ishida式の 南沢山・横川山 登山
2022年1月26日(水)
2011年以降に冬の南沢山はこれで19回目でしたが、雪のある季節にしか来たことがない…(^^;

今シーズンは2021年12月23日2022年1月5日にも出掛けた南沢山ですが、毎年恒例のように大学入試センター試験前後にやってくる寒波と大雪(今年は津波と地震も…)により、普段は積雪の少ない伊那谷でもそこそこの積雪がありました。
「これで南沢山山域の稜線にも大量の積雪とスノーモンスターの出現が期待できるな…」という自分に都合の良い期待を抱き、再び山行を計画しました。

「GPV気象予報」では前夜から湿度高めの弱い北西風の状態が続くため、気温が下がれば霧氷の発生が期待できそうだなとishida式に「予想」しました。
ただし、気象協会などの「天気予報」では当日の中津川市・南木曽町・阿智村な・平谷村どは晴れとなっていますが、GPV気象と地形的な特徴から考えると好天が期待できるのは午前中(8:00〜12:00の間)が中心だというのもishida式の「予想」でした。

当日はいつも通り3:00に起床して(夜勤帰りの次女とも会って)朝食等を済ませて出発です。
前日までの天候のせいもあってか豊川の流域では濃い霧が発生しており、これは湿度の高さだけでなく気温の高さも表しているかも…
それでも、田峯から先の国道では所によって前日の雨が凍結してブラックアイス化している箇所もあって気が抜けません。
津具では道路脇にかなりの積雪が現れ、轍や凍結したパッチの残る峠越えではかなりペースダウンを強いられましたが、今回は低速車には全く遮られることなく走行できました(^^)
道中のR153にある温度表示は−2〜−3℃だったので「山の気温はもっと下がっているだろう」という都合の良い期待を抱きましたが、結果的には甘い期待は裏切られました。

ふるさと村自然園の管理棟に立ち寄って管理料¥200をポストに投入・駐車許可証を借用しましたが、今回も受付けリストへの記入はishidaが一番乗りでした。

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平谷の道の駅。路面は凍結しているが、濃い霧に覆われていました。(左) 駐車場には一番乗り。(右)

今日も何となくお腹の具合いは中途半端だったので2度目の朝食はとらず、そそくさと準備します
今日は前回以上に雪も十分あってよく踏まれているようなのでスノーシューはザックに括り付け、チェーンスパイクを装着して歩き始めます。

しかし、登山口の気温は予想よりも高めで、平谷の道の駅のほうが寒いくらいのような…。
周囲の雪面も雨に見舞われたような状態を呈しており、表面も薄くクラストした状態になっているということは前日来の気温は氷点下を大きく下回ることはなかったようにも思えます。

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雪面は雨を受けたような状態。(左) 中間点の手前辺りからやっとフカフカの雪になる。(右)

中間点への急登手前の二重山稜状になる辺りからはクラストはほとんどなくなって、フカフカの乾いた雪になりました。
登山中に中間地点を過ぎてから見えてくる南沢山〜横川山方面には北西の風に乗って流れる雲がかかっており、普段なら霧氷が多くみられる巻き道でも時折りガスが巻いてきます。
期待通りに気温が下がっていれば霧氷の発生に好適だったはずですが、残念ながら気温の下がり方が控えめ過ぎたようですね。

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行く手の中央が横川山。手前の南沢山山頂域には盛んにガスが流れています。

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南沢山山頂手前では時折り登山道までガスが巻いてきますが、霧氷は見られません。

結局、標高1500mほどの南沢山の稜線に出ても気温はあまり下がってなかったようで、西風が直接当たる場所では霧氷の発生は見られるものの、その度合いはとっても控えめでした(^^;

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南沢山山頂域に到着です。カラマツの枝には控えめな霧氷…

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ガスの向こうに横川山と恵那山。

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富士見台も真っ白です。

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ガスが切れると横川山と恵那山がくっきりと姿を現す。

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先週末のトレースが錯綜している。

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朝の低い日差しにきらめく霧氷。

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いつもながらですが、霧氷はやっぱり青空に映える。

南沢山で履き物をスノーシューにチェンジし、御馳走を求めて雪原を歩いて撮影にいそしみますが、思ったよりも雪が締まっていないため膝まで沈んでしまう状況で、なんだか無駄に体力と時間を消費してるような気がする…予定では午前中のまだ天候の状態が良いうちに横川山を越えるつもりだったんじゃなかったっけ(^^;

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南沢山の台地西面から妻籠方面。

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恵那方面(右側)も雲海の下です。右奥に鈴鹿山系の藤原岳も見える。

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中津川はすっかり雲海に沈んでいます。奥には笠置山が浮かぶ。

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この辺りは風の通り道で霧氷もそこそこ発達。

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台地の端から横川山。

南沢山の山頂から先は前週までの積雪の上を、たぶん先週末に歩いたと思われる大勢の登山者のトレースが行ったり戻ったり、正規の登山道から外れたりといろいろな方向に錯綜しています。
とりあえずishidaには風景を楽しむ定番ルートというのがあって、台地の端っこ寄りを舐めるようにして横川山に取り付く手前の鞍部へ向かいます。
湿度高めで気温もやや高めなためか伊那谷や木曽方面の低地は雲海に覆われており、これはこれでなかなか見応えのある風景になっていますね。
でも、開けた雪原では雪はあまり締まっていなくて、ishidaの体重+MSRライトニングアッセント25インチの浮力でも所々で膝上まで沈み込んでしまいます。
そのせいもあってか、9:00に南沢山に到着してから横川山へ取り付く鞍部まで普通に歩けば20分かからないところを、あんパンを食べたりチェーンスパイクからスノーシューへの換装、写真撮影なども含めて70分くらいかかってしまいました(^^;

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いよいよ横川山への登りに取り付きます。

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残念ながらモンスターはやせ細っています。(左) 最後の登りも風景に癒されます。(右)

山頂への登りの途中で南沢山方面を振り返って見ると、鞍部からこちらに向けて登ってくる後続の人影が見えますが、今日は久々にishidaが横川山まで一番乗りでしたね。
10:35にやっと横川山山頂に到達しましたが、深雪の中での腿上げで思った以上に疲れた…(^^;
今回も富士見台方面へ行けるところまで進んでみようと思いますが、見渡す稜線には予想通り積雪がかなり増えています。
山頂から先には先週末にスノーシューで歩いたトレースがありますが少し進んだところで引き返しているらしく、南の鞍部から1578mピークに向けてトレースは見当たりません。

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横川山に到着っ!中央アルプスの稜線は終始雲がかかって見え隠れしています。

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恵那山・富士見台方面は雲が取れてスッキリ。

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東側の伊那谷の雲海は消え、南アルプスは雲がかかったり晴れたり変化が激しい。

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南信の谷にはまだ雲海が残る。中央に南アルプス深南部の「黒法師岳」がひときわ目立って見える。

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富士見台も笹が埋まって真っ白。

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普段は真っ黒なイメージの「南木曽岳」もかなり白っぽい。

様子見を兼ねて横川山から先へ進みつつ寄り道をして写真撮影していると、さっき見えていた後続の人がワンちゃんと一緒に歩いてきました。
目的地を聞くと「富士見台まで行きます」との力強いお返事でしたがスノーシューやワカンは装備していないようだったので、老婆心ながらこの先のノートレース領域に入ったらかなり苦労するのでは…と心配しつつ道中の無事を祈ります。
ishidaは相変わらずの「行けるところまで…」という低い目標(^^;で歩みを進めます。

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南の富士見台との尾根にある1578mピーク。トレースは見えません。

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横川山の西斜面のダケカンバ林にガスが巻く。

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横川山北斜面から南沢山方面を見ると、だんだんとガスが…。

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南の尾根に下ってゆくと、こちらも激しくガスが湧き上がってきます。

横川山から南に延びる尾根へと向かいますが、さっきの好天がウソのように急激にガスが湧き上がってきてしまい、恵那山や富士見台はおろか1578mピークさえ姿を隠してしまうような状況に。
さっき先へ進んでいった人がすぐ下の鞍部で膝上まで沈み込んで抜け出すのに苦労をしているのも見えましたが、更に進んでゆく後ろ姿もガスの向こうに消えました。
それ以降は横川山から富士見台にかけてはずっと濃いガスが巻いた状態となってしまったので、今日のところは諦めて戻ることにします。

横川山に戻って北側を見ると、南沢山方向も激しく湧き上がるガスに巻かれてどんどんモノクロームの世界に変わってゆき、昼前後からガスが湧いてくるこの状況だけは「予想」が的中でしたね…
時間的にはまだ11:00ですが、今日のところはこれで下山ということにしましょう。
鞍部まで下ると更に後続の4名ほどのグループとすれ違いますが、周囲はほとんどホワイトアウト状態で、ishidaの予想通りなら夕方に向けてもこの状況はそんなに変わらない気がするので、今日のところは「早起きは3文の得」ということですかね。

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横川山北斜面の崩壊地に立つ立ち枯れ木群もガスに巻かれてモノクロームに…。

南沢山の山頂まで戻ると若いカップルが休憩中で、この先の雪の状況を聞かれました。
とりあえず今日の状況ではワカンかスノーシューがあった方が良いことと、この時期のこの山域の良さと天候の良いときに霧氷を楽しんで下さいね〜とPR(?)しておきました。
その先は途中でお昼ご飯をとるのも省略、さらに多人数のパーティとすれ違いつつ巻き巻きで下山して登山口を目指しました。

登山口まであと10分ほどいうところでスノーシューの右側のストラップが外れてしまい、締めなおすのも面倒だったのでスノーシューは脱いで背負って下山しました。
しかし、店仕舞いしながら確認したら、スノーシューのバインディング部が左右で合計4か所破断しているのを発見しました。せっかく前回切れたストラップを交換したところなのに…(ToT)
とりあえずこれまでの種々検討の結果を踏まえて、モンタニアへ修理依頼しました。

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もちろん稜線はガスでも下界は晴天です。(左) ストラップが外れただけだと思ったが…(右)

--------------------------------- 本日の行程 -----------------------------------------

自宅 3:35 〜 買い出し・R257・R153経由 〜 5:43 平谷 5:53 〜 6:33 駐車場 (135Km) 

登山口 7:05 --- 7:33 立枯れ木 --- 8:04 中間点 --- 8:57 南沢山(スノーシュー装着) 9:29 --

--10:09 最低鞍部 --- 10:32 横川山(南まで進む) 11:07 --- 11:38 南沢山 11:43 --

-- 12:12 中間点 --- 12:30 立枯れ木 -- (途中でスノーシュー解脱) --- 12:51 登山口

駐車場 13:13 〜 13:31 ひるがみ 14:20 〜  16:49 らんぷ 17:15 〜 17:24 自宅 (272Km)