ishida式の籾糠山登山
2017年7月31日(月)
3回目の籾糠山ですが、天候だけでなく最近悪化の腰痛・前回痛めた足首の不安も。

結果は楽しい仲間との楽しい登山でした。でも、軽い山なのに筋肉痛…(^^;

勤務先の夏休みは7月末〜8月初となっており、このところは東北旅行などが多かったのですが、昨年は結婚三十周年も兼ねて沖縄へ。
今年は特に大きな旅の予定もなく、天気の状況を見て山でも行くか?くらいに考えていました。

7月の最終勤務の日に、職場の同僚が「夏休みにどこかの山に日帰りで行きましょうよ」って誘ってくれたので、その時点で天気が良さそうな7/31(月)に、候補を「籾糠山」ということで決行することにしました。

とはいうものの、太平洋高気圧が弱まったままのせいで迷走台風5号がいつまでも南岸に居座って、なんとも不安定な天候の予報です。

普段は単独で天候次第での決行が常のishidaの場合、約束すると天候やら何やらのプレッシャーを感じる。
 
で、前日に天気予報を見ながら目的地を「霊仙山」にしてみようかとか色々相談した挙句、当日朝の天気予報で予定通りに「籾糠山」を目的地に決定しました。

高速を走行中にお日様が昇り、想像よりも天候が良さそう(でも途中は雨上がりの様相もあり)で、山心が久々に萌えてくる現金なishidaです(^^;

 

予定通りに東海北陸道白川郷ICで高速を降り、道の駅でトイレ休憩と朝食の後、観光地は素通りして一路、登山口のある「天生峠」を目指します。(白川郷から12kmと、意外に遠い(^^;)

 

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天生峠には大きな駐車場がありますが、どうやら一番乗り?(管理の方は既にスタンバイ)

そそくさと準備をして、受付けのテントで協力金(500円)を支払って、情報収集して入山です。

つい先日にクマの出没があったことで天生湿原の西回りの歩道が閉鎖中とか、今年は鹿の食害防止のための電気柵が設けられているので注意とか、仕方のないことですがこれまでよりも規制強化の方向のようですね。

 

登山口から軽い登りの先で展望が開ける箇所がありますが、雲が多めで北アルプスなどは雲隠れです。

道は緩やかになって、様々な昆虫や巨大ナメクジにも遭遇しつつ、小沢を渡って開閉式の柵を越えると「天生湿原」の入り口(北端)に到着です。

ここ籾糠山は、飛騨の匠の祖である「左甚五郎」が木偶人形に農作業をさせたとの伝説があり、天生湿原が田んぼ、収穫した稲を籾摺りした後の籾糠が積み上がったのが「籾糠山」だと云われています。

匠を祭る「匠屋敷」の祠がある中の島まで往復し、東側の歩道を湿原に沿って進みます。
時期的にはニッコウキスゲの花期ですが、聞いていたとおり(?)鹿の食害が続いているためか、ほとんど株が見られません。

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天生湿原。

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湿原の縁のナナカマド。

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ニッコウキスゲに憩うアキアカネ。(左) 「タマガワホトトギス」(右)

湿原の南端まで来ると、再び柵の扉を開閉して反対側に抜けます。
少し下るとミズバショウの群生地を横切り、沢を越えたところに木平湿原への分岐とベンチがあります。
今日は当初の予定通りに往路は「カラ谷コース」を行き、復路は「木平湿原コース」で行きます。

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葉の鋸歯が強めなのは「エゾアジサイ」?。

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歌いながら歩きました。(左) ツル性のアジサイ「ツルアジサイ」も夏の風物詩。(右)

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カラ谷コースのランドマーク「カツラ門」。

登山道は沢沿いに緩やかに登りますが、天気は良いがほとんど日が当たらないため暑さもしのげて快適に歩くことが出来ます。
周囲は沢沿い特有の植生で、カツラやサワグルミ、ブナの巨木に囲まれています。
程なくこのコースのランドマークである「カツラ門」と呼ばれるカツラの巨木が並ぶ場所を通ります。
10年前に来た時は、登山道がカツラの巨木の間を通っていて、まさに名前の通り登山者を迎える「門」のようになっていました。
しかし、一日で何百人も訪れる人があるくらいの人気の山ですから、植生保護のため登山道を迂回させて現在に至ります。
当時の様子はこちらで見ることができます。

 
緩やかながら少しづつ高度を上げ、登山道が沢がらみになってくると「木平分岐」に到着です。

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この形の標柱ばかりが痛めつけられています。(左) 尾根への急登で、今日の登山仲間のお二人さん。(左)

ここでもそうですが、分岐の標柱がクマによってひどく傷つけられていますね。
東北でクマに会ったときもそうでしたが、いわゆる立て看板のようなものには無頓着なのに、こういう四角柱の道標だけがクマの攻撃に遭っています。
(攻撃されているのか、お気に入りにされているのか(?)は不明ですが…(^^;)
 
分岐を過ぎると登山道は本格的な登りとなり、尾根に出るまでしばらく急登が続きます。
いったん傾斜が緩んだ先で尾根道に出ると「ブナ林コース」と合流し、主稜線の道になります。
しばらく行くと、前方からクマ鈴の音が近付いてきて、ishidaより年上と思われるご夫婦連れが下山してきました。てっきり自分たちが一番乗りだと思っていたのでびっくり(^^;

その先、緩急の入り混じった尾根道を進むと次第に前方が明るくなったと思うと籾糠山の山頂にひょっこりと到着しました。

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籾糠山(1744m)山頂に到着っ!

 

狭いながらも展望の良いはずの山頂も雲の多い天候のため北アルプスや白山、白山手前の三方岩岳なども見ることはできませんが、これまでの天気予報からすると十分ご褒美の好天で良しとしましょう。

お昼前ですが、朝も早かったし、貸し切りの山頂でお昼ご飯としました。

山頂は自分たち3人以外には数百匹のトンボくらいしかいない状態でのんびり出来ました。

 

山頂から北中心のパノラマ。(左右にスクロールできます)

 

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山頂でたくさん見た「アキアカネ」は、平地で生まれて夏だけ山に避暑。

 

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山頂から少し下ったところにある「ダケカンバ」の大木。若い木は赤みがあるが、老成すると白っぽくなる。

 

とりあえず、お腹も景色も満腹となったので、そろそろ下山にかかります。
今度は自分だけ膝や足首に負担がかからないようにストックを準備し、木平分岐まで下ります
しかし、やっぱり膝や足首には違和感が…

分岐からは再び100mほどの標高差を登り返しますが、急な登りでもないわりにはすぐにオーバーヒートして息が切れてしまうのは、やっぱり運動不足の賜物ですかね。

上りが緩やかになって台地状の平地にまばらに木が生えた開けた場所に出ると、しばらくして「木平湿原」が現れます。

「木平湿原」はイやモウセンゴケの群生するかわいらしい湿原ですが、台地状とはいえ山頂部に湿原がある地形も珍しいですね。

 

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ヤマドリゼンマイとイグサ、モウセンゴケなどに覆われた「木平湿原」。

 

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池塘はありませんが、ミズゴケとモウセンゴケが浮島状に盛り上がる。(左・右)

 

木平湿原を後にして、ブナの生い茂る急斜面をどんどん下ると、ミズバショウ群生地先のカラ谷分岐に飛び出します。
でも、朝通った時には気付かなかったのか、ミズバショウの葉が踏み荒らされ、ミズバショウの実が齧られていいます。それも真新しい感じ
。これって今日、クマが食い荒らしたのかな??

とりあえず、「森のくまさん」を熱唱しながら帰ったほうがいいかも(^^;;;;;;;

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カラ谷分岐で、もう一度「タマガワホトトギス」。

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湿原を辿って戻ります。

再び電気柵と扉をくぐって湿原を巡り、来た道を登山口まで戻りました

今日の登山は展望は少し残念でしたが、予想よりも天候にも恵まれたにもかかわらず、清々しい森の中を行くコースは暑くなくて快適でした。
普段は単独の多いishidaですが、今日は楽しい仲間との山旅で満足感高かったです。
唯一の難点は運動不足か…

 

帰路、白川郷の湯で入浴し、豊川で反省会で最後まで楽しんで帰りました(^^)

 

--------------------- 今回の行程 ---------------------


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自宅 3:25 〜R23バイパス(T家・K家・買出し) 〜 音羽蒲郡IC(東名・東海環状・東海北陸道) 〜 白川郷IC

 

〜 道の駅白川郷・R360 〜 天生峠 駐車場 7:50

 

駐車場 8:25 -- 8:55 天生湿原・匠屋敷 9:00 -- 9:15 カラ谷分岐 -- 9:45 カツラ門 -- 10:15 木平分岐

 

-- 10:35 尾根分岐 -- 11:04 籾糠山山頂 昼食

 

籾糠山山頂 11:50 -- 12:22 木平分岐 -- 12:40 木平湿原 12:50 --13:35 カラ谷分岐 -- 14:25 駐車場

 

白川郷の湯で入浴(700円)、16:10 白川郷IC 〜 岡崎東IC 〜豊川(反省会)