写真の道具の蘊蓄の一環として、なんちゃって三脚マニア?

「三脚関連ってどんだけ…?その@」  

「小人閑居して不善を為す」シリーズ…という訳でもありませんが、実際のところ使用頻度が低い割には三脚はいくつも持っていますと言いつつ、いったいどれだけって自分でも把握できてないかも。
そこで、ちょっとまとめてみました…自分でもびっくり(^^;;;;;;。

-------------------- 「小型の卓上三脚・スタンド」 -----------------------

結局、最近ではアクションカメラによるタイムラプス撮影などにしかつかっていない気もしますが(^^;卓上三脚のようなものやスタンドもいくつもあります。
これでも一部(^^;ですが、左から「Andoer TP-165」「Andoer テーブルトップスタンド」「PULUZ デスクトップ三脚」「COMBOFOTO M225(三脚)+CK30(雲台)」「KINGJOY P056
ただし、「KINGJOY P056」はこの範疇ではないので、記事は後ほど。

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左側の3種は脚の伸縮機能のない「スタンド」ですが、「Andoer TP-165」は、3段階開脚とボールヘッド機能が内蔵されているため、一脚を接続して自立スタンド兼スイベルスタンドとして使用可能です。
脚はアルミ製で、重量は547gとそこそこ重く、全開脚させると安定感はあります。

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「Andoer TP-165」一人前に3段階開脚可能です。

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三脚本体にボールヘッドが組み込まれています。

COMBOFOTO M225(三脚)+CK30(雲台)」は、短いながらもひねってロック/アンロック可能な5段伸縮脚を持つ、全伸高493mmのいわゆるデスクトップ三脚です。
小さいながらも三脚としてのフル機能は持っており、頑張って背伸びしているイメージですが、雲台が立派すぎてストックでの重量が728gもあります。

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3段階の開脚が可能ですが、その際はセンターポールを途中で分割する。

もちろん、下のような樹脂+アルミ脚のミニ三脚の「SLIK Mini PRO X」330g(樹脂製2WAY雲台込み)や「Velbon EX-Mini S」435g(樹脂製2WAY雲台込み)なんかと比べれば雲台・三脚ともにはるかに頑丈ですが、これに乗せて夜景を撮るみたいな用途以外には特に利点がないかなあ…
雲台とセンターポールを分割できない「Mini PRO X」と「COMBOFOTO M225」のセンターポール径が同じためスワップして使用可能なので、使い勝手の悪い樹脂製の雲台を別のものにして使うのも良いかもしれません。
「SLIK Mini PRO X」のほうは「PRO」を名乗っているだけあって(?)、雲台の交換は可能なだけでなく、場合によっては「Sポール」などを接続してスタンドとして使用することもできます。

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Amazon銀行に預金したらやってきた(^^;「SLIK MINI-PRO X」(手前)と「Velbon EX-Mini S」(奥)

前述のスタンド「Andoer テーブルトップスタンド」「PULUZ デスクトップ三脚」などは脚部はすべてアルミ鋳造部品なのに対し、CNC切削加工で削り出されたパーツで高剛性を謳った「Leofoto MT-01(スタンド)+LH-25(雲台)」と「XILETU XT-15」、「MOMANミニスタンド」といったものもいつの間にか所有(^^;しています。

Leofoto MT-01(スタンド)+LH-25(雲台)」は、スタンド179g+雲台179g、合計しても358gと軽量ですが、雲台自体は小さいながらもちゃんとした三脚(LS-225Cとか)に組み合わせて販売されるクラスのため一眼レフでも大丈夫なくらいの剛性感があります。
日本国内の正規販売価格はけっこうお高いんですが、たまたまAmazonで見付けた香港からの出品は「スタンドだけ?」みたいなお値段でした。

XILETU XT-15」は聞き慣れないメーカーのわりに精密感があって、雲台は機能的に制約はあるものの超小型で、総重量265g(シュープレート含む雲台+ネジアダプタ:111g+スタンド:154g)と驚くほど軽量です。
脚には1/4ネジ穴や長孔が設けてあり、他のアクセサリと組み合わせたり、付属するストラップで他のものに縛り付けたりして使用することもできるようになっています。

MOMAN ミニスタンド」については、そっくりなものが別ブランドでも売られていますが、前述の「Leofoto」や「XILETU」のスタンドに比べて明らかに高剛性で、200gを切っている前記2種のスタンドに比べれば重量は259gと重いですが、ストッパを兼ねたベース部の赤いリングを回すことで開脚を2段階に調節可能です。
XILETUのスタンドと同様に、脚の穴に通して使うストラップも付属しています。
現状は「Leofoto LH-25」と組み合わせて、438gの多機能スタンドとして使用中です。


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Leofoto MT-01+LH-25(左) XILETU XT-15(右奥) MOMAN ミニスタンド(右前)

時系列はバラバラですが、登山や旅行用にタムラックの「ZIPSHOT」を購入したら、いきなり初回の登山で無くしてしまい意気消沈、代わりに購入したものが「Velbon CUBE」という「最速セッティング」を謳ったワンタッチ小型三脚です。
全伸した高さは約910mmで、コンパクトカメラ以上の重量には耐えられませんが、以前から持っていたキングのST-3(改)に比べれば十分軽量なうえにセッティングも早いし、名前の通りにフラットかつ四角張っているため収納(これが実は他の三脚では難しい)もとってもスピーディです。
ただし、基本的には全伸させるか全縮させるかの2択の使用方法しかできません。(いったん全伸した後で部分的に伸縮は可能ですが面倒くさい)
「CUBE」の上にフィッシュボーン型のアルカスイスクランプを乗っけてカメラの着脱も高速化、旅のお供などに使用中です。

ちなみに、ZIPSHOTの激安中華製ぱちもん三脚もその後購入しましたが、意外に使いづらいのでほとんど出番はありません…(^^;

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ベルボン{CUBE」(上) ケンコー「ST-3」の雲台をベルボン「QHD-41Q」に交換したもの(下)

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フラットなうえにコンパクト、カバンにも入れやすい形状ですね。

そんなこんなで、小型三脚大好き(?)になってしまったのか、さらにいろいろと機能的にダブったものが登場してきます。

Marsace MT-5」は、カーボン製の2段脚とボール径30mmのボールヘッドを装備したテーブルトップ三脚ですが、COVID-19で自宅にいることが多くなって「小人閑居して不善を成す」ことを証明するように、勢い余って兄弟分まで購入してしまいました。

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Maesace(マセス) MT-5(三脚)+CB-30(雲台)

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三脚、雲台とも造り・機能とも本格的です。

(COVID-19の影響で)勢い余ってか、香港から一度オランダを経由して1ヶ月以上かけて日本へやってきたのが「Leofoto LS-223C」というカーボン22mm径の3段脚を持つテーブルトップ三脚です。

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兄弟分(どっちが兄?)の Leofoto「LS223C」は3段脚。

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Leofoto「LS223C」は3段脚なだけあって、伸縮率ではちょっとだけ勝ってる。

Maesace MT-5+CB-30
総重量:772g(シュープレート含む)
三脚部:483g
雲台(CB-30):289g
縮長:210mm(三脚のみ) 290o(雲台+シュープレート面まで)
高さ:185o〜265mm(三脚のみ) 268o〜345mm(雲台+シュープレート面まで)
最大脚径:22o(2段)

Leofoto LS-223C
三脚部:538g
縮長:201o
高さ:185〜230〜301mm
最大脚径:22o(3段)

よく似た二人ですが、言ってみれば兄弟というより異母兄弟という趣ですかね。
カーボンといってもほとんどの重量は金属部ですから、結局のところは前述の「COMBOFOTOM225+CK30」の728gよりも重い(^^;
三脚部だけの重量と比べてもM225は429gですから、小型ながらも脚を伸ばした状態でも超高剛性とは言うものの、重量ではやっぱり負けてる(^^;;;;;;

-------------------- ちゃんとした(?)小型三脚たち -----------------------

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上から「Leofoto LS-225」「SLIK FLAT 225」「KINGJOY P056」

ここで登場する三種の三脚の主要諸元

緒元

KINGJOY P065

SLIK FLAT225

Leofoto LS-225C

重量

980g(雲台込み)

1260g(雲台込み)

1017g(雲台込み)

縮長

320mm(脚反転時)/410mm

474mm

460mm

全伸高

1170mm
1513mm(CP使用時)

1225mm

1260mm

4段

985mm
1327mm(CP使用時)

1000mm

1016mm

3段

800mm
1142mm(CP使用時)

795mm

795mm

2段

602mm
944mm(CP使用時)

610mm

597mm

1段

405mm
747mm(CP使用時)

445mm/330mm/215mm

428mm/298mm/127mm

脚材質

アルミ5段

アルミ5段

カーボン(10層)5段

ちょっとした記念撮影や旅行用にベルボンの「CUBE」よりも少しだけ本格的な三脚が欲しいなと思って購入したのが「KINGJOY P056」という製品です。

中・大型の三脚をそのまま小型にしたような構成になっていて、三又部や脚の3段階開脚やセンターポールの昇降の仕組みなどはいわゆる「トラベラー三脚」の体を成しており、材質も含めてけっこう本格的な造りです。
脚部の伸縮はロックナットやレバーの無い「ベルボンのウルトラロック」を真似たような構造になっており、ゴム製の石突きを持って、えいやっと捻ってロック・アンロックを行うものです。
実際の本家ベルボンのものは、ダイレクトコンタクトパイプと称して、外径が円周方向に徐々に変化する異形のパイプを使用しており、この三脚の場合は前述の「COMBOFOTO M225」と同じようにパイプの形状が真円なのでロック方法は異なります。

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ヘッド部はアルカスイス型のクランプを乗っけてます。(左) センターポールも2段伸長した全伸高は約1515mm。(右)

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トラベラー三脚風に畳んだときの径は意外に太くなりがち。(右・左)

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脚をそれぞれ回転させてセッティングするため一手間かかる。クランプ部はアルカスイス型に交換済み。

スリック FLAT 225」は、名前のように脚径22mmの5段構成のアルミ三脚ですが、フラットにするための構造上センターポールはありません。
なので、全伸高は5段のわりに意外に低い1225mmとなっています。

ダイヤルロック方式の自由雲台が装着されていますが、ヘッド部はDINタイプのクイックシューとなっていたため、速攻でアルカスイスタイプに交換済みです。

購入時はすでにこのシリーズは廃版になっており、これよりワンサイズ大きい「FLAT255」は在庫なしになっていましたが、このシリーズは旧世代の中華メーカーのOEM製品を想像させる全体的にチープ感が漂う仕上げと操作感となっています。
そのうえ、たいして使っていないにもかかわらず、伸縮の操作をしていたらロックナット内部から何やら樹脂部品がポロポロと落ちてきました。
よく見るとロックナット内部のコレットが割れてしまっているようです。
こういったところを見ると、大袈裟かもしれませんが例えOEMであろうとなかろうと、メーカーとしての品質意識が危ぶまれるといえなくもない?

で、小型三脚の真打登場(?)といえる「Leofoto LS-225C+EB-36」キットの登場になります。

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センターポールを持たないため、畳んだときの外形がスリムです。

デジカメWatchの記事などでも紹介されて興味を持っていましたが、センターポールを廃した構造で収納性を向上させた「Leofoto レンジャーシリーズ」のなかで、全伸高が1mを越える製品では最も小型の製品です。
しかし、国内で正規販売されているセットの場合は雲台は前述の「LH-25」が装着されていますが、海外で販売されているものは主として大型のボールとパノラマクランプを備えた「EB-36」という雲台と組み合わされています。
お馴染みのeBayで注文しようと思ったらちょうど在庫が切れていて、同価格で出ていたAmazon.com(US本家)のセラーから購入しました。(出所はどちらも中国や香港のセラーなので大差なし)

センターポールの無い三脚ですが、5段脚の威力で全伸高は1260mmとなっており、それでも不足の場合別売のセンターポールの追加で300mm程度追加すれば完全なアイレベルも可能となっています。
後で別件で社外品の延長ポールを購入したので最大で1600mm以上も可能ですが、本来はそこまで求めるようなケースは考えにくいですね。
三脚の実力的にも通常は4段までの使用に留め、5段目まで使用するのは緊急的な場合のみにしたほうがよさそうです。
カーボン製で価格帯も違いますが、実際に操作感や剛性も他の2種に比べたら明らかにワンランク上の製品で、特にロックナットの操作感や脚を開いた時の「カコン」と止まる剛性感は気持ち良いですね。

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左から「KINGJOY P056」「Leofoto LS-225」「SLIK FLAT 225」

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脚の全伸時(KINGJOY P056はセンターポール未使用) 左から「P056」「LS-225」「FLAT 225」

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センターポールが無いので、前準備なしに3段階開脚調整可能です。

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ベースに対して目いっぱい大きなボールを備えた自由雲台「EB-36」。

雲台もパノラマクランプが標準装備されており、レバー式のボールロックと独立したパンロックを備えており、操作感も悪くありません。
沖縄遠征時には収容性の一番高い「スリック FLAT225」よりも、高剛性な「Leofoto LS-225C」を選択し、小型のキャリーバッグに収まるので飛行機での移動時には重宝しました。
(しかし、小型のバックパックで山や藪の中を持ち歩くのには微妙なサイズ感で、出番があまりなかったというのはここだけの話しです…(^^:)

---------- この先、飽くなき探求はまだまだ続く? ----------