ishida式の越前岳(愛鷹山塊)登山
2009年12月19日(土) 各地で大雪ですが、静岡は快晴。今日は富士山でお腹一杯?

2月19日は、天気が良ければ奥さんと「富士山を見に」行くつもりでした。
しかし、12月18日に伊豆半島伊東沖で群発地震が発生、さらに富士山での片山氏の遭難が発生。
折りしもこの冬第一級の寒波が日本列島全体を襲っています。
結局、雪の心配の無い静岡県、伊東沖の地震は局所的なものであるということから、当初予定通りに愛鷹山塊の最高峰である「越前岳」を目指すことにしました。
しかし、奥さんは次女が風邪気味のため今回はパスでがっかり…。


朝4:00起床、軽く朝食をとって浜松IC〜富士IC〜十里木高原を目指します。
東名高速由比PAで暁の空に富士山と愛鷹山塊のシルエットがきれいに浮かび上がっています。
伊豆半島の上には不穏な雪雲が…(^^;他は素晴らしい晴天のようです。

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日の出前の富士山。(左) 暁の空に愛鷹山のシルエット。(右)

富士ICを降りて富士市内で富士山に朝日があたり始めました。
途中のコンビニで買出し兼写真撮影しました。

 

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富士市内で富士山に朝日が当たり始めます。(左) ちょっと寄り道して茶畑から。(右)


朝日に輝く富士山を見ながら県道24号線を十里木高原を目指します。
富士山こどもの国の前を過ぎて登り切ったところが越前岳登山口の駐車場です。
7:30頃なのに駐車場が賑わっていてびっくり。でも、よく見たら高校の野球部がバスでやってきて階段登りで練習中のようで、スポーツウェアな人たちが多く見受けられます。

 

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越前岳登山口駐車場から。(左) 登山開始。まずは行く手に見える展望台を目指します。(右)

 

車で朝ごはんを食べてから身支度をして、8:00から登山開始です。
はじめはカヤの茂る広い斜面を「富士山展望台」に向けて木の階段を登ります。
(下から見える立派な鉄塔が展望台かと思ったら、電波中継施設のようでした。)
背後には雪を頂いた富士山がよく見えます。
10分ほどで展望台に着くと、大きく裾を広げた富士山が姿を見せます。
ラジオでは既に救助隊が富士宮五合目から御殿場口六合目方面を目指しているとのことでしたが、こちらからは様子は窺えません。
富士山の東側は宝永噴火の噴出物で覆われ、火山砂漠と呼ばれる砂礫の斜面となっており広い雪原が広がります。対して西側は五合目より下が樹木に覆われているため、積雪は樹木で隠されて降雪直後以外は黒々としています。また、五合目よりも上部は強い西風のため雪が飛ばされて岩が露出している割合が高いのもこの季節の特徴です。

 

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富士山展望台からは富士山の裾野が大きく広がって見えて好展望。

 

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展望台を見下ろす。(左) 登山道から振り返ると終始富士山が見えます。(右)

 

再び登山開始し、暫く見晴らしの良い緩い斜面を進み、ベンチのある広場から先が本格的な登りとなります。
明るい落葉樹の森の中、尾根を辿りながら高度を上げてゆきます。
登山道の周囲は10cm近く成長した霜柱が真っ白に見えます。

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長く成長した霜柱。(左) 尾根越しに海岸線が見えてきました。(右)

傾斜は急になり、道はかなりえぐれた箇所もあり、所々新しく付け替えられています。
周囲の樹種にブナが混じってくると傾斜は緩み始め、山頂部は間近です。
山頂には9:35に到着しました。


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山頂手前から見た駿河湾の海岸線と伊豆半島。

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霜柱で雪が積もったように見える山頂(左) 尾根越しに富士市街。(右)

山頂周辺は明るく平坦で、南部の山塊が見渡せるようになり、その向こうには駿河湾の海岸線と伊豆半島、その向こうには相模湾も見えています。
気温は氷点下ですが、日の当たる山頂広場では霜柱が融け始めて地面が湿っぽいので、北東方向の「富士見台」に向かうことにします。
道は一旦大きく下り、少し登ったところが富士見台です。

 

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富士見台への途中から(左)と富士見台からの富士山。(右)

 

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青空に映える富士山の勇士。この時、遭難者の収容が行われていたはずですが見えませんでした。


そのまま富士見峠経由で黒岳へ向かい、愛鷹登山口バス停から十里木へバスで戻ろうかと思ったのですが、財布を車においてきてしまいました(また忘れ物…)。
富士見台に向かう途中も樹木越しに富士山の姿が終始見えていましたが、富士見台では手前に樹木の無い状態ですっきりとした富士山の姿が望めます。
戦前の五十銭紙幣にあしらわれた富士山の姿はここからの眺めだそうです。(さすがに話でしか聞いたことがないですが)
ここで写真撮影とおやつの時間にします。


まだ時間も早いので、のんびりと過ごしてから再び越前岳山頂に向けて登ります。
途中、南側に鋸岳がいくつも尖ったピークを聳えさせている向こうに駿河湾が輝いているのが見えました。
さらに位牌岳の左には相模湾も見えています。

 

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越前岳山頂からの富士山。(左) 割石峠側に下ったところから見た富士見台。(右)

 

いったん越前岳山頂に戻り、更に南に道を辿って鋸岳のよく見えるポイントを探します。
山頂直下から登山道は痩せ尾根を辿って急激に下ります。
樹木にさえぎられて鋸岳の全貌はなかなかよく見えませんでしたが、崩壊地から南側が開けて見える場所がありました。
ここらでもう一度地図を確認しますが、勢子辻に下ると2Km以上の県道歩きがありそう(この時間はバスの便もない)ので、往路を戻ることにして軽く腹ごしらえの時間にします。
途中、元気な二人組の方が割石峠に向かって下って行ったのは、愛鷹登山口へ向かっていたんでしょうか?

 

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左の位牌岳へ続く鋸岳のピーク群。(左) 日当たりの良い斜面で軽くお食事。(右)

 

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逆光で光る海面に伊豆半島西岸のシルエット(左) まだまだ霜柱は融けていません。(右)


往路を戻ることに決め、再び登り返して越前岳山頂に戻ると富士山頂には雲がかかっていました。
山頂広場の霜柱は融けてしまっていましたが、まだ気温は0度以下のようで下山路では日陰の霜柱はシャープな姿を留めています。
往路を下って富士山展望台を経て、駐車場へと向かいます。

 

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下山中に見上げた越前岳の姿。

 

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下山中は富士山頂は雲の中。(左) 展望台下の斜面はカヤの草原。(右)


振り返ると、登山開始時は逆光で影の中だった越前岳が綺麗に見え、カヤの草原に冬の日差しが輝いて気持ちの良い下山でした。
登山口には12:45着ですが、お昼御飯は帰りながら途中でとる事にします。

 

帰路、富士ICから高速に乗って富士川SAで食事中に見る富士山は、やはり終始気流による雲の発生で山頂部は隠されたまま。
しかし、それ以外は素晴らしい晴天で、先程登った愛鷹山塊も綺麗に見えていました。

 

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富士川SAから見る愛鷹山塊。左端のピークが最高峰の越前岳。