあって、今帰仁城周辺の自然が満喫できそうでした。 (あとで宿で聞いたところ、「わりと以前に製作されて、その後は追加印刷されてないかも。」と言われました。帰宅後に色々調べているときに偶然にも今帰仁グスクのHPにガイドマップのことが載っていました。2011年に教育委員会で製作・配布したもので、当時は今帰仁城でも配布されていたようです。) 地元のガイド本を入手するのがishida式のお約束なので、とりあえず目を付けておいた「今帰仁村文化財ガイドブックVol.3 今帰仁村の自然」というものだけは購入しました。 その後は少しでも周辺の自然観察をするためにセンター周辺の遊歩道を歩き(短い距離でも新しい生き物とので出会いはありました)、いったん宿に戻ることにします。
宿に戻った後のプランは、周辺の海岸の散策です。
水陸両用シューズに履き替え、諸志売店の脇からまずは気になる「赤墓」を目指して歩きます。
フクギ並木や「諸志の焚字炉」を見つつ、沖縄特有の立派な「破風墓」の脇を縫って歩くと、「許可無く撮影を禁じます 自治区長」みたいな看板があって、「何を撮ってはいけないんだろう?」と疑問に感じつつ進むと、いよいよ赤墓のビーチに到着です。 これも沖縄特有ですが、海岸の崖にも横穴が掘られ、石で蓋がされている破風墓以前の古い形のお墓が多数あります。
小じんまりとしたビーチは地元の子供や釣り人しかおらず、静かで美しいビーチです。 (先日もMステで中継があったけど、実はけっこう有名らしい。それで「許可無く撮影禁止」なの?) 渚の白い砂と、テーブル状に突き出した岩の上から見る海は、満潮で沖合いのリーフは見えませんが、心が洗われるような青さですね。
砂浜はサンゴのかけらでできています。(左) 脱皮中の日本最大のバッタ「タイワンツチイナゴ」を発見。(右)
赤墓ビーチから、いったん内陸の道路に戻って東へ少し行ったところから再び海岸に出ると、長浜の西端に出ます。 海岸には多くのヤドカリが見られましたが、後で写真で確認したところでは、陸を歩いていたもののほとんどが「ナキオカヤドカリ」だったようです。 オカヤドカリ類も、小型のうちは海岸に生息し、成長とともに内陸へ移動するとは聞いていましたが、天然記念物だけどこんなに沢山いるんだ(^^; そのほか、スリムで小型の「ハンミョウ」も見られましたが、敏感すぎてすぐに逃げてしまい、全く近付くことができないため種までは同定できませんでした。
普通のヤドカリ同士でもそうですが、オカヤドカリ同士が出会うと、わざわざ裏返して相手の貝のサイズをチェックし、あわよくば強引に奪ってしまうこともあるようです。 (いつも引越ししたい欲求があって、少しでも軽くて大きい家に移りたい) 奥さんが「素敵な貝殻見っけ〜!!」と思って握っていたら、思ったより小さなオカヤドカリが住んでいてびっくり(^^)
長浜は、赤墓のビーチよりは海岸線が長いですが、やはり両側をノッチの付いた岩でできた崖で囲まれていて、海岸からは道路や堤防なども見えず、海水浴場のような施設も無くて静かです。 平日の夕方ですから、夏休みの子供たちも去っていき、貸し切りのビーチを二人で堪能できました。 残念ながら、期待していた夕陽は雲の中に沈んでしまいましたが、刻々と変化する夕景を十分に楽しめました。
日没後の残照を楽しんで、そろそろおうちに帰ろうかなと思って浜から上がって道に向かうと、浜のはずれでお母さんと子供たちが遊んでいます。(すぐ上の宿泊施設にお泊りのようでした。) 子供たちが大きなオカヤドカリを捕まえてきて、お母さんが写真に撮っています。 自分も仲間入りして写真を撮らせてもらっていたら、子供たちが次々に大きなオカヤドカリを見付けて来ました。ほんとに沢山いるのね(^^;;;;
陸に上がると、自分たちのいる場所は判っているんだけど、まったく明かりのない真っ暗な細道を進んでいくのはちょっと心細いくらいでした。 暗い夜道、脇の木の上では「アオバズク」が鳴き、すぐ目の前をまるで風呂敷のような大きさの「オリイオオコウモリ」が音もなく飛んだり、なかなかスリリングでした。 与那嶺の公民館まで来ると、畑の向こうに宿の明かりも見えて一安心。 朝、奥さんが宿の台所で踏んづけてひとしきり大騒ぎした(^^;「アシヒダナメクジ」も、普通に乾いた道路を歩いていました。 東南アジアからの外来種だそうですが、一般的な「ナメクジ」の仲間ではなく、海岸に棲む「イソアワモチ」っていうウミウシみたいな生き物に近いそうです。 革のような独特の外装を背負っているため乾燥に強く、突っつくと縮んで硬くなります。
いったん宿に帰った後、晩御飯は諸志売店の食堂で「アグーカレー」を食す。脂の乗った「アグー豚」の入ったポークカレーは爽やかな辛さで美味しい。一緒に頼んだ「オリオンビール」が飲みやすくて、こっちも病みつきになりそう(^^) 晩御飯に向かった行き帰りの歩道では、沢山のオカヤドカリと遭遇しました。
------ 沖縄旅行 (その4) へ続く ----- |