DOPPELGANGER 260 Parceiro 三ケ日ポタリング編 2013年9月28日(土)
昔、CHERUBIMのランドナーやFUJIのロードレーサーに乗っていたときには「琵琶湖一周」とか「伊豆半島一周」「寸又峡」「茶臼山」などへの泊まりのツーリング、初日の出や浜名湖、伊良湖岬などへの日帰りサイクリングに出掛けていました。 バイクに乗り始めてからは自転車にあまり乗らないというほどではないものの、泊まりでの自転車ツーリングはご無沙汰です…ってこれもいわゆるishida式(^^;
今回、せっかく小回りの利く(ちょっとだけ)スポーツサイクルを購入したわけですから、普段は車やバイクで入って行けない場所への訪問や、駐車場所を探さずに乗り付けられる利点を生かしてのいわゆる「ポタリング」も良いんではないかと考えました。 で、手始めに町内から足を伸ばしての戦争遺跡調査(?)や神社仏閣訪問、テーマを持ったお散歩+写真撮影などを行ってきました。
今回は、天竜浜名湖鉄道の天竜浜名湖線(旧国鉄二俣線)沿いに駅舎を巡り、浜名湖の湖岸の探検(?)も絡めて静岡県まで足を伸ばしてみました。 目標は「とりあえず最低でも奥浜名湖くらいは周回しようかな〜」という低いレベル設定で自宅を出発です。
実は始発駅の「新所原駅」には、先週も「線路の立体交差跡」の探検に出かけています。 かつて二俣線と東海道線が立体交差していた当時の名残りがあり、地元のモータースの裏手に高架跡があるのを見つけて写真を撮らせてもらいました。(お休みでしたが、ちょうど創業者と思われるおじいちゃんが出てみえたので了解を得て、ついでにお話も伺いました。) 昭和の終わり頃まで使用されていたようで、現在は東海道線の上になる部分が取り外されています。 二俣線は昭和46年頃までSLが走っていたので、当時二俣線も発着のあった豊橋駅でも自分が小学生の頃までSLが停まっているのを見たことがあります。 ちなみに、二俣線を引き継いで第三セクターで運行されている天浜線は今でも電化されていません。
翌週の9月28日(土)に通り掛ったときには、ちょうど高架跡とそれに続く土手で草刈が行われていて、実は翌週の方が見学には好都合だったようです(^^;
以下は9月22日(日)に撮影した写真です。
東海道線(奥)と天浜線(手前)に挟まれた三角地帯の床屋さん。(左) 新所原駅に天浜線のレトロ車両。(右)
で、ここからがいよいよ本題、9月28日(土)の記録です。
新所原駅から、分岐する点浜線の軌道になるべく沿うように自転車を走らせようとしますが、線路に沿った道路は無くて、新所原跨線橋の先から次の「アスモ前駅」まで緑のトンネルのような切通しや谷底を走っているようです。
位置関係からこのあたりのはずと目星を付け、坂を下って森陰の空き地に向かうと未舗装の空き地の先に小さな踏切があり、そこを渡ってみると「アスモ前駅」へと続く未舗装の道が線路脇に延びていました。さらに、駅の先の細道は直接アスモの通用門に通じているようです。 周辺に人家は無く、自動車が通行可能な道路が接続していないことから「秘境駅」と呼んでも良さそうな佇まいですね。
アスモ前から先、切通しを抜けた軌道はかつての海岸(湖岸)段丘の端から浜名湖畔の沖積平野に広がる田園地帯に出ます。
田園地帯の中を進む軌道に一部沿うようにある道路(天浜線の場合はこれが少ないので貴重)に向けハンドルを切り、踏切を渡ったところでちょうど新所原から折り返してきた車両を見送ります。 「大森駅」は以前はよく通った道路脇にありますが記憶に無く、「こんなところに駅があったんだっけ?」と不思議に思いましたが、近くに大きな工場が進出してきたこともあり、2009年に新設された駅とのことです。
「大森駅」の先で国道301号線に出て、切通しの中を進む軌道と併走している途中に小さな跨線橋があるのが気になっていたので、ちょこっと寄り道。 坂を下った先にある「知波田駅」は、駅舎が歯医者さんになっています。(第三セクター化されて以降の天浜線にはこういった施設併設型の駅舎が多いのですが、お医者さんがいるのはここだけ?) 駅の構内は軌道が複線化されていて登りと下りのホームが別々で、おまけに待避路線まであります。この複線区間を見て、何となく先日乗った「立山ケーブルカー」を連想してしまいました(^^)。 知波田駅の先でちょっと寄り道、マリーナのある半島側へハンドルを切ります。 まずはマリーナのある松見ヶ浦沿いに海岸線を辿り、行き止まりになっている辺りまで進みます。
マリーナ近くの海岸でのんびりした後、半島を横断して女河浦に面した海岸線に出ます。 穏やかな秋晴れの日とはいえ、海風はそれなりに吹き付けて、浜辺近くの海水もやや濁っていますが、すっきり晴れた空の下で見る浜名湖の風景は良いですね。
岬の方に向けて進むとほぼ行き止まりの手前、湖岸の道路から背後の高台に登ったところに「正太寺」はありました。 思っていた感じとは違ったモダンな感じの本堂があり、背後はかつての豪族の城跡のようです。 次回はもう少し事前調査してゆっくり探検してみたいですね。 門前からの眺めも良いのですが、湖岸の道路はすぐ先で途切れていて岬の先端に行くことは出来ないようです。
階段を登るとモダンな本堂が。(左) 色々な尊像が刻まれた珍しい形式の八角灯篭。(右)
入出の街から坂を越え、快適に下ってマリーナを過ぎ、再び天浜線沿いに進みます。 知波田のガードをくぐり、湖岸道路の内側の軌道沿いを走りますが、ガード部分から先では路盤の高くなった天浜線は次第に登りになって「利木トンネル」で尾奈方面へ別れていってしまいます。 再び湖岸道路に出て、瀬戸から奥浜名湖(猪鼻湖)へと入ります。西神田川を越えると左手には山を越えてきた天浜線の橋梁が見え、すぐに「尾奈駅」の前に出ます。
「尾奈駅」は木造の古い駅舎で、一階の入り口から木の階段を登ると待合室とホームがあり、待合室の窓も木枠で、ベンチは古い国鉄時代のもののようです。 駅の脇にはウナギと魚篭をかたどった公衆トイレがあってなんだか微笑ましいですね。
ここでは既に時間はお昼を大幅に過ぎていて、お腹も空いたことだし大急ぎで次の目的地の三ケ日市街を目指して走ります。(目当てのコンビニが廃業していたため、昼食を仕入れていなかった。) しかし、これまで駅名を知らなかった「奥浜名湖駅」に気が付かずに三ケ日の街にそのまま入ってしまいました…(^^; また次回寄ります。
取り急ぎコンビニで調達したお昼御飯を湖岸でいただき、「三ヶ日駅」へと向かいました。
「三ヶ日駅」は昭和11年建築の国鉄時代の建屋が残っていて、国の登録有形文化財に指定されていますが、ここの場合は駅舎の東半分がカフェになっています。 駅員さんも配置されていて、駅横のレンタサイクルの受付もここでやってくれるらしく、若いカップルがレンタサイクルを借りていました。
ここで時間が14:20を回っていますので、今日の目的地はここまでとして帰路は猪鼻湖を周って瀬戸から往路を(なるべく最短で(^^;)辿ることにします。
三ケ日駅のすぐ先に「浜名湖周遊自転車道 三ケ日-弁天島48Km」の看板があり、都筑の別荘地に入るまでは快適な湖岸沿いの自転車道が続いています。
半島を横切り、都筑海水浴場近くの湖岸を走って瀬戸の吊り橋を渡ります。 (先日のNHK特集「インフラが危ない」のなかで取り上げられていて、アンカーボルトの腐食が見つかったのが放映されていましたね。既に補修済みかしら?)
傾いてきた太陽に向かい、ちょっと消化試合的ですが自宅までが一本の旅だよねと自分に言い聞かせ、お尻と手首の痛み(ここがフラットバーの辛いところ?)をこらえつつペダルを漕ぎます。
といいながら、洲ノ鼻の先端近くを巡るために湖岸沿いに細道を進んでみたら、人家にそのまま入っていってしまうように見えたので結局Uターンしたりといった遠回りも(^^;良い経験ですね。 (帰ってから調べたら、実はそのまま進めばよかったみたい。)
対岸の「正太寺鼻」を望む「洲ノ鼻」側の湖岸を探検。(左) やっと自宅近くへ。梅田川を渡ります(右)
湖西から新所原を抜け、豊橋市内に入れば残り10kmほどで自宅です。 川を越え、台地を越えてやっと自宅にたどり着いて今日のポタリングは無事終了です。
一応、本日の走行距離は70.2km(Garminのログから)でした。昔なら「軽い」ポタリングですが、今回は久々に長距離を走ってお疲れめというのが今回のishida式感想でした(^^;
ついでに無理が祟ってか、お約束(?)の腰痛のお土産付きでした…。もう少し鍛えないとね(^^;
----------次回に続く---------- |