小型三脚が好きだといっても、一度に色々持ち歩けるわけでもありません。しかし、シチュエーションに合わせた使い方を実現できるなら良いかな…なんて、単なる物欲の言い訳かしら。
※特に2018〜2019年にかけてますます腰痛が悪化、スキーや登山の機会も無いため「小人閑居して不善を為す」か…。
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カーボン三脚 Leofoto LS-225C+EB-36
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「小型三脚も随時増殖中です…」のなかで紹介した、小型ながら造りが良くて固定力もしっかりしたボール雲台「LH-25」の製造メーカー「Leofoto」の小型カーボン三脚です。
「三脚関連、ますます増殖中です…」で紹介したギア雲台「BENRO
GD3WH」を購入時、久々にe-bayを利用したことで、敷居が下がったのか、Amazon.com含めていろいろカメラ用品を物色(ここが「小人閑居して…」っていうこと?)していた際に目に留まったものです。
デジカメWatchの記事などでも紹介されていましたが、センターポールを廃した構造で収納性を向上させた「Leofoto レンジャーシリーズ」のなかで、全伸高が1mを越える製品では最も小型の製品です。
しかし、国内で正規販売されている雲台が「LH-25」のものとは組み合わせが違い、大型のボールとパノラマクランプを備えた「EB-36」という雲台と組み合わされています。
チェックした時はたまたまe-bayでは売り切れでしたが、同価格でAmazon.comに出ていたものを購入。
2019年2月購入時のAmazon.comのセラーでの価格は送料無料で、US$205(\23386)でした。
中国からの発送で、2/9に注文して2/16に到着!(今回は、通関・消費税を覚悟していたが請求は無し)


海外では、ちゃんと純正でこの組み合わせで売られているようですね。

パッドもしっかりした造りのケースに収まっています。

公称スペックは
重量:1017g 752g(三脚)+265g(雲台)
カーボン5段(ナットロック)
縮長:460mm
実測高さ(プレート上面まで)
1段目(Φ22mm) H:428mm (開脚2nd位置:298mm 開脚3rd位置:127mm)
2段目(Φ19mm) H:597mm
3段目(Φ16mm) H:795mm
4段目(Φ13mm) H:1016mm
5段目(Φ10mm) H:1260mm(うち雲台75mm)

センターポールを持たないため、畳んだときの外形がスリムです。


脚径は、22−19−16−13−10mmとなっている。
名前の通り脚径22mm始まりのカーボンパイプで、各段の段落ちは3mm刻み、ややグリップ感の乏しい固めの感触のゴム巻きのナットロック方式ですが、これが非常に小気味良くロック・アンロックできるのにびっくり。(ゴムの材質は耐久性にこだわっているらしい)
細いながらも脚の剛性感は非常に高く、トライアングル部の構造も相まってか、何だか「びくともしない」感が漂ってくる気がするというのは言い過ぎかしら?
前述のデジカメWatchで別途工場訪問した特集記事を読むと、製品コンセプト自体はまだまだ海外有名メーカーの良いとこ取り感がありますが、基本的に品質に対するこだわりが強いメーカーのようで、多少割り引いて聞いたほうが良いかもしれませんが、新興メーカーのエネルギーを感じます。
(ライターさん、写真関連ではプロかもしれませんが材料や製造に関してはちょっと勘違いな記述も見られるので、もうちょっと勉強が必要かも…間違い探ししてみてね)
毎回感心する部分ではありますが、昨今の中国メーカーの勢いというか、(まずは三脚のような作って組み立てる製品に関しては)ちゃんとしたメーカーがたくさん育ってきているんだなと思わされます。
レンズメーカも徐々に育ってきているようなので、そのうちカメラも…?

5段目まで全伸して1260mmの高さ。(左) 4段目までしか使用しなくても1016mmを確保(右)

削り出しされたトライアングル部や開脚ストッパ部も凝った造りです。

肉抜きやストッパのリターン機構なども手が込んでます。ワッシャーはよくある真鍮ではなくベリリウムかしら?
Leofotoはほとんどの部品を航空機グレードのアルミから削り出しで製作しているとのことですが、開脚ストッパー部はセンターコラムと同心円状のままではなく、ストッパーとノブが平面同士で当たるように一手間かけて削り出されています。
開脚ストッパーノブは解除のために外側に引き出すとその状態で固定されますが、最大開脚位置まで開くと自動的に戻る仕組みになっていて、その位置から脚を閉じる方向にはバネで付勢された状態で追従しますので、特にノブを操作する必要はありません。
脚の付け根の回転軸部にはお約束の摺動ワッシャーがセットされていますが、一般的によく見る真鍮製ではなく銅系の素材のようです。

ストッパーノブを引き出した状態。ストッパー面は平面同士で当たります。

最大開脚するとストッパーノブが戻ります。

3段階に開脚調整可能です。

超ローアングルは得意。90度下向きにするとレンズが地面に(^^;
セットされている雲台は「EB-36」という、その名前通りボール径が36mmもあるそこそこ立派な雲台ですが、Leofoto製品では本体が削り出しで薄肉となっているだけでなくボールも手間を掛けて絞り加工がされているとのことで、見た目のわりに265gと軽量です。
ちょっと簡易的ですが、クランプ部にもパン方向に回転機構を持ったいわゆる「パノラマクランプ」も装備されており、なかなか機能的にも奢っています。
ボールの固定とクランプ側のパンロックはよくある円形のノブではなく、ishida好みのレバータイプで、お約束の「ラチェット機構」を装備していますので干渉を避けるためにいったん引き出して好きな位置に回転することが可能です。

コンパクトなトライアングル部と、大型のボールを備えた自由雲台「EB-36」。

ベースに対して目いっぱい大きなボールを備えた自由雲台「EB-36」。

ボールのロックとパノラマクランプのパンロックはレバー式で、操作性はこの方が好み。
以前紹介した小型三脚「SLIK FLAT225」「KINGJOY P065」と比較すると、当然ながら「Leofoto
LS-225」のほうが圧倒的に高剛性ですが、収納形態の違いで収納性には一長一短があります。
縮長だけで見れば、トラベラータイプの形態を備えて脚の反転可能な「KINGJOY
P065」が最も小さいですが、その場合の外径は一番大きくなってしまいます。
「SLIK
FLAT225」の場合、雲台の制約がなければ収納時の厚みが最も薄いため有利と感じますが、脚の付け根を回転させてセッティングする必要があるなど、操作性は若干犠牲になっています。
縮長は最も長いですが、スーツケースなどに収めての移動時であれば雲台を外してさらに400mm程度にコンパクト化も可能です。
縮長でいえば「Leofot
LS-225」の場合も雲台を取り外すと380mmまで短縮可能なので、これはもう性能か機能で選べばいいのか?もしくは「Leofoto
LS-225」だけあれば、他の三脚はなくても賄えるのか?
結局、バイクや自転車、車、登山などでどうしても収納性やスペースの制約がある場合には収納形状やサイズを優先し、それ以外はほぼ「Leofoto
LS-225」かもっと大型の三脚(^^;で賄うことになりそう。
緒元 |
「KINGJOY P065」 |
「SLIK FLAT225」 |
「Leofoto LS-225」 |
重量 |
980g |
1260g |
1017g |
縮長 |
320mm(脚反転時)/410mm |
474mm |
460mm |
全伸高 |
1170mm/1513mm(CP使用時) |
1225mm |
1260mm |
4段 |
985mm/1327mm(CP使用時) |
1000mm |
1016mm |
3段 |
800mm/1142mm(CP使用時) |
795mm |
795mm |
2段 |
602mm/944mm(CP使用時) |
610mm |
597mm |
1段 |
405mm/747mm(CP使用時) |
445mm/330mm/215mm |
428mm/298mm/127mm |

兄貴分たちとの比較。上から「Leofoto
LS-225」「SLIK FLAT 225」「KINGJOY P056」

収納性に関してはそれぞれ得失があって…左から「Leofoto LS-225」「SLIK FLAT
225」「KINGJOY P056」

左から「KINGJOY P056」「Leofoto LS-225」「SLIK FLAT 225」

脚の全伸時(KINGJOY P056はセンターポール未使用) 左から「P056」「LS-225」「FLAT
225」

ローアングル時、左から「P056」「LS-225」「FLAT 225」

三段階の開脚調整のうち中間位置。「LS-225」「FLAT 225」
-------------------------- 自由雲台 Leofoto LH-30R
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これは、ついついe-bayの誘惑に負けて(?)中型三脚「K&F COPNCEPT
KF-TC3134」「SLIK P500BH-TI」など用に、と思って購入したものです。
この製品も、日本国内では「LH-30」しか販売がないのですが、海外ではパノラマクランプ「RH-1L」、シュープレート「NP-50」と組み合わされた「LH-30R」という製品が売られています。
e-bayでの価格は91.4 US$ (\10413)で、
2019年1月26日注文>2月9日到着

左は以前購入した「Leofoto
MT-01+LH-25」の箱ですが、LH-30Rのようなラベルがないですね。

「Leofoto LH-30R」のコンテンツ。このほか、やけに立派なポーチも付属。


クランプの固定ノブ以外は全てレバー形状です。ベースのパンロックのみラチェット機構なし。

ボールサイズは30mm、パノラマクランプ上面に水準器を装備しています。

取付けネジは3/8インチ(太ネジ)。(左) アルカスイス互換のプレート「NP-50」は回転止めを装備。(右)
名前の通りのボール径30mmの雲台で、レバーの操作性の良さも含めてしっかり止まりますが、ボール径の制約かロックとフリーの中間領域はそこそこ広いものの、パンとチルトの力量にやや差を感じるなどウルトラスムーズな「ヌルヌル感」はあまり味わえません。
この雲台に限らず、Leofotoの自由雲台はボール自体にはグリスは付着しておらず、グリスに頼らない乾燥潤滑だと思われるので、温度や経年劣化による変化はないものと思われます。
ボールロックとパノラマクランプのパンロックはラチェット機構付きのレバー形状、ベースのパンロックはレバー形状ですがラチェット機構はありません。
ベース部の三脚への取付けネジは3/8インチ(太ネジ)で、1/4ネジアダプタが付属しています。
アルカスイス互換のシュープレートは「NP-50」が付属し、ストラップ取付け部とネジで出退可能なカメラ回転ストッパーを装備しています。
Leofoto LH-30Rと他の雲台のスペック比較
|
LH-30R |
LH-25 |
SBH-200DS |
ボール径 |
30mm |
25mm |
32mm |
高さ |
80mm(プレート面まで) |
68mm(プレート面まで) |
88mm(プレート面まで) |
重量 |
335g(プレート含む) 299g(雲台のみ) |
179g(プレート含む) 169g(雲台のみ) |
366g(プレート含む) 328g(雲台のみ) |
ベース径 |
Φ47mm |
Φ36mm |
Φ43mm |

弟分の「LH-25」との比較。LH-30Rは335g、LH-25は179g

同等クラスの「SLIK
SBH-200DS」との比較。LH-30Rは335g、SBH-200DSは366g
もともとの「SLIK
SBH-200DS」自体は1レバーでボールのロックとパンのロックが可能なのが操作性として好きなのですが、風景などをちょっとだけパンしたいといったケースでの使い勝手に劣るのが痛し痒し(特にKF-TC3134のように、センターポールが回転できない三脚だと不便)な面でもあるので、とりあえずこんなタイプの雲台も良いかと…実際は物欲に負けただけですけど。

雲台が傾いて設置された場合でも、クランプ側のパンで水平回転可能です。

通常のベース部での水平パニング。

パノラマクランプ側でのパニングのイメージは、赤道儀的な…
---------- この先、さらに増殖しない保障はありません…やっぱりね(^^; ----------