ishida式の富士登山
2007年7月1日(日) 富士山へ行って来ました。

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今回、登山経験豊富なはずなのに高校卒業以来一度も3000mを突破していない山仲間のK氏の念願の「日本最高峰初チャレンジ」兼、登山経験の無い友人M氏の「日本男児なら一度は行かなきゃ富士山頂」ということで、いろいろ不安材料はあったものの、まずは感触掴みのために(何が何でも山頂には立たなくてよいという低めの目標を立てて)行って参りました。

 

まず第1回目は、7月1日の山開きにあわせての計画です。

ところが、M氏は当日お祝い事のため参加できず、ishida&K氏の2名での決行となりました。

 

写真は富士宮口五合目の登山口です。

当日の下界のお天気は曇り時々雨、富士山スカイラインの登山区間に入って初めて視界が開け、山頂方面が見えました。

 

「天気が悪いので、五合目を体験して焼きそば食べて帰ろうか」といういい加減な気持ちは裏切られました(^^;

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AM6:50 数年ぶりに履く軽登山靴に不安を覚えつつ、まずはK氏の目標3000m突破を目指して「元祖七合目」へ向かいます。

実は、今年は4月にも大量の積雪があったことから、富士宮口は残雪のため7月1日時点では登山道は六合目以降は閉鎖中のため一般の方の入山は基本的に禁止です。

この先は登山者の領域で、当然自己責任(この言葉は嫌い)です。

 

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元祖七合目直下ではじめて雪を踏む。後ろは宝永山(左) 久々の3000m突破でWピース(右)


時折ガスが巻いてくるものの、下界とはうって変わった好天の中、新七合目を過ぎて元祖七合目直下で初めて雪を踏みます。

ゆっくりペースを守りつつ、新七合目でまずは第一目標の3000mを(ちょっとだけ)突破しました。実は私も十何年ぶりの3000m記念のWピース。

(五合目は2400mほどあるので、標高差としては低山クラスですが…)

でも、ishidaの山頂付近は既に森林限界…?

 

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元祖七合目から見た八合目(左)八合目直下から雪渓を見下ろす(中)、九合目万年雪山荘前にて(右)

 

やはり3000m級の酸素の薄さを体感するものの、体力的にはまだまだ余裕(^^)。

次の目標地点は「他の山では体験できない高度まで」ということで、八合目を目指します。

想像以上の好天に恵まれたことと、本格的な山開きしていないことからたいへん空いているのが好印象でついつい欲が出てしまい、いつの間にか九合目に到達してしまいました。

(八合目から上に見える山小屋が九合目だと思って登ったら、実はそれは九合五勺の小屋で、九合目はもっと手前にあったのでした(^^;)

 

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金剛杖でズボズボの二人連れ(左) 雲海をバックにポーズのK氏(右)振り向いての撮影はちょっと怖…


九合五勺から上の胸突き八丁はそこそこ長い雪渓の直登となり、感覚的には斜度は40度くらいに感じます。完全に登山者の領域ですが、どう見ても登山経験ゼロの二人組がよたよたと先を行ってます。

雪渓直下で山頂から下ってきた登山者とすれ違ったはずなので、注意してあげればいいのに…

追いついたらステップ切ってあげようと思って、ゆっくり行くように声を掛けたんですが、今回ローカットシューズのK氏のためになるべくしっかりステップを新たに切りながら上ったら、追いついた時には雪渓はお終いでした。下りはブルドーザー道を行くようにね。

 

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雪渓を過ぎれば富士宮口山頂に到着、下は見渡す限りの雲海(左)富士宮口山頂より剣ヶ峰(右)

 

とうとうきちゃいました、富士山頂!(AM11:25…五合目から約4時間30分)

高所は久し振りだったこともあり多少の不安はあったのですが、日頃の摂生のお陰か(?)、酸素が薄くて息は上がるものの、体力的には十分もちました。


富士宮口山頂からの噴火口のパノラマ写真も作ってみました。こちらをどうぞ。

 

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この時、日本の地上では私より背の高い人はいません(左) 雲海をバックに富士宮口頂上(右)


それにしてもさすがに日本最高峰だけあって酸素が薄い…。剣ヶ峰まで、ちょっと歩いただけでもワンちゃんみたいに「ハーハー」言ってしまいます。

2人で「えらいえらい」と言いつつ最後の急登を登り切って、旧富士山測候所跡  測候所(

「跡」は勘違い。レーダーの撤去・常駐が廃止されただけで、ちゃんと稼動していました)のある日本最高地点の剣ヶ峰(標高3776m)に到着。

で、お約束の「日本一背の高い男」になった写真です。

以前(20年以上前)に御殿場口から登った際にはお鉢巡りはしませんでしたが、今回よくよく考えてみると、実は前回は最高地点に立っていなかったということが判明(^^;

すみません、これまでウソ言ってました??

 

写真を見ての通り、帽子を忘れてしまいまして、激しい日焼けと(こまめに水分補給はしてましたが)熱中症の初期症状と高度障害のため、帰路は激しい頭痛に見舞われることに…

自宅に帰った後、頭痛と悪寒のため早々にダウンしました。

翌日はどうしても仕事上の都合で休めなかったので、頭ちょっとくらくら状態で出社。

でも、激しい日焼けのために生え際には水脹れも出来、小鼻からはリンパ液も滲み出してきたうえに瞼も目の上に被ってきてしまいました。(翌日は病院へ)

 

教訓:山の日差しをなめてはいけません!

 

でも、筋肉痛にはなりませんでした…V(^^)V


ちなみに、体力を温存するコツは「大股で登らない」(爪先で蹴り上げるような落差で足を運ばない)というのがishida式登山法です。
ishidaは右膝の半月板がちょっと損傷しているので、下りも同様に「なるべく落差を少なく足を運ぶ」のが鉄則です。
富士山の場合、「登りはずっと登り」「下りはずっと下り」なので、連続して同じ筋肉を酷使することになりますから、一般の登山より負担が大きいと思われます。
高度も高くて酸素が薄いので、通常より少し短めの間隔で休憩する方が良いですね。