Panasonic FZ1000  (その1:導入編)

Panasonic FZ1000 (Black)

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「趣味の世界のものに対して飽くことのない探究心」といえば聞こえがよいのですが、平たく言えば単なる物欲(デジカメ購入欲)に駆られるishidaです。

日頃は「α77」を昆虫撮影+遠征の主力としていますが、ほぼマクロレンズを着けっぱなしの状態なので、スナップや記録用にサブカメラを持ち歩いています。
登山の際にはαは(撮影の幅を広げるためには)機材が重過ぎのため、サブカメラの「XQ1」が主力の座に収まっています。
しかし、もっと望遠側の焦点距離を伸ばしたい希望は以前から持っていましたが、画質とコンパクトさを含めて1台を全てをまかなう物は存在しませんでした。

コンパクトデジカメでありながらより大きなセンサーサイズを求めるというアンビバレンツな感情を抱きつつ進めていた次機種選定は、そんな訳で決め手に欠けるのが現実でした。

S社の「RX100-MkV」はEVFの装備や180度開くチルト式モニタ、やっと手動になったポップアップ式フラッシュで魅力アップですが、ズームの望遠側が物足りませんし、C社の「G1X-Mk2」とか「G7X」は、レンズ周りのコントロールリングにこだわる割りに操作性に疑問があったり、どうしても低温時の電池警告がすぐ出るイメージ(最近も他機種でリコールがあったが、接点のせいじゃなくて社内規格が主原因だよね)がどうしても払拭できず…
特に期待していた「G1X-Mk2」が、カタログスペックのためだけの無理やり開放F値のようで、レビューなどで見る絞り解放時の描写に幻滅を感じてしまいます。
(昔の一眼レフのレンズでも開放は甘かったので、ちょっと厳しい評価かもしれませんが、期待が大きかっただけに落胆が大きかった…)

O社の「STYLUS-1」とかのほうが、センサーサイズのスペックアップは無い代わりに価格と描写のバランスが良くて、今まで持っていないズームレンジなのも気に入ってしまいました。
(焦点距離やセンサーサイズ的には「DimageA2」とかと近いけど)

これまでよりも撮影の幅を広げたくて、ズームレンジの広い「STYLUS-1」に気持ちが傾く中、レンズ描写の評判が良いP社の「FZ1000」のサンプルを見て驚き。
粗探しをすればキリが無いですが、全域にわたって解像感の高い絵造りは結構好みかも。
しかし、かなり気合の入ったレンズ構成とEVF、バリアングルモニター、どっちでもいいけど4Kムービー対応など、てんこ盛りの装備でサイズも巨大な(^^;大艦巨砲主義のカメラですね。
しかし、
年末にかけて価格もこなれてきているものの、かなり高額な部類のコンパクト(センサー)デジカメと言わざるを得ません。

実際のところは「SONY RX10」のほうがデザインや質感に関しては好みで、「FZ1000」については「Panasonic特有の野暮ったいデザイン(失礼(^^;)」というイメージでした。

しかし、

・ズームレンジが25〜400o相当 F2.8〜4(RXは24〜200o、ただし全域F2.8)

・各種ボタン配置などはFZのほうが使い易そう

・EVFの画素数(FZの230漫画素に対してRXは150漫画素)

・バリアングルモニター装備(RXはチルトのみ)

・同社フラッグシップ機のGH4譲りの「空間認識AF」による素早いオートフォーカス

といったところがFZの選択のポイントかと思います。
個人的には、ケーブル式のレリーズに対応しているのも有難いポイントに感じます。
(GF1用の社外ケーブルレリーズを持っている)

色々な雑念や執念が交錯する中、いつの間にか勝手に指が動いてポチ…2015年1月8日に自宅に配達されてきました。

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鏡胴部分はアルミ、ボディ外装は主にプラスチック。ストラップリングはしっかりした金属製。

実機は、一見するとそれほどチープ感はありませんが、いざ手に取ってみると噂通りにややプラスチッキーな質感で、グリップした際に剛性感が感じられずやや頼りない感じ?
でも、マグネシウム外装のカメラなんかもこんな感じだと思えばそんなに不満もないかしら?
逆に鏡胴部分はアルミ製のため、手触り含めてグリップ感は悪くて、ついついレンズリングを握って回してしまう(意図せず回ってしまう)時があります。
レンズリングの操作感は軽くてスムーズなので痛し痒し。

背面のコマンドボタン周りや電源スイッチもやや安っぽさを醸し出しています。

また、このPanasonic特有のスライド式(本機はモードダイヤルと同軸なので回転運動ですが)の電源スイッチも「GF1」ではお気に入りだったのですが、本機のように「電源ONでレンズが繰り出す」方式のものの場合は「ただ再生画像を見たいだけなのに、いちいちレンズが繰り出す」というだけでなく、「再生画像を見ているうちに、勝手にレンズが引っ込む」という情けない動きになります。
特に、男らしい立派なレンズなだけに、この無駄な伸縮がずいぶん気になりますね。
レンズフードをつけている状態だと、テーブルなどに置けないし、画像再生中にレンズが勝手に沈胴してストラップが挟まってしまうこともありました(^^;
登山の際にグローブをした状態で電源スイッチを操作したら、一緒にモードダイヤルが回ってしまってカメラにしかられてしまうこともしばしば。

コストの制約からか、バリアングルモニター装備はうれしいとはいえ造りは何となく安っぽくて、ベゼル部分の幅が広くてモニターとの段差も大きいものです。
(店頭で見比べたら、部品は共通ではありませんがFZ200とほとんど同じ造り?)
また、EVFの画素数は高いのですが光学系はやや貧弱で、アイポイントが低めで周辺もちょっとぼやけ気味です。
再生表示の品質が低く感じるのはサムネイルの処理が原因でしょうか?
緩やかな階調の空などを表示すると、明らかな諧調の不連続が発生して、まるで16bit表示されたカラー画像を見ているようで少し気になります。
液晶の表示品質自体は問題無いようで、色合いも悪くないですし、EVFで再生画像を見ても同じような階調の不連続が見えます。

他のデジカメで撮った画像を再生すると「サムネイル表示」と表示されつつ、全くボケた画像が表示されるので、サムネイルの画像フォーマット自体が他のカメラとちょっと違うのかしら?

いざ、実際に持ち出してみると、山歩きなどでは大き目のケースでないと収納するのは難しく、それなりにしっかりした入れ物は嵩張ってしまいます。

それに、カメラのボディに対して極端に太いレンズ鏡胴が災いして、ケースを選ぶカメラですね。

体の大きさと関係があるかどうかは別として、撮影した画像は解像感・諧調性ともに大変好ましいもので、センサーとレンズの性能の高さを生かす絵造りと思います。

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97mm相当 f/5.6 1/8000sec -1.0EV (左) 274mm相当 f/8 1/3200sec -2.7EV (右)

スマートフォンのカメラ機能が進化していることから、デジタルカメラの存在価値自体が揺らいできているとも言われる昨今ですが、これらの写真は「まだまだカメラでしか撮影できない写真」の存在観を存分に発揮してくれて爽快な気分です。
それに、Panasonicの絵造りもずいぶん進化しているんだなと感心しきりです。
画像処理の進化もありますが、スマホのようなCPUのパワーに頼った電子的な絵造りではなく、ちゃんとした光学性能も備えているのは言うまでもありませんが、どこまでが光学性能でどこからが画像処理の力なのか、境目が判らないのは技術者の勝利?…(^^;

また、製品コンセプトとしては、「まず高い要求性能と、その性能を達成できるレンズ」から設計し、それを活かせるボディ構造としたものなんでしょうか?
コンパクト化は優先度を下げて設計されたのか、レンズ性能は優れていますが、巨大な鏡胴にグリップとバリアングルモニターを装備したため、ファインダー付きのマイクロフォーサーズ機を凌ぐ巨大なボディの出来上がり?
↓大きな違いはレンズの存在ですよね(^^)
<http://image.itmedia.co.jp/l/im/dc/articles/1408/12/l_os_fz1000-0137.jpg>

でも、それなりのレンズを装着したAPS-Cサイズの一眼レフと比べれば軽くてコンパクト(一部のミラーレス除く)だと思います。
何よりも、このレンズのスペックを考えると、全てを1台でまかなえるため、総体での携帯性はそれなりに宜しいかと思います。
特に、主な用途として考えている登山の場合、レンズ交換なしでこの焦点距離範囲がまかなえるのは素晴らしいことです…って、だから購入に至ったわけですけど(^^)

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電源ONで25mm相当の位置にレンズが繰り出された状態。

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さらに望遠端の400mm相当まで繰り出した状態。

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レンズの巨大さが判ります。ボディはそれほど厚くないがファインダーの張出しは大きめ。(覗き易いけど。)

三脚ねじ穴は右寄り(向かって左、グリップ寄り)に付いています。
ishida式としてはレンズ光軸と合っているかどうかにはこだわりはありませんが、コンパクトカメラとは言い難いサイズのカメラとしてはバランス的にどうなんだろう。
また、ishida式ではクイックシューベースを付けたままにしていることも多いので、三脚に付けたまま電池蓋が開くほうが便利で嬉しいです。
(同社のGF1なんかは、シューベースを縦向きに装着すれば電池交換可能です。)

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バリアングル液晶モニターがスペースを取っている気もするが、右手部分のスペースは窮屈さがなくて宜しい。

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カメラで再生画像を見るとき以外にも、タブレットなどとWi-Fi接続するときもモニターが見易い。

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プッシュ機能付きの後ろダイヤル、ボタン類は大きさや抑揚で区別できるようになっている。

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エツミのカメラケース。(左) フード付きで納まります。
(右)

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互換電池と純正電池。(左) カメラケースに収めた状態。(右)

最近の風潮に逆らって?USB充電には対応せず、従来と同じようなACプラグ付きの充電器が付属しています。
( FUJIFILM製の「XQ1」やその前のSAMSUNG製「EX1」の時には「USB充電」に不満を持ったのですが、とりあえず安価な互換充電器も手に入るようになったことと、USB充電に対応していれば非常時には給電用の電池からも充電できるところは便利さもあるなと思うようになってきました。)
とりあえず、今回は付属の電池に加えていつものように互換電池を2個ご購入です。

電池蓋はスライドロックを解除するとバネで開くタイプで、不用意に開くことはなく、手袋をはめた状態でも操作性に難はありません。

------- その(2) 画質編 へ続く -------