DOPPELGANGER 260 Parceiro 2013年6月購入

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2021年 再びギア比変更…

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ちょっとポタリング。表浜沿いはお気に入りコースですが、道中の起伏が激しい(^^;

 

唐突ですが、2021年の還暦を控えて「このままでは運動不足…やっぱり自転車も乗らねば」という思いがふつふつと湧いてはきたものの、2020年はコロナ禍の真っただ中…

春先には表浜周辺を走ったりしたもののやっぱり運動不足の年となり、2018年以降の登山の停滞も加わって体力低下が著しいishidaです…(^^;

2021年を迎えて本格始動…のつもりが思った以上に体力低下しているのか、ちょっと近場のポタリングでも「予想以上に登り坂がキツイ」という情けない状況に…

もちろん「楽しみながら体力の向上に努める」のが本来の目的ですが、短絡的に「自転車のロー側のギア比が高すぎだよね〜。」「距離を稼いだり山坂を超えるにはやっぱりもっと低いギア比が欲しいなあ。」となってしまうのがいつものishida式です。

 

もちろん、普通に考えればチェーンリングをダブル化してフロントディレーラーを追加してやるのは作業はそんなにハードルが高いわけではないと思いますが、DOPPELちゃんが「20インチの小径車である」ことと「そのために車体のディメンジョンが特殊である」ことから、そもそもどの程度の難易度かをリサーチする必要がありますね…

ネットの記事などでは小径車特有のパイプ配置・ディメンジョンの特殊さやシートチューブ角度についての苦労が見て取れましたが、結局のところishidaと同じ「260 Parceiro」をフロントダブル化したという記事は見付かりませんでした。

一見すると、一般的なダイヤモンドフレームで構成されたDOPPELちゃんには、普通にフロントディレーラーを付けてもチェーンリングとの位置関係に問題はなさそうに感じましたが、実はここでポイントを「シートチューブ角度」と考えていたことが大きな落とし穴だったことが後で判明…というのもいつものishida式です(^^;;;;;

 

手っ取り早く「チェーンリング対応範囲」と「最大キャパシティ」のスペックだけを見て、シマノのFD-R2000 Claris バンドタイプ(が最も安価)をポチりました。

後はダブル用のクランクとギア、シフターとワイヤーを取り回すためのアウター受けや各種アダプタ(かつては主流だった28.6mmサイズのパイプが、アルミやカーボン、オーバーサイズのパイプが主流となった今では少数派なので、部品によって28.6mmサイズが無い)もサクッと注文(^^)

 

まずは久々のクランク取り外し、作業にかかろうとするとコッタ抜きなんかの工具がすぐに出てこなくてちょっと焦るのもいつものishida式…(^^;

新しいクランクにギアを取り付け、まずはアウターギア、インナーギアともに正常にチェーンがかかってリアの変速に支障が無いことを確認。

とりあえずチェーン長はそのまま、インナー39T+リアトップ(11T)でもリアディレイラーのキャパ的には問題ありませんでした。

しかし、フロントインナーでリアをトップ側に変速してゆくと「カリカリ…」チェーンの後ろ側が外(トップギア側)に出てゆくためフロント側のアウターギア内側にチェーンが接触しています。

ううむ、フロントが52×39Tという組み合わせのためか、チェーンラインの兼ね合いが難しい?

チェーンリングを外側に出してやることで解決可能かもしれませんが、今度はフロントアウター+リア側ローでのチェーンラインが厳しくなってしまうため、現実にはインナーH側は使わないということで割り切ることにしようかなあと…

 

ワイヤーを取り回すための「Mr. Control CL-51 ケーブルハンガー」に28.6mm対応品が無くて追加注文した「34.9→28.6mmアダプタ」が中国発送だったため入荷に手間取っていたこともあって、まずは様子見も兼ねてフロントダブル、前変速機なしの状態でポタリングにお出掛けして60Kmほどを走行、途中の峠越えではフロント手レイラーを使用してインナーギアも使って無事に登り切ることが出来ました(^^)

 

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まずはクランクやチェーンリングの具合を確認するため、FD無し状態でちょっと長めのポタリング。

 

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チェーン切りも携帯ツール内蔵品しか持ってなかったので専用品も購入。実はチェーンをカットするのは初めて。

 

チューブ径変換アダプタの着荷を受け、アウター受け(^^)を取り付け、いよいよFDを取り付けて位置調整して実際に(手動で)変速してみると、FインナーでR3速以上にシフトアップするとチェーンがFDの後端に乗り上げてしまいます…

ここで遅ればせながら(^^;やっと理解できたのは、チェーンステイが後下がりになっているため、チェーンラインが下向きになっていて、FDもそれに合わせて反時計方向(右から見て)へBB中心で回転させてやる必要があるっていうことでした。

前に「シートチューブ角度」と思っていたのは「チェーンステイ角度(実際にはシートチューブとチェーンステイのなす角度)」という意味だったのね…

 

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お試しでFDの位置関係を確認。問題なさそうに見えたが、今見るとFDの後端位置が高すぎ…

 

確かにネット検索で出てきた他の小径車・折り畳み自転車をフロントダブル化している人たちの多くがこの「FD取付位置の変換」で苦労していました。

しかし、ishidaの購入した「バンドタイプ」のFDではどうやっても調整は不可能ですよね(^^;

ちょっとトータル価格がお高くなっても、同じFD-R2000の直付けタイプ+バンドアダプタであればもうちょっと調整や追加部品での対応もできたのに…というのも後の祭りでした。

アウターギアの左右方向の位置もFDのH側(外側)調整範囲ギリギリで、チェーンと外側ガイドプレートの隙間はほぼ「0mm」となっています。

結果的には何とか「Fインナー+R1〜3速」「Fアウター+R1〜7速」がギリギリ干渉なく使用できる程度には調整できました。

手回しでの感触でも、Fインナーからアウターへの変速時にFDのガイドがチェーンの上死点に近い部分を押すため、なかなかチェーンがアウター側に乗り上げない感じがありましたが、実際に乗っている時には負荷がかかっているためかそれほど不具合は感じませんでした。

変速自体に問題が無ければ、実際にはインナー+3〜7速はアウター+1〜5速と完全に被っているため実質は問題ないレベルともいえるなと自分を納得させ、15kmほど試運転しながら坂を登ったりして試験走行、とりあえずは当面はこれで様子見?

 

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オリジナルに対して赤と黄色の部分が拡張されたギア比。

 

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あまり変わり映えしませんが、機能アップしたと自分に言い聞かせて…(^^;

 

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ハンドル周りは左右にサムシフター・バーエンドミラー装備となって、かなりごちゃごちゃ…

 

しかしたった2速分のギアレシオを稼ぐためにいったいどれだけの出費が…(^^;;;;;;;

変更で追加したパーツと共連れで変更が必要となったパーツ

 

・クランク+52Tギア Driveline DXrace(Aタイプ)黒 170mm BCD=130mm ¥5380

・インナーギア 39T シマノ FCR350 ¥1203

・ギア固定ボルト(トリプル用)5ペア ¥300

・アルミスペーサーカラー キタコ (φ10/16×5×10.3/5個) ¥1010

・アウター受け Mr.Control CL-51(34.9mm)¥989

・バンドアダプタ MUQZI 34.9→28.6mm ¥580

・FD シマノ FD-R2000 Claris(バンドタイプ) ¥2510

・シフトレバー シマノ  SL-TX30 3S 左レバー フリクション ASLTX30LFBT ¥710

・サムシフター シマノ PLUS SL-TX30 7S ASLTX30R7AT ¥619

・シフトワイヤー(アウター) Jagwire 2m シフト用 ブラック 4SP2M07/BLK ¥528

・ワイヤー固定フック Jagwire アルミスティックオンケーブルガイド DCA056 ¥990

・グリップ Deemountハンドルグリップ ¥1300

 ------------------------------------ 合計 ¥16119 ------------------

 

ついでに以下も勢いで追加・交換…(^^;

・バーエンドミラー Hafny バーエンドミラー (シルバーミラー) ¥1920

・中空フロント/リアアクスル軸 ¥1515

・ミッシングリンク KMC 7スピード用 CL573R シルバー(2個入り) ¥429

・メッシュスポーツサドル ¥889

その他、追加の工具や結果的に使わなかった部品なんかを入れると…内緒です。

 

しかし…実際に使用していると、シフトストロークが足りない分をワイヤーで無理やり引いているためか(?)徐々に変速できなくなる症状が出たり、そもそも角度が合っていないためにインナーからアウターへの変速がうまくいかないケースが頻発…(当たり前?)

結局、FDマウントアダプタを自作して、直付けタイプのFDを(正しい角度に近付けて)取り付けることにしました…(^^;;;;;;;;;;;;

追加発注したパーツは

 

・FD シマノ FD-R2000 Claris(直付タイプ) ¥2325

・フロントディレイラークランプ Mr.Control CL-FD3(28.6mm)¥999

 -------------------------------- 前回との合計 ¥19443 ------------------

 

ここで(今更ですが)おさらい…
下の図で、左がDOPPELちゃん的な20インチ小径 車フレームのディメンジョン、右が700C軽快車的なフレームのディメンジョンを簡略化して書いてみました。

 

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左がDOPPELちゃん、右が一般的な700C軽快車的なものの模式図。

 

乗車してクランクを回転させる姿勢が大きく変わらないならば、サドルからBBを結んだ角度が極端に立ったり寝たりはしないはずですが、小径車の場合はリアホイールの中心位置がかなり下になり、チェーンステイはかなり後ろ下がりになっています。

リアハブとギアも当然かなり下寄りとなり、フロントチェーンリングからリアギアに向かうチェーンラインも下向きになってしまいます。

フレームのディメンジョンに合わせたFD台座が準備されていればよいのですが、FDをバンドで取り付ける場合はシートチューブにならって取り付けることになります。

チェーンラインが後下がりになっている場合はFDに対してチェーンラインがうまく合わず、前述のように「インナーからアウターへの変速がうまくいかない」といった問題だけでなく、フロントインナーにするとFDの後端にチェーンが乗り上げてしまうといった問題も発生してしまいます。

 

以下は小径車のFD部の拡大(ちょっと大げさに書いています)ですが、折り畳み自転車ではそもそもシートチューブの角度やBBの相対位置が大きく異なるものも多くありますので、あくまでもフレームに前三角(トップチューブ・ダウンチューブ・シートチューブ)のあるフレーム限定の図解になります。

 

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チェーンラインの後ろ下がりに合わせて、FD取付位置をオフセットさせる。

 

バンドを使ってFDが青破線のような位置に取り付いた場合、赤で書いたインナーギアにかかっている時のチェーンラインとFDの後端が干渉しています。(特に赤破線で書いたリアH側)
また、たとえ干渉しない状態でもチェーンリングのインナーギアからアウターギアへ変速しようとした場合にチェーンを押す位置が後ろすぎるため内ガイドの突出部に当たらず、変速がうまくいかない状況となってしまいます。

そこで、チェーンラインが後傾している分、上図のようにFDの取付位置をオフセットさせてやる必要があります。

シマノの「FD-R2000 Claris」の場合はスペック上はチェーンステイアングル対応幅が61〜66°となっており、ドッペルちゃんのそこの角度は70°以上あるようなので明らかに仕様の対応範囲から外れています。

左右方向の調整範囲も含めて、現物合わせで後ろへ5°ほど回転させつつ外側へ10mm程度オフセットさせるアダプタをアルミ削り出しで製作してみました。

(ノコギリやヤスリで地道に合わせ込んだだけですけど…)

 

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FD取付位置をオフセットさせるアルミ削り出しのアダプタを台座とFDの間に設置。

 

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Fインナー+Rロー(1速)の状態。

 

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チェーン位置が一番下がるFインナー+Rトップ(7速)でもFDとの干渉は無い。

 

結果、やや後ろ下がりながらもFDの取り付け角度はスペック範囲に収まったようで、変速自体はアップ/ダウンともにスムーズに決まるようになりました。

シフトケーブルは、ダウンチューブからBB下を通してMr. Controlのアウター受け(+チューブ径変更アダプタ)を介して取り回していて、FDの取り付け位置が後ろ寄りにオフセットしたためワイヤーの曲がりがちょっと大きめになっていますが、まあ許容範囲かな。

 

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Mr. Controlのアウター受け「CL-51(34.9mm)」でシフトワイヤーを取り回し。

 

Fインナー+R5〜7速では、チェーンの外側プレートがFアウターギアの内側にこすれて異音が出るのは従来通りです。

これを解消するにはBB長の長いものへの交換などでチェーンリング全体を右(外側)へオフセットしてやる必要がありますが、そうすると全体の左右方向のチェーンラインが外寄りになってしまうため、Fアウター+Rロー側に変速した際のチェーンラインに無理があります。(現状はFアウター+R5速位置でチェーンラインが真っ直ぐになっており、使用頻度的にも適正かなと思います。)
前述のようにFインナー+R3〜7速はアウターを使ったギア比と完全に被っているため、実質使用する必要のない部分とはいえ気持ち良くないですが、これ以上は難しいということで妥協しました。

とりあえずバイパスの急登で試運転した限りでは、有効な貧脚対策にはなりました(^^;