体調がイマイチとか、意欲が湧かないとか、だらしない昨今のishidaにとっては、外で遊ぶのが一番の薬のようです。
先日の「富士見台スノーシュー」では、次女の直ちゃん初スノーシューデビューでしたが、天候にも恵まれて楽しい一日を過ごしました。 薬の効用が切れる前に次の行動を起こすのが精神衛生を保つコツでしょう!…って、やっぱり現金なワタシ。
今シーズンは長野県南部でもそれなりの降雪があり、南信地域の山でも積雪に恵まれています。 天候の状況を見て、2月早々には次の(もう少しボリュームのある)登山を考えていました。 2月6日は職場の宴会が予定されていたので、一次会までは出席して帰宅後に山の準備(実際にはほとんど片付けてないので出しっ放し?)をしておき
ました。 今回の目的地は、アプローチの便利さと、それなりに歩き甲斐のある山として、一昨年も行った「恩田大川入山」としました。
AM4:30にセットしてあった目覚ましで飛び起きて、軽い朝食をとった後で自宅を出発、買い出し後に登山口のある「あららぎ高原スキー場」を目
指してハスラちゃん(今年更新した支援車両)を走らせます。 道中には全く雪はなく、四駆の威力よりもオートマチック車の運転し難さを感じながらの走行ですね。
平谷の道の駅でトイレ休憩とおにぎりタイムをとってから、あららぎ高原スキー場まではあと少しです。 ただ、上空はなんだか予想よりも雲が多くて稜線は見えませんね。 逆にこれだと稜線上では霧氷も現れそうな予感もありますが、悪くすると登山中も雲の中かも(^^; 午前7時少し過ぎ、駐車場の入口ゲートで駐車料金500円也を払って、時間帯のわりには車の台数も多い気がする第1駐車場にハスラちゃんを滑り込ませます。 (雪が無くて滑らんけど)
そそくさと準備を済ませ、まだスキーヤーの皆さんが動き始める前に活動を開始します。 が、またまた登山届を書いてくるのを忘れた…ゲレンデ脇を登ってゆくと、スキーパトロールのおねいさんがスノーモビルで下ってきて声を掛けられ、
日帰りかどうかと、目的地を聞かれました。 その後、もう一度戻って記入用の紙を持ってきてくれたので、目的地と氏名・連絡先を記入して託すことができました。 (今度はハスラちゃんに登山届の用紙を積んでおかなくては…忘れん坊のishidaのいつもの教訓…らしきもの(^^;)
朝日が射し始めたゲレンデを登ります。(左) 登山口からは思ったよりも踏ん込む(三河弁)。(右)
行く手には先行の登山者が一人見え、登山口で追いついたら(ishidaとあまり変わらない世代の?)女性でした。 少しお話しながら振り返ると、もう一人男性が登ってきて、話からするとお二人さんはご夫婦のようでした。 二人の後について沢を渡り、斜面への取り付きまでのシラカバ林を行く間、思ったよりも雪に締りが無くて沈み込みが大きめでした。 この先は雪の量が格段に増えるのは判っていたので、斜面に取り付く地点でお二人さんにワカンを着けることをお勧めし、自分もスノーシューを装着することにしました。
最初の急斜面も今のところ快調。(左) 振り返って見るスキー場と三階峰。(右)
今年はまだ自信がないので「お先にゆっくり行きます(^^;」宣言をしてishidaが先行しますが、一昨年は杉の植林地の中をジグザグに上ったルートがロープで進入制限
してあり、植林と樺林の境界を直登するようになっていました。 新雪に覆われて見辛いですが、先週辺りに歩かれたと思われるトレースも所々うっすらと見えています。 斜面のきついところは適当にジグザグに、植林側に回り込めるところはそちらのルートも取りながら尾根の上部を目指します。
尾根上に出ると、左手が切れ落ちて西風で堆積した雪が雪庇状に張り出しています。 新雪の量自体はそれほど多くないようですが風による移動が多く、ほとんどトレースが見えない状態が続きますが、ルート自体は判りやすいのと、一昨年の記憶が力になって順調に進めます。
ただ、このルートは大川入山までは一般登山道ですが、冬季の登山者はそれほど多くないようなので、トレース自体も薄いようです。 急登が緩んで小さなコルを通過する辺りはルートが判り辛く、赤テープと記憶を頼りにして進みます。
さらにその先で途中で支尾根に合流して90度右に向きを変える場所があり、特に下りでは間違えやすい個所もあります。(前回も下山時に間違えそうになったし(^^;) 一応GPSも持ってきていますが、GPSに教えてもらいながら登るわけではないですからね。
カラマツ林の登りにかかるところで急に雲が切れて日が射し込み、カラマツの上部が霧氷でキラキラ輝いています。標高的にもいよいよ霧氷帯に突入?
と思いますが、期待よりも発達していないようで、湿度が高いわりに気温が下がりきらなかったんでしょうか…
おおらかなブナの樹形に癒されます。(左) 日差しが射し込んで明るい林間は気持ちが良い。(右)
面白い積もり方、ペラペラです。(左) 日差しが射し込んで霧氷がキラキラ。(右)
カラマツ林を抜けて尾根上の第1展望地に出ると、頭の上に雲を被った(^^;大川入山のお出ましです。 少し進んだ広いコル(「大川入山までおよそ2q」の看板手前)からは、雲に覆われた中央アルプスが辛うじて確認できました。 北の空は概ね晴れているのに、低い雲がなかなか取れませんね。 看板脇の斜面を登ったところで再び林間の道となります。 そろそろお腹も空いてきたので、休憩がてらに木の陰に入り「お餅みたいなモチモチクリームパン」を頬張ります。
第一展望地で大川入山とご対面。(左) 霧氷を纏ったダケカンバ。(右)
治部坂高原スキー場のある「蛇峠山」。
中央アルプス。微妙な位置に雲がある…
かなりカチンカチンです。(左) 下枝まで霧氷がびっしり。(右)
尾根が近付いてくると、風もやや強くなってきて寒さも感じますが、適宜帽子で耳を保護したりフードを被ったりして問題なくしのげました。 目の前に大川入山が見える南斜面に出ると、分かり難いですが尾根上の大川入山への分岐点です。 (実際には自分の行動ルートが一般の登山道から分岐するだけですけど。) 後続の大川入山へ向かう人たちが間違って自分のトレースを辿ってしまわないように、→→と「大川入」の文字を雪面に書いておきました。(そういえ
ば、二人連れの方たちがどっちへ行くのか聞いてなかったけど…)。
大川入山との分岐。雪面にメッセージを残しておきました。
ここからは、所々に赤布はありますが基本的に夏道の無いルートとなります。 でも、派生尾根に入ってしまうような間違い易い個所もなく、前回同様に見晴らしのよさそうな斜面を選んで自由に歩き回りながら写真撮影にもいそし
みつつ進みます。 時折り日が射すことはありますが、主稜線上では期待していた南アルプスの展望もなく、時には吹雪いた状態にさえなって自分の予想よりは天気は良くないようです。 湿った南風が最初にぶつかる地域なため、下界が晴れていてもここだけ雨のこともあるくらいで、午後になって風向きが変わらないと回復は難しいみたいですね。(一応、予報では午後辺りから風向きが変わって、夕方にかけて徐々に下り坂とのこと)
霧氷のバックには青空がほしい。
尾根上は霧氷を纏った木々が並びます。(左) 上空は晴れ、この山域だけ雲がかかっているのが判ります。(右)
尾根上の展望ピークの広い雪面が見えたらちょっと元気が出ましたが、ピークへの急斜面を直登するのは厳しく、恰好が悪いけど大きくジグザグに進みつつ振り返ると、後ろから後続の登山者が登ってくるのが見えました。 ピーク上で写真撮影している間に先行され、以降は付かず離れず(写真撮影の分は離れちゃうけど(^^;)後を追うように目的の尾根上の最高点までの残りいくつかのピークを越えてゆきます。 ワカンの人は自分よりも若いと思われますが、先頭になってもそれほどの沈み込みは無いようで、スノーシューのishidaよりも大股で軽快に斜面
もガンガン登ってゆきます。(そもそもishidaの場合はそろそろ体力不足でペースダウン) 次のピークで振り返ると、後方にも単独の方の姿も見えました。
見晴らしの良い展望ピークに向かいます。
再び雲が湧いてきてモノクロームの世界に…。
雪庇の尾根を通過する先行の男性。後を追うように進みます。
長く発達したエビのシッポ。20cm以上あった。
立派なクリスマスツリー。
雪庇の出来る尾根を過ぎて次のピークを登ると、広い尾根の向こうに中津川渓谷の南側に続く「焼山」が姿を見せます。 そして、目指す「恩田大川入山」最高地点が見えますが、左手に見えるはずの恵那山も雲の中に隠れてしまっています。 お疲れ気味のため、登りになると息も上がって超スローペースになってしまうishidaですが先行した男性に続いて最高地点に到着! 男性に聞くと、自分たちの他に先程のご夫婦ともう一人の単独の方と、合わせて合計5人が今日の登山者のようです。
ううむ、勝手に「今日は自分一人かな」と思って、大川入山分岐からは自由気ままにコース取りをしてきたので、トレースを辿ってきた後続の皆さんにはちょっと迷惑だったかしら(^^;
ザックを下ろしている男性と別れ、尾根を北に進んだ1921mの三角点がある地点まで進みます。 展望のきかない最高地点よりも、北側の尾根の西面は立ち枯れのために展望が開けています。
三角点がある(はずの)小ピーク。(左) 恵那山、山頂は見えません。(右)
立ち枯れ帯から焼山と中津川渓谷。
先月行った富士見台のアップ。
富士見台の右後ろには南木曽岳、遠景は乗鞍、穂高連峰。
もう一度立ち枯れ木と「焼山」。
ちょうど三角点の位置を確認しているところで雲が切れ始め、さっきまですっぽり雲を被っていた恵那山の山頂が姿を現しました。 大喜びで、今回テストもかねて持参した新規(登山用)主力カメラも取り出して撮影にいそしみます。 ちょうど後続の単独行の男性も到着、お話を聞くと十年前に三角点付近に看板を取り付けたそうですが、全く影も形もありません。 (一昨年に自分が来た際にも何も看板や表示はなかったけど、以前に見たネットの写真では木に看板が掛かっているのを見たことがあります) GPSで確認しても場所は間違っていないので、年月によって朽ちてしまったんでしょうね。 (ishidaの食事中に帰って行かれた時に声を掛けてくれて、紐だけが木に残っていたそうです。)
恵那山、来ました!(^^)
未だ噴煙の止まない「御嶽」。
続いて先行の男性とご夫婦連れも到着しましたが、自分は撮影のチャンスを生かすために最高地点周辺をうろついて精力的(?)に写真撮影を続けました。 当初の予知より時間も少しオーバー気味ですが、「三法師の枯れ木」の斜面の下に陣取って、お昼ご飯の時間にしました。
伊那谷と、雲が切れて少し顔を覗かせた南アルプスを眺めながら、温かいカップヌードルを食してほっこり。
南アルプスにかかっていた雲のカーテンが開きました。塩見岳です。
今日の立ち枯れ三法師。ほとんど埋まっています。
1886ピークから派生する尾根。
立ち枯れと東隣りのピーク。(実は向こうのほうが標高は高いカモ?)
伊那谷を隔てて、南アルプス 白峰三山と塩見岳。
最高地点から南西に派生する県境の尾根。
派生尾根と焼山。
他の方たちはishidaの食事中に三々五々下っていかれましたが、登りも概ね80%以上はずっと先頭で一人ぼっちの行動でしたし、再び一人になってのんびり…している暇はないですね(^^;;;; そそくさと店仕舞いし、帰路につくことにします。 帰路はずっと恵那山が雲隠れすることなく見送ってくれましたが、上空の雲は徐々に厚くなってきて、いよいよ天気も下り坂傾向になってきたようです。
恵那山の山頂が見送ってくれました。
雪庇の尾根も再びモノクロームに沈みます。
南の1886mピークの尾根が輝いて見えます。
相変わらず真っ白な雪面を見せる1795mピーク。
大川入山にもお別れの挨拶。
幸いにも風はおさまったので、後は快調に下るだけですね。(少しでも登りがあると息切れしちゃうけど…)
大川入山とお別れし、急斜面もトレースを外して新雪の上を滑るように下って行けますが、なんだか帰りは途中で疲れ感が出てきて、楽しむよりも機械的に下っているだけのような気が… 先行していた人たちを全員抜き去って(?)トレースをよくよく見ると、結局今日の登山者自体が自分を含めて恩田大川入山に向かった5人だけだったことが判りました。 一般登山道がある大川入山への登山者がいないのは、冬季の大川入山登山ルートは治部坂峠からが主流だからなんでしょうか?
シラカバ林の急斜面の下にスキー場のゲレンデが見えればもうあと少しで登山口ですね。
蛇峠山にもお別れの挨拶(^^)。(左) ゲレンデ手前まで戻りました。(右)
まだまだリフト待ちのあるゲレンデ脇を下り、スキーパトロールの窓口に下山の報告とお礼を言って車に戻りました。
そそくさと片付け、自宅とは反対の方向に走って、いつもの「阿智の里 ひるがみ」で入浴して(今日は露天風呂の周囲にも積雪があった(^^))帰宅しました。
今日は体力使いきり感だけでなく、圧迫のためか左肩の僧帽筋に妙な痛みが出てしまい、日頃の運動不足がまたも露呈した登山でした。 こういう確認結果(と目標?)がないと、自分の生活を改善できないのがishida式…?
今回の行程
自宅
4:55〜(買出し・平谷道の駅)〜7:05 あららぎ高原スキー場駐車場
駐車場 7:30--7:50 登山道入り口 7:55--8:05
尾根取り付き(スノーシュー装着) 8:10--9:45 屈曲点
--10:00 第一展望地 --
11:05 大川入山分岐 --11:40 展望ピーク --12:20 最高地点--12:25 標高点
12:50--(写真撮影)--13:20 最高地点下(昼食) 13:40 --14:25
大川入山分岐--15:35 登山道入り口
--15:45
スキーパトロール・駐車場
あららぎ高原スキー場
16:00〜16:15 阿智の里 ひるがみ 17:10〜19:50
給油後に自宅 |