ishida式の富士登山2011年Part2

2011年9月11日(日) 家庭の事情で今回が2011年最後の富士登山です。

2011年の富士登山も3回目ですが、諸般の都合(?)で今シーズン最後となります。

 

実際には9月18日〜19日で「須走口御来光登山」でシーズン閉幕の予定ですが、ishidaは不参加としていたのですが、M氏からのお誘いがあって前週の9月11日に日帰り登山に行ってきました

今回はM氏の先輩のS夫妻をガイドするのが目的です。

 

いつも通りにM氏宅に集合し、S夫妻と合流して一路富士山を目指します。
途中、心配していた天候も問題なさそうで一安心。

低い雲を抜けたら富士宮口五合目の上空は快晴です。
ただ、まだまだ夏の富士山のこと、上昇気流で雲が登ってくることも常ですから、初めから高望みはせずに行きましょう(^^;
でも、ザックを背負ったらなんか冷たい…ハイドレーションチューブの接続が甘かったようで、移動中にドリンクがこぼれてしまいました。また自分の不注意でしたか…(^^;

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久々に南アルプスも見えます。右奥から聖岳、上河内岳、茶臼岳。上河内の手前は七面山、左下は天子山塊。

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快晴の山頂を眺めながら登山開始です。

 

それでも、逆転層が出来ている様子で上空の冷気が雲の上昇を抑えてくれている様子。
これならいつもより早い行動開始も相まって、以外に期待が持てるかも…です。

まずは六合目、新七合目、元祖七合目までは順調に進み、時間も予定通りか少し早いくらいです。

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ちょっと休憩タイム。(左) じわじわと雲が追い掛けて来ていますが…(右)

 

元祖七合目の先、八合目の手前の岩場を前にして少し休憩。
八合目まで行って、今日の今後の予定を最終決定する予定でしたが、今回が富士山初挑戦のSさん、既に一度富士登山を経験済みの奥様ともに快調で(実はM氏は少し心配だったみたいですが)、どうやらこのまま山頂まで到達の予感です。
ishida的にも今シーズン最後という思いがあったこともあって、全員で山頂に立つのが密かな目標だったので嬉しいです。

 

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八合目手前の岩場に差し掛かる一行。

 

八合目で全員の体調に問題ないことが確認できたので、いよいよここからは正式に(?)山頂を目指しての登りとします。

それにしても、今日はいつも会う「まいにち富士山」の佐々木さんに会いませんね。今日は時間帯がずれているのかしら?

 

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雲海はまだ宝永山より下。(左) 鳥居をくぐって八合目を目指します。(右)

 

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下界の雲が切れると駿河湾や西伊豆の海岸線が見えます。

 

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景色も良くなると、何となく元気になるのは気のせい?


八合目から先、九合目までの傾斜は大したことはありませんが、なんといっても酸素が薄いことと、終盤の体力温存の兼ね合いで、なるべくゆっくり登ります。
いつもの「金の成る木」をくぐると何となくひと安心(^^)

 

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「金の成る木」をくぐって九合目まではあとひと登り。


九合目直下の階段を登り切って下を見ると、見慣れたヘルメット姿の人影が見えてきました。
ほどなく、「まいにち富士山」の佐々木さんが登場です。
聞くと、今日は登山開始時間が遅かったとのことですが、それでも2時間半かからず九合目に到着ですから、とても自分たちには真似出来ない速さですね。
前回登山でお話した際に「まいにち富士山」出版のことを聞いたので、M氏、ishidaとも購入して拝読させていただきましたと伝えると、「実は本が売れるのは嬉しいです。印税は全て東日本大震災の義援金に回していますから。」とのとこです。

ということで、みんな買ってね「まいにち富士山」(^^)

 

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九合目から「金の成る木」を見下ろす。(左) 九合五勺を目指してもうひと頑張り。(右)


九合五勺から先、いよいよ最後の「胸突き八丁」に差し掛かると、先を行くパーティのメンバーがかなりバテている様子。
今日はこれ幸いとそのまま後ろに付いて歩くと、ずいぶん楽チンでした。
励ましあいながら登ったことで、何となく連帯感まで生まれちゃったりして(^^)

 

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九合五勺から見上げる胸突き八丁と山頂。(左) 先行パーティと励ましあって最後ののぼりを進みます。(右)

 

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九合五勺から山頂の途中で急に怪しい雲が…。

 

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初めて登場。鳥居をくぐる瞬間って良いですね。

 

で、無事富士宮口山頂に到着。S夫妻に敬意を表して、最後の鳥居は先にくぐっていただきました。
しかし、ここまで眼下にあった雲が急上昇?山頂にガスが巻いてきましたが、長続きはせず一安心。
荷物をデポして「剣ヶ峰」を目指します。
頭上に雲がない山頂は久し振りな気が…これも日頃の行いのお陰?

 

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剣ヶ峰からお鉢。頭上に雲が無いのって良いです。


三角点、日本最高峰の標柱、本当の最高地点(最近のTVで紹介されたためか、以前はほとんど人の来なかった岩の先に次々と人が立っていた。)をタッチしておきます。

「お鉢巡り」は次回のお楽しみに取っておいてもらって、今日のところは下山にかかります。
今度は御殿場コースを宝永山手前まで下り、宝永火口経由で富士宮口五合目まで戻ります。


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御殿場コース途中の山小屋跡。(左) 砂走り館横の宝永火口の縁。(右)


赤岩八合館を過ぎて砂走り館まで来ると、すぐ脇は宝永火口の火口壁の上端です。
以前は長尾尾根へ続く鉄柵(測候所の職員が冬季に登山するためのガイド)があったはずですが、去年あたりに撤去されてしまったようです。
試しに火口壁上端の標高を測定後、火口底に降りてから比べたら700mくらい(!)ありました。
宝永火口のスケールの大きさに改めてびっくりですね。

 

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砂走りを楽しむ奥様。ご主人のSさんは物理法則に従って(?)どんどん下へ。

 

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宝永火口の縁に出ると、ちょうど溶岩岩脈の「七薬師」にガスが巻いて荘厳な風景に。


宝永火口が見下ろせるポイントに来ると、ちょうどガスが流れて溶岩岩脈の「七薬師」が荘厳な姿を現しました。

--------------ここでまた薀蓄----------------------

 

富士山は地質的に南南東から北北西方向に弱層があり、寄生火山などの活動も裾野市側(二ツ塚や浅黄塚、日本ランドのある鑵子塚など)と鳴沢側(大室山、弓射塚、片蓋山など)に集中しています。
弱層に沿って形成された地下の割れ目を上昇した溶岩が固まったものが上記の方向に並んだ岩脈を形成しています。(スバルライン五合目から見ると、山頂方向に向かって「割れ目噴火」の跡がはっきり見て取れます)
同じく、御殿場側の割れ目から上昇してきたマグマが引き起こした水蒸気爆発が「宝永火口」を形成したことで地下の溶岩岩脈が姿を現しているのが「七薬師」などの景観を形作っています。

 

いつ見ても見飽きない宝永火口のダイナミックな景観の一つですね。

 

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再び山頂方向を振り返る。

 

宝永火口からはishidaが直接五合目へ下るコースをとり、車を登山口近くへ移動。
M氏とS夫妻は六合目経由で(燃料補給して?)下山しました。

 

今回は当初予定していなかった富士登山でしたが、M氏とS夫妻のお陰で(色々おんぶにだっこで申し訳無い感もありましたが)とっても楽しい富士登山となり、感謝してます。

 

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今回のコース概要

 

6:40富士宮口五合目--6:50六合目7:00--7:45新七合目8:00--8:40元祖七合目8:50--

--9:20八合目9:40--10:20九合目10:40--11:15九合五勺11:25--12:00富士宮口山頂

 

13:20御殿場口山頂--13:50八合小屋跡14:00--14:35砂走り館14:45--15:00宝永火口分岐

--15:25宝永火口底15:35--15:50第二火口分岐--16:15五合目駐車場