タゴガエル

両生網 無尾目 アカガエル科  体長約45mm

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一見すると「ヤマアカガエル」と見分けがつき辛い。鼻先も短め?

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数少ない下あごの様子が判る写真(^^;。大きな黒斑は無く、細かな褐色斑が喉元まで続く。

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背側線は鼓膜の後ろで曲がっています。

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水かきは小さめで、小指の第2関節くらいまでしかない。

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伏流水や湧水に産み付けられた卵は核が白く、発生したおたまじゃくしも真っ白です。

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おたまじゃくしは特に餌を摂ることなく成長してカエルにまで変態するらしい。

主に山地の沢沿いなどに生息するアカガエル科のカエルですが、東海地方では豊橋市や豊川市などの低山地まで分布します。
外見はほとんど「ヤマアカガエル」とそっくりで、ishidaの地元周辺の山地では本種のほうが多いような気がします。

下あごの裏面から腹面にかけて喉元にかけて細かなまだら模様があるのが本種で、大きな斑紋があるのが「ヤマアカガエル」なんですが、わざわざ出会う毎に「お腹も見せてね」とお願いするわけにもいきません。
本やネットなどで調べてみると、本種は「前足の指先に吸盤状のふくらみがある」とか「後足の水かきが短い」といった違いが書かれています。
確かに、写真では小指(第5指)の先端から水かきが生えているのが「ヤマアカガエル」で、本種は第2関節辺りから水かきが生えているようです。

春になると山地の沢筋で本種が「クックックッ…キュキュ〜〜」と大きな声で鳴いているのが聞こえますが、岩の下や伏流水の空間で鳴いているため、求愛中の姿や産卵行動、卵を見ることはほとんどありません。
そのような環境で産卵するためか、卵やおたまじゃくしは真っ白で、特に餌を摂ることなく発生・成長してカエルまで変態するとのことです。
たまたま湧水の岩の奥で産卵した卵が見えるところにあって、成長する過程を観察することが出来ました。