雪景色を楽しみつつ登ると前方に雪を被った高まりが見えてきたら八合目のピーク(蔵鹿の頭)に到着です。
八合目に到着っ!。
登ってきた尾根を振り返る。伊那の街と南アルプス。(左) 稜線にはまだ雪庇が残る。(右)
南には中央アルプス。
雪の量もこれまで以上に多く、先にはいよいよ主稜線に連なるピークが間近に見えます。
また、ここには「望郷」と刻まれた石柱があるのですが、ほとんど雪に埋もれてしまっています。
振り返ると、南には権兵衛峠の谷を隔てるようにして中央アルプスの主峰群である麦草岳、駒ケ岳、宝剣岳、伊奈前岳から手前に将棋頭山、
茶臼山が大きく見えます。
西には御岳も見えていますが、昨日あたりにかなり降雪があった様子で、山の裾までかなり白く見えます。
八合目から先の稜線にはこのところの春の日差しでかなり丸くなってはいるものの、東に向かって雪庇がかなり張り出しています。
「望郷」と刻まれた石碑もほとんど埋まっています。(左) 風衝樹と九合目のピーク。(右)
こちらが経ヶ岳のピーク。(左) 一部笹の斜面が出ています。(右)
ここで大休止とし、軽く腹ごしらえしながらこの先のルートを確認。
計画では13時までに山頂から下山開始、それより時間が掛かるようならその時点で下山と考えていましたが、ちょうどコースタイム通りにゆけば山頂に到達できそうです。
荷物はここにデポし、ヤッケと行動食、飲料水、地図(とカメラ)を持参して山頂まで往復することにしました。
伊那谷方向にはやや雲が湧く。(左) 雪庇の張り出した斜面を安全確認しつつ行きます。(右)
2000m級の稜線は春爛漫の下界とは別世界です。(左・右)
広い斜面にはダケカンバが多い。(左) 九合目に向けて高度を上げます。(右)
九合目のピークへと向かう稜線は安全を確認しつつ雪庇の安全な部分を選んで写真も撮りながら進みます。
ピークの手前で雪に埋もれた道標の頭だけが出ている場所があり、ここが北側の黒沢山への分岐のようです。
稜線上は雪の量もかなり多く、地図とピンクテープでルートを確認しながら進む技術が必要です。
といっても、今日は天候も良くて見通しも利くため、安心感があります。
直下では樹林帯の下が少し氷化している部分がありましたが、特に不安なく通過して石仏のある開けた九合目のピークに出ます。
九合目に佇む石仏。(左) 九合目の先は広い尾根になる。(右)
春山らしい雪紋です。(左) 明確なピークではないが大泉山の表示が。(右)
ここから少し下ると開けた斜面の先に目指す経ヶ岳のピークが姿を現します。
途中、明確なピークではありませんがカラマツの幹に「大泉山 2252m」の表示がありました。
しばらく広い尾根を進む途中では左に中央アルプス、右には乗鞍や穂高もちらちら見えます。
行く手にはいよいよ経ヶ岳のピーク。
途中の鞍部から中央アルプス。(左) 振り返って見る大泉山のピーク。(右)
再び登りとなり、樹林帯の中をしばらく登ると針葉樹に囲まれた山頂にひょっこりと出ました。
頂上すぐ手前のナギ?。(左) 樹林に囲まれた山頂に到着。(右)
山頂南斜面から見る八合目。(左) あまり長居はせず下山にかかります。(右)
山頂には信仰の山らしく石碑や十一面観音の石仏などが並びます。
展望がないといわれる暗い森に囲まれた感のある山頂ですが、この季節は南の天然カラマツが葉を落としているため意外にも開けた感じもします。
ここでまた写真撮影にいそしみつつ時計を確認すると、おっと予定時間を少し過ぎていました。
そそくさと八合目に向けて来た道を(好きなところを歩けますが)戻ります。
下山にかかって見る大泉山と九合目、八合目のピーク。(左) 九合目付近から振り返る経ヶ岳のピーク。(右)
八合目手前まで戻って雪庇のほうを見ると、根元に亀裂がはいっているのに気付きました。ishidaの足跡はそれよりも外側を歩いています…
雪庇自体は既にかなり融けて縮小しているため崩落の危険はないとはいえ、安全を確認しながら歩いたつもりだっただけにちょっとショックかしら。
(今日は他の登山者もいなかっただけに何事もなくて良かったですが…)
九〜八合目間の雪庇。(左) よく見たら亀裂が入っています。(右)
八合目に戻り、そそくさと荷物をまとめて下山にかかります。
稜線では木曽側から吹き上げる風で雲も湧きましたが、天候も終始安定していて良い春山日和でした。(春だけに、霞がかかって展望はあいにくの面もありましたが…)
石碑とデポした荷物。アイゼンとかんじきは結局未使用。(左) 一路下界を目指します。(右)
午後の日差しを浴びたカラマツ林を縫って順調に高度を下げて登山口を目指しました。
下山は16:05と、結局はほぼ予定通りの時間に登山口に到着できました。
明るい日の射す四合目手前のカラマツ。(左) 登山口の案内図。(右)
今回は天候に恵まれただけでなく、全く他の登山者に会わない静かな(静か過ぎ?)登山が楽しめました。
人に踏まれていない残雪の上を歩くのも気持ち良かった(^^)…もちろん安全を第一でね。
また、もう少し上質な写真を期待して(腕前の向上より物理的な向上に頼って(^^;)新しいカメラを持参。
これまで使用していたGX-100よりも(画質だけでなく)レスポンス良く撮影ができて、投資の甲斐があったかしら?
カメラのレポートはまた後日。
------------------------------- 今回の行程 --------------------------------
見難い場合はこちらをクリック
自宅4:10〜音羽蒲郡IC〜伊那IC〜大泉所ダム登山口7:00
登山口7:32--8:30四合目8:42--9:15五合目--9:40六合目--10:10七合目10:20--11:48八合目
八合目12:10--12:37九合目--13:12経ヶ岳山頂13:20--13:42九合目--14:00八合目14:20--
14:45七合目--14:56六合目--15:10五合目--15:30四合目--15:47二合目--登山口
登山口16:25〜伊那IC〜16:45駒ケ岳SA17:30〜飯田山本IC〜治部坂峠〜津具〜新城〜自宅20:30