ishida式の鳳凰三山登山
2009年5月1日(金)〜2日(土) GWの鳳凰三山へ行って来ました。

 

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2009年のGWは昨年と同じくカレンダー通り5月2日(土)〜6日(水)の予定です。
休み中には昨年、天候の状況を見て中止した鳳凰三山(夜叉神峠から)へのテント泊を予定していました。
しかし、今年は山の天候や家族との予定もろもろで上手く都合が合わず、休暇をとって1日早く連休に入ることにしました。
仕事の混み具合を見て急遽決めた休暇でしたが、ちゃんと山の準備はしてありました(^^;


4月30日は(午後9時過ぎまでちゃんと仕事して)帰宅後に最後の仕上げをして床に付きました。
5月1日(金)の午前3時に起床して3時25分に出発しましたが、おトイレや途中の朝ごはんの買出しでちょっと余分な時間を喰ったために浜松ICに着いたのは4時10分でした。
(深夜割引が終わったちょっと微妙な時間帯で何か損した気分…しかし、実は新しい平日早朝割引で救われたようです?)
富士ICからは西富士道路経由で精進口を目指して走ります。
しかし、調子に乗って精進口をちょっと通り過ぎてしまい、西湖まで行ってしまいました…
精進湖からトンネルを抜けて甲府方面を目指します。
甲府市内からバイパスに乗るのにまたまたUターン、バイパスを降りるのに少し手前で曲がってしまい、またまたちょっとロスしました。


なんとか芦安温泉方面の看板を頼りに目的地の夜叉神峠に到着したのが午前7時10分でした。
朝ごはんを済ませて身支度を整え、8時ちょうどに登山開始します。
夜叉神峠までの道中、周囲は全く春の景色。
カラマツ林を抜け、笹原の中に針葉樹が並ぶ平坦な地点を過ぎると尾根上の夜叉神峠十字路です。
ここで道中初めて白峰三山が姿を見せます。

 

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夜叉神峠までは春の風景(左) 尾根に出ると白峰三山がお出迎え(右)

 

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夜叉神小屋前でジーンとする山男(左) 夜叉神峠のテント場、向こうに大崩頭山(右)


尾根に出て右に曲がるとすぐに夜叉神峠小屋の前に出ます。今回は全く人影はありません。
ダケカンバやシラカバなどの生える道を一旦下ってから本格的な登りにはいります。
ここから杖立峠までの樹林帯の中の一時間強の登りが結構こたえます。

 

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1時間の登りの後で現れる白峰三山の姿は嬉しい(写真は北岳と間ノ岳)


今回は杖立峠のすぐ手前から登山道に雪がちらほら現れました。
峠に着くと、先行していた単独行の方が休んでみえました。
この先の凍結に備えて軽アイゼンを装着されていましたが、自分は今回は必要性無いだろうと考えて12本爪だけ持参、軽アイゼンは(ピッケル共々)車に放置プレイしてきました。
ここで12本爪もどうかなと思ってそのまま出発したところ、すぐ滑りました(^^;
南御室小屋の管理人さんのブログでも、この先は凍結とありましたね。
ここは安全をみて自分もアイゼンを装着することにしました。
出発しようとすると、大勢の声と氷を踏むアイゼンの音が近付いてきて、ちょうど下山してきた団体さんが登場しました。
聞くと、その人たちの入山時よりは減っているもののこの先の樹林帯の下りではかなり凍結があるそうです。
大袈裟かなと思いましたが、アイゼン装着で正解のようです。

 

 

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樹林帯の登りは尾根の西側を行く(左) 滲み出した水が凍ったオブジェ(右)

その先、だらだら下りから登り返すまでは当分の間凍結路面が続きましたが、アイゼンのおかげで安心感ありでした。
再び登りに入ってしばらくすると、周囲の開けた場所に出ました。ここからは雪も緩んできてアイゼンの必要はなさそう。
日当たりの良い場所では雪も消えていますので、ここでアイゼンを外します。
(またすぐに装着するかもしれないので、手に持ってブラブラさせて行きます。)
途中ですれ違った方に聞いたら、もう雪は緩んでいるのでアイゼンは必要ないとのことだったので、その先の山火事跡まで行って休憩するときにザックに装着しました。
ちょうど良い休憩ポイントなので、ここからは結構多くの人と一緒になります。


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鶏をさばくのに牛刀みたいですが(左) 周囲が明るくなると雪も緩んできます(右)

 

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山火事跡の開けた場所ではほとんど雪は融けています。景色も開けて丁度良い休憩ポイントです。

 

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山火事跡から見る白峰三山。左から農鳥岳、間ノ岳、北岳。

 

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なんだか嬉しいので記念撮影(左) 苺平へと向かう道。左は辻山(右)

 

山火事跡から先、樹林帯に入ると周辺の雪の量もぐっと増え、登山道は白一色。
歩き易いだけでなく、針葉樹の美しい森に囲まれた登山道は心が休まります。
緩やかな傾斜を上り詰めると苺平に到着です。辻山・千頭星山・南御室小屋との分岐となっています。
ここでちょうどお昼になるので、昼食を兼ねて大休止とします。

 

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樹林帯に入ると雪がたっぷり♪(左) 苺平に到着!後ろは辻山への分岐(右)

 

ちなみにここから40分ほどで往復することの出来る辻山ですが、看板には途中から南御室に向かう道に直接下ることができるように書いてあります。
辻山まではこれまで一度も行ったことがありませんが、一応地図には「西側の展望あり」とあります。
考えながら食事をしていると、杖立峠から休憩の度に一緒になる単独行の方が到着。
聞くと、「景色が良いから私はいつも寄っている。」そうです。
今日も立ち寄るとのことで、そのまま入っていかれました。
自分も食事を済ませ、後に続くことにしました。


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辻山へ向かう単独行のMさん(左) 辻山のピークが近付くと視界が開けてきます(右)

 

 

大して登りは無さそうなのと、あわよくばショートカットコースから南御室を目指すつもりで荷物も背負って行くことにしました。
雪の上には多少の踏み跡がありますが、なだらかな尾根道のためか、踏み跡は分かれたりくっついたりしています。
樹林帯が切れると、突然正面に白峰三山の展望が開け、思わず「おお〜っ」と声が上がるほどの風景が待っていました。


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突然開けた好展望に感動するishida(Mさんに撮っていただきました)


普段この夜叉神峠〜南御室小屋コースを歩くと、所々で西側の展望のある場所はありますが、これほどの景色がみられる場所はありません。
それに南御室泊の場合、初日は鳳凰三山の姿自体を見ることができませんが、辻山からは薬師岳の全容と観音岳の山頂部さえ望めます。
強い西風が吹き付ける地形のせいでしょうか?野呂川に向かって木のない山頂部分は180°以上の視界が開けています。
先に到着して休憩されていた単独行の男性(私より10歳年上のMさん)はピッケルの収集をされているそうです。
今回は木柄ビンテージ品のピッケルをお持ちのMさんに感謝の気持ちを伝え、一緒に素晴らしい景色を楽しみます。
本日持参されていた門田のピッケルがこちらのsuwabeさんのHP「小さな山道具館」http://www.nirayama.com/~suwabe/http://www.nirayama.com/~suwabe/Pickel/Kadota/K1.htmに紹介されています。

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明日登る薬師岳が見えました。

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西側は樹木がなくて好展望。

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ショートカットして斜面を下って南御室小屋を目指します(左) 南御室小屋に到着!(右)
 

十分のんびりしたあと、お先に失礼して南御室小屋へのショートカットコースへと進みます。
実際には分岐の看板は雪に埋もれているのか見つかりませんでしたが、先行者の足跡をたどって無事に小屋への道に出ました。
小屋への道はキャタピラで踏み固めて(小屋で聞いたところ除雪機を走らせたそうです)非常に歩きやすく整備されています。
テント泊の受け付けを済ませ、地面の出ている場所を選んで設営します。
南御室小屋の小屋番さんのブログによると地面の露出は少なそうだったため、雪上の設営を覚悟してエアーキャップ(いわゆるプチプチ)を持参してきたので、保温性だけでなく撤収の際も楽チンそうです。
携帯電話通話可能エリアまで出掛けていって家族にも無事到着の連絡も入れておきます。
テントに戻り、3時頃にもう一度追加のお食事(ラーメンのみ)を摂っておきます。
いつでも寝られる準備も済ませ、明朝の行動用のポカリスエットも追加で作り、再度水場へ水汲みに行くと先ほどのMさんとばったり。
一緒にお酒でもどうですかと誘われ(普段は飲まないお酒ですが)これも良い機会だということで、荷物減らしのお付き合い(^^)をすることにしました。
テント前でお酒を戴きながら、山だけでなく趣味や家族、政治批評等まで語り合って楽しい時を過ごさせていただきました。
(タダ酒だけでなく、おつまみまで頂いてしまいました)
まだまだ日没前の時間なのにお腹もココロも満腹して、テントで横になったらそのまま夢の世界へ…
目が覚めたら暗くなっていました。お腹も空いてないので、おトイレだけ済ませてそのままおやすみモードに。
しかし世の中それほど甘くなく、周辺のテントからいびきが聞こえてくると眠れなくなってしまいました。長い夜になりそうです…

 

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一晩中いびきに悩まされた感じですが、翌朝午前3時40分には朝食の準備に入ります。
お隣さんは下山日のようだったので、もう少し寝坊したかったかもしれませんが…。
(今回もジェットボイル使用のため、一般のコンロよりはずっと静かなので勘弁してください)
食事と身支度を済ませ、午前4時30分に行動開始します。
ヘッドランプを点けて行動開始したのはすごく久し振りな気がしますね。

 

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ヘッドランプを点けてテント場を1番で出発!(左) 途中で日の出を拝みました(右)


小屋裏の急斜面は凍結していますが、アイゼンを効かせて快調に登ります。
(登り始めは土も出ていますが、その後は稜線付近までの樹林帯の下は全て雪でした)
雪面もアイゼンの爪先端しか入らないくらい固く絞まっているため、アイゼンのシャリンシャリンという金属音が響きます。
4時54分頃に東側の斜面を歩いている時に日の出となりました。
ちょうど尾根がやせた地点だったため西側の開けた場所に出ると、白峰三山に朝日が当たり始めるのが見えました。
が、期待していたような茜色にはなりませんでした…残念。

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朝焼けの中に枯れ木のシルエット(左) 砂払岳と薬師岳のピークが見えてきます(右)

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朝日に照らされる白峰三山以下、南部の山々も見えます。

登山道が砂払岳への登りに掛かると次第に展望が開けてきます。
振り返ると、南御室の鞍部の向こうに昨日の辻山、その左には富士山も姿を現します。
砂払岳を越える部分では地面や岩が露出しています。
ピークからは、初めてここに来た時以来大好きな朝日に輝く薬師岳の展望が開けます。
眼下には砂払岳と薬師岳の鞍部に薬師小屋が見えますが、まだ殆ど雪に埋もれています。
鞍部を越えて薬師岳に取り付くと、日当たりの良い斜面は地面が露出しています。

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背後に辻山、左は富士山(左) 南に見えるのは笊ヶ岳(右)

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砂払岳から見た薬師岳の眺めは大好きです。

 


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薬師岳への登りから見た砂払岳の眺めも大好きです。

 

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高度が変わると砂払岳の眺めも刻々と変化します。

 

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薬師岳山頂から見た北岳と間ノ岳(左) 南アルプスの両巨峰をバックにセルフ撮影(右)

花崗岩と砂、ハイマツに雪がミックスされた薬師岳の景観は大好きです。
ここからはなだらかな尾根をたどり、観音岳へと向かいます。
稜線は東側に多く雪が付いていて、西側は風のせいでしょうか?ほとんど雪が無い状態です。


観音岳の頂上は岩が積み重なったピークで、山頂からは360°遮る物のない展望が開けます。
やや靄がかかっているとはいえ、富士山や毛無山、南アルプス北部の峰々だけでなく塩見岳や上河内岳、笊ヶ岳、安部奥の山々、中央アルプス、御岳、乗鞍から北アルプス、八ヶ岳と浅間山、奥秩父まで見えました。
また、鳳凰三山の北端にある地蔵岳のオベリスクもここまで来ないと見えません。

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薬師岳から見た観音岳(左) 薬師の東ピークを振り返る(右)

 

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釜無川の地溝帯を挟んで奥秩父の金峰山、甲武信ヶ岳などが見えます。

 

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雪庇というほどではありませんが、独特の積雪です。

 

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観音岳山頂手前から見る八ヶ岳(左) アカヌケ沢ノ頭の向こうに甲斐駒ケ岳(右)

 

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甲斐駒ヶ岳をちょっとアップに。

 

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観音岳山頂で今日は北岳を抜いて日本第二位の男?(左) 薬師岳の向こうに富士山(右)

 

ここで昨夜薬師小屋に泊まった方の話を聞くと、宿泊者は10人も居なかったとのことでした。
もともとテント泊が前提なので、これまでは薬師小屋には泊まったことがありません。
普段利用するのは鳳凰小屋か南御室小屋(テント場はこの2箇所)ばかりなのですが、小屋泊まりなら泊まってみたい抜群のロケーションですね。
山頂で十分展望を楽しんだ後、今度は地蔵岳を正面に見る「アカヌケ沢ノ頭」へ向かいます。
観音岳とアカヌケ沢ノ頭との間には大きく下る鞍部があって、勿体無いだけでなく全体に斜度がきつく、特に最下部は急斜面になっているために敬遠する方も多いようです。
観音岳山頂で会った薬師小屋泊まりの方たちも、山頂から小屋へ戻ってしまいました。

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北岳の大樺沢の雪は少なめ(左) まだまだ時間帯が早いのでアイゼンも効きやすい(右)

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観音岳から鞍部へ下る。アカヌケ沢の頭の向こうに甲斐駒ヶ岳

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1週間前の降雪で雪の表面は綺麗です(左) 表面は薄いクラスト層(右)

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鳳凰小屋分岐から観音岳北面。太陽に照らされて表面の氷の層が光っています。

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最低鞍部手前の急斜面(左) 最低鞍部を過ぎて登りに掛かったところから観音岳(右)

稜線の東側と北側の斜面は雪の量も多くて、鞍部への下りは北斜面となるので雪面も固く締まっているためアイゼンも効きやすい状態でした。
正面に見えるアカヌケ沢ノ頭の南斜面には雪はほとんどなく、風化した花崗岩が独特の縦縞模様を見せています。
最低鞍部の手前に鳳凰小屋への下山路を分け、最後の急斜面を下ると最低鞍部です。
そこから砂と岩の多い斜面を登ると、やせた尾根の頂上が「アカヌケ沢ノ頭」です。

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花崗岩の岩塔の間を縫って登ります(左) 斜面の向こうに地蔵岳のオベリスクが見えます(右)

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いよいよアカヌケ沢ノ頭も目前(左) 雪庇越しに観音岳を振り返る(右)

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アカヌケ沢ノ頭から地蔵岳。左は八ヶ岳、右は奥秩父の山々。

正面に賽の河原と呼ばれる砂地をはさんで地蔵岳のオベリスクが聳え立ちます。
背後には釜無川の谷を挟んで左に八ヶ岳、右に奥秩父の金峰山や甲武信ヶ岳が見えます。
ここからの地蔵岳の眺めもとても好きです。(実は地蔵岳のオベリスクには登ったことがありません)
ここから賽の河原方面に下り、途中からちょっとズルをして観音岳との鞍部のほうへトラバースして戻りました。
しかし、すでに気温の上昇で緩み始めた雪面のトラバースは思ったよりもグリップが効かず、ちょっと歩きにくい状態になっていました。
最低鞍部に戻り、再び観音岳への登りの途中で携帯電話の電波状態を確認するためオフラインモードを解除すると、アンテナが3本立ちました。
ここから奥さんにメールと今年から甲府在住の長女に電話しました。
メール中に背後から下ってくる足音に振り向くと、昨日来お世話になっているMさんでした。
Mさんはこの後、南御室でもう1泊されるそうなのでこれまでのお礼も込めてご挨拶してお別れします。
ここで暫く休憩後、もうひと頑張りして観音岳の山頂を越えます。

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岩塔越しに北岳(左) やれやれ、もう一度観音岳に登り返します(右)

登りの北斜面は日照角度が浅いので十分雪は締まっていますが、斜度の小さいところや南斜面はかなり緩んで歩きにくくなってしまいました。
観音岳から薬師岳の辺りからは登ってくる登山者も多く見掛けるようになりました。
今朝は行動開始が早かったこともあり、すれ違う登山者も少なくて静かな稜線歩きができた気がしますね。

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薬師岳の東ピークの向こうの空に飛行機雲。

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砂払岳から薬師岳を振り返る。朝とはまた違った眺めです。

砂払岳のピークで大休止、アイゼンを外して軽く食事にします。
太陽の位置が高くなってきたため、朝とはまた違った風景も楽しめます。
岩の上に寝転がってのんびりすると、お昼寝したいくらいのいい気持ち。
お腹も具合良くなったところで、アイゼンは手にぶら下げて下山開始します。
樹林帯の下では緩んだ雪で少し歩きにくい状態です。
樹林帯の最後の急な下りを終え、ちょうどお昼頃にテント場に到着しました。
結露していたテント内部もしっかり乾燥し、エアーキャップのお陰でテント自体は乾燥しているため撤収は楽チンです。
逆にシュラフはしっかりロフトが回復しすぎて、ザックが大きくなってしまいました。

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荷物を撤収して南御室小屋をあとにします(左) 苺平に向けてのだらだら登り(右)

帰路は南御室小屋から苺平まで、歩き易い道をだらだらと登ります。
苺平から山火事跡を過ぎ、再び西側斜面の樹林帯に入ると凍結路面が現れます。
杖立峠手前の歩きにくい凍結した登りを過ぎたら杖立峠に到着です。歩きにくくて気をつかったせいか、ちょっとお疲れ気味。
それにしても、昨日に比べて登ってくる人の多さに驚きです。
予想通り、連休本番は登山者も多いなということで、やはりちょっと無理を言って1日早く来て正解でした。(趣味優先ですみません…)

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山火事跡から、午後の日差しの白峰三山(左) 足元の悪い中、やっと杖立峠に到着(右)

しかし、杖立峠で午後2時30分をまわったくらいですが、更に午後3時になっても南御室に向かう人たちとすれ違いました。
ちょっと行動時間遅すぎでは?と、他人事ながら心配に。
途中で会った単独行の男性とお喋りしながら下って、夜叉神峠手前の最後の(気分悪い)登りを越えると、夜叉神峠小屋前に到着です。
そろそろ下山時刻も確定するので娘に電話しようとしたら、ここも携帯は圏外でした。
ちょっと休憩後、男性と別れて登山口へと向かいます。
下りに入ると何となく林道歩きのように硬い地面にちょっと辟易。そのうえ、何となく左足(靴)に違和感があります。
途中、下のほうに駐車場が見えますが、見えるとかえって遠く感じてしまいますね。
午後4時20分、やっと駐車場に到着です。

 

さっさと身支度を整え、下界に向かいます。途中で娘に電話し、晩飯の約束をして甲府の街を目指しました。
娘と食事後の帰路、西富士道路経由で富士ICから東名高速に乗ろうと思ったら、渋滞の表示がぞろぞろ…やはり連休と高速道路1000円の効果か?
結局高速に乗るのを止めて、国道1号線を使って豊橋まで帰ってしまいました。

 

ちなみに、帰宅後に登山靴のお手入れをしていたら、左足だけ土踏まずの前でよく曲がります。
左のシャンク(靴底が曲がらないように補強する板。この靴は樹脂?)が割れているようでした。
せっかくモンタニアでチューニングしてもらって調子良くなったのに…(ToT)

 

---------------------二日間の行程------------------------


5月1日(金)
自宅3:254:10東名浜松IC−5:10富士IC−5:55精進口6:006:25甲府昭和IC付近−7:10夜叉神峠登山口

夜叉神峠登山口8:008:55夜叉神峠小屋9:0010:10杖立峠10:2511:10山火事跡11:2512:15苺平12:3512:50辻山14:0014:25南御室小屋(テント泊)

5月2日(土)
南御室小屋4:305:55砂払岳6:006:15薬師岳6:257:10観音岳7:258:05最低鞍部〜8:30アカヌケ沢ノ頭〜8:50最低鞍部9:1510:05観音岳〜10:35薬師岳10:4010:50砂払岳11:1011:45南御室小屋12:5513:25苺平〜14:00山火事跡〜14:35杖立峠14:5015:40夜叉神峠小屋〜16:20夜叉神峠登山口

夜叉神峠登山口16:4016:50ループ橋17:0017:30甲府市内18:4519:00曽根丘陵前(給油・買い物)19:2020:25富士IC−20:35道の駅富士20:45−(国道1号線バイパス)−浜松−23:05自宅

カシミールで撮影した鳥瞰図(クリックで拡大画像を表示)
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