昨年後半からの鬱憤を晴らすために今年初の登山で雪を踏む計画は、職場の先輩Aさんと富士見台へ行くことに決定。 山スキー好きのAさんと、その山仲間Nさんの3名での決行となりました。 テレマークスキーのAさんと、フリートレック(ショートタイプの山スキー)のNさんに対し、ishidaは「スノーシュー」を体験したかったので、まずはモンタニアでご相談。 その結果は、今回はいきなり購入ではなくお店のスノーシューをレンタルして「初体験」に備えることにしました。 当日早朝にAさんと合流、Aさんの車に乗り換え、途中でNさんをピックアップした後で買出しを済ませ、一路「ヘブンスそのはらスキー場」を目指します。
8時ごろスキー場駐車場に着くと、思ったよりも賑わっている様子。 まずはゴンドラの状況などを確認します。 窓口で聞くと、ヘブンスそのはらスキー場から富士見台を目指すためには、ゴンドラ(往復)\2000、第2ペアリフト(往復)\800が必要とのこと。 山スキーの人は、下りはリフトに乗る必要がないので、2枚分のリフト券でよいと思うのですが、回数券を買うのか2回分の料金でいいのか不明です。 準備を済ませ、9:10にはゴンドラに乗って高度を稼ぎます。
ゴンドラで一気に高度を稼ぐのって邪道?(左) 中央アルプス。(右)
スキー場のトップから見る南アルプス。
途中、雑木林の中にカモシカの親子が丸くなって寄り添っているのを見ました。 次第に高度が上がってくると東の視界が開け、南アルプスのシルエットが綺麗に見えます。 ほどなくしてゴンドラの終点に到着です。 ゴンドラ終点から第2リフトに乗るためには、第1リフトの脇を歩いて下ります。 券売所でセンターハウスのパトロールに寄るように言われたので、詰め所に入って入山届けも記入します。 届けを書いていると、窓口越しに後から来たスノーシューの人達が「リフト券を下さい。」と言って買っています。実はここでリフト券が買えるのね。山スキーの人たちはここで2回分買えるのか聞けばよかった(^^; ここから第2クワッドリフトで一気にゲレンデトップまで高度を稼ぎます(何だかますます「ズル」しているみたい)。 ゲレンデトップでスノーシューを装着し、展望台の東屋でとりあえず軽くあんぱんで食欲を満たして「初スノーシュートレッキング」に出発です。
初スノーシューではしゃぐishida。(Aさん撮影)
早速の下りで弱点を披露。(左) 林道合流点に向かいます。(右)
林の中のに入ると、早速スノーシューの弱点だと思われる下りが現れます。 「ああ〜、やっぱり滑る。」 どう見ても下りに効くような歯が無いスノーシューですし、踵を蹴り込みたくても構造上不可能ですからね。 もし購入するなら、やっぱり「全方向グリップ」と「ヒールリフター装備」が条件ですな。
夏場にマイクロバスが走る林道に出て暫くゆくと、林道園原霧ヶ原線に合流し、そのまま神坂峠を目指します。 この辺りまで来ると、雪雲がすぐ頭の上にかかっている感じで、頭上はどんよりとした雲の中から雪が舞う状況です。 雪は所々吹き溜まってガードレールを隠してしまっている箇所もあれば、吹きさらしの展望ポイントでは路面が一部見えているところもあります。 とはいえ、年末以来の大雪と寒波で雪の量は例年になく多いようです。 途中、パノラマコースへ向かう分岐に人が入った跡がありましたが、暫く行った先で林道に戻っているようです。
なんていう感じで、きょろきょろしたり写真を撮っていたりすると、先行するスキーの二人からすぐ離れてしまいます(^^; 神坂峠に着くと雲の下に中津川側が見えますが、強風のため路面が露出しているのでわざわざ県境を越えて見に行くのは控えました。(借り物のスノーシューですからね)
展望ポイントから見る東の景色。右側にスキー場のゴンドラ駅。
林道途中の展望ポイント。(左)
さらに林道を進みます。(右)
神坂峠に到着です。(左) 中津川方面は青空。(右)
峠付近では樹氷も発達。(左) 萬岳荘へ向けて歩きます。(右)
神坂峠から右手に分かれる林道を進むと、わずかな距離で萬岳荘に到着です。 ここで、革製テレマークブーツのAさんが靴ずれの手当てをしている間に、ちょこっとズルをして先行します。 (登りも下りもスノーシューのほうが遅いので(^^;) 斜面を登ると、眼下にはスキー場や園原方面が見えますが、頭上には時折り青空が現れてはガスが巻くのの繰り返しです。 広い笹原の斜面は、風が強いために積雪量自体は少なくて、笹が見えている状態です。
萬岳荘に到着。(左) 周辺の樹氷。(右)
先行するスノーシューの二人。背後は神坂山。
稜線に出ると、岐阜県側からの風が激しく吹きつけるいつもの状態で、先行した二人のスノーシューで登っていったカップルの登山者もここで引き返して行きました。 激しい風はあるものの、雲が切れると晴れ間に中津川の街が見下ろせます。
フリートレックのNさん。(左) テレマークスキーで登るAさん。(右)
下界は晴れ、頭上は激しい風雪です。長野県側。(左) 岐阜県側。(右)
靴ずれの手当てを済ませたAさんが到着し、地面の露出した状況を見てスキーの二人はここに板をデポして富士見台へ向かうことにしました。 しかし、稜線を行くとすぐに雪の量が増えたうえにトレースは少なく、ishidaのスノーシューの浮力でも踏み抜きが多くなってくる状況になってきました。 スノーシューでしっかり踏んだつもりでもつぼ足の二人にはあまり効果が無いようで、ふんごみ(ここは三河弁)の多さにさすがの二人もかなりグロッキーの様子。 可愛らしい神坂小屋(2棟ある)が見えてくると、やや雪は締まりましたが、風雪が強まって周囲はほとんどホワイトアウト状態
神坂小屋に向けて登ると雪の量も増えます。(左) やっと神坂小屋前へ。(右)
可愛い神坂小屋は二棟あります。
小屋裏の避雷針のあるピーク。(左) ピークに向けて斜面を登ります。(右)
小屋裏の避雷針(?)のあるピークに向けて登ると、真っ白い尾根の先にはかなりの雪が吹き溜まり、長野県側に雪庇も張り出している様子です。 とりあえず避雷針のあるピークで記念撮影(真っ白??)をして撤退します。
ホワイトアウトしたピークでとりあえず記念撮影。(Aさん撮影どうもです)
神坂小屋で休憩しようかとも思いましたが、扉が凍りついてなかなか開きません(^^; で、やっと開いた扉の中を見ると「土足厳禁」の張り紙が…ここで靴を脱ぐのはイマイチ、かといって土足で入るのも失礼なので、萬岳荘まで下って大休止することにしました。 来た道を戻り、デポした板を履いて萬岳荘に向けて下ります。 (スノーシューではスリップすることはあっても滑り降りることは出来ず、ちょっと損した気分?) このころから、後続の登山者が続々登ってきますが、スノーシュー、アイゼンなど様々な装備の人たちがいます。 今日の稜線の状況では、少なくともスノーシューが無いときついかもしれませんね。
萬岳荘は冬季用の部屋が解放されているとのことで、先行の方も内部に居る様でしたが、靴を脱ぐのも面倒なのでピロティの下でお食事としました。 身体を内部から温めるためにカップヌードルを持参しましたが、フリースの手袋で金属製の携帯箸を使ったらめちゃくちゃ冷たかった(^^; お腹も満足したところで、来た道を戻ります。
デポしておいたスキーを装着。(左) 萬岳荘に向けて下ります。(右)
萬岳荘周辺の樹氷。(左) 来た道を戻るとお泊りらしき中高年のパーティーとすれ違う。(右)
天候は相変わらず、上空は雪雲で時折り雪が舞う状況で、午後に向けても変化はなさそうです。 しかし、下に見えるスキー場のゲレンデには陽が差していて、伊奈谷を隔てた南アルプスも綺麗に見えています。
振り返って見る神坂峠と神坂山。
林道合流点に到着。(左) 結局、恵那山は終始雲の中でした。(右)
スノーシューではしゃぐishida。
ゲレンデトップに戻り、ishidaはスノーシューを脱いでリフトで下ります。 スキーのお二人は滑って下れるので羨ましいですね〜。 センターハウスのスキーパトロールに下山の報告をし、歩いてゴンドラ乗り場まで登ります。
スキーを担いでゴンドラ乗り場へ。(左) 今日の歩きはここまで、お疲れ様でしたのAさん。(右)
並ぶかなと思ったゴンドラはがらがらに空いていて、待つことなく下山できました。 ゴンドラ駅の正面のキティちゃんにお別れの挨拶をして帰宅の準備、昼神温泉で汗を洗い流して帰宅します。 国道を帰宅の途につくと、愛知県に向かうにしたがって降雪が激しくなり、稲武前後では路面の雪の量も増えて「まるで雪国を走っている」と錯覚するような状況でした。 雪の用意をせずに走っていた車はかなりひやひやの状況ではないでしょうか。 さすがに新城よりも下界では雪も止み、お陰で荷物の積み下ろしにも支障はありませんでした。
今回は、スノーシュー初体験、一長一短あるのもわかりましたが、雪上歩行には威力を発揮すること(当たり前?)がわかりました。 翌日、返却ついでに店頭で見ると「ガーン」金曜日にあったはずのお目当てのスノーシューがありません。 聞くと、午前中に売約済みとなったそうです…続く(?)。
------------------------------- 今回の行程 --------------------------------
ゴンドラ乗り場9:10--9:20山上駅--9:30ゲレンデトップ10:00--10:20林道合流点--
--10:30展望ポイント--10:50神坂峠--11:00萬岳荘11:10--ぶらぶらしながら--11:25稜線分岐
11:30--11:45神坂小屋--11:55避雷針ピーク12:00--12:15稜線分岐12:20--12:30萬岳荘
萬岳荘13:15--13:25神坂峠--14:05林道分岐--14:20ゲレンデトップ14:30--14:55山上駅
--15:05ゴンドラ乗り場 |