ishida式の青森遠征…登山もね
2012年7月31日(月)〜年8月3日(金) 今年も夏休みに東北へ。

今年の夏休み、心配事が多くて旅立つ意欲が減退して特に計画も立てずに夏休みを迎えてしまいましたが、体調不安もやや影を潜めていることもあり、泥縄式に準備を進めることにしました。
旅のお供のエブリちゃんの整備、夏タイヤへの交換も済ませましたが、何とフューエルリッドの破損を発見!?
非常に安造りのヒンジ部分が固着(以前にもあった)した状態で開閉され、ヒンジの付け根が曲がってねじ切れています(T^T)
壊れた部分を応急(と言うには大袈裟な改造?)で修理するのにも時間が掛かってしまったので、結局出発日を一日遅らせて7月30日早朝としまし
た。

 

--------- 2012年7月30日(月) ------------------------------------------------------------

 

AM3:10に自宅を出発し、音羽蒲郡ICから中央道、長野道、北陸道、日本海東北道等を経由して新潟県の外れの村上市でお昼になりました。
それ以前に、エブリちゃんの燃料は音羽ICで高速に乗る前にガソリン満タンにしたが、松代PAを素通りしてしまったため、北陸道の米山PAまではガス欠の恐怖
を感じてしまいました。
やっぱりこのルートで来る場合、足の短いエブリちゃんは松代での給油が必須でしたね(^^;

 

村上市から山越えして山形県に入ってからは日本海東北道の無料区間〜鶴岡JCT〜酒田みなとICで国道7号を秋田県に向けて走ります。
昨年は象潟の風景を眺めることなく帰ってしまったため、今回はちょっとだけ寄り道して九十九島の風景も眺めました。
それにしてもお天気は良いのは結構ですが、すっごく暑い…松島は笑うが如し、象潟は憾むが如し。

 

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由利本庄で再び給油、海岸線を走って秋田市を通過したところで秋田北ICから秋田道に乗って能代まで、再び海岸線を走って青森県が近付くと、道路脇にパラソルと「**アイス」の文字が見えました。
これは噂に聞いた「ババヘラアイス」ですね!少し行過ぎた先でUターンして戻ると、「ババ」と言っては失礼な秋田美人のお姉さまが待ってま
した(^^)
夏休み期間中は平日もやってるそうです。お日様ギンギンの下で食べるアイスはとっても美味しい。
青森県側に入ると右手は白神山地で、展望の良い場所で休憩を兼ねて停まりながら行きます。
海岸線のきれいな101号線が津軽半島の付け根に向けて回りこむ辺りの千畳敷海岸で休憩し、のんびりしていると日没時刻も近付いてきました。
ここで海岸線が北向きに変わるため、日本海に沈む夕日を眺めてから鯵ヶ沢を目指すことにします。
希望通りに晴れた空の下、日本海に沈んでゆく夕日を見つつ家族にメール、はるばる来ぬる旅愛しぞ思ふ…

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秋田名物「ババヘラアイス」、良い子達にも人気。(左) 千畳敷前を行く五能線のリゾート特急「ぶな」。(右)


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こちらは普通列車。(左) 日本海に沈み行く夕日。(右)


その後、鯵ヶ沢で晩ご飯を…と思ったら、駅前も閑散!?ガソリンスタンドで聞いても「嶽温泉方面には食べるところは無くて、鯵ヶ沢も夜は早いですよ」とのこと。
ナビで探したお店を訪ね、ロンドンの結果を東奥日報の夕刊で読みながら(^^)お食事し、岩木山登山口へ移動します。
登山口近くの「やすらぎP」に駐車して車中泊ですが、窓全開でも暑い…標高400m以上はあるはずなんですけど。

 

--------- 2012年7月31日(火) ------------------------------------------------------------

 

翌朝は日の出前に活動開始、5時には登山開始しますが、目指す岩木山の上部は雲の中です。


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あれれ、山頂は雲の中。(左) 嶽登山口は稲荷社の鳥居をくぐって。(右)

 

ブナ林の中に入ると、周囲はガスがかかって湿度100%?気温は高くないのに、とにかく蒸し暑さを感じて汗ダーダー(三河弁)。
上空は雲の動きも激しいのですが樹林の中には風は通らず、周囲も視界の利かない樹林が続いて何となく気持ちも乗ってきませんね。
途中で先行していた単独の男性に追い付き、ここからは本日のトップで登っているものと思われます。
(しかし、タイムを競っているわけではないので、自分もちょっとペースダウン(^^)しました。)
次第に周囲の木が低くなってきても、深くえぐられた登山道にトンネルのようになっていて風も通りません。
少しトラバースするように進んだ先でコンクリートで固められた部分が現れはじめたなと思ったら、いきなりガスの向こうにリフトが現れました

八合目では濃いガスと激しい風がお出迎え(^^;
岩木山スカイラインの駐車場も端まで見えませんが、開通時間前のため人っ子一人いません。

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陰鬱なブナ林の登りが続きます。(左) 八合目リフト前。(中) 山頂域では時々ガスが切れます。(右)

リフト脇で軽く腹ごしらえをして山頂へと続く登山道を進むと、時々周囲が明るくなります。
見た目では判りませんが頭上の雲はあまり濃くない様子で、もしかしたら山頂では雲の上に出るかも、という期待も沸きます。
途中、今日初めて下山してくる単独行の方とすれ違いましたが、装備からすると山頂でお泊りの方みたいですね。
リフトの山上駅からの道を合わせると、急に登山道の周囲が開け、高山の雰囲気になりました。(相変わらず周囲はガスに包まれていますが…)
右手が大きく切れ落ちている様子で、注意して進みます。
すると、急にガスが切れて太陽がのぞき、目の前に切り立った岩峰が姿を現しました。
あわててカメラを構えると、すぐに雲の中に姿を消しました(^^;
その後は、時折り雲の切れ間が現れて周りの様子は見えてきますが、風景を見通すところまではいきませんでした。
切り立った岩峰の左側を巻くように進むと分岐と避難小屋があり、先ほど巻いた岩峰の下が「鳥の海噴火口」のようですが、全く周囲は見渡せません。
岩峰の下にある鳳鳴館高校の遭難碑に手を合わせ、避難小屋側の登山道で山頂を目指します。
それにしても、直近までリフトでお手軽に登ってきた人たちにとっては、この登山道はかなり険しく感じるものと思います。
一旦登り切った感のあるテラス状の台地に出ますが、ここからもう一度急な登りをこなした先が岩木山の最高地点になります。
手前で、一瞬だけ雲が切れ、北西側に青空と津軽半島方面が見えました。


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分岐の避難小屋。(左) 山頂でちょうどガスが切れました。(右)

 

山頂にはishidaより年上のご夫婦がみえ、やはり昨日のうちにスカイラインを登ってきて、山頂に宿泊されたとのことでした。
お話しているうちに、再び時折りガスが切れて下界がチラチラ見え始めました。
大急ぎで写真を、と思ったらまたガスで視界が閉ざされてしまいました。
今日の山の神様、ちょっと意地悪?
ご夫婦とお別れした後、再び雲が切れる時間帯があり、鯵ヶ沢方面や津軽半島の日本海側の海岸線が見えました。
右に目を転じると、雲海の向こうに八甲田山らしき峰々も見えましたが、ガスのため方角が今ひとつ把握できずしっかり確認することは出来ませんでした。

 

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ガスが切れて鯵ヶ沢や津軽半島の海岸線が見えました。

 

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こちらは八甲田山にしては方角が違う?

 

暫くすると、三角点のあたりに人の気配。見ると、途中で会った単独行の男性が到着していました。
新潟から仕事で来たついでに登山して帰るとのことで、ちょっと羨ましい。
(村上市に在住とのことで、朝日や飯豊あたりに詳しいご様子だったので色々教えてもらいました。)
しかし、先ほど以降はずっとガスも切れない状態なので、そろそろ下山することにします。

 

男性と別れて下山開始すると、急に登山してくる人たちと出会うようになりました。
ちょうど8時のスカイライン開通で八合目にやってきた人たちの先頭のようです。

八合目に戻ると雲は頭上にあり、雲が上昇したために山頂は雲に覆われてしまった様子です。
早起きは三文の得だったのかしら?(それとも、もう少し遅い時間帯なら当初の予想通り、完全に雲が消えてしまうのかもしれませんが…)
なんてことを考えつつ、再び八合目で腹ごしらえをしてから下山にかかりました。

 

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雲の中に消えてゆくリフト。(左) 下界は晴れています。下は寄生火山の「黒森」。(右)

 

今度は背後から強い日差しが射してきて、ブナの樹林帯に入るまではとっても暑い(^^;
しかし、朝方はガスの中で薄暗い(良く言えば幽玄な?)雰囲気でしたが、今度は木漏れ日で気持ちの良い下山でした。
途中2人ほどの登山者とすれ違いましたが、平日ということもあってか、嶽登山口は結構空いているようですね。
嶽温泉が近付くと、周囲の森は昆虫やオオヤマナメクジ(^^;など、生命の息吹が濃くなってきました。
これは、一旦休憩後にもう一度昆虫撮影のために途中まで登ってやろうと決定。
嶽温泉に着き、自動販売機で冷たい飲み物を一気に2本消費(^^;してしまいました。
お山を見ると、夏の青空の中、いまだに山頂だけが厚い雲を被っているのが見えます。
エブリちゃんの待つ駐車場でお昼ごはんを食べ、さんぽ館の足湯でほっこりした後で靴も履き替え、今度は一眼レフを持って森の中をうろうろ。
途中、下山してきた方に聞くと、やっぱり山頂はガスの中で展望は全く無かったとのことです。
とりあえず昆虫撮影を済ませて再び嶽温泉に戻ると、今度は山頂がすっきり綺麗に見えていました…やっぱり予想通り(^^;;;;;;;;

 

ここから、今日の第二目的地の「亀ヶ岡縄文館」を目指してエブリちゃんを走らせます。
麓の周回道路からは岩木山の姿が綺麗に見えました(^^;


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縄文館に展示されている「遮光器土偶」の兄弟たち。(左・右)

 

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亀ヶ岡遺跡のトイレの天窓には「しゃこたん」の意匠が。(左) 巨大しゃこたんの欠損した左足を支えるishida。(右)

 

亀ヶ岡縄文館で十三湖周辺の情報を聞き、今日のお宿は十三湖周辺で物色することにします。
昨夜は暑苦しい車中泊だったので、今日はお風呂に入って、お布団でぐっすり眠りたい気持ちです。
出発前に「元祖しじみラーメン」の湖畔の民宿「和歌山」さんに電話してお宿を確定、いったんチェックイン後に今日の第三目的地(ちょっと欲張りすぎ?)の「竜飛岬」まで行ってきました。

 

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日本海側の海岸線に続く「竜泊ライン」。(左) 竜飛の漁港。(右)

 

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「階段国道」も立派に(?)整備されています。(左) 灯台の先から見下ろす竜飛岬の険しい先端。(右)

 

晩御飯はしじみやお刺身をメインにしたお食事で、しじみ汁やバター味の酒蒸し風の料理(とちょこっとビール)などで満腹です。
ただ、残念なことに民宿和歌山さん、建物も新しくてきれいなんですが、客室には冷房が無いそうです。
普段の夏なら、青森では冷房要らないそうで…今年の夏の暑さはちょっと異常だっていうことですね。
とりあえず、扇風機と窓全開で、自宅で寝る程度の快適さは確保できました。

 

--------- 2012年8月1日(水) ------------------------------------------------------------


津軽半島北部の十三湖湖畔の宿に宿泊し、次の目的地が八甲田山っていうのも場当たり的ですが…。
しっかり朝ごはんを食べ、一路八甲田山ロープウェイ駅(^^;を目指します。
途中、太宰治の生家「斜陽館」近くを通りましたが、今回はパス。
八甲田山は上部が夏の雲に覆われていましたが、近づくにつれて雲の量も減ってきました。

ロープウェイ駅はまだ空いていて、10:20発の便に一等賞で滑り込んで先頭に陣取ります。
しかし、まるで温室の中にいるように暑い…
標高1300mの山頂駅に到着して扉が開いたら、やっとお山の清々しい冷気を感じることができました。

ここで地図を開いて、赤倉岳経由で最高峰の大岳のルートを確認し、ゴードラインの遊歩道をSの字に巡って赤倉岳への斜面に取り付きます。

 

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ちょっとズルして標高を稼ぎます。(左) ゴードラインの途中、左から赤倉岳、井戸岳、大岳。手前は田茂萢岳。(右)

 

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ゴードラインの途中にある池塘。背後は田茂萢岳。

 

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これから目指す三つのピーク。左から赤倉岳、井戸岳、大岳。(左) 湿原越しに大岳。(右)

 

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登り途中から振り返るロープウェイ駅。(左) 赤倉岳の稜線東斜面は大きく切れ落ちています。(右)

 

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赤倉岳の稜線から井戸岳、大岳。(左)  祠のある赤倉岳のピークを望む。(右)

 

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ピーク手前から振り返る赤倉岳の爆裂火口。

 

登りは急ではありませんが、岩木山同様に早くもここで汗ダーダーになってしまいました。
前方には10人ほどの団体さんが取り付いているのが見えますが、追い付かないようにゆっくり写真も撮りながら進みます。
稜線に出ると、反対側の斜面は大きく切れ落ちていて、残雪も見られて良い眺めです。
赤倉岳から続く井戸岳ははっきりした噴火口を持ち、火口の東側の縁を進むと、正面に北八甲田の最高峰「大岳」が均整の取れた姿を見せます。

 

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赤倉岳から井戸岳、大岳。

 

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井戸岳から見る「高田大岳」は均整の取れた姿です。

 

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井戸岳を越えると残雪を抱いた大岳の全容と大岳避難小屋が姿を現しました。

 

先程から前を行く、なんだか統制のとれてない先行の団体さんが好き勝手なところでバラバラに立ち止まったりしているのを避けて先行し、井戸岳を超えます。
登山道の崩落を防ぐ木枠の多い道を一端鞍部に下ったところに立派な避難小屋があります。
ログハウス風の立派な避難小屋前で大休止をとって、お昼にします。
すぐお隣の二人連れの方は今夜はお泊りの予定だそうで、既にお神酒も入って楽しんでいる様子。
一人旅の気楽さを楽しんでいる身ですが、楽しい山仲間との登山も羨ましい気持ちがちょっと湧いてきました…(^^;

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立派な「大岳避難小屋」。(左)  大岳への登りから振り返る井戸岳。山頂火口に加えて側火口があるのが判ります(右)

食事中には20人ほどのツアー団体らしきパーティが大岳に向けて登っているのが見えましたが、山頂に着いた時にはもう行ってしまった後で、人気の少ない山頂でほっとしました。(山頂のスペース自体は広いですが)
山頂から少し南に進んで景色を眺めてみると、少し下った先に鏡池がかわいらしい姿を見せています。
とりあえずそこまで行ってみようということで、池まで下ってからまた大岳山頂に戻ります。

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大岳山頂の噴火口と高田大岳。

 

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大岳の山頂から小岳方面に下る途中にある「鏡池」。

 

再び避難小屋のある鞍部まで戻り、毛無岱に向けての下りに入ります。
広い尾根の台地上が「上毛無岱」、長〜い木の階段を下った先の一段下がった「下毛無岱」と、清々しい湿原が続きます。
山上にガスが掛かって、展望バッチリとまではいかないのが少し残念ですが、ここまでの暑さを忘れる別天地です。

 

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上毛無岱の池塘。尾根上の台地なので池塘は少ないようです。(左) 先ほど登った大岳。(右)

 

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下毛無岱へ続く長い階段。(左) 下毛無岱の池塘。(右)

 

湿原を過ぎると、道は緩やかに巻き道になって樹林帯に入ります。
先行している若い人たちのグループの声が聞こえてくると、一気に下って酢ヶ湯温泉に出ました。
なんだかバスターミナルみたいで、ちょっとイメージが違う気が…
バス停はどこかなと見ると、十和田湖行きのバス停しか見当たらず、上の段の駐車場のビジターセンターまで行って聞いたら「十和田湖行きのバス停の向かい側ですよ。」って教えてくれました(^^;

 

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酢ヶ湯温泉が見えてきました。(左) 思っていたイメージよりも賑やかで、バスターミナルみたい。(右)


バス停まで行ってみたら、バスは下山の直前に行ってしまったようで「ロープウェイ駅まで行くような話をしていた先行のパーティの姿が見えないのはバスにぎりぎり間に合ったからだな。」と勝手に納得。
時間も確認せずに、途中で昆虫撮影とかにいそしんでいたせいで1時間ほど待ち時間ができてしまいましたね。
お風呂セットも持っていないので、温泉に入るのも我慢(それにそもそも暑いし)して、日陰でバスを待ちました。

事前にロープウェイの時間とバスの時間を調べておくのはもちろん、その上で先に酢ヶ湯駐車場に車をデポし、ロープウェイ駅にバスで移動した方が良かったな、と後で後悔(^^;

バスに乗って、そろそろロープウェイ駅が近付いてくると、道路脇を先ほどの先行パーティが歩いているのを発見!?バスじゃなくて歩きだったのね(^^;
ロープウェイ駅でエブリちゃんと再会し、今日の宿を青森市に求めましたが、すでに「ねぶた」ウィークに入っているせいでどこも満室。結局、明日の目的地を下北半島に決め、太平洋側の三沢市で本日の宿を予約しました。
ロープウェイ駅を出発するとき、ちょうど先ほどの徒歩パーティが駐車場に到着。お疲れ様でした。

途中、雪中行軍の碑や八甲田温泉、田代高原などに後ろ髪を引かれつつ三沢市のホテルルートイン(米軍三沢基地の真ん前だった)に着弾しました。

 

--------- 2012年8月2日(木) ------------------------------------------------------------

 

今日の目的地は本州の一番てっぺん(最高地点…じゃないよね)の大間崎、時間的にも大間でマグロにチャレンジする予定です。
「寒立馬(かんだちめ)」の放牧で有名な尻屋崎か恐山、次の目的地次第では仏ヶ浦も視野に入れておきます。
三沢から小川原湖脇を通って太平洋岸沿いに北上、東通原発前を通過して尻屋崎を目指します。
一旦下北半島の北海岸に出て東に向かうと、大掛かりに石灰岩を露天掘りしている鉱山を過ぎた先に尻屋崎への入り口ゲートがありました。
あれれ?入れないのかな?と思ったら、馬が外に出ないよう自動開閉式のゲートになっていました。
ゲートの内側の路面には馬の蹄では通れないよう、丸棒を使った目の粗いスノコ状の蓋がしてあります。
馬は頭が良いので、却ってこのような部分には足を踏み入れないようです。

 

岬の灯台が見えてくると、灯台の脇には馬が群れています。
灯台も(外から)見学し、再び海岸線に沿って西を目指して走ります。
1時間ほどで大間崎の駐車場に到着、さっそく岬の先端にある「本州最北端の碑」なんていうのも見ておき、お家や職場へのお土産も買い込んでおきます。


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尻屋崎灯台の脇で集う「寒立馬」。(左) 大間崎ではマグロの一本釣りに挑戦!?(右)

 

岬先端から車で港の方向へ移動し、三沢のホテルのインターネット環境を利用して調査しておいたマグロを食べさせてくれるお店「長宝丸」に着弾。
マグロ定食(赤身、中トロ、大トロ)をいただきましたが、なんだか大トロのトロ具合にはちょっと合点がいきません。
再び岬のお土産屋さんに移動し、自宅に送るマグロの調査。
我が家の長女と同い年の娘さんがいるというお店の親父さんと話すと「この辺では長宝丸さんが一番おいしいよ。でも、この時期はまだマグロも脂が乗ってないんだよね。」とのこと。
せっかくなので、大間産のマグロでおいしいところを自宅に送りたいとお願いしたら、問屋さんに問い合わせてくれました。
中トロと、大トロよりも脂の乗った「ハラカミ」という部位を確保してもらい、長女の帰省に合わせて自宅へ着弾するように手配してもらいました。これには期待(^^)
とりあえず気をよくして、再びエブリちゃんで下北半島を南下、青森(ねぶたのため夜には交通規制あり)も通過して、白神山地の「暗門の滝」周辺を目指します。
夕方には西目屋村の「アクアグリーンビレッジ ANMON」に到着。

 

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「アクアグリーンビレッジ ANMON」に到着。(左) 一応「オートキャンプ」的な…。(右)


オートキャンプエリアで車中泊することにし、キャンプの申し込みと入浴(泊り客は1回分の料金で翌朝チェックアウトまでの間は何度でも入浴可)もしておきます。
露天風呂は使えませんでしたが、久々の大きなお風呂をほとんど貸切で使えたのでリラックスできました。
キャンプエリアに移動し、エブリちゃんのお尻を開いて晩御飯の準備をしていると、思った以上の蚊の大群に襲撃されてしまいます。
流石に蚊取り線香は持ってきてないし、川沿いなのに思ったよりも涼しくないことから、窓全開での車中泊は断念。使わずに済まそうと思っていたテントが、久々に活躍しました。
テントの網戸を透かして見ると、20匹は下らない数の蚊たちが「中に入れてよ〜」と言わんがばかりにたかっていました(^^;
おトイレに行った際に一匹だけテント内に侵入してきましたが、素早く退治できましたよ。

 

--------- 2012年8月3日(金) ------------------------------------------------------------

 

空が明るくなってきた頃には起床し、朝ごはんを済ませてテントの撤収。
7時に受付が開くのを待ってチェックアウトしておき、徒歩で「暗門の滝」への散策に移ります。
自分が一番乗りかな?と思ったら、入り口には既に車が2台駐車してありました。

思ったよりも曇りがちな空がちょっと残念なうえに、歩道の崩落が激しいため一番奥の「第一の滝」までは入れないそうです。(お盆休みに向けて整備中だそうです。)

「暗門の滝」はかつては地元の山岳会などが沢登りでやっと到達できる秘境で、そもそも垂直の崖に阻まれてすぐ目前まで行かないと全体像が見えない幻の滝だったと記憶しています。
それが今では散策路で入り込めるというのも驚きですが、実際に行ってみると凄い場所にありますね。

 

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川沿いを進むと切り立った壁が続きます。(左) 途中からは桟道が続きます。(右)

 

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暗門の滝の最下流「第三の滝」に到着。(左) 「第二の滝」から先は通行止めでした。(右)

 

帰路には歩道整備の工事に入る人たちが、一人1本づづ桟道の渡し板を担いで登ってゆくのとすれ違いました。ご苦労様です。

入山口に協力金の受付が開いていたので、自分もたんまり(?)協力しておきました。

今回は昆虫撮影の装備で入って、所々で写真撮影にもいそしんでいたため、往復で3時間くらい掛かってしまいました。

エブリちゃんの待つ駐車場に戻ると、思ったより車が増えていてびっくり。
ここまでは道は狭くても舗装路ですから、意外に気軽なエリアということですね。

 

ここからは、未舗装路が40km以上続く「白神ライン」を通って日本海側に抜ける予定です。
アクアグリーンビレッジ前から先は、いきなり未舗装路に入ります。
津軽峠までは走り易いフラットなダートでバスの便さえ通っていますが、そこから先は「世界遺産白神山地」の北の境目を進む起伏に富んだダートが続いています。
津軽峠では、マザーツリーと呼ばれているブナの大木ともご対面。
マザーツリーなんて横文字で呼ぶのも違和感を感じますが、マザーの理由は乳首?

 

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白神ライン途中の津軽峠でマザーツリー(ブナの大木)とご対面。(左) マザーの由来はやっぱり乳首。(右)

 

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白神ライン途中のから望む白神山地の核心部。(左) 未舗装路が続きます。(右)

 

その後、途中ですれ違った車は4台、山越えして舗装路に出たあたりで1台の車に追いついただけでした。
日本海側に抜け、国道101号線を南下して十二湖へ向かいます。
国道を外れて十二湖に向けて登ると、日本キャニオンと呼ばれている断崖が荒々しい姿を見せています。
日本キャニオン入り口のバス停前の駐車場にエブリちゃんを停め、八景の池畔にある「末丸旅館」でお食事にしました。
そこへ、散策路を下ってきた外国人の男性(昨日は恐山、青森のねぶたを見てきたそう)も加わって、ひとしきり盛り上がりました。
自分は宿のおばちゃんの説明を聞いて、日本キャニオンから青池までを巡って戻ることにし、地図までもらっちゃいました。

 

バスで十二湖駅に向かう外国人男性を見送り、自分は日本キャニオン入り口の遊歩道を進みます。
ただ、展望所からは対岸を見下ろす格好になるので、思ったほど迫力が無くて、下から見た時の方が良かったかもしれませんね。

森の中を進み、次々に現れる池や森を楽しみながら青池まで行き、車道脇を歩いて末丸旅館まで戻ってちょうど3時間でした。
ただ、かなり奥まで車道が通じているため、イメージよりも観光地化しているようで少し残念でした。

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十二湖遊歩道にあるブナの大木。(左) 沢筋にはカツラの巨木も見られます。(右)

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霧の発生があるほど冷たい水の湧出する「沸壺の池」。

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差し込む日差しによって刻々と色合いが変わります。(左) こちらは「青池」。(右)

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青池も日差しによって青みが変わってゆきます。

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湖岸道路から「王池」。(左) 今回の旅のフィナーレ?。秋田県八峰町峰浜の海岸で。(右)

ここから先、帰路をどうしようか検討しましたが、このまま涼しい夜に走って行けるところまで行きつつ、適宜休憩ということにします。
これから夕刻にかけ、秋田県辺りで日没を迎えそうなので、能代の手前にある「ポンポコ山ふるさと公園」を経由してゆくことにしました。
八峰町の「道の駅みねはま」で休憩して地元のメロン(黄色いカナリアン)を購入し、ポンポコ山を右手に見て海岸に出ます。
左に男鹿半島、右にはさっき通過してきた白神山地を望みながら日没を待ちました。
家族に夕日の写真付きのメールを送り、長い帰路につきました。

能代で夕食後、適宜高速道路も利用し、疲れたらお休みを取ろうと思うのですが、なかなかSA/PAが無いのが難点ですね(^^;
能代から琴丘能代道〜秋田道〜日本海東北道と、燃料補給ができないのにもちょっと参ってしまいました。
7号線で酒田市に入る手前でやっと24時間営業のスタンドを発見、ここで補給しておけば北陸道米山SAまでは安心です。
北陸道も、新潟に入ったところで豊栄PAで休憩・荷台で仮眠したら、いつの間にか夜が明けていました(^^;;;;;
中央道飯田山本ICで高速を下り、今回はR151を通って帰ろうと思ったら、やっぱりR153に比べて速度の遅い車に多く出会い、結局距離の割りに時間が掛かった気がしました。
自宅には8月4日(土)お昼過ぎに到着、走行距離は約2700kmでした。