スキバツリアブ
双翅目 ツリアブ科 約15mm
一見するとハチのような色合いに見えるが、太っちょで顔はどう見てもハエかアブそのもの。
腹部を曲げ、お尻の先を砂にこすりつけている。
ここでは朽木にお尻をこすりつけているので、なんだか産卵しているように見えた。
日当たりの良い砂場に何頭も集まっています。
------------------------ 2024.03.29 画像と記載の追加 --------------------------- 夏に現れるハチに似た姿をした大型のツリアブです。 里山の林とその周辺などでよく見られ、木漏れ日の射す地面などに複数個体が集まって地面にお尻を押し付ける行動が見られ、当初は産卵しているのではないかと思いました。 本種も他のツリアブ同様にハナバチなどに寄生して育つとのことですが、夏というと季節的にも何となく中途半端だし、そもそも何もない地面に産卵するというのも変な感じです。 本種の場合も砂をお尻に付けたあとそのまま飛び立ち、飛び去った痕には何も残していないようでした。
体は密に毛で覆われ、腹部はある種のハチのように虎縞のパンツをはいていますが、よく見れば体は太めで腰のくびれもないし、ハエやアブ独特の顔付きをしていますので顔さえ見ればハチではないと判ります。
その際にも気に入った位置というものがあるようで、何匹も集まって場所を奪い合ったりしていて、お気に入りの場所からなかなか離れることはありませんが撮影しようとして近づくとすぐに飛び立ってしまいます。
もちろんこれは産卵に関連した行動だとは思いますが、実際に産卵しているわけではないようです。(お尻に砂を付けている??)
2007年4月上旬に「ビロウドツリアブ」が同様の行動をとっているのを見たところ、砂のハンバーグ(?)を造ってお尻の先に付けていました。
(ビロウドツリアブの行動についてはこちらをご覧下さい。)
画像を見ると、地面に降りている個体は複眼が額で接しておらず、全てメスのようですから、これは卵を砂でカムフラージュする手段なのではないでしょうか?
そういえば、訪花性の「クロバネツリアブ」でも同様にお尻を地面に押し付ける行動を見たことがありました。