ishida式の富士登山2010年Part2
2010年9月12日(日) 2010年の富士登山シーズンも終幕ですが、今回は新趣向で。

本年度の子丑会富士登山も今回が最終回となります。
参加者は
・いつもアレンジご苦労様のK氏、
・仕事終了と同時に出発のM氏、
・いよいよ八合目男返上?のHT氏、
・意外に登頂率高いTT氏、
・今シーズンから参加、低山経験豊富だが高所に不安のNZ氏、
・海外出張から帰国直後のishida
の、計6名での決行となりました。

ishidaは連日の遅い帰宅と疲れに加え、出張明けの疲れが残ってちょっと体調不安です。

 

今回の富士登山は新趣向、子丑会初の「吉田口」からの登山に「御来光」と、あわよくば「お鉢巡り」をプラスした欲張りプランでの挑戦です。
土曜日の夕方に集合し、音羽蒲郡ICで高速に、途中で夕食をとりながら御殿場ICまで移動、スバルラインから五合目を目指します。
五合目の「見晴し館」にて仮眠をとり、深夜3時に起床して登山を開始するプランです。
吉田口から登る人が多いため駐車場が一杯なのではないかという心配は杞憂に終わり、スバルライン五合目の駐車場には十分な空きスペースがありました。
仮眠後にすぐ出発できるように山の準備を済ませ、見晴し館の客室へ移動します。
(なんと、今日の宿泊は我々6人のみ)

 

予定通りに午前3時に起床して、強風の吹く中を登山開始です。
見晴らしの良いところに出ると、河口湖周辺の夜景が明るく見えます。


スバルライン五合目からの登山道は、はじめは平坦な林道(?)を進み、次第に高度を下げて行きます…(^^;もったいない!?
道は泉ヶ滝の分岐から登山道らしくなって、初めて登りになります。
しかし、しばらくは一般の観光客も歩く道なので、傾斜のある場所はコンクリートや階段で整備されています。
六合目の指導所を過ぎ、本格的な登山道に入るとはじめて上から下ってくる二人連れ(何故か観光客風の全くの軽装)に会いました。
既にハイシーズンを過ぎているため、思った以上に登山者は少ないようです。
(御来光狙いの登山者は既に山頂に近い辺りを歩いていると思われます)

 

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背後に河口湖と富士吉田の明かりを見て登る。(左) 山中湖の向こうに朝の光が。(右)

 

落石避けの掩体が続く登山道をジグザグに高度を上げ、最初にたどり着いた営業小屋が七合目の「花小屋」です。
東の空に雲はあるものの、御来光は拝めそうです。
白み始めた東の空を眺めながら、朝食をとっている間に日の出の時間になりそう。
昨年は富士宮口の七合目から、赤くなった雲を見ただけでした。
ishidaは20歳代の初め頃に初富士登山を体験したときに、吉田口の九合目で御来光を拝んでいますが、他のメンバーは「初」御来光ですね。
丸く見えた朝日も、わずかな間に雲の間に隠れてしまいましたがちゃんとした御来光も見られて嬉しい。

 

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七合目の上部には次々と山小屋が出現。(左) いよいよ朝日が地平線近くまで上がってきました。(右)

 

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子丑会の富士登山では初の御来光です。

 

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周囲が明るくなると気持ちも明るく?(左) 七合目以降、登山道は岩場が多くなります。(右)

 

七合目から先、次々に山小屋が現れて、次々休憩しながら登ってゆきます。
しかし、なんだかとっても目が見え難い気がして疲れます。
寝不足のせいで眼鏡の視度が合わないせいなのかと思って、眼鏡を外してもどうにも見づらい…
なんだか頭も痛いし…

 

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足柄方面に雲海。(左) 撮影中のM氏を撮影。(右)

 

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背後にはここまで辿って来た登山道が見えます。(左) 小屋毎に休憩を入れます。(右)

 

周囲が明るくなったら完全に物が二重に見えるため、足元の遠近感も判らないため歩きにくいことこの上ない状態です。
仕方なく、交互に片目を閉じて歩くはめになりました。

 

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新築で綺麗な東洋館。(左) 最近好調なM氏、余裕の笑顔?(右)

 

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八合目から見る北富士演習場と山中湖

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六合目までが下に見えます。(左) 八合目直下はまたジグザグ道。(右)

途中、朝から富士宮口を登ってきたNT氏が山頂に到達したとの連絡がありました。
(山頂まで2時間半くらい!?)
早速吉田口登山隊のサポート出動を要請(^^;、本八合辺りでの合流を目指して牛歩します。
本八合のトモエ館から御来光館を見上げると、サポートに出てくれたNT氏の姿が見えて万歳。

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本八合目トモエ館に到着。(左) 本八合御来光館が近付きます。(右)

 

NT氏のサポートもあって、このまま牛歩作戦のまま山頂まで到達できそうですね。
本八合から須走口の登山道を見ると、何だか吉田口よりもずっと多くの登山者が行き来しています。

 

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本八合で須走コースと合流、下に駐車場も見えます。(左) 山頂まであと鳥居二つ分です。(右)

 

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NT氏と合流。サポートありがとう!(左) 山頂まであと鳥居一つ分です。(右)

 

胸突き八丁の最後の登りをこなし、みんなで第二の鳥居をくぐって山頂に到達!!です。
HT氏、NZ氏は初の山頂到達ですね。

 

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ザックを二つ担いだNT氏。(左) とうとう来ました吉田口山頂。(右)

 

山頂の浅間神社や山小屋は既に閉じていますが、沢山の小屋に囲まれて何だか繁華街の装いです。

 

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吉田口山頂の室群は全て営業を終えています。(左) 新たな角度で見る剣ヶ峰。(右)

 

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吉田口山頂到達の証拠写真。

 

休憩後、有志で今回のもう一つの目的の一つである「お鉢巡り」に出発です。
山頂には何度も来ましたが、初めて見る風景もあり、角度が変わると面白いですね。
とはいえ、風も強いうえに酸素不足で何だかishidaも息絶え絶えな気が…

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お鉢巡りに出発です。(左) これも富士山信仰の一つのあらわれ。(右)

 

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反時計回りで剣ヶ峰を目指す。(左) 稜線は強風が吹き荒れていることを表現中。(右)

 

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中央右は毛無山、背後は南アルプスの重鎮たち。

 

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剣ヶ峰直下の急坂を下ります。(左) 吉田口頂上に戻ります。(右)

 

剣ヶ峰で証拠写真を捕り、富士宮口山頂でNT氏とお別れして吉田口山頂へ戻ります。
ベンチに転がったら眠くなってしまい、他のメンバーに先発してもらって、自分とK氏と二人でグーグー寝てしまいました。
日差しは強いのですが、気温は一桁なため陽が陰ると肌寒いくらいですが、うとうと寝るのもいい気持ち。
実際には短時間で五十肩が疼いて来たため目が覚めてしまいましたが、何だか少しは疲れが取れた感じです。
(物が二重に見える症状は全く変わらないので、相変わらず片目で歩く必要がありますが…)

 

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下山口から見下ろす本八合と須走口への道

 

登ってきたのとは違う下山路(須走口と共通のブル道)を下り、本八合手前で先行メンバーと合流します。
江戸屋から吉田口方面に分岐しますが、実はこの先の吉田口下山路には山小屋がありません。
確認に出たところ、大したロスなくいったんトラバースして元祖室まで行けることが判ったので、元祖室のトイレを利用後に再び下山路に戻ることにしました。

 

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元祖室近くから見下ろす吉田口登山道。各山小屋もそろそろ店終い。

 

本八合からの下山路はブルドーザ道を下るようになっていて、硬く踏み固められた傾斜のきつい道を折り返しながら進みますが、滑り易くて非常に疲れます。
二十数年前に来たときにはコースが違い、もっとザクザクの斜面を「砂走り」した記憶があります。
(その一週間くらい後に大規模な落石があり、何人かが亡くなったと記憶しています。そのために落石避け対策とコースの付け替えがあったそうです)
今回の富士登山は、いつもと趣向が違うことや風景などの変化があって楽しかったものの、唯一最後の下山路が苦痛でしたね。

途中、太陽が傾いてきたところへガスが流れてきたため一瞬ですが「ブロッケン現象」も見られたのが唯一のお楽しみだったでしょうか?
眼下に下山コース中唯一のトイレが現れると、あと少しで六合目に向かう巻き道です。

 

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下山路を2/3ほど下ったところにある避難小屋。(左) 下に見えるトイレを過ぎれば巻き道です。(右)

 

巻き道を進み、落石避けのロックシェッドを過ぎると馬がいました。まだ観光乗馬ってあるんだ(^^)

だらだらと進むと六合目分岐、泉ヶ滝を過ぎると観光客の姿も多く見られるようになりました。
(それにしてもみんな軽装ですねえ…)

途中からTT氏と二人だけ先行するような形となり、みんなには悪いけど先に車で休ませてもらいました。 

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山頂からスバルライン五合目方向に向かって割れ目噴火の様子がはっきりわかります。

相変わらず物が二重に見える状態だったため帰りの車の運転も自粛(^^;して、運転の方には申し訳ないですが、高速では爆睡です。

蒲郡に着いてもまだ症状は残っていましたが、安全運転を心掛けて帰宅しました。
明日もおかしかったら病院に行こうということにしましたが、
翌日はぐっすり寝て、症状も霧消していたのでのんびり出勤(^^;
お昼頃に奥さんからメールが来て
「激しい頭痛を伴う複視は重度のの高山病による高地脳症の症状の一つで…」とネットで調べたら出てきたって…
どちらかというと「複視」による歩きにくさの方が苦になった印象ですが、激しくはなかったが頭痛はあったし、やっぱり高度障害が原因だったようです。

本来なら、すぐに登山を中止して下山すべき重篤な症状の一つだそうです。


海外出張から帰国しての参加だったためかしら?飛行機でも高度順応したはずだし、今回は仮眠までとって万全のはずなのに…
やはり連日の激務(?)の疲れが残っていたということにしておきます。