|
-------------------------鳥海山(矢島口)登山の続編です。------------------------
前日、矢島口から頂上御室に宿泊して往復しただけでは、いわゆる西鳥海エリアを見残した感が強い気がしました。特に、鳥の海(鳥海湖)は是非とも見たかった。
そこで、近隣に宿泊することとして、「湯ノ台温泉」に宿泊し、天候次第でもう一度、今度は象潟口(鉾立登山口)から、御浜〜鳥の海周辺を歩いてみようと考えました。
湯ノ台温泉「鶴泉荘」に宿泊し、翌朝は朝ご飯おかわりしてからチェックアウト、鳥海ブルーラインから象潟口の鉾立登山口を目指します。 そういった意味では、湯の台温泉は鳥海ブルーラインの直近で、アクセス抜群でした。 のんびり出発してきた割には鉾立の駐車場にもまだまだ余裕がある状態です。
しかし、地図には水場の表示があるのに、どこだか判りません。 (普段の山行では念のため家から汲んでいくんですが) おトイレで汲んでいこうかと思いましたが、念のため売店で聞いてみると「基本的には買ってもらってます」というお返事…。 とりあえず目先分は購入し、途中の水場で補給しながら登ることにしました。
登山口で登山者カードに記入し、いよいよ(鳥の海目指して)登山開始です。 しかし、朝は見えていた山頂も登り始める頃にはガスで隠れてしまいました。

清々しい朝の空気の中、駐車場の向こうに象潟の海岸線が見えます。

奈曽渓谷を望む。登山道は尾根の右側を行く。(左) 暫くは渓谷の崖の縁近くを行きます。(右)
 谷側から少し右手に回り込むと、次第にお花畑に。
 右手に雪渓が現れ、下部の流れで水を補給。(雪渓が消えるシーズンもあり)
 この辺りから「ニッコウキスゲ」が多く見られます。(左) 鳥海山固有種の「チョウカイアザミ」。(右)
道はしばらくは奈曽渓谷の断崖の縁を進み、尾根伝いに右方向へ回り込んでゆくと広い平原状の台地「賽の河原」の末端に出ます。 右手の尾根側の雪渓から雪解け水が流れ出しているため、これ幸いと水分補給します。 賽の河原を横切って、大きな尾根に向かって緩やかに登って行く先に御浜小屋(鳥の海御浜神社)が遠く見えます。
 賽の河原の平原からこの先、画面右寄りから左に向かって登ります。御浜は稜線の左端。
御浜神社前に出ると、その先のカルデラ内に「鳥の海(鳥海湖)」が見えます。
残念ながら、頭上をガスが覆ってしまい、山頂方向は見えませんでしたが、周囲も植生ががらりと変わってお花畑となり、その先にガスに見え隠れする鳥の海と溶岩ドームの「鍋森」がアクセントを添えています。
 御浜から鳥の海(鳥海湖)。
 斜面のお花畑で頭を垂れる「チョウカイアザミ」たち。
 右手にアクセントを添える溶岩ドームの「鍋森」。
 行く手の「扇子森」。
しばらく鳥の海の眺めを楽しんだ後、扇子森から御田ヶ原分岐〜鳥の海を巡って賽の河原へ戻るルートで周回しました。 相変わらず山頂部はほとんどガスの中ですが、青空がのぞいたりガスに巻かれたりする中、お花畑も楽しみながら歩くことが出来ました。
特に、この西鳥海エリアから見る山頂部は、伸びやかで眺めが良さそうだなあ(今回はガスが恨めしいですが)という印象でした。

扇子森への登りから御浜神社を振り返る。
 御田ヶ原分岐から、今越えてきた扇子森方向を振り返る。
 御田ヶ原から山頂部を望む。(新山はガスの中)
 扇子森の南側斜面は一面のお花畑で、この辺りが最もニッコウキスゲの密度が高かった。
 左奥に僅かに新山のシルエット。
 御浜の対岸から見る鳥の海。
 ガスの中から姿を現した「鍋森」を間近に見る。
しかし、平日とはいえメインの登山ルートを外れるとほとんど人に出会いません。 長坂道への分岐、吹浦口ルートから象潟口ルートの賽の河原への分岐など、地図を見ながらでないと判りにくいため一般向けではない感じですね。 特に御浜からの道の合流や長坂道との分岐、河原宿での賽の河原への分岐など、はっきりした表示が無いため地図を持ってない人や地形や方角の読めない人は安易に入り込むべきではないと思います。
 御浜から西へ延びる尾根を巻きます。
 鳥の海ともそろそろお別れ。

道なりに笙ヶ岳(長坂道)方向へ行かず、右に分岐します。

河原宿(湯ノ台口にある山小屋と紛らわしいが、別の場所)の分岐方向へ。(右)

何故か左の稜線の方からも人がぞろぞろ降りてきました。

よく見ると(写真では判りませんが)薄い踏み跡がありました。
 賽の河原上部の雪渓の脇を通って、賽の河原の看板付近に出ました。
 賽の河原から見る御浜神社。
賽の河原まで戻ると、後は鉾立への道を往路とは逆に下ってゆきます。 鉾立の登山口に戻り、下山者名簿に名前と住所を記入すると、直前を歩いていた人は大阪、少し前を見ると京都、岡山などの住所が書いてあり、鳥海山の人気(百名山の人気?)に改めてびっくりです。
連続で鳥海山を堪能したわけですが、もう一度、今度はもっと雪のある時期に(欲を言えば雲の少ない日に)来てみたいと思いました。
本日はこの後移動とし、のんびり着替えて目的地を決めることに(^^)。
|