様々な心配事や不安、不平不満などが渾然一体となって、2013年の春以降はお出掛けも不活発なishidaでした。(人に聞くと、その割にはあちこち出てるイメージらしいです?) 夏に父が亡くなったこともあって、自転車やバイクでのお出掛けも控えていた(せっかく新車になったのにまだ馴らしも終わってない)のですが、四十九日が明けても、お出掛けの意欲が湧きませんでした。 (そもそも登山の計画どころか他人のレポートを見るのも苦痛を感じて、夏以降はヤマレコのHPを開くことさえしませんでした。) 休日の早起きも億劫で、自転車でのお出掛けでさえ遅い時間の出発となってしまい、思うように距離を伸ばせませんでした。 かえって、通販でなんか買って家でゴニョゴニョ…っていう不健康な生活に陥っているようで良くないですね。自転車で東栄町から池場坂を登ったときも、自分ってこんなにダメだったけ??と思うほどえらかった(^^;;
また前置きが長い…
で、こんなんじゃ良くないよね…ということで、奥さんの勧めもあって(一旦は断っていた)K氏主催のシーズン初のスキーに参加してみたら、楽しい仲間とのスキーに癒されたお陰か、ちょっとだけ元気が出ました。
そろそろ2013年も終わりに差し掛かっていますが、とりあえず年内にあと1回くらいは山に登って締めくくりたいなあ〜という(やっと湧いてきた)欲求を満たすための計画を立てました。 目的地は、勝手知ったる冬の南沢山です。
天気予報にやや不安がありましたが、良いほうに解釈して12月30日(月)に決行しました。 AM3:00に目覚ましの音に飛び起きて、3:40に自宅を出発します。 買出しを済ませ、満天の星空に期待を膨らませつつ、久し振りの登山の不安と緊張感が相克する気持ちを抱いて目的地を目指します。
治部坂峠から先は珍しく雪が豊富で、途中の最低気温は寒原峠の-10℃と、霧氷にも期待できそうです。 でも、白み始めた空をバックに、目的地方面の山にだけ雲がかかり始めてきているのが見えて不安感も湧いてきます(^^; 「ふるさと村自然園」入り口の橋からは、誰も踏んでいない新雪を踏んで走ります。 誰もいない駐車場に車を滑り込ませ、軽い朝食と身支度を整えます。
ちょこっと不安が残るけど登山開始。(左) 南アルプスの稜線からの朝日。(右)
今日は登山口から十分な雪があるようなので、最初からスノーシューを装着し、日の出と同時に登山開始です。 しかし、歩き始めるのと同時に肩に食い込むザックの重さを顕著に感じるだけでなく、思ったよりも雪の量は少なめなのに気付きました。
雪雲に霞む北の稜線に朝日が射します。(左) いつも吹き溜まる場所でもこの程度の雪。(右)
シーズン最初のトレーニングだと思ってそのままスノーシューで進みますが、埋まりきっていない笹に加え、中途半端に締まったトレースとスタンスが合わないのが影響して歩きづらい状況が続きます。 ランドマークの木を過ぎた斜面の辺りまでは足元の笹と、笹に乗っかった新雪との戦いが続きます。 最近ははっきり言ってマウスより重いものを持ったことがないくらいなので、ストックを活用しての登りと笹の雪を払う行為で腕と肩がずいぶん疲れてしまいました。
どんよりとした空から雪も落ち始め、さらに時折り西側からの強い風の吹きつけに遭って、中間点までがずいぶん長く感じます。
中間点先のピーク。(左) 沢分岐のカラマツ林。(右)
中間点手前の急登でもずいぶん息が上がってしまい、運動不足による体力の低下を如実に実感させてくれます(^^;;;;;;。 ハイドレーションもなんだか不調で、吸っても吸ってもちょっとづつしか飲めない状態で、普段は休まない中間点先のピークで一服します。 気温も予想以上に低いので、予備のグローブを胸元で暖めながら歩くことにしました。 沢コースとの分岐まで下ると、風も更に強まってきて、フードを被っても冷たいくらいですね。。
積雪と霧氷でうなだれたツガの枝。(左) シーンと静かなモノクロームの森。(右)
コース終盤のお馴染みの木。
緩やかに支尾根を越える登りをいくつか越えると、本来なら横川山から富士見台にかけての尾根が見えてくる辺りですが、今日はまったく展望がありません。 これは、久し振りに悪い方に転んだ天候だったんでしょうか? 阿智村の天気はお昼にかけて回復基調との予報もあったので、今がいちばん悪いんだろうと勝手に解釈して歩を進めます。 木々に積もった雪に加えて霧氷も発達してきますが、空だけでなく風景もモノクロームの世界です。
クリスマスツリー。普通なら背景は横川山のはず。(左) モンスターというより幽霊?(右)
クリスマスツリーと笹原が現れると、お馴染みの南沢山の山頂に飛び出します。 広い笹原は雪原になっていますが、例によって強い西からの風と雪で視界は10〜30mくらいといったところでしょうか? 笹原との境界に並ぶ木々は雪と霧氷をまとってモンスター化しています。
稜線の木々もモンスター化の過程。
激しく吹きつける風雪に風景も霞みます。
試しに新雪の雪原に入ってみると笹の下の雪は締まっていなくて、ほとんど膝まで沈んでしまいます。 それにしても天候はどんどん厳しくなるし体力的にもお疲れ目で、この天候ではとても横川山に進む力は残っていませんね。 簡単な腹ごしらえをして、後ろ髪を引かれる思いもありますが、早々に撤退を決め込みます。
風雪が弱まったタイミングで撮りました。
幾何学模様のような霧氷。(左) 今日はここで撤退です。(右)
風雪も弱まって明るくなってきました。(左) 中間点では青空がのぞきます。(右)
中間点までの中間(ややこしい?)辺りで、今日初めての(年上の)ご夫婦の登山者とすれ違いました。 途中で空が明るくなり、時折り薄日が差してきたりして、さらに後ろ髪が… 中間点で休憩していると青空ものぞいて、樹冠の霧氷がキラキラと輝いています。 中間点で休憩中に若いご夫婦、更に下山途中でもう一組の(年上の)ご夫婦と出会いました。 霧氷狙いなら早起きが一番ですが、今日に限っては遅い出発の方が良かったのかな…などという思いも湧いてきます。 先程すれ違った人達が山頂に着いた頃に天候回復すると良いねという思いと、このまま天候が回復したら今日の自分って…という思いとが相克して、複雑な感情に苛まれました(^^;;;;;;;;;;
日差しを受けてキラキラ輝く霧氷。
山頂でもこのくらいの天気を期待してたのに(^^;
後ろ髪を引かれる思いを振り払って(振り返ると山頂方向は灰色の雲ですが)、晴れ間の広がる登山口の方向へ向けて樹林帯をサクサクと下ります。 駐車場が見えてくるところで、今日最後の単独の方とすれ違いました。(あれ?そろそろお昼だけど…)
雪は舞っていますが北は青空。(左) 皆さん今年最後の山登りでしょうか。(右)
駐車場にはエブリちゃんの他に3台の車、あれ?今日は4組の登山者では??よく見たら道路に一人分の足跡が見えました。単独行の方はもっと下から歩いてきたようですね(^^) 時間はお昼ちょっと前ですから、さっさと片付けてお風呂に向かいます。
今日もエブリちゃんが活躍。後で洗車しま〜す。(左) 自然園の道路はこんな状態。(右)
お気に入りの「阿智の里 ひるがみ」で入浴して、いつも以上に疲れた筋肉をほぐし、途中でお蕎麦をいただいて帰宅しました。 結局、山頂方向の天候は終始雲がかかっていて、粘っても回復したかどうかは疑問な雰囲気なので、(体力の余裕も含めて)判断は間違っていなかったと自分を慰めながら(^^;帰ります。 下山の時間も早かったので、自宅には5時前に到着できました。
それにしても、久し振りの登山は思った以上の体力低下を実感し、なんだかこのまま疲労を来年に持ち越してしまいそうな予感さえ感じてしまいました。 (実際その通りでした…2014年への残課題かしら?)
自宅3:40〜買出し〜新城・稲武・平谷・昼神温泉〜6:10登山口
登山口6:55---7:40ランドマークツリー---8:20中間点8:25---8:30沢分岐---9:35南沢山頂
山頂9:50---10:45中間点10:55---11:40登山口
登山口12:05〜12:20阿智の里ひるがみ13:10〜13:20すえひろあん(食事)13:55〜給油後に自宅着16:20 |