ishida式の大川入山(南信州) スノーハイク
2011年12月30日(金) 2011年の締めくくり、一週間前の霧氷に味をしめて再び南信州の山へ

年末の登り納めに選んだのはお馴染みの「大川入山」です。
クリスマスの降雪を受け、一週間前の「南沢山・横川山」に味をしめて霧氷にも期待です(^^)
靴忘れで敗退(^^;した12月17日も、帰路に見た横岳・大川入山の稜線は霧氷で真っ白に彩られていましたしね。

 

AM4:00に起床、買出しも済ませて登山口のある治部坂峠を目指します。
先週の降雪の影響はほとんどないように見えたので、油断して津具村経由で県境の峠を目指すと予想外の一面の雪景色(^^;;に…
多いところではエブリちゃんの腹をガリガリ擦りながら走行(^^;;;;;;ちょっと遠回りでも手堅く国道を行けばよかったかしら。
雪の消えた国道をどんどん登って登山口のある治部坂峠に到着。
しかし、周囲の山には全く霧氷は見られません。


昨日の夜半から雲がかかる予想だったんですが、思ったよりも湿度が低かったんですね…

登山口に入ろうとすると出てくる車と鉢合わせ、全く除雪されていないようで(当たり前)Uターンしてきたようです。
自分も保養施設に入ってUターン、国道脇の駐車場へ滑り込みます。(エブリちゃんは4WDなので滑ってませんが)
先ほどすれ違った車も登山に来た人のようで、意外と軽装のようでしたが先に出発して行きました。

 

自分も朝食を済ませて出発しますが、周りには前日辺りに歩いたらしいスノーシューの跡が登山口から駐車場に続いています。
スノーシューで歩いて下山してきたってことは、かなりの積雪があると思われますね。
これなら稜線に出る手前まではスノーシューで行けそうと予想、(歩き出したばかりですが)林道の入り口でスノーシュー装着のため一時停止(^^;
しかし、ishidaのスノーシュー(
MSRライトニングアッセント)って、この年のモデルはバンドの止め方に難があって、時間がかかっちゃうんですよね。
やっぱり締め付けて余ったバンドの部分を固定するのに四苦八苦、何とか固定して歩き始めます。

しかし、登山道に入ると思ったよりも雪が少なくて雪の下にある石などが気になります。
結局またスノーシューからアイゼンにチェンジするため一時停止(^^;;
屈み込んでの作業はつらいため、着脱時に腰掛けるための折畳み椅子も持参しましたが、やっぱり腰が痛くなってきました(^^;;;
リハビリも兼ねてるはずなのに…


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登山口。年末にかけて結構な数の登山者?(左) 登り始めてすぐアイゼンにチェンジ。(中) まだ余裕のishida。(右)

 

水場を過ぎて登山道が本格的な登りにはいると、普段は木の根で歩きにくい道ですが木の根が雪で隠されているためにかなり歩き易く感じます。
(と言いつつ、隠れた木の根にアイゼンを引っ掛けないように注意が必要。)

横岳へ連なる稜線に出ると、痩せ尾根と右斜面のナギ(崩壊地)を越えるこのコース中での要注意ポイントへ差し掛かります。
登山道の傾斜もきつく、足場も悪いこの周辺はやはりアイゼンがあったほうが心強いですね。
視界が開ける箇所が何箇所かあり、これから向かう大川入山が端正な姿を見せ、更には中央アルプスや南アルプスも姿を見せます。
登山道が崩落して付け替えられたロープの張られた箇所(2箇所)を過ぎると傾斜が緩んできて、木々に囲まれた横岳の三角点に到着。
三角点はありますが横岳の最高地点なのかは不明で、実際には少し先へ進むと南側が開けて見晴らしが良くなります。

 

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横岳へ続く尾根道。(左) 端正な姿を見せる大川入山。まだまだ遠い。(右)

 

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中央アルプスと南アルプス北部の山々。蓼科山も見える。

 

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左奥から北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、荒川岳、赤石岳、聖岳、上河内岳。

 

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尾根に出ると風が冷たい。(左) 山頂らしくない横岳の三角点。(右)


横岳から先、登山道は緩やかにアップダウンを繰り返しながら景色を楽しんで歩けます。
北西からの風が吹きつける場所ではかなり寒く感じますが、雲一つない青空からの陽の光が長閑です。
南アルプス南部の山々から三遠南信の山々、西三河から岐阜県東部、更に遠くは伊吹山や鈴鹿の山々も見えています。

 

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伊那谷も見え、その向こうは仙丈岳、鋸岳、八ヶ岳と蓼科山。(左) 明るい尾根道になります。(右)

 

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南に開ける奥三河の山並。

 

小さなベンチのあるピークでは北と東の展望が開け、再び中央アルプスと南アルプス北部の山並み、よく見ると、守屋山の向こうには八ヶ岳と蓼科山も見えます。
小鞍部を越える辺りでは尾根の幅が広いために風で吹き上げられる雪が吹き溜まり、先行者のトレースも消えるほどの量になっています。
あと二つほど小ピークを越えると思うので、小休止を兼ねて再びスノーシューにチェンジ。(このまま山頂まで行けると予測)
雪の多い登り道ではヒールリフターのお陰で楽チンですね。
大川入山本体への最低鞍部(舞鶴のコル)への下りは雪の量が多く、スノーシューの弱点は露呈しませんでした(^^)

 

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ピークを越えてゆくと木々の向こうに大川入山。(左) 吹き溜まりではかなり潜ります。(右)

 

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先行者の足跡も消えるほど雪の移動が多い。(左) 最低鞍部に向けてもったいない下り。(右)

 

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いよいよ大川入山本体に取り付きます。

 

最低鞍部を過ぎると、いよいよ大川入山への登りにかかりますが、左手が大きく切れ落ちた箇所では吹き上げる風のせいでほとんど雪が飛ばされています。
道はいったん北側の斜面に移り、右手の視界が開けてきたところで先行していた単独行の方が下ってくるのとすれ違いました。
スノーシュー装着とアイゼンへのチェンジなどでかなり時間のロスをしただけでなく、体力的にペースが上がってなかったためか、ずいぶん差がついていたみたい(^^;
少しだけ樹林帯の登りがあってスノーシューで登りにくい部分もありますが、ここでまたチェンジも嫌だったので我慢して通過。
南斜面の笹原に飛び出すと、山頂まで続く見晴らしの良い斜面の最後の登りです。

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中央右寄りが茶臼山。左側に太平洋と浜松のアクトタワーが見えます。

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笹原と西三河の山々。中央右寄りのシルエットは猿投山?

 

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見晴らしがよく、気持ちの良い斜面を行きます。

 

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南アルプスの山々も順光に。

 

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スキー場のある蛇峠山と赤石山脈南部の山々。

 

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越えてきた横岳から続く尾根。

 

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最低鞍部方向を望む。遠くに光る太平洋。

 

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日当たりの良い場所は雪も融けています。(左) 尾根上には少し樹氷が。(右)

思ったよりも時間がかかってしまいましたが、やっと山頂に到着です。昼を少し過ぎた到着はちょっと予想よりも遅すぎ?
山頂からの展望は、少し木が伸びていますが落葉しているために夏の記憶よりもずっと良好です。

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中央構造線の谷を挟んで南アルプス南部の重鎮たち。

 

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山頂からの中央アルプスの眺めは最高。

 

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山頂の雪は少なめ。(左) お昼ごはんにはやっぱり暖かいものですね(^^)。(右)

 

風景とお昼ごはんを楽しんだあと、山頂から少し西側へ進んで恵那山や御岳の展望を探ります。
先行の方は山頂からそのまま帰ってしまったようで、足跡の消えたルートを西に向かって歩いてゆくと、やはり多いところではつぼ足で膝上まで潜ってしまうくらいの雪の量です。

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たおやかな笹の尾根。遠くには知多半島、伊勢湾、鈴鹿の山並み。

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山頂西側からの恩田大川入山と恵那山。この角度からだと見慣れない山容ですね。

 

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恵那山、恩田大川入山、御岳、乗鞍、穂高、中央アルプスが一望。

 

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鞍部の吹き溜まりでは膝上まで潜ります。(左) 少し樹氷の名残り。(右)

 

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樹氷で色づく木々の向こうに荒川岳、赤石岳、聖岳。

 

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伊那谷を隔てて、蓼科山、八ヶ岳から南アルプス南部まで見えます。

 

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南の我が家方面を望む。

 

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中央が渥美半島の越戸の大山、手前に三河湾の水面が見えますね。

 

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膝下までスッポリ。(左) そろそろ帰ります。(右)

 

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御岳、乗鞍、穂高連峰をアップ。手前は真っ白な富士見台と真っ黒な南木曽岳。

 

山の展望が良い場所を探しながらピークを二つほど越えたところまで行って戻ります。

ここで、やはり時間にルーズなishidaの弱点が出て、ちょっと時間超過しているのに気付きました。
当然ながら日没時間までには車に戻らないといけないんですが、このままだとちょっと時間がギリギリ…
急ぎ撤収して下山にかかります。

 

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山頂とさよなら。

 

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ムーミンのお友達のスニフ?。(左) 行きとは太陽の位置が大きく違う。(右)

 

最低鞍部からの登り返しで息が上がりますが、時間のロスが無いようにずっとアイゼン装着で通します。
横岳へと続く稜線から見る太陽がどんどん地平に近付いているのが感じられ、気温も下がってきているのも体感。
先行の方が途中でアイゼンを外して歩いたようですが、日当たりの良い場所でシャーベットを踏んだ足跡が再び凍っています(^^;。

 

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太陽光の角度がずいぶん低い(^^;。(左) 先行の方のトレースにも助けられて進みます。(右)

 

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どんどん気温も下がります。(左) 大川入山とお別れ。(右)

 

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横岳を過ぎて南アルプスともお別れ。こんな時間に(^^;…

 

傾いた陽の光で山肌がだんだんと陰になってゆく変化がとっても綺麗ですが、のんびり眺める余裕はなく先を急ぎます。
横岳の三角点を過ぎると、カラマツ林に夕日が射し込んできれい(^^;
急な痩せ尾根を注意して通過し、樹林帯のなかをどんどん下ります。
対面の斜面にある治部坂高原スキー場にナイターの明かりが点灯し、山の端に夕日の残照が消える頃にやっと登山口に到着!!
(登山口のちょっと手前でスキー場から5時を知らせる音楽が…)
何とか暗くなる前にエブリちゃんの待つ駐車場に到着です。
どうも、一人になると時間にルーズになってしまう癖があっていけません…。
(ヘッドランプと予備電池、ツェルトなんかも持参していますが、そもそも単独行なので無計画な行動は慎まないといけませんね。反省。)
お片付けもそこそこに、家路を急ぎます。

 

ということで、2011年の締めくくりは、やっぱりishida式に終わった感がありますね。


 

------------------------------- 今回の行程 --------------------------------

 

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4:30自宅発〜(買出し)6:40治部坂峠登山口駐車場


駐車場発7:20--(スノーシュー装着)--7:35登山口--(アイゼン装着)--横岳三角点9:00--(スノーシュー装着)--

 

10:45最低鞍部--12:05大川入山山頂(昼食・周遊)

 

大川入山山頂(アイゼン装着)14:25--16:30横岳三角点--17:05登山口

 

17:30治部坂峠登山口駐車場〜(休憩)19:50自宅