OLYMPUS OM-D E-M1 (12-40mm/F2.8 PRO)  (その2:使用編@)

OLYMPUS E-M1 (Black) 12-40mm/F2.8 PRO レンズキット+ 60mm/F2.8 Macro + HLD-7

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OLYMPUS E-M1 (12-40mm/F2.8 PRO) (その1:導入編) の続きです。

事前にMookなどの資料で研究しましたが、実際の自分の撮影状況での使い勝手は「使ってみないと分らない」というところでしょうか。
とりあえず、ここまで使った中で気付いた点を挙げておきます。

【フォーカシング関連の機能について】

マニュアルフォーカス時にピント位置を教えてくれる「フォーカスピーキング」機能も、これまで使ってきたα77やFZ1000ではおなじみの機能です。
しかし、FZ1000同様にAF後の微調整などでピントリングを回すと自動的に表示されるのは良いが、操作をやめて5秒ほどで消えてしまいます。
また、表示される状態は設定により「表示色白:画面全体が暗くなって、ピーク部が白でハイライト表示」「表示色黒:画面全体が明るくなってピーク部分が黒」という仕様のようです。
α77やFZ1000のような普通にライブビュー画像にピークがオーバーレイされるだけの仕様に比べ、画面が暗くなったり明るくなったりするのにも違和感があって、ずいぶん見辛い状態になってしまいます。
それに、被写界深度が深いためかピーキング表示される範囲が広すぎるわりに、例えば文字の境界などはピーキング表示されないなど、実際にどこに合っているのか判り辛い気がします。
(合焦範囲が広く見えるのは、実焦点距離が短いので当たり前かもしれませんが…(^^;)
α77ではピーキングのレベルも調整できたのに比較すると、いまひとつの感があります。

ファインダーの接眼光学系はしっかり出来ているようで、EVFの見えとしては良好です。
ただ、EVFの画像は全体的にコントラストが甘く感じて、ピントの確認しやすさについては今ひとつすっきりしないような気がします。
EVFと背面液晶の色味の違いもやや違和感があります。

【仕様として気になるポイント】

・背面液晶での再生表示状態からファインダーに接眼すると、勝手に撮影モードに切り替わる。
 ファインダーを覗いたら撮影態勢という判断とは思うが、こんな仕様のカメラは初めて見た。
 背面液晶で再生画像確認中にしっかりピントを確認したい場合や、外光で見辛い場合にファインダーで確認したいケースが多いので、これは不便を感じる。
・各種機能の設定やボタンへの機能割り当てが整理されていない印象で、使いづらい。
・「MENU」ボタンで表示されるメニューがいつもトップからのため、頻繁に設定変更する箇所(特に歯車マークの設定)にたどり着くのに時間がかかる。
・ボディ側にAF/MF切り替え専用ボタンやレバーがない。
 ボタンに割り当て可能ですが、フォーカスモード切替レバーのようなものが無いのと併せて不便です。
 12-40mm/F2.8 PROレンズの場合はレンズ側にフォーカスクラッチがあって、カメラ側の設定と関係なくAF/MF切り替え可能なのはGOODですが、肝心のマクロレンズにはそれがない…。
・拡大表示させると、全画面で拡大表示するため、フレーミングの確認が出来ない。
 α77もそうだったけど、Panasonicみたいに全体を表示しつつ中央に拡大表示をもってきてほしい。
 これも特許の縛りかしら?

・拡大枠表示中にはAF/MF切り替えが出来ない。
 上面のFn2に拡大枠表示、前ボタン下側にAF/MF切り替えを割り当てていますが、拡大枠表示状態でフォーカスをMF<>AFに切り替えようとしたら、不可能でした。最初、理由が分からなくて頭にきた…。
・60oマクロレンズ側のフォーカスリミットダイヤルを使って「1:1」の位置にフォーカスを持って行くと、勝手にMF→AFモードに切り替わってしまう。(ダイヤルも使いづらい形状)
 等倍付近で撮影したいだけで、べつにAF撮影したいという意図ではないのに勝手に切り替えるのはやめてほしい。(そもそも、普通は等倍でAF撮影しないし、意図的にMFにしているのにカメラが勝手に切り替えるのは良くない)
ついでに説明すると、60oマクロのMF用のピントリングはメカニカルにレンズを繰り出すわけではなく、いわゆる「電子ダイヤル式」なので、MFの状態でも電源が入っていないとフォーカスできないうえ、電源OFFすると「∞」位置に戻ってしまいます。
すかさず電源ONして最近接位置まで持って行こうとすると、電子式のフォーカスリングには最近接位置にストップがないため、ダイヤルの「1:1」を使わざるを得ないにもかかわらず、この仕様はいかがなもんか…と思います。
昔から電源OFFでフォーカスできない電子式のフォーカスリングってよくない(特に昔のフォーサーズ一眼レフの場合)と思っていましたが、ミラーレスはそもそも電源を入れないとファインダー像も見られないので多少は違和感が減ってきています。
しかし、αシリーズでもそうだったが、電源OFF時にいちいち∞位置に戻る仕様は(少なくともマクロレンズでは)無効にできると有難いです。
→メニューから「レンズリセット」をOFFすることで、次回の電源ON時に前のフォーカス位置に戻るように出来ました。しかし、ピント位置を検出するためにはどうしても初期は∞位置にしたいんでしょうかね。

併せて、上記の「フォーカスリミットダイヤルの1:1機能を使った後は勝手にAFに切り替わる仕様」もお節介なので、メニューなどで無効化できると良いなあ。
→対処方法を発見(?)しました。詳細は「その3:使用編A」にて。

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鏡胴の左にあるフォーカスリミットダイヤル。この先はリターン式のため、ダイヤルは1:1の位置に固定されません。

とにかく、ピーキング表示のさせ方やAFモード切替、拡大表示の作法なども含めて「本当にプロの昆虫写真家(海野さんとか)にリサーチして決めた仕様なの?」と思うような謎の仕様てんこ盛りです。
フォーカスアシスト機能として拡大も可能ですが、ピーキング表示と併せて「シャッター半押しで解除される」仕様ですが、解除するかどうかも選択可能にしてほしいかも。
…と思っていたら、カスタムメニュー>D:表示/音/接続>LV拡大モードの設定で、「mode1」が「シャッター半押しで拡大解除」、「mode2」が「シャッター半押しで拡大AF」となり、ややこしいことにフォーカスモードがMFの場合は半押ししてもAFは働かないが拡大表示を維持するようです。
しかし、前述のように拡大中は全画面表示なので、フレーミングが判らないので困りものです。
マクロ撮影も基本は手持ちなので、「mode2」で拡大表示のままシャッターを切ると、必ずといっていいほどフレーミングがずれています。
拡大表示中に後ダイヤルをくりくりするだけで拡大倍率を自由に変えられるのは操作性よし。

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E-M1+M ZUIKO 60mm/F2.8 Macroレンズ。PENシリーズとのマッチングを意識してか、ずいぶん細い鏡胴です。

「M ZUIKO 60mm/F2.8 Macro」レンズは、レンズ側に手振れ補正が不要なオリンパスのシステムの利点を生かして(?)ずいぶんと鏡胴が細くて軽量コンパクトです。
前述のように、フォーカス移動はメカニカルではないものの、幅広のフォーカスリングを備えています。
ですが、個人的には「幅が広けりゃ良いってもんでもないでしょ?」と思うところもあります。
例えば、カメラをしっかりホールドすることに意識を集中したら、意図せず左手がフォーカスリングを動かしてしまうこともあるしね。

そもそもこのレンズ特有の特徴ですが、フォーカスリングの回転に対するフォーカスの移動量が少なめで、MFの際には非常にまだるっこしい気がします。
回す速さによって移動量を変えるとか、技術的には簡単に出来るでしょ?レンズによって移動量をカスタムしていると思うので、特許などの障害がなければ、この辺りもカメラ側の機能として搭載してほしいなあ。
すみません、フォーカスリングをまわす速さによって移動量が変わる制御が搭載されているようです。
ゆっくり回すと高分解能で微妙なフォーカス、素早く回す(といってもリングのトルクが大きくてなかなか難しい)と大きくフォーカス移動しているようです。(オリンパスさん、あらぬ嫌疑で文句を言って申し訳ありません)
でも、レンズやカメラの説明では全く触れられてないです…。
素早く回した際の速さと移動量の比率についてもカスタマイズできるようにファームウェアのバージョンアップで対応してくれるとうれしいです。

ちなみに、「シャッター半押し中の手振れ補正」機能をONにしておくと、ファインダー像が安定してフォーカシングし易いのはとても有難い。α77では出来なかったので…(^^;

併せて、マクロ撮影が主なのでほとんどMFで使う想定ですが、α77同様に「AEL/AFL」ボタンを親指AF的な使用ができるようにカスタムメニューのA「AF/MF動作のAEL/AFLモード」をS1/C2/M3に割り当てています。
(ガイド本で説明があったが、こういうメニューの階層や言葉が判り辛いのもオリンパスの特徴かしら)

なんて色々書いているところで、先手を打って(?)OLYMPUSから更なるファームウェアのバージョンアップ情報がアナウンスされました。

Ver.3での機能追加も大掛かりでしたが、11月に予定されるVer.4では
・ピーキングカラーの選択肢が4色に増加。(気持ちとしては表示のされ方の改善も期待)
・4Kタイムラプス動画機能の搭載。
・深度合成モード、フォーカスブラケットモードの搭載
・電子シャッターモード搭載、低振動モードの機能アップ
・設定メニューのカーソル位置記憶
といった対応が予定されているとのこと。(興味があるところだけピックアップ)
「そろそろE-M1 MarkU」みたいな話題が持ち上がってきている昨今ですが、こういったきめ細かな対応がうれしいですね。
(でも、HPでよく見たら実は深度合成モード以外は後続のE-M5 MarkUなんかでは搭載済みだったのね。)

【デジタルテレコンについて】

デジタルテレコン機能で画像を2倍に拡大できますが、撮影された画像はishidaの嫌いな「わざわざ画像補間して1600万画素に画像を拡大する」ものです。
画素補間されたのが丸判りの、コンデジのデジタルズーム的な画質にもがっかり。
無駄に画像サイズを大きくしてしまうのではなく、単純に中央部をクロップしてくれるだけで良いのに、なぜこんな無駄なことをするんでしょう?
解像感が向上するわけでもなく、単にファイルサイズの大きい画像を吐き出させる理由が判りません。
また、自分はファインダーや背面液晶の表示がごちゃごちゃしているのが嫌なので基本情報しか表示させていませんが、デジタルテレコン設定時の「×2」表示まで消えてしまうので、意図せずデジタルテレコンの状態で撮影してしまいそうで嫌ですね。

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12-40mm/F2.8にてデジタルテレコンなし撮影。40mm/1/6400秒/F3.5/ISO200

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12-40mm/F2.8にてデジタルテレコン撮影。40mm/1/8000秒/F3.5/ISO200

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デジタルテレコンなしの等倍切り出し。

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デジタルテレコンありの×0.5倍切り出し。大差ないが、元画像に若干シャープネスをかけた感じ?

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デジタルテレコンありの等倍切り出し。

デジタルテレコンの画質劣化が気になってネットで検索したら、「E-M1のデジタルテレコン、かなり高画質で使える」といった書き込みが多数あって驚きです。
ishidaの場合、最初はファイルサイズが通常の画像と同じくらい大きいので、てっきり普通に撮った写真だと思って見たら、この何だか寝ぼけた画質がこのカメラの本来の画質かと勘違いして愕然とした(^^;
上の写真のように、元々の画素情報のないところを補間するだけなので、結局50%に縮小して同等に見える程度で、画質が向上するわけはありません。(そういう意味では劣化ということでもないけど、画像サイズのわりに良くないといえますよね。)
α77のように、単に中央部をクロップして画像サイズも小さくなるほうが撮影枚数も増えるし、特に昆虫撮影では帰宅後にトリミングしてしまうことがほとんどなので、中央部クロップにしてもらうほうがうれしいというのが本音です。

【パワーバッテリーホルダー HLD-7について】

購入時、キャンペーンで「パワーバッテリーホルダー HLD-7」がタダで貰えるということで、過去にフィルムカメラのα7でも持っていた(そのわりに使わなかった)縦位置グリップですが、初めからグリップ性にやや難があると判っているE-M1に対しては有効かなと思って、有難く頂戴しました。

縦位置で使用するシャッターボタンと前後ダイヤル、単独で機能割り当て可能な2個のFnボタン、Fnボタンの有効/無効を切り替えるレバーが装備されています。

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一応、フラッグシップ機に見えます?

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右下部分はややボリューム不足で、手のひらが余ります。 

E-M1の本体は他社の中級機によくある「防塵防滴に配慮した構造」とかいう中途半端なものではなく、シーリングやパッキンを使用した本格的な「防塵防滴構造」をとっており、交換レンズ(一部を除く)やアクセサリーも本体に準じた仕様になっています。(防水構造は、フィルムカメラ時代から培ったオリンパスの得意分野ですね。)
当然、E-M1専用の付属品であるHLD-7も本体と同等の防塵防滴構造になっています。

取り付けると、横位置で構えた際でもグリップの下方向の延長のお陰でグリップ感は向上します。
しかし、手のひらが余る感覚は残り、自分の手にはしっくり馴染まない感はやはり拭えず…
また、縦位置に構えた際にはレンズとファインダーがずいぶん下に来てしまう(握る位置が相対的に高くなる)ため、右手の脇が甘くなってしまう感触があっていただけません。
α7+縦位置グリップの場合は、縦横どちらで握ってもファインダーやレンズ光軸の位置関係に違和感が無かったのに比べて残念な造りと言わざるを得ません。(特許とかの縛りがあるんでしょうか?)

また、パワーバッテリーホルダーという名前ですが、見掛けの割りには電池は1本しか入りませんので、電池2本での持続時間(CIPA基準で640枚)はこれでやっと普通の一眼レフレベルといったところですね。

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やや平板な形状に一抹の不安感。左側に見えるのは、本体側接点部のゴム蓋をセットするための窪み。

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シャッターボタンと前後ダイヤルを装備。黒い出っ張りは接点カバー。(左) 当たり前だが、電池蓋は側面にある。(右)

本体の三脚ねじ穴が光軸からオフセットしているのに対し、HLD-7の三脚ねじ穴は光軸中心にあります。
レンズ交換式のカメラとしてはバランス的に光軸中心にあるべきだとは思いますが、ishida式ではレンズ光軸とぴったり合っているかどうかにはそれほどこだわりはありません。
(メインの三脚ではクイックシュープレート側で調整可能なので、多少のずれは許容できるため。)
また、この手のグリップとしては当たり前ですが、HLD-7の電池蓋も側面にあるため、三脚に付けたまま電池交換がし易いのは便利で嬉しいです。(本当は上ヒンジでないほうが使い易い気もするが、構造上はコストも含めてこれが一番合理的なんでしょうね。)
しかし、使用する電池の優先順位の設定は可能ですが、カメラ本体側の電池を交換する際にはHLD-7を取り外す必要があります(^^;

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ややアンバランスかもしれませんがグリップ性は向上。(しかし、満足とは言い難い?)

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12-40mm/F2.8 PRO を装着すると視覚的なバランスは良好(だが、前に倒れやすい(^^;)。

------- その3 へ続く -------