スノーシュー
MSR ライトニング アッセント(25in) 

2022年1月にバンドが破断し社外品のストラップに交換しましたが、次の山行でバインディングが破断しました…。

---------------------------- 2022.02 追記 ----------------------------

2022年1月5日の登山時に固定用のストラップが破断して社外品のストラップに交換しましたが、その次の山行で使用して下山すると、心配していたバインディングの破損が発生していました。
修理しても同じ部品を使う限りは経年劣化で必ず破損するかと思うとメーカーに修理に出すのも気がすすみませんが、新品の価格もさることながら今シーズンはもう市場に在庫も無いと思われるため、素直に修理に出した方が良いだろうという結論に至りました。

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ストラップだけでなくバインディングにも、数ヶ所破断や亀裂が発生しました…

今さら保証書を探しても意味がないので、購入した「モンタニア」へ直接持ち込み、メーカー修理を依頼しました。

で、1月28日(金)の午後に「モンタニア」へ持ち込み、「とりあえず2万円前後の心づもりなので、見積り金額が大幅に変わらなければOKなので進めてもらっていいよ。」とお願いしておきました。
翌週2月4日(金)になって、「簡単に交換のみの作業とはいうものの、ishidaのようにシーズン幕開けで破損した人達が多数いたりして、修理の順番待ちで時間がかかったりすると困るよなあ…」なんていう話しを奥さんとしている最中にちょうど電話がかかってきました。
「見込み通り2万円くらいだったのでそのまま修理を進めてもらいましたよ〜」「納期はいつ頃ですかね?」「もう修理完了して、今日お店に戻ってきたよ〜」だって(^^)
早速引き取りに行き、無事に手元に戻って来ました〜。

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おNewのバインディングに交換済み。取り外した部品とステッカーも同梱されていました。

販売元の「モチヅキ」のHPでも確認してあった通り最近は正規販売品以外も修理の受付はしてくれるようですが、ishidaは正規ユーザー登録してあったので修理費用が35%オフになっているとのこと。

内訳は、バインディングAssy(ストラップ4本と支点ピンキット含む)を左右とも新品交換し、¥8710×2=¥17420(税込み¥19162)+送料で総額¥20000となりました。

年毎の小改良が繰り返されているため、ネットなどでは爪先の爪2本が根元まで分かれている新タイプ(爪が柔軟にしなって食い込みが良いとの触れ込み)のバインディングになってくるという情報もあったのですが、戻ってきたものは以前とよく似た爪形状で色だけ赤いものになっていました。
でも、「モチヅキ」のHPで確認すると、2021〜22年モデルではこのタイプのものが最新のようですね。(爪が割れているタイプが短命で終わったのは何らかのデメリットがあるってこと?)
ただ、ウレタン樹脂のバインディングを構成する部品が何となく柔らかくなったと感じるだけでなく、ストラップは見た目の色も違うし明らかに柔軟性が増しているようで、ishidaの記憶や当時の写真、販売元の「モチヅキ」のHPに掲載されている補修用パーツ単体の写真などと比べても黒っぽい材質になっています。

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2011年購入時(下の写真)とは明らかにバインディングとストラップの樹脂色が違う。

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よく見ると爪の形状も違った。(2011年型は出歯の間隔が狭く、支点の前にも爪がある)

2021〜22年モデルでは「パラゴンバインディング」と称する新タイプも登場しており、甲全体をメッシュ状のストラップで覆う構造としてフィット感と着脱性をアップしています。
しかし、固定の確実性やトラブルに対する冗長性確保(や互換性維持の目的もあり?)のためコンベンショナルな「3ストラップタイプ」と称する従来モデルと同じ構造のものも併売していて、そちらの製品写真を見ると今回交換されてきたバインディング・ストラップそのものでした。
はっきり言ってこの製品のバインディングとストラップは「経年劣化でいずれ必ず破断するパーツ」なので、補修用部材も最新の改良されたパーツが供給されると信じて良いのかな。
しかし、この「ストラップを180°折り返して角に差し込む」という構造自体が耐久性に対して良くないと思うので、ここを根本的に改良したバインディングを採用してほしいなあ…

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新品になったはずなのに、既に折り癖が付いている…(^^;

---------------------2022.02 の追記はここまで ----------------------

---------------------------- 2022.01 追記 ----------------------------

2022年1月5日の登山時に固定用のストラップが破断しました。
2011年1月購入〜前回の使用は2018年1月と7年使用後に4年の中断をはさんで11年経過したことになりますが、保管自体はケースに入れた状態のままでした。

「MSR ライトニングアッセント」の2011年型についてはこれまで書いていますが、以前のゴム製に対して耐久性アップのために仕様変更されたウレタン製のストラップが非常に硬いうえに持ちづらい形状で装着時の操作性が悪い。
更には余ったストラップを留めるためにアルミ製のピンに挿入する作業が全くもって困難、はっきり言って欠陥設計と思ったが、やっぱり不評だったのか翌年には旧モデルの仕様と同様にクリップ留めに戻っていました。
旧タイプのゴム製ストラップに比べればウレタン製のストラップの耐久性はそこそこあるとは思いますが、力が掛かるうえに180℃屈曲させる使い方も構造的に不利だし、所詮は樹脂製品なので経年劣化は避けられないのは仕方がないことかなとは思います。
(以前、次女や奥さんとのスノーシューざくざく体験の際にレンタルした時にもMSRのEVOを借りましたが、旧タイプのゴムバンドが切れたものが多くストックされていたね…)
修理するにあたっては国内正規品として購入・ユーザー登録したものなので修理パーツなども販売元から入手可能なはずですが、操作性が悪くてお値段も高い純正ストラップに交換するのも癪に障るなあと思ってAmazonのジャングルを流浪って見付けたストラップに交換してみました。

アイゼンバンドを流用したアイデア商品的なもので、商品説明にも(明記はしていないが)MSR ライトニングアッセント(のishidaのものより旧タイプ)が使われていました。
スノーシューのストラップを通して穴に挿す部分の金具に角が生えているため、装着した状態は写真で見てもちょっと無理やり感はありますが、とりあえず使用上は問題はなさそうなので、まずはこれで試してみようかと思います。
ただ、残念なことに爪先側のストラップが短かめで、冬用の登山靴「ボリエール パミール」を固定しようとすると爪先側のストラップの長さが不足で、仕方なく普通の一本締め用のアイゼンバンドをもう1ペア購入して交換しました…(^^;;;;
あと10p長く出来ていればOKだったのにね〜(長すぎる場合は切ればいいので)
また、バンドや金具・リベットなども単体で販売されているので、初めからこれを知っていれば自分で部品単位で購入して自作というのもありかなと思いました。

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赤丸部が金具のフック部と干渉しているが…

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3シーズン用登山靴なら十分です。

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冬用の登山靴では爪先側のバンドが短かすぎ…

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3シーズン用登山靴+ネオプレン製保温カバーで使用。

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ちなみに、ネットで「MSR ライトニングアッセント ストラップ 破損」みたいなキーワードで検索したところ、旧タイプのゴム製ストラップの経年劣化は凄くたくさん出てくるだけでなく、靴を載せる「バインディング(ビンディング)」と呼ばれる部分の樹脂が破断してしまうケースも多々あるようで、そうなるとバインディング部分をアッセンブリで交換しなければならず高額の修理費用(¥20000弱?)がかかりそう…
スキーブーツのように「10年経ったら割れて使用不能」というようなものに比べれば、修理して継続使用できるというのは親切ともいえますが…
バインディングの交換自体は(販売元から交換部品が出れば)自分で交換できるレベルですが、個人輸入や並行輸入品、中古品などで国内正規品の登録がされていないとそもそも修理部品の供給はしてもらえない可能性もあります。(購入時にもお店でそう言われた)
自分のものは正規販売品なので「バインディングまで破損したら交換修理かなあ…」と考えていますが、お値段次第かもしれないですね。
もちろんこれについては「安さにつられて並行輸入品を買った人が都合の良いときだけ日本正規販売元のサービスに乗っかる」というのはいただけないと思うので、ネットや並行輸入で入手した人はそれなりのリスクは自分で負わないとね…というのがishidaの持論です。
※「何でも正規輸入が正しい」という意味ではなくてタダ乗りは主義に反するというのがポリシーです。
価格の安さに惹かれて並行輸入を選択したのならその後のアフターケアや修理に関するリスクは自分で事前に認識しておきましょうねという意味です。(もちろん国内正規販売元が正規品・並行品に関係なくパーツ供給や修理対応をしてくれるならウェルカムですが)
同じような理由で「実店舗でサイズやフィッティングを確認しておいて、値段の安いネットショップで購入っていうのも良くない」とか「サードパーティ品のインク・トナーを使っておいてプリンタメーカーに文句を言わないでね(^^;」というのもishidaの持論です。ishidaはNHKの受信料だってちゃんと満額払っています(笑)
と言っているishidaも、特にショップやメーカーのアフターサービスを期待しない商品(例えばカメラのアクセサリーや三脚関連)はeBayとかで普通に海外のショップから直接買っていますが、不具合があった場合はショップに直接連絡して交換してもらったこともあります…(^^;

で、色々検索していたらまたまたCookyの悪戯(?)で、Yahoo画面の隅っこに「MSR スノーシュー」みたいなおすすめが頻繁に表示されるようになりました。
それらを見ると、メルカリやYahooオークションでライトニングアッセントの中古品がたくさん出品されており、それらのほとんどがバンド破断やバインディング破損の状態です。
そのような中古品を買っても、部品が入手困難だったり入手出来ても高額となってしまって新品を買った方がマシ、となりかねないような気がしますね…(^^;;;;;;;;;

----------------------2022.01 の追記はここまで -----------------------

---------------------------- 2012.01 の追記 ----------------------------

2011年12月の「南沢山・横川山」、「大川入山」山行の際には、コース途中でスノーシュー着脱を行いましたが、やはり装着のしにくさを感じます。
ストラップの多さもありますが、特に2011モデルの場合はストラップの形状も良くない(幅が狭くてつかみ辛い)だけでなく、前述の「余ったストラップをアルミのピンに挿して固定」っていうのが全くもって作業性最悪というか、自宅で素手でやってもやりにくいのに雪の中でグローブをした状態では無理です。

ishidaの場合、こういうところの作業性の悪さに凄くストレスを感じるんです。
実際、パーツ(バンドとアルミ製ピンのテーパー)の形状を見れば、これですんなり収まるわけがないでしょ?って誰でも思うはず。
で、使いにくい道具は自分で工夫するっていうのがishida式です。
穴形状を追加工(入り口に面取り)して、ピンのテーパー部が入り易くしてやればOKでしょう。

お正月休み中に適切な(?)追加工を実施後、2012年初の山行「富士見台〜南沢山縦走」で試した結果は「ほぼ満足」といえるものでした。
ちゃんとグローブをしたままでもセットでき、外れることもありませんでした。

ちなみに、その後でこのモデルを購入した「モンタニア」へ行ったら2012モデルが置いてありましたが、2011モデルのピンで固定する方式は早々に廃止され(^^;それ以前のモデルみたいな樹脂のストラップ留めに戻ってた。
店員さん曰く、「昨年モデルでどうにもダメっていうクレームがあれば、メーカーでストラップ留めに替えてくれるそうですよ。」
ただし、このタイプ(樹脂のクリップのみ)では「外れやすさ」が付いて回る気が…
(この形状もどう考えても間に合わせ的な対応…「もうちょっと○○な風に形状を変えれば外れにくくなるな」とishidaでも思い付くんだけど、メーカーの人は単なるクレーム対応としか思ってないのかな?)
自分的にはishida式モディファイで一応解決してるので(^^;お願いはしませんでした。

---------------------------- 追記はここまで ----------------------------

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本当はもっと明るい色が好みでしたが、在庫の関係で黒に。

いわゆる「冬季の高所登山」はしないのですが、冬の2000m程度の山は大好きです。
しかし、12本爪アイゼンとスーパーかんじき(プラスチック製のワカンのようなもの)だけでは新雪や深雪に対してはかなり限定的な効果しかありません。

雪に対してはスキーは滑って下れるのは魅力ですがそもそも重くて取り回しが悪い、しかしスノーシューは新雪に対する効果は高いが下りに弱そう。
実際、これを書いている2011年現在ではスノーシュー自体はかなり一般的になりつつあることから一度体験してみようということでモンタニアに相談したところ「お店のレンタルで体験してみれば?」ということになりました。

レンタルしたのは、ツアー用のパイプフレームでヒールリフター未装備のものでしたが、浮力の効果は高く、登りでも爪先を蹴り込めるので楽ちんでした。
しかし、レンタルしたタイプは下りでは効果的にグリップしないことも判りました。

その辺りの体験を元に、注文したのが「MSR ライトニングアッセント」です。
こちらはよくあるアルミパイプ製フレームとは違い、独特の「トラクションフレーム」というものが360°のグリップ効果を発揮するというのが謳い文句です。
同じライトニングシリーズには「ステップインバインディング」を装備した「ライトニングアクシス」というものもあって、ステップインに魅力を感じましたが確実に固定できそうな「アッセント」の方が良いかな〜ということで。

長さは22インチと25インチ、男性用は20cm、女性用は18cmと、幅が違います。
自分としては、取り回しの良さそうな女性用の25インチにしようかと思ったのですが、在庫の関係で男性用25インチ、色は黒になりました。

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フレームは一般的なアルミパイプではなく、外周全体もグリップする構造です。

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靴に固定した状態。

実際に使用してみた感想

・4本のウレタン製ストラップは確実に固定できるが、装着は面倒。
 2011年モデルから採用の余ったストラップをピンに差し込んで固定する方式、これは山では無理!

・アルミパイプ製のフレームのものよりグリップが高く、足をフラットに置いても安心感高い。

・思ったより軽く、取り回しは軽い。(主観的)

・ヒールリフターは操作しやすく、登りでの効果も絶大。楽ちん!

・一般的な傾斜の範囲なら、下りもそこそこグリップ。 
 
滑落の危険を感じるような下り斜面では少々不安。(素直にアイゼンを使ったほうが無難)

・長さ・幅とも大きいので、ちょっと体の向きを変えたい時などは操作性悪い。(当たり前)

・デッキ部外周の固定金具がフレームの外側に突出していて、スタンスを狭めた歩行時に内側で引っ掛けやすい。

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アルミのピンにバンドを差し込む作業はグローブでは無理!(左) 固定は確実にでき、フィット感は良い。(右)

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登山用ならヒールリフターは必須!収納時。(左) 使用時。(右)

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ヒールリフター使用時。

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ヒールリフター収納時。隙間に指やストックを引っ掛けて起こせる構造。(左) 固定金具は引っ掛け易い。(右)

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フレームが井桁状に組まれていて、圧縮された雪が前後左右に逃げ難いため、高いグリップを生む。

ヒールリフターはストックのグリップで引っ掛けて起こせる構造で、操作性やパチンと固定される感触も良好。ヒールリフターを使うと、意識して前爪を蹴り込まなくてもしっかり爪が効きます。
登りでもフラットに近く足を置いてゆけるため、足首への負担も少なくて効果絶大です。

親指の付け根辺りにヒンジがあって75°くらいフリーな状態のため、テールを持ち上げてバックしようとしても実は持ち上がっていないので、後退し難いですね。

また、見た目は立派な爪がいっぱい生えていますが、硬い雪面に蹴り込もうとしても面圧が低くて(浮力と相反する)しっかり食い込ませるのは難しそうです。(登り斜面で爪先の出歯を蹴り込むことは十分に可能です。)

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誇らしげに「MADE IN USA」