ishida式の沖縄 自然満喫の旅 その4)
2016年7月31日(日)〜8月6日(土) 結婚三十周年のお祝いで、初めての沖縄旅行。

ishida式の沖縄の旅 (その4)です。 
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----2016年8月3日(水)-----

 

沖縄の自然を満喫する旅の4日目ですが、今回は「亜熱帯の森と渓流をトレッキング」し、沖縄本島最大の滝「比地大滝」を目指す計画です
比地キャンプ場からのコースは入場料(管理協力金)を支払って入場し、コースはかなり厳しく制限されているようで、ボリューム感がよく分かりません。

時間的に余裕があれば更に北部に移動して、最北端の「辺戸岬」まで行けるかな

 

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「今帰仁の駅 そーれ」で買った「ドラゴンフルーツ」をカット。(左) 今日の朝食。(右)

 

朝ごはんは、サーターアンダギーと仕入れておいた島豆腐(思ったよりボリュームあり)やドラゴンフルーツ、ヨーグルトなどで済ませ、コンビニで食料と飲料を買い出しして国頭村の比地キャンプ場を目指します。

沖縄本島の移動ってスケール感が分かり辛いですが、宿を午前8時に出発したら、コンビニに2回、途中でガソリン補給しても1時間ちょっとで到着しました。

時間的には9時を少し回ったくらいで、駐車場もがらがらで一安心。

なんせあんまり歩く人が多いと、ishida式のお楽しみ(特に昆虫撮影)には不都合もありますからね。

今のところ、準備中のガイドツアーの家族連れと、先行した外人さんのカップルくらいしか出会っていませんから、まだ大丈夫かな?

キャンプ場周辺は開けた空間になっているので、まずはチョウやトンボがお出迎えです。

それにしても、沖縄のチョウってみんなせわしなくて、ちっとも止まってくれない気がします…。

 

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「オオシオカラトンボ(沖縄個体群)」。(左) 「ナガサキアゲハ」ですが、愛知県では見られない白色型。(右)

 

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比地川沿いのトレッキングコースを行きます。(左) 「イタジイ」が優占する沖縄の亜熱帯性照葉樹林。(右)

 

開けた裸地では早速ですが期待の「オキナワハンミョウ」などとも遭遇します。

しかし、初めて出会った「リュウキュウハグロトンボ(♂)」はなかなか近付くことができず、今後の出会いに期待します…。

 

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まずはお近付きの「オキナワハンミョウ」。でも、一見して本土の「ハンミョウ」と変わり映えしない気が…

 

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本土のトカゲによく似た「バーバートカゲ」。

 

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「ウスイロコノマチョウ」。(左) 「オキナワキノボリトカゲ」の弱齢個体は地上で暮らす。(右)

 

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まだ成体ではないが大きな円網を張る「オオジョロウグモ」。(左) 10mm弱と小型の「イシアブ」の一種。(右)

 

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「ヤリグモの一種?」右のクモの巣に侵入?。(左) こちらは「ミナミユウレイグモ」かしら。(右)

 

それにしても、川沿いを歩いているのにもかかわらず暑い(^^;;;;;;;;;。

途中のトイレで奥さんが用事を済ませる間、地面に這いつくばって写真撮影していると、後続の人たちが追い付いてきました。
観光地としてガイドブックにも載っているので、ばっちりアウトドア装備の人たちや、観光地気分のクロックス履きまで様々な出で立ちの人たちがいます。

外国から来た人たちは、途中で超大型の円網を張っている「オオジョロウグモ」に大喜び、スマホやデジカメで撮りまくっていました(^^)

気持ちを盛り上げてあげるため、「これは日本で一番大きなクモでっせ。それも、見られるのは沖縄だけだよん♪」て教えてあげたら、ずいぶん喜んでくれました。

ついでに、「さらっと英語で説明できるお父さんってけっこう凄〜い」って、奥さんにも好評でした(簡単な会話ですけど…(^^ゞ)

滝が近付いてくると、見たことのない小さなサナエトンボを見付けました。これって、日本最小のサナエトンボ!?さっき追い抜いた後続の人たちが大挙して現れる前に大急ぎで撮影(^^;

 

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全長40mmに満たない日本最小のサナエトンボは「オキナワオジロサナエ」。


立ち止まると、蒸し暑さでシャツまでぐっしょり濡れて、コースのお手軽さのわりに疲れる感じです。

後から来た人たちとは途中から抜きつ抜かれつとなりましたが、比地大滝には(先行していた外人のカップルが折り返した後だったので)トップで到着できました。
比地大滝は姿の良い滝で、思ったより水量も豊富ですね。
ひとしきり眺めを楽しんだり、後から到着した人達と写真の撮りっこなどしているうちに後続がどんどん到着します。

 

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谷に張り出した「ヒカゲヘゴ」。(左) 比地大滝は水量豊富で姿も良い。(右)

 

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おおっ、この後ろ姿は!?(左) 「ホントウアカヒゲ(♂)」でした。(右)

 

途中、ホントウアカヒゲや初見のムシヒキアブなどには出会えましたが、亜熱帯の森をトレッキングしているわりには昆虫との出会いが少ない気がするのは何故?茶臼山とか歩いているよりずっと少ない?
8月の沖縄の森って、いわゆる夏枯れといって花や若葉の芽吹がないので昆虫の発生が少ない時期なんでしょうかね。

 

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やや大型のムシヒキアブ「ハラグロオニイシアブ」も南西諸島特有です。

 

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種不明ですが、道中見かけた数少ない花。(左) 「コイナゴ」だと思われます。(右)


戻る途中で、キャンプ場で見かけたネイチャーガイドの方に会ったら「良い写真撮れましたか?」って聞かれました。
「思ったよりも出会いが少なくて、今っていわゆる夏枯れなんですかね?」って答えたら、「葉の裏とかも注意深く見るとけっこう隠れてますよ。」みたいに言われちゃいましたが、少なくともishidaはそんな素人さんじゃないけどね〜と心の声が…(^^;なんて言ってるうちに、キャンプ場に着いてしまいました。ううむ、やはり思ったよりも出会いが少なくて消化不良感が…
時間はちょうどお昼なので、川縁に座ってお昼ご飯にします。
コンビニで買った沖縄特有のポーク卵オニギリ、思ったよりもくどくなくて美味しいです。(沖縄で言うポークはいわゆる「スパム」ですけど)

 

お腹もよくなったところで、時間的余裕を見て、最北の辺戸岬まで行くことに決定しました。
奥間から先の国道は海蝕涯の裾を縫って走り、海側は平らな岩場が続きますが、やはり北部の西海岸って砂浜がほとんどないんですね。
国頭村の役場がある集落は「辺土名」っていう名前で、これって地の果てっていう意味合いでは?
「道の駅 ゆいゆい国頭」以降、信号や大きな集落もほとんどなく、大した時間もかからずに辺戸岬に到着しました。

 

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辺戸岬からの東シナ海。与論島がわりと近くに見えるが、平らすぎて目立たず。

 

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岬の周辺は海岸性のカルスト台地。

 

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砂浜はありません。波打ち際に「クロサギ」がいました。(枠内)

 

一帯は台地状になっていて、 岬の手前の辺戸岳も含めてカルストを形成しています。
岬の一帯は垂直な崖となっており、砂浜はありませんが海中はサンゴで覆われているようです。
岬の先端には祖国復帰の碑、少し離れて(一足先に本土復帰した)与論島との友好の像があります。
確かにすぐ沖合には平らな与論島が見えています。
恐ろしいくらいの断崖を見ていると、崖の先っちょで記念撮影している派手な登山ウェアの人、さっきも比地大滝でお話した外国人じゃないの。やあやあって、また再会のご挨拶。
自分も真似して断崖の先に行って、奥さんに写真を撮ってもらおうと思ったら、さっきから周辺で写真を撮っていた外国人女性が「一緒に撮ってあげますよ」って言ってくれたみたいで、意図せず奥さんとのツーショットもゲットしました。

 

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与論島との友好の像。(左) 絶壁に立つishida。高いところが好き(^^;(右)

 

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尖塔カルスト地形の「辺戸岳」。


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サンゴ礁が断崖の間近に迫っています。

 

ひとしきり岬の景色を楽しみ、その後はあまり期待せずに「大石林山」にも立ち寄ってみました。
入場料800円って、なんとなく高い気がしましたが、実は駐車場からマイクロバスで更に林道を走って入り口に達するのでした。
大石林山は辺戸岳一帯のカルスト地形を巡る遊歩道(バリアフリー領域もあり)が整備され、カレンフェルトやピナクルを含む奇観と独特の植生が興味深くて、あまり期待していなかったわりに楽しくて、ちょっと甘く見ていてすみませんでした。

 

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大石林山の植え込みで見たチョウ「オキナワカラスアゲハ」。(左) 「ベニモンアゲハ」。(右)

 

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大石林山のピナクル。(左) 「孫悟空岩」にちなんで金斗雲に乗る真似してます。(右)

 

そのうえ、これまでなかなか出会えなかった立派な「オキナワキノボリトカゲ」ともたくさん出会えました。

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緑が鮮やかな「オキナワキノボリトポカゲ(♂)」。(左) 「オキナワキノボリトポカゲ(♀)」は地味な体色。(右)

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展望ポイントからは辺戸岬や与論島が綺麗に見えました。

高台からは、先ほど遊んでいた辺戸岬方面が見渡せ、景色も良かった。
ぐるりと遊歩道(体力に応じて数コースあり、中くらいの長さを選択)を巡って管理棟に戻ることができるようになっています。
往路と同じ林道をマイクロバスで送迎してもらうことも出来ますが、途中にいろいろ見所もあるとのことだったので、お帰りは長めの遊歩道を巡って駐車場まで歩いて余分に(?)楽しみました。

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大石林山の、ソテツに覆われたピナクル。

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喉を膨らませて警戒する「オキナワキノボリトポカゲ(♂)」。(左) 「ガジュマル」の大木も多く見られる。(右)

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「オキナワキボシカミキリ」は南西諸島亜種。(左) 2度目の出会い、「ナナホシキンカメムシ」。(右)

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立派な「ソテツ」。根粒菌のお陰で痩せ地でも育つ。(左) 種不明ですが、幹に葉が残るのは笹の仲間。(右)

今日のお楽しみはここまでとして、帰路につきました。
途中、「道の駅 ゆいゆい国頭」でお買い物、ついでに早めの夕食でもと思いましたが、ここも沖縄特有の早めの店仕舞いで既に食事処は終了していたためかないませんでした。
(本当に、沖縄で晩ご飯を食べようと思うと地味に苦労しますね。)

日没の頃に帰宿し、今夜の晩御飯はお隣りのちょっとおしゃれなレストラン「珊瑚テーブル」へ。
オリオンビールと白ワインをいただいたら、思った以上に気持ちよくなっちゃいました。

------ 沖縄旅行 (その5) へ続く -----