前回の「南沢山・横川山」「富士見台〜横川山〜南沢山縦走」「南沢山」に引き続いて、とうとうこの冬4回目の南沢山です。
当初の予定は2/19(日)に「お手軽スノーシューin富士見台(勝手に命名)」の予定でしたが、諸般の都合で延期となりました。 スキーの予定もキャンセルしていたため、この週末がフリーとなりました。 で、お天気もよさそうだし、気温も低くて樹氷見物に良いかも(^^)という安易な発想で、再び「南沢山」を目指しました。 (前回は好天の予報だったにもかかわらずずっと降雪の中でしたから、油断は禁物かしら。)
当日の朝は腕時計のアラームに全く気が付かず、出発は予定の一時間遅れ。 時間のせいか、思ったよりも豊橋市内を走る車の量が多い気がします。
新城市の桜渕公園を過ぎると路面が真っ黒で、路肩の新雪が風に流されています。 濡れているように見える路面ですが、タイヤが飛沫を撥ねる音も全くしないため「ブラックアイスバーン」状態のようです。 昨日降った雪が融けた状態から、乾かないうちに凍結してしまったようです。 で、注意して走ってもよく滑ります(^^;試しにハンドルを真直ぐにしてブレーキをかけてみると、ABS効きっぱなし。 その先、先行車に追い付くと、すごくゆっくり。道を譲ってくれましたが、出来ればペースメーカーが現れてくれないかな… なんて思いながら、緩やかなS字カーブに差し掛かると、右にハンドルを切っているのに車は真直ぐ…すかさずハンドルを切り直してやると舵は効きましたが、今度は車は対向車線へ。 車の角度が大きく右に向いている状態から立て直そうと、更に左にハンドルを切ると収束不能な角度に… (頭ではカウンターをあてながらアクセルを…と思っても、右足は固まったままで…) 前輪は舵が効いているものの後輪が前輪を追い越していってしまいます。(簡単に言うと「スピンした」っていう事ね) そのまま路肩にはみ出してエブリちゃん万事休す!衝撃を予想しましたが、幸いにも路肩の土手状の所にはまって停止しました。 そのまま帰宅方向に(^^;走り、いったん停止して車のダメージを確認すると、ちょっと土が付いただけで、全く無傷でした。 気を取り直して「とりあえず、注意しながら(ここまでだって注意してたけど?)行こう」ということしました。 それにしても、前後や対向車線に車がいなくて良かったです。
その先は「羹に懲りて膾を吹く」状態で、とにかくゆっくり行きました。 (途中の路面にも、かなり蛇行したあとやスピンしたのか?と思われる痕跡を発見。) 田峯から先は融雪剤が撒かれていたため、実際には滑り易いということはありませんでした。 (川向大橋から先はずっと圧雪の上を走りましたが、まあいつも通り。やはり危険なのは「普段は積雪がない・国道以外の融雪や除雪の行われない道路」ですね。)
いつもより時間をかけてふるさと村自然園へ到着すると、園内の道路はまだ除雪前。 エブリちゃんのお腹を擦りながら登ってゆくと、ちょうどお家から除雪車が出てくるところでした。 はっきり言って私達のような登山者のためだけに除雪してくれているので、冬も駐車料金を徴収してくれて良いのに(^^)
登山口には先客の車が1台、4人ほどの方が出発の準備をしているところでした。 車のなかで朝食をとり、自分も準備を始めるとお隣にもう1台単独行の方が駐車しました。 いつもよりかなり遅い時間ですが、結局は準備完了して出発したのはishidaが最初でした。
準備中の人たちを尻目に一番で出発。(左) 毎回登場のランドマークツリー。(右)
期待通り、まだ誰も踏んでいない新雪の上を真っ先に踏んで歩きますが、予想ほど気温が低くなかったためすぐに暑くなってきて上着を脱ぎました。 (冬型が強まり前回よりも気温が低い予想だったため、寒さ対策でアンダーウェアを厚手にしてきたんです。) 登山道の始めは新雪は積もっていますが前回よりも少なく、笹もかなり倒れていてあまりうるさくありません。 雪が多くなってくるとはいえ、毎週それなりに多くの登山者に踏まれているので歩き易くなっているこの時期がスノーシューハイクの適期ですね。
小尾根に取り付く辺りの雪の吹き溜まり方も前回ほどではなく、新雪の下の雪も締まっているため快適です。 ただ、登り始める前から判っていましたが、今日は霧氷の発達は期待できそうにありません。 夜半に弱い気圧の谷が通過し、周辺では雪だったということは、大気が「過冷却」状態ではなかったと思われます。 実際、周辺の尾根の上部にも霧氷は全く見られません。 今日もちょっと外しちゃったようですね… とはいえ、そこそこ好天には恵まれて、冬の陽射しが射し込む雪化粧の落葉樹の森は気持ちの良いものですね。
雪自体はかなり降った?(左) カラマツの枝にも積雪。(左)
登山道に沿ってテンの足跡。(左) 積雪が少ないところでは、今週に誰か歩いたつぼ足の跡が判る。(右)
中間点の先のピークから沢コース分岐までの急な下りはコースを外れて新雪を蹴散らしながら駆け下りると快適です(^^) その先、中間点を過ぎて水平になった登山道には平日の間につぼ足で歩いたらしき痕跡が一人分、うっすらと見て取れます。 (所々、コース脇に踏み抜いたらしい大きな壺も…) 初めからスノーシューのishidaは、あちこち先行者のトレースを無視して新雪パフパフで遊びながら歩きます。 写真を撮るために斜面に踏み込んでも大して沈むことはなくていい感じです。
雲が流れて時々日差しが遮られる。(左) この木も枝振りが良くていつも登場。(右)
やっぱりバックは青空がいいですね。(左) それにしてもよく積もってます。(右)
ミズナラの太い枝は雪を抱きやすい。(左・右)
山頂手前の雪原に飛び出すと強い西風が吹き付けてきますが、今日は恵那山まで見通せます。 でも、山頂周辺の木々の樹氷はこの一週間の暖かさでずいぶん落ちてしまったようで残念。 とはいえ、いつも一気に視界が開けるこのロケーションは大好きです。 南に連なる稜線にも笹がほとんど隠れるくらいの積雪があり、横川山の山頂には東に向かって雪庇が張り出しているのが見えます。
森を抜けると南側の視界が開けます。この雰囲気が大好き。
南に連なる山々。富士見台と恵那山、中央が横川山。
中津川は晴れていますが、岐阜県側も雪雲がかなり流れています。
普段は歩き回らない「南沢高原山頂」の看板の手前の小高い笹原も雪が締まっていて歩き易くなっていました。 周辺でひとしきり写真を撮っていると、やっぱり寒くなってきたのに気が付き(^^;途中で脱いだ上着を再び着ていると、ちょうど隣に車を停めた単独行の男性が到着です。 「横川山まで行かれますか?」と聞かれたので、もちろんそのつもりですと答えたら「よかったら後ろでトレース使わせてください。」とのこと。 頼まれたら断れない(?)ishidaですから(^^;…了解っす。
暖かい日があったため雪が締まって歩きやすい笹原の上を、好きな所を歩いて横川山方面に進みます。
コースを外して好きなところを歩きます。
正面に横川山を見ます。
横川山を正面に見ると、激しく雪煙が流れているのが見えます。 自分たちも中津川側から激しく吹きつける風に耐えながら、地吹雪状態の中を歩きます。 途中で振り返って見ると、残念ながら御岳や中央アルプスは雲の中です。
鞍部からいよいよ最後の急登に取り付きます。
木に積もった雪も激しく舞います。
場所によっては表面の新雪が吹き飛んで、硬い雪面が出ています。(左) 崩壊地の縁へ。(右)
右手に立ち枯れ木群を見ると、傾斜もより急に。(左) 平行して東を走る尾根。凄い雪ですね。(右)
立ち枯れ木群を右手に見ながら(写真も撮りながら)新雪の急斜面にスノーシューを蹴り込んで登ります。
この場合、ジグザグに登るよりも、斜面に正対し、逆ハの字にスタンスを取って直登したほうがグリップしやすいと思います。 お出迎え態勢の木をくぐると、やっと山頂に続くなだらかな斜面の一角に辿り着きます。 やはり風が激しく吹きつけ、登山道の左手の木々の根元が大きくえぐれてしまっています。
急登を登り終えると、いよいよ最後の登り。でも、本当に風が強い(^^;
激しい風と地吹雪に吹かれる稜線の木々。
写真で見る以上に激しい地吹雪です。
斜度は大した事ないのに、最後の登りが意外にきつく感じますが、最後のひと頑張りで山頂到着です。 横川の源流を挟んで、富士見台へ続く尾根と富士見台、恵那山がお出迎えです。 激しい風を避け、ご一緒した岡崎の方と二人で南側の斜面に避難して昼食にします。 その方、よく見ると同じSoltrekのストックをお使いでした(^^)
雪庇の向こうから富士見台と恵那山がお出迎え。
今年歩いた縦走路と、例年になく白く見える恵那山。
モノクロームな富士見台。(左) 恵那山を見ながらお昼ご飯。(右)
昼食の前に、足場を踏み固めて腰掛けスペースを造成していたら右足が爪先を下にしてズボッとはまった拍子にふくらはぎが攣ってしまいました。 実はラッセルがけっこう堪えてたんですね(^^;
軽い食事のあとで下山される岡崎の方とお別れし、ishidaはラーメンでまったり。 でも、最近Yahoo
の人気投票で2位だったとかいうラーメンを初めて買ってみたんだけど、これはishida的にはイマイチですね。 やっぱり山で食べるのは、こってりした脂っこい味付けの物よりも、やや塩味の効いたスタンダードな「カップヌードル」が最適な気が…
山頂で一人の贅沢な時間を過ごしますが、風を避けているとはいえども細かな雪が巻き込んできて体や装備に降り積もってきます。 寒さ対策をしっかりして、下山にかかることにします。
雪がたっぷり積もる横川山山頂。南アルプス方面は雲の中。
途中で雪庇の状態を見るために、北側から回り込んで東斜面に降りてみると、なかなかいい感じ(?)に張り出しています。 今年の冬は低温がかなり続いたため、強い西風による雪の移動がかなり多い様子です。 そういえば、登山道と並行するように北側に伸びている尾根にも雪庇が張り出していましたね。
東の尾根から南アルプス南部の山々を…
東に張り出した雪庇。風に流された雪が激しく舞う。
雪庇越しに見る富士見台。
雪の尾根と前回より真っ白な南木曽岳。(左) ほとんどパフパフの雪でした。(右)
登山道に戻り下山にかかると、こちらに向かって登ろうとしている人の姿が鞍部に見えました。 せっかくのトレースを崩さないよう、ishidaは登山道を外して新雪の中をぱふぱふ滑るようにして降ります。 鞍部を過ぎて暫くすると、更に二人連れの方、三脚を構えている単独行の方とすれ違いました。 さすがにこのシーズン、皆さんスノーシューですね。 でも、南沢山の台地上では、今日の強風で往路のishidaの足跡どころかさっきすれ違った人たちのトレースさえ消えている状態でした。
楽しそうな二人連れ。(左) もう一度振り返って見る立ち枯れ木群。(右)
平原では二人連れのトレースも埋まっていました。(左) 激しく雪煙をあげる横川山。(右)
南沢山に戻ると誰も居ません…駐車場に最初にいた人たちは山頂までで引き返したようです。 (スノーシューは持っていなかったようなので)
大勢に踏まれて歩きやすくなった登山道をどんどん下ると、沢分岐手前でヒップそり(の準備)をしている人たち二名とも遭遇。(ishida的には登山道を滑るのはやめて欲しい気がしますが…)
途中、キャンプ場前駐車場から登ってきたコースと尾根を真直ぐ下って奥の駐車場に向かう道との分岐では、多くの足跡が真直ぐ行っているようでした。 これって間違ってるんでは…?林道に下りたところから、駐車場までけっこう歩く必要があると思います。(そちらのルートはishidaは未体験) 分岐を過ぎると、さっきまでの下りのスノーシューの足跡はなくなり、全てつぼ足の登りの跡ばかりになりました。 先行の方々は全員あっちに下っちゃったんでしょうか??
駐車場に到着すると、ishidaが出発時にいた車2台は既に帰った後で、他に3台駐車していました。 何となく出会った人たちの人数と合わないような気もしますね。
中間点通過。(左) 鼻水を垂らしながら寒さに凍えるエブリちゃん。(右)
そそくさと後片付けし、いつもの「阿智の里 ひるがみ」で入浴して帰ります。
帰りは路面状況はすっかり良くなって不安感はありませんが、そこそこ車も多くてペースは速くありませんでした。でも、特に障害もなく概ね調子よく帰ることが出来ました。
----------------------------------本日の行程----------------------------------
自宅5:10〜8:20登山口
登山口8:50--9:25立ち枯れ木--10:00中間点--10:05沢コース分岐--11:10南沢山山頂
南沢山山頂11:20--12:00横川山山頂12:55--13:30南沢山山頂--14:10中間点--14:40登山口
登山口14:50〜15:10阿智の里ひるがみ15:50〜18:30自宅 |