ishida式の大川入山登山
2018年1月20日(土) これもまた何回も行っているお馴染みの山。豊富な雪を期待したが…

沈んだ心によく効く(と思われる)休日のお楽しみですが、最近に至っては処方さえままならず…

夏以降の腰痛の悪化と、ここ数年の意欲の低下(他人からはそう見えないらしい?)からくる活動量の低下のためか、年末の「尉ヶ峰富士山展望歩き」では久し振りに体力不足を実感し、危機感(^^;さえ覚えました。
そのまま、2016年内に一度は雪遊びにお出掛けせねば…と思っているうちに2017年の年明けを迎えました。

 

年末年始のお休みには、雪があったら「南沢山」と考えていましたが、あまりの暖冬と降雪の無さのため南信にはほとんど積雪が無い状態でした。
結果的に休み中は(前述の富士山展望ハンティング以外は)特に登山はしませんでした

しかし、体力低下を感じても地道に努力できない人なので、「少しづつ活動量を上げていこう」ということにして年始は1/4〜5は通常通りに出勤、1/6(金)にお休みをいただき山に行くことにしました。
それにしても、相変わらず南信地方の山には積雪がほとんどありません
ていうか、記録的な暖冬小雪だった昨年よりも更に雪が無い?!

 

とはいえ、気温さえ下がればこのエリアなら「霧氷」には期待できますから、お目当てはそこに絞って行くのも悪くないかなとも思います。
(何回も行っていて勝手知ったる山なのも、ペース配分や体力の判断には良いかなという意味も込めて。)

前日、帰宅してから山の準備を始め、軽量化も考慮しつつ、必要なものに漏れが無いよう荷物をパッキングして明朝に備えて就寝します。
しかし、登山届けが…とか、アイゼンかスノーシューか?とか考えているうちに目が冴えてしまったので、予定より早いAM3:00に起床、朝食と長野県警へのインターネット登山届け提出、最終的な天気予報(GPVで)確認して出発しました。

道中には全く雪は無く、名倉への登りで融雪剤が撒かれているせいで滑る以外は全く道路状況に不安なく平谷の道の駅に到着しました。
でも、平谷でさえ気温は−3℃と、予想よりも気温が高いのが気掛かり…
予定通り2時間半かからずに治部坂高原に到着ですが、予想通り(^^;路肩や周辺の山にもほとんど積雪は無くて、山の上部はどう見ても霧氷はなさそう(T^T)でした。

軽い(2度目の)朝食をとって、登山の準備完了!それほど肌寒くも無く薄曇りの空の下、登山開始です。

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単独登山は昨年の2月以来?。(左) 登山口手前の道には少しだけ雪が。(右)

 

登山口に入ってすぐ、なんだか靴(今回は夏靴)が緩いみたいな気がして、スパッツをめくってお直し。
水場を過ぎ、お馴染みの杉の根っこがうるさい尾根に取り付きますが、まずはここで息が上がらない様にペースを抑え目にしつつ登ります。

痩せ尾根に出ると、やっと登山道に(少ないながらも)雪が現れ始めます。

しかし、右手に見え始めた大川入山には、雪どころか霧氷の気配さえ無し…やはり気温が高すぎてダメみたいですね。

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いつもの杉の根っこがうるさい尾根を行きます。(左) 稜線に出ると登山道に雪。(右)

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右手にこれから向かう「大川入山」。真っ青…

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こちらは2015年2月28日に同じ場所から見た大川入山。

以前よりも崩落が進んで登山道が付け替えられている崩壊地の縁の急斜面を過ぎ、南東にカラマツの斜面ガ開けてくると横岳はもうすぐそこです。
ペース配分か軽量化か、はたまたサプリメントのお陰かわかりませんが、とりあえず第一の(体力的な)難所は無事クリアできたようですね。
横岳の先は南側の展望が開けて、見晴らしの良い小ピークからは更にこれから向かう大川入山、中央アルプスや伊那谷、その向こうの南アルプスも望むことができます。

 

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旧来の登山道まで崩落が進んでいます。(左) 横岳から先はなだらかな尾根が続く。(右)

 

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稜線から見渡す南アルプス。

 

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中央アルプス。空木岳は南駒に隠されて見えません。

 

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南アルプス南部の巨人たち。

 

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南アルプス。右から塩見岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳。

 

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南信・奥三河の山々の上になびく絹雲。

 

緩やかに起伏する尾根道からは、東に南アルプス、北には中央アルプス、南には南信と奥三河の山並みが見渡せ、気持ちの良い稜線漫歩が楽しめます。
カラマツ林に入ると見通しは悪くなりますが、葉を落とした明るい林の中を歩くのも快適ですね。

 

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西向きの斜面にはそこそこ雪が。(左) この先のピークを二つ越えれば最低鞍部への下り。(右)

 

「大川入山まであとおよそ2km」の看板の先で最後のピークを越えると「舞鶴のコル」までのもったいない下りが現れ、ほどなく稜線上の最低鞍部です。

ここの1637mから、山頂の1907mまでの約270mの標高差を一気に登るのが最後の(体力的な)難関ですね。

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舞鶴のコル(最低鞍部)付近。(左) 樹林帯を抜けると空が開ける。横岳と蛇峠山。(右)

鞍部からはしばらく樹林帯の急登ですが、いったん右手が開けると南アルプス南部と蛇峠山、これまで辿ってきた横岳からの尾根が見渡せます。
もう一度樹林をくぐると、行く手がぱっと開けて山頂まで続く笹原の斜面の一角に飛び出します。

ここまでくれば展望が開け、(斜面は急ですが)疲れも吹き飛ぶような素晴らしい景色が広がります。

ここからは山頂を目前にしていながら、ishida式では写真撮影に忙しくてなかなか進まなくなる領域です。

 

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「風の森 大船山」の風車。(左) 猿投山方面。(右)

 

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南側に連なる南信の山々。

 


笹原の尾根からの眺め。左右にスクロールできます。

 

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再び南アルプスが見えてきます。この辺りから富士山も見え始めます…が、どこ?って思いますよね(^^)

 

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左の上河内岳と右の茶臼岳、茶臼岳ピークの左に富士山が…。

 

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辿ってきた笹原の道。(左) 柳川渓谷を挟んで大船山方面。新緑の頃に訪れたい。(右)

 

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1796標高点から続く、たおやかな笹の斜面です。

 

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同じく、2015年2月28日の1796mピークの尾根。

 

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やっと山頂に到着です。

 

展望が開けたお陰で撮影に邁進した結果ほとんど進まなくなりながらも、ゆっくりでも進めば山頂には到達できました(^^;。

山頂からは再び中央アルプス、伊那谷の向こうには南アルプス北部から八ヶ岳、北八と蓼科山までを見渡すことが出来ます。

 

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山頂からの茶臼岳、富士山、上河内岳。知らないと富士山とは思わないよね…

 

ここでも今日は貸し切りと思いつつ写真撮影に大忙し、山頂からの富士山も(木の枝越しに何とか)撮影などしていると、単独の女性が到着しました。

ishidaより年上と見えるその方とお話しすると、やはり単独行・縦走がお好きだそうです。

(雪の季節の周辺の山などについて尋ねられたので、ついつい勢い込んで沢山喋ってしまい、ちょっと反省のishidaです。)

でも、この先の体力不安などを感じていたishidaにとって、たいへん勇気付けられる話も聞かせてもらって、逆に自分も頑張らねば!という気持ちにさせていただきました。

しかし、ishidaが昼食の支度を始めたところ、その方は「下山して途中の蕎麦屋さんによってみるつもり」とのことで、話し出すと長いishidaの悪い癖で長々引き止めてしまったようで、更に反省…。

 

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1886mピーク(右側)から1795mピーク(左側)へ続く尾根。

 

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左から、御嶽、乗鞍、穂高、常念etc。

 

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御嶽、まだ蒸気が上がっています。

 

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乗鞍と手前の笹のピークは富士見台。

 

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穂高連邦。みんなが槍と間違える尖ったピークは前穂。手前は南木曽岳。

 

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中央アルプス。

 

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恩田大川入山の背後に真っ黒な恵那山、右肩に御嶽。

 

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何度も登場する1796mピーク、大好きなので…。

 

山頂西側からは以前行った恩田大川入山の隣にお馴染みの恵那山、少し靄に沈んでいますが左肩に白山、右手には御岳、乗鞍、穂高連峰が見えています。

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恵那山の左肩に白山も見えました。

単独の方を見送り、食事を終えてひとしきり写真撮影も一段落したishidaもそろそろ下山にかかります。


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穏やかな日差しの山頂にさよなら。

 

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伊那谷を挟んで優美な姿を見せる仙丈ケ岳。(左) こちらは白峰三山。(右)

 

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笹の尾根の向こうは「焼山」。

 

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南の巨人たち。聖、赤石、荒川。

 

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「富士山」ともお別れ。ここより下では見えなくなります。(左) 樹林帯を最低鞍部に向けて下ります。(右)

 

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最低鞍部(左)と、やっぱりもったいない登り(右)。

 

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これはクマの爪痕。(左) 下りはもっと脚に堪える杉の根っこ。(右)

 

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水場にはしぶきが作った氷の芸術。(左) 登山口に戻りました。(右)

 

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今日の登山のお供はハスラーちゃんです。(左) 関係ないけど、帰宅途中の車中から。この後に最高の焼けでした。(右) 

 

午後からはやや雲が広がってきましたが、概ね晴れの状況が続いて天候には恵まれました

下界はやや春霞っぽい状態でしたがそれなりにシーイングは良くて、富士山も確認できたし、霧氷が空振りだったことを除けば良い登山日よりでした。

それにしても、一週間ほど前の2016年の12月30日には「尉ヶ峰」から見た恵那山は霧氷で真っ白だったんですが、今日って本当に「初冬の山」みたいでしたね。

 

今日は温泉には寄らず、自宅到着17:00目標でハスラーちゃんに鞭を入れて帰りました。
お陰で、ほぼ目標通り(平日なので、通勤渋滞を避けた時間帯)に帰宅できました。

 

--------------------- 今回の行程 ---------------------

 

自宅 4:17 〜 (買出し)〜R257・R153(平谷道の駅) 〜 6:22 治部坂高原駐車場

 

駐車場 7:00--8:10 横岳 --9:00 あと2km看板 --9:25 最低鞍部 9:30--10:23 大川入山山頂 

 

大川入山山頂 12:20--12:53 最低鞍部 --13:46 横岳 --14:28 治部坂高原駐車場

 

治部坂高原駐車場 14:37 〜(給油)〜 17:03 自宅