ishida式の剣岳・立山登山(3)
2008年7月29日(火)〜31日(木) 夏休みを利用して行って来ました。


剣岳・立山登山(1)へ
剣岳・立山登山(2)へ

 

夜はテント内の整理のお陰で気持ち良く(というほどでもないが)眠ることが出来ました。

7/31の行程は短いので、出発が遅すぎない程度にのんびり準備します。
朝の暗いうちから剣岳を目指すパーティーがアサッテの方向へ行ってしまうのを二組ほど呼び止めて教えてあげたりして(^^)。一日一善かな。

初日と二日目に会った「高槻から子供連れでテント泊の方」と「単独行の埼玉の先生」二組とも私よりも早くご出発とのことで、ご挨拶。

自分も、別山への尾根を目指して出発します。
今日は荷物も多いので、とりあえず別山まで行ってから次の行程を考えることにします。
(場合によってはそのまま別山乗越から室堂へ下るかも)

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テント場を出発…でも暑そうなのでヤッケは脱ぎました。(左) 尾根道への分岐から。(右)
 

 

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尾根道を登ると次第に剣岳も同じ目線の高さに。

 

 

またまたお約束の(?)パノラマ画像作成しました。別山尾根への登りから見た剣沢方面です。

 

道は途中から別山乗越へ向かうコースと別山尾根に取り付くコースに分かれます。
左の尾根へのコースをとり、やや急な斜面をゆっくり登っていきます。

順調に高度を上げて振り返ると、剣沢のテント場がはるか下に見え、さっきまで見上げていた剣岳が同じ目線の高さに見えてきます。

別山乗越の剣御前小屋の向こうに大日岳が見えてきて、登山道が緩やかに巻き始めると稜線はすぐそこです。

稜線からは別山〜真砂岳〜立山へと続く峰々が一望でき、右手には室堂〜天狗平、奥には浄土山が見渡せます。

別山と真砂岳の間の鞍部の高低差を見ると、またまた「せっかく登ったのに」という感が…(^^;。

尾根道を鞍部から少し登ると祠のある別山の山頂に出ます。

別山の山頂に着くとちょうどガスが巻き始め、全く展望が利かなくなってしまいました。

視界も利かないので、別山北峰への往復はオミットして、真砂岳へと向かいます。

(実際には、別山北峰のほうが標高が少しだけ高く、地図によっては北峰を別山山頂としているようです。)

 

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稜線近くから別山乗越の向こうに大日岳が現れます(左) 稜線に出ると真砂岳、立山、浄土山。(右)

 

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別山山頂はガスの中(左) 下り始めるとガスの下へ。真砂岳と立山が見えます。(右)

 

別山、真砂岳ともなだらかな山体ですが、鞍部に下る稜線にはけっこう岩がゴツゴツ

コースは、稜線の岩場を行くルートとほんの少し下を巻くルートはありますが、ここは歩き易い下側のルートを行きます。

真砂岳は砂礫の斜面を行き、途中で山頂を通らずに西側を巻くルートと、山頂または内蔵助山荘方面に行くルートに分かれます。

山頂へ行くコースをとると、左に内蔵助山荘への道を分けて程なく山頂に至ります。

登る途中で振り返るとガスが切れ、思った以上に大きな別山の山体が現れます。

やはり北峰のほうが高く見えますが気のせいでしょうか。

そして、別山の向こうには、再び剣岳の山頂が頭を出しています。

真砂岳の山頂に着くと、見る見るガスが巻いてきて展望が利かなくなってしまいました。

誰もいない山頂でのんびりしていると、そこへ剣沢でよく見掛けた若い人が到着。

やはり昨日は剣岳を往復したそうで、話をしているうちに再びガスが切れて別山、立山とも姿を現わしました。ここでまた写真の撮りっこ(^^)

 

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真砂沢カールに豊富に残る残雪

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真砂岳からは別山の向こうに剣岳が見えました。

 

 

真砂岳から立山の最初のピーク「富士ノ折立」との間には内蔵助カールが綺麗におわんの形に見え、雪渓では雪上訓練をしている様子も見えました。

「富士ノ折立」は岩屑が折り重なった険しい姿をしているだけでなく、登路もガレと砂の歩きにくい道になりますが、この辺りから学生さんなど大勢の団体とすれ違います。

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真砂岳と内蔵助カール(左) 

「富士ノ折立」のピークを左側に見て小鞍部に着きます。
ここから左の岩場を登りきった場所が本当のピークですが、一般登山道ではありません。

鞍部周辺から下の谷を眺めると、雲の切れ間に黒部第四ダムの堰堤と黒部湖が見えました。

見下ろす谷筋はまるでミニ剣岳のように険しく見えました。

とりあえず、ピークを踏むために岩屑のてっぺんに登って記念撮影。

しかし、視界はますます悪くなってきて、隣の大汝山、雄山方面は全く見えません。

 

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富士ノ折立脇の鞍部から黒部ダムが見えました。すぐガスの中に。

 

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思った以上に険しい谷筋。(左) 鞍部から岩の重なりを登って富士ノ折立ピークへ。(右)

 

鞍部から大汝山へ稜線の西側を巻くように進むと、少し登った先に「大汝休憩所」が現れます。

山頂は休憩所の上ですが、ちょうど雄山方面から高校生の団体が次々とやって来て大渋滞。

間を縫って山頂へ。立山最高地点の大汝山山頂は岩に囲まれた3畳ほど(?)の広場のようになっています。

込み合っているのとガスで視界が利かないため、写真を撮って早々に退散することにします。

高校生たちが先生の指示で順番に上り下りして入れ替わっていますが、実は反対側からウォークスルーして休憩所前に出られることが判明。

いったん休憩所前まで下って、先生に声を掛けて教えてあげようとしたのですが、山頂直下で背中を向けている先生になかなか声が届かず、結局登って行って教えてあげました。

これも一日一善。

 

ここからは雄山は目と鼻の先です。

山頂の最高地点は雄山神社の奥宮境内地となっているため、500円払って中に入り、登山の無事を祈願してお祓いをしてもらいます。(今回の登山はほぼ終わっていますけど)

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とりあえず、最高地点の岩をバックにセルフポートレート。(左) 最後に雄山神社の奥宮に参拝してお祓いを。(右)

 

雄山休憩所の前を過ぎ、一ノ越への下山路を行きます。

はじめは岩場ですが、だんだんとガレた岩と砂礫の道となり、崩れやすくて歩きにくい道となり、コースもジグザグが錯綜して登山者と下山者がバラバラにコースをとっています。

さらに下に一ノ越山荘が見えてくると、登山道には延々と続く人だけでなく、山荘前には登山を待つ学生さんの団体が見えます。

途中で先生に話を伺うと、4校くらいがちょうど立て続けに登りにかかっているとのことでした。そういえば「埼玉の先生」からは「富山県の小中学生の林間学校は必ず立山」と聞きましたね。

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一ノ越から次々と上ってくる登山者たち。山荘前には団体さん。

 

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一ノ越山荘前で登山の順番待ちの列。(左) 室堂への道を行くツアー団体。(右)

 

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やっと室堂山荘前へ。バスターミナルはすぐです。


一ノ越から先はコンクリートで舗装された道を室堂目指して歩きます

舗装された遊歩道というのもどうかと思いますが、これは侵食による道の荒廃を防ぎ、植生を極力維持するための策とのことです。

室堂までにはこの季節でも3回ほど雪渓を横切ります。

あまり傾斜はありませんが、観光地気分で来た軽装の人々はけっこう堪えるのでは?

 

室堂ターミナル手前で低い雲から水滴も落ちてきたようですし、この辺りで昼食にするのもどうかな?と思い、そのままバスの列に並びました。

やっぱり「往復」で切符を買っておいてよかった(^^)

12:30発のバスに乗って美女平、立山駅へと戻ります。

立山駅で、家を出発してから初めて(^^;携帯で奥さんに「無事下山」の連絡を入れました。

奥さんの「じゃあ、今夜帰ってくるの?」の問いに「元気溌剌。もう1本籾糠山を登って帰るで、帰りは明日ね〜。」

なんとも家庭を顧みない夫ですんません。

 

車に戻り、着替えもそこそこに出発。途中のコンビニで「道中に日帰り温泉とかありませんか?」と聞いて教えてもらった「グリーンパーク吉峰」で入浴後、遅いお昼ご飯をとりました。

「グリーンパーク吉峰」はガイドブックには載っていませんでしたが、けっこうお勧めです。


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地元の方の憩いの場?「グリーンパーク吉峰」。キャンプ場や宿泊施設もある。 

 

この後、富山ICから高速に乗り、白川郷ICまで移動して食料調達、天生峠で車中泊。

しかし、翌朝は元気は溌剌でもホームシック(?)に見舞われたため、ただ車中泊しただけで大急ぎで帰宅しました。