ishida式の南沢山・横川山 登山
2016年1月27日(水) ほとんど10ヶ月ぶり?の登山は、やっぱり慣れ親しんだ山が良い…けど、体力は不安。

一昨年来、やれ「不調」だの「意欲が湧かない」といった台詞の多いishidaです。
2016年も幕開けですが、一昨年末から昨年の初頭にかけての期間に少しだけ息を吹き返して、南沢山、大川入山、富士見台、恩田大川入山と登った以降、単独行での登山はしていませんでした…というか、夏に行った八幡平を除けば、そもそも山に行ってない??!
(近場の茶臼山とか観音山、越戸の大山とかは何度も行っていますが、あくまでも「撮影行」や「ハイキング」であって、「登山」じゃないという認識で(^^;)

とにかく、普段の業務が多忙で帰宅時間も遅いため、休日などに向けて計画を立てたり早起きして出かける元気さえありませんでした。

 

いつも前置きが長いですが…

この冬は暖冬の影響で、そもそも降雪もほとんどなく年明けを迎えてしまいました。
そして、突然の大雪…
各地で雪による被害が報道され、沖縄や鹿児島でも雪に見舞われた1月の後半です。
太平洋岸では大雪がウソのような状況ですが、そろそろ南信の山にもそれなりの降雪があったようです。
 
で、昨今の体力不足の確認(?)も兼ねて、奥さんと富士見台へ行こうか?それとも単独で?…まずは、雪の状況を確認する必要もあるし、悩んだ末に決めたのは単独行の南沢山〜横川山でした。
勝手知ったる山で、まずは積雪量や雪の状態を確認しておき、奥さんの雪山デビュー(?)は、天候と雪の状態がBestな状況になってからということで。
 
昨年末の休日出勤の代休権(実際には義務(^^;)を行使して、天気予報優先で決行日を決定。
実際には、前日の1/26(火)が希望でしたが、次善の1/27(水)に決定し、久しぶりの冬装備を準備しておきました。
 
当日はAM3:30に起床、軽い朝食の後で自宅を出て、買い出しの後に長野県境を目指します。
平日のためか、かなり空いていて、雪の影響もなく順調にハスラーちゃんを走らせました。
気温は稲武で-6°、平谷も-6°程度と、想像よりも暖かかったのですが、平谷から先では軽い降雪があり、道の駅でも駐車場にはうっすら新雪です。
白み始めた空を見ると、どんよりとした雪雲に隠されて稜線は見えません。
事前に確認した気象情報では、気象協会の予報は平谷村、阿智村、中津川市ともに終日晴れ。
GPV気象情報では、この山域だけ未明に雪雲、午前中は雲がかかるが昼前に回復…的に見えました。
とりあえず風は弱そうですが、この山域の常で、冬型の気圧配置の場合はそれなりに風が強いことも予想されます。
 
でも、寒原峠を越えると伊那谷方面は晴れ、稜線に雲があるものの中央アルプスも見えています。
週末の降雪もそれほどではなかったようで、路面の雪もほとんどなく、順調に進んで「ふるさと村自然園」の駐車場にハスラーちゃんを滑り込ませます。(滑らんけど)
予想通り、誰もいない駐車場で再度の朝食を軽くとって、登山の準備をします。
周りの状況からは、週末の積雪は10p程度かしら?その上に、本日の降雪がうっすら。
登山口からしっかり積雪がありますが、期待ほどの量ではなさそう。
笹が埋まっていないばかりか、顔や胸くらいの高さの葉の上には今朝の降雪のため、うっすら雪が乗っているという非常に鬱陶しい状態が想像されます。

 

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ちょっと曇り空の駐車場を出発。(左) 登山口からしっかり積雪あります。(右)


登山口から先は土を踏むことはなく、適度にしまった上に数p程度の新雪が乗った状態のようです。
歩を進めると、予想通りに笹に乗った雪が肩や体に降りかかってくるのが苦になります。
できるだけストックで払いながら歩きますが、これが結構ストレス感じる〜。
そのうえ、日差しはなくなったうえに西からの雪雲の中にすっぽり入ってしまったようで、雪もどんどん降ってきました。
ランドマークツリーの先など、普段なら今頃は吹き溜まった雪で埋まっているはずですが、今日の時点ではまだ笹をかき分けて歩くような状態です。
足元の木の階段が所々現れているため、スノーシューを装着していたら吊り橋状態になってしまいそう。

 

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いつものランドマークツリー。(左) 沢分岐も見慣れた風景に。(右)


トラロープのある斜面を越え、連続した急斜面をクリアすると中間点の先のピークに到着です。
この辺りまで来ると西風も結構きつくて、カメラを取り出して持っているだけで指先が冷たくなってきてしまいます。
沢コース分岐を過ぎてやっと風が遮られて気楽になりました。

 

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沢コース分岐より先の尾根近くでは積雪も一気に増加。(左) これもいつも気になる木。(右)

 

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 一瞬雲が切れて霧氷がキラキラ。(左) (右)


右手の尾根が下がってくる辺りでやっと少し青空がのぞき、木々の天辺に霧氷が見られるようになってきて気持ちも上昇気味です。

でも、調子に乗って、まだスノーシューを装着していないのを忘れて撮影のために斜面に踏み込むと、すっぽりと太腿まで埋まってしまいます。


一瞬の雲の切れ間での青空と霧氷の競演に気をよくしましたが、行く手に富士見台が見えるあたりまで来るとあと少しで南沢山、しかし空は再び暗くなってしまいました。


しばらく先で行く手が開け、南沢山に到着です…でも空は真っ白、横川山方面どころか砂糖菓子の木々のすぐ先もほとんど見えない状態です。
右手の台地も笹が顔を出しているだけでなく、笹の下の空洞が大きくて踏み込むことができません。
せっかく周辺の木々は着氷して砂糖菓子のようになっているのに…

 

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あれれ、またまたホワイトアウトの山頂??。


とりあえずここで様子見にして、スノーシューの装着や行動食タイムにします。
ちょうど雪雲の中にいる状態なのか、頭上を雲が激しく流れ、時折り切れる雲の隙間から日が射したかと思ったらまたホワイトアウト。
いつも以上に指先に冷たさも感じるので、グローブの下にインナーグローブも装着しておきます。
北側の空は雲が切れて青空も顔をのぞかせますが、他の三方向は真っ白な雲に覆われたり、時々頭上の雲が薄くなって日差しがあったりと目まぐるしく変化します。

 

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暗い空に薄日が差して映える。

 

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今度は向こうまで見渡せる青空が現れました。でも、すぐに行っちゃいました(^^;


それでも、GPV予測通りでしょうか?少しづつ雲も薄くなってきたようなので、今後の回復に期待して横川山方面へとへと歩を進めます。
普段の1月後半なら、広い笹原の上を自由に歩ける時期のはずですが、雪の下にはまだ空洞があって、少し登山道を外すと膝上まで沈んでしまうほどで、まるで12月のような状態です。
今までほとんど歩いたことのなかった南沢山山頂台地の笹原の隅っこの登山道をたどり、カラマツ林を抜けて台地の端に出ると、やっと雲が薄くなって横川山のシルエットが見え始めました。

 

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カラマツ林の向こうに横川山のシルエットが。

 

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横川山の山頂部をアップ。

 

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中津川の市街もやや暗く沈んでいます。


やっとのお日様の出現に、写真撮影にも力が入ります。やっぱり、霧氷には日差しと青空が不可欠ですよね。
膝まで踏ん込む(三河弁)雪原にも乗り込んで、日差しを待ったりしながらのんびり進みます。
急速に日差しが回復して、今度は風で霧氷が飛ばされてしまうため、ちょっとうれしいような焦るような気持ち(^^;

 

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カラマツの着氷。(左) 薄日が差すとコントラストが引き立ちます。(右)


崩壊地の端まで来ると、立ち枯れ木たちが霧氷を纏い、激しく流れる雲間の青空をバックに輝いていますね(^^)
立ち枯れ木を撮影中、遠くから鈴の音と話し声が聞こえたような気がして振り返ると、台地の外れから鞍部に向かって来る4人の登山者の姿が見えました。
あれれ、今日は貸し切りだと思ったのに、やっぱり平日を狙って来る人たちもいるんですね。

 

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再びバックに青空が!(左) 横川山の斜面の霧氷もキラキラ。(右)

 

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日差しを受ける霧氷と、暗い空のコントラストも良い?

 

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御嶽、今日は一瞬しか見えませんでした。

 

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中央アルプスも、北から南まで見えたのはほんの一瞬でした。

 

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高度を上げると、お馴染みの南アルプスの稜線がすっきり見えます。

 

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高層の雲が、ちょっと面白い形です。

 

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とりあえず後続の人たちに追い抜かれない程度(?)に歩みを進めつつ、次々変わる景色を撮影するのにも忙しく、横川山山頂に到達っ!
振り返ると、まだまだ後続の人たちは崩壊地の斜面に取り付いている最中のようで姿は見えません。

 

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横川山からのお馴染みの風景。


横川山山頂から見る南側は、富士見台までは見通せますが、恵那山は濃い雲の帽子を被ったままですが、さらに南側には青空が広がっています。

 

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南には富士見台、恵那山は終始激しく流れる雲の中でした。


西からはどんどんと雪雲が流れてきますが、東側にはすっきりとした青空と、心なしか春の陽気さえ感じさせる靄がかかっている様子です。
北の空は流れる雲で中央アルプスが切れ切れに見える状態、さっきまで見え隠れしていた御嶽はすっかり雲の中(ToT)
南側の雲が少しは切れないかなと思い、ザックも下ろさずにしばらく待ちますが、一向に切れる気配はなし。

 

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そうこうしているうち、後続の4人連れの方たちが山頂に到着しました。
やはり平日に来ているということで、ishidaより年上のリタイヤ世代の方達のようです。
山座同定なんかもレクチャーしつつ、南沢山へ戻ってお昼にするらしい4人を見送った後、自分は東斜面で風を避けながらお昼ごはんにします。

 

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山頂で、下山する後続の4人連れを見送ります。


ここでやっとザックを下し(^^;足場を作ってラーメンとパンの食事をとっていると、後ろで人の声がします。
小さいながら雪庇状に張り出した雪のせいで山頂部が見えませんが、どうも二人連れの登山者が到着したようでした。
でも、姿を見ないうちにすぐに遠ざかっていった様子。
以前は土日でもほとんど人に合わないくらいだったのに、平日にもかかわらず自分を入れて総勢7人の登山者がいたことになりますね。
 
今日のお昼はスタンダードな「カップヌードル」ではなく、趣向を変えて「超スーパーカップ1.5 超まろカレーラーメン」っていうのを購入してみましたが、これも意外に山に合う(^^)
風を避けるといいつつ、気温は相変わらず低めで日差しもあまりないので、食事が終わったところで早々に撤収し、再び来た道をたどります。

 

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鞍部から振り返る横川山。

 

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南沢山へと戻ります。(左) 今日はこれでお別れ。(右)


当初の予想通り日差しは回復とはいうものの、ちょっと予想よりも回復が遅れ気味だったのは残念ですが、暖冬小雪のこの冬にしては十分に楽しめましたね。
思ったよりも笹が埋まっておらず、新雪の雪原をパフパフというわけにはいかなかったのは少し心残り。
それと、勝手知ったる南沢山〜横川山のルートでしたが、好条件というほどでもないがきつくもないはずなのに、やはり昨年よりも疲れを顕著に感じました。
特に帰路は太腿の疲れをいつも以上に感じたので、スキーや登山に(楽しくないと真剣にできない現金なishidaなので)もっと精を出さないといけませんね。
 
帰路、中間地点まで来たところで、山頂で会った4人連れの方たちに追い付きましたが、(スノーシューを脱いでスピードアップしたつもりにもかかわらず)二人連れと思しき他の登山者には結局追い付かずじまい。
駐車場に着くと、ハスラーちゃんの隣に、車が入って出た跡だけが残っていました。

 

そそくさと撤収し、無人の管理棟に立ち寄ってポストに駐車料金を投入後に、いつもの「阿智の里 ひるがみ」で入浴、さらにハスラーちゃんを自宅に向けて走らせますが、平日のためか復路もスローなクルマに遮られることなく帰着できました。

 

--------------------------------- 本日の行程 ---------------------------------

 

4:15自宅---4:16コンビニ4:23---6:15道の駅 平谷6:25---6:53登山口

 

登山口7:35〜8:12ランドマークツリー〜8:57中間点〜9:00沢分岐〜10:10南沢山頂(スノーシュー装着)

 

10:50〜12:15横川山山頂(昼食)〜14:00南沢山〜 14:32沢分岐〜 14:38中間地点 (スノーシュー収納)

 

15:45〜 14:55 ランドマークツリー〜 15:10登山口

 

登山口15:15---15:35阿智の里ひるがみ16:22---18:30らんぷや(晩ごはん)19:22---19:54自宅