錦藍のハンター「ハンミョウ」とその一族 
※地域変異を全体の特徴としていたり、種の同定自体を間違っている可能性もありますのでご注意ください。

・2023.05.04「アイヌハンミョウ」と「コニワハンミョウ」を追加しました。
・2022.08.25「オキナワシロヘリハンミョウ」を追加しました。
・2022.08.02「オキナワハンミョウ」「ヒメヤツボシハンミョウ」「ヤエヤマクビナガハンミョウ」「タイワンヤツボシハンミョウ」を追加しました。
・2021.09.04「カワラハンミョウ」を追加、他種も写真を整理しました。
・2019.07.14「ミヤマハンミョウ」と「シロスジメダカハンミョウ」を追加しました。

「ハンミョウ科」は類縁的には「オサムシ」の仲間に近縁といわれていましたが、近年は遺伝子解析結果などから「オサムシ科-ハンミョウ亜科」とする説が主流となっているようです。
WikiPediaの記載なども一部に「ハンミョウ科」という表記が残っており、ここでは従来通り(修正も面倒なので(^^;)従来表記のままにしています。

「ハンミョウ類」は足の速い敏捷なハでンター()というだけでなくほとんどが活発に飛翔するなど活動的で、独特の複眼の大きい顔付きや足長のプロポーションなど、何とも言えず格好良く感じます。
※一般的には名前や姿から連想するネコ科の肉食獣などになぞらえて「獰猛な捕食者」とか「生きている獲物を大顎で嚙み砕く」といった表現をされることが多いですが、観察した結果からすると「ハンター」というイメージよりも「スカベンジャー」的な行動を見ることが多くあります。
もちろん生きた手ごろな獲物に出会えば積極的に捕食しますが、特に「カワラハンミョウ」「コニワハンミョウ」のように乾燥した砂地に生息するものには「スカベンジャー」的な傾向が強いようです。

オサムシやゴミムシの仲間は言ってみれば隠遁型生活者で、落ち葉の下や地下などを主な生活の場としていることから、前翅を主に「防御や体の保護」に使う方向に進化したと考えられます。
そのため、特にオサムシの仲間に関しては体が大型化した反面、後翅が退化してしまったものや前翅が融合し開くことさえできないものが多くあります。

対してハンミョウの仲間は開けた場所で生活するために視覚と足の速さや飛翔力を伸ばす方向に進化し、大きな複眼を持つのに加えて肢は長くて柔軟になっています。
別名「ミチオシエ」と呼ばれる通り、近付くと素早く走って逃げるだけでなく、瞬時に飛翔に移って逃げることが出来ます。
甲虫の多くは前翅を開いてから折り畳まれている後翅を展開するのにはそれなりの時間がかかりますが、彼らは前翅を開く動作が肉眼で判らないくらい素早く飛び立つことが可能です。KONIWAHANMYOU_9894.JPG - 66,057BYTES

開けた場所でアリなどを捕食する生活から、周囲を見回すためにか前肢を一杯に伸ばして身体を目一杯立てる独特のポーズ(ishida式では「ハンミョウポーズ」と命名)をとるものも多くいます。

彼らの中にも種毎に個性があって、コハンミョウなどは特に直立姿勢を徹底しているように見えます。
ちょっとした土くれや落ち葉まで利用して、ほぼ垂直にまで身体を立てる姿がよく見られます。
(ただし、凸凹の多い畑や畦道といった生息環境がそうさせているという見方もできるかもしれません。)
右の写真は我が家の庭で撮影した「コハンミョウ」です。

そのほかにも、「庭」の名前とは裏腹に山道などで多く見かける「ニワハンミョウ」は、落ち葉の下に逃げ込んだりする行動も見られます。

逆に、身軽な「トウキョウヒメハンミョウ」は、足元から飛び立つ身軽さはまるでハエのように見え、植物の垂直な面にもとまることがあります。

これまで見かけたハンミョウの多くはほとんどが開けた裸地で見られ、主に視覚に頼った捕食・生殖行動をとっていると思われます。
しかし、実際に見られた場所からは、やはり種毎に棲み分けがされていることが伺えます。
更には地上ではなく植物上を生活の場とする「シロスジメダカハンミョウ」や「ヤエヤマクビナガハンミョウ」といった変わり種も存在しています。

個別のページと重複する部分もありますが、ここでまとめてそれぞれの個性をご紹介します。

 「ハンミョウ(ナミハンミョウ)」 

 名前通り日本産のハンミョウの代表種であり、大型で最も美麗(ishida基準)。
大顎も長大なうえに白地に黒い縁取りがあって目立ち、大顎を閉じたり開いたりする行動は同種間での何らかのシグナルのようにも見えます。
前翅の斑紋や色の変異は少なく、前胸部はそれほど毛深くはない。
成虫で越冬して春に繁殖するのが一般的ですが、幼虫のままで越冬した個体は夏に成虫になり、そのまま越冬して翌年春に産卵しているようです。
発生のサイクルが足掛け2年となり、夏〜秋に成虫が活動している周辺にも同時に(発生サイクルが1年違う)幼虫が見られます。(ここは最近になって専門書で調べてやっと判明しましたが、成長度合いによっては幼虫期がさらに伸びることもあるようです)
生息場所は平地から低山地の神社やお寺などの境内・林道などで、砂利・砂地・赤土・舗装路などの開けた地面で見られます。
幼虫は地面に垂直よりはやや斜めに角度をつけて巣穴を掘る傾向が強いように見えます。

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「オキナワハンミョウ」

主に沖縄本島に生息し、一見した印象は「ハンミョウ(ナミハンミョウ)」にそっくりで、かつては亜種とされていましたが、現在は独立した種とされています
生活様式や習性などにも大きな差は無いと思われますが、現地では地域の環境的に開けた裸地が少ないためか全体的に河原やその周辺の開けた場所でよく見られます。
形態的には「ハンミョウ(ナミハンミョウ)」より若干小型でややスリムな体型で、背面の中帯紋のくびれが少ないといわれています。
また、ishidaの印象では全体的に艶の無いものの比率も多いように感じます。

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「タイワンヤツボシハンミョウ」

名前の通りもともと台湾に生息するやや大型のハンミョウで、2000年代初頭になって八重山諸島に侵入(人為的か漂着などの偶発かは不明)して定着したものです
外来種といわれるとやや複雑ですが、深い青を基調とした体色は渋い美しさを感じます。
西表島北部で特によく目にする印象ですが、現在は海岸近くから川の上流などの砂地や河原などでかなり普通に見られます。

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「ニワハンミョウ」

ハンミョウよりも生息環境には幅があるが、どちらかというと山地に多くみられます。
春に成虫が現れ、盛んに交尾するところが見られますが、春には同時に成長した幼虫の巣穴が見られることから、ハンミョウ同様に足掛け2年以上かけて世代交代しているようです。
体色や前翅の斑紋の個体差は大きく、緑色から銅金色、紫色、数は少ないが黒色
まで様々のものが同時に見られます。
また、かなり毛深い部類に入り、頭部や前胸背板側面まで白毛がかなり生えています。
生息地は山際の神社やお寺などの境内、山中の山道や広い岩盤上などで、砂利や砂地から黒土の地面で見られます。
地面に掘られた幼虫の巣穴は垂直に近く、危険を感じるとすぐに穴に潜ってしまいなかなか頭を出しません。
また、なるべく目立たないようにする配慮からか、巣穴を掘った土を穴から離れた場所まで運んで捨てる徹底振りです。

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「ミヤマハンミョウ」

「ミヤマ」の名前通り、中部地方では標高1500m以上、富士山五合目以上や立山の室道周辺などで見られる高山性のハンミョウです。
サイズや外見は一見すると「ニワハンミョウ」に近いのですが、背面の模様は中帯紋が大きく波打っていることや、肩紋が発達していてしばしば肩後紋と連続している、中後紋が丸いといった特徴と、口器周りは上唇が幅・前後長とも大きくて「タラコ唇」に見えるところが特徴的です。
体色や斑紋に大きなばらつきはありませんが、ニワハンミョウ同様に黒色型も現れます。
また、これもニワハンミョウとも似た特徴ですが、前翅後端付近が大きくしゃくれて見えます。

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「アイヌハンミョウ」

種名からは北海道を連想させますが、実際には北海道から九州まで全国的に広く分布します。
主に河川の中・上流域の河原に生息し、春に成虫が現れます。
特に砂地と草地の境界付近で生活しており、場所によっては「コニワハンミョウ」や「ミワハンミョウ」と混棲しています。
実際にishidaが初めて本種を見た場所では「ニワハンミョウ」と混棲しており、サイズや一見した印象がよく似ていたため単なる斑紋のバリエーションの一つだと勘違いしていました。
体色はくすんだ青銅色から赤みがかった銅色の範囲で地味ですが斑紋はよく発達し、肩紋・後肩紋・中帯紋・中後紋・後紋それぞれが明瞭で、特に中帯紋は「W型」をしているのが特徴的で、一部には中後紋・後紋が繋がっているものもいます。
斑紋の個体差は少ない印象ですが、地域的には斑紋が非常に細いか消失気味になる傾向の産地もあるようです。
また、本種は他種に比べて特に毛深く、前胸側面から上面だけでなく頭頂部から額にかけても白い長毛が生えています。
大顎の先端はシャープで尖っている他のハンミョウ類に比べ、本種は先端がヘラ状になっているのが特徴的です。

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「コニワハンミョウ」

種名は「小さいニワハンミョウ」を連想させますが見た目の印象はかなり異なり、スリムで足の長い昆虫というイメージのハンミョウ類としてはやや寸胴で短足に見えます
同属の「ニワハンミョウ」や「アイヌハンミョウ」に比べてサイズも小さめで、色合いは紫がかった赤みの強い体色のものが多い印象ですが、緑がかった体色のものも現れます。
鞘翅の斑紋は同属の他種よりよく発達しており、中帯紋が前後に長くてうねりも大きめ、中後紋と後紋が繋がっており、個体間の斑紋の差異は少ないようです。
また、あまり顕著ではありませんがヒメハンミョウ属のハンミョウのようにメスの鞘翅の会合部の前寄りに「鏡紋」のような黒っぽい部分があります。
河川中上流域の河原の砂地と草地の境界付近に生息しており、春に成虫が現れます。メスはやや湿った砂地に穴を掘って産卵するようです。

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「コハンミョウ」

今までには主に畑と庭、神社の境内、田んぼのあぜ道などで発見していますが、自宅の庭から八重山諸島までと非常に水平分布は広いようです。
体色や前翅の斑紋の変異はあまり無く、地色が緑がかったものからやや紫の入る程度の範囲であまりバリエーションはありません。
前翅の中央前寄りに黒い斑紋が一対あるのが外観上の特徴と思っていましたが、これは鏡紋と呼ばれるもので実際にはメスの背面だけにあってオスにはありません。
体毛は短めですが、前胸背板側面には白毛が生えています。
また、「ハンミョウ」や「ニワハンミョウ」に比べて小型で、どちらかというと顔面が細面で複眼の突出も顕著です。
幼虫は地面に垂直な穴を掘って暮らしますが、場所の選り好みからか巣穴は狭い範囲に密集して見られます。

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「オキナワシロヘリハンミョウ」

本州に生息する「シロヘリハンミョウ」の亜種とされており、本種は沖縄本島から八重山諸島の海岸(主にマングローブ帯とその周辺の海岸)に生息しています。
体色や前翅の斑紋の変異はほとんど無く、やや緑がかった銅金色の体色に、前翅の周縁のみ明褐色の紋があるというパターンのみです

「コハンミョウ」にサイズ感や見た目が似ており、同様にメスの背面には「鏡紋」と呼ばれる暗色部がありますが、本種の場合は特にこの紋が大きいのも特徴だと思います。
ただ、体形的には本種は前翅の背面が平坦で、全体的に平べったい体形に見えます。
幼虫はマングローブ帯の泥の地面に垂直な穴を掘って暮らしますが、満潮時には海面下となるような場所に巣穴を設けています。

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「カワラハンミョウ」

開けた砂地環境を好み、かつては名前の通り大河川の河原や河川敷などで見られたようです。
現在では河川改修等により彼らの好む草が疎らに生えた砂地という過渡的な環境が無くなって全国的に減少しています。
体に対して肢は特に長く、全体的なプロポーションは「ナミハンミョウ」などに比べるとやや細めで体の厚みも少ないように感じます。
体色は濃い青緑色からわずかに緑色を帯びた程度までの範囲で、斑紋は本種独特の前翅外周の白紋が外縁でつながって火焔状に幅広い面積を覆っている状態のものから、地色がほぼ白の中に暗色紋があるかのような状態のものまで様々です。
成虫は7月下旬〜9月上旬頃活動・交尾をし、幼虫は砂地に深い縦穴を掘って暮らします。

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「エリザハンミョウ」

身近な生息地は限られた場所しか知りませんが、局所的には高密度に生息しています。
成虫はやや湿った平坦な砂地に限って生息するようです。
複眼が非常に大きく、全体的なプロポーションはやや細めで、他種に比べて肢が長くて体の厚みが少ないように感じます。
前胸部の背面にまで回り込むように白い長毛が生えているのが特徴的です。
体色は銅金色から緑色を帯びた程度までの範囲で、斑紋はいわゆる「唐草模様」のようで、同じ産地内での個体間の斑紋や体色の差はほとんどありません。
成虫は7月末〜8月中旬頃に活動、交尾をしています。

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「トウキョウヒメハンミョウ」

台湾などからの外来種であろうといわれ、全国に局所的に分布しているようですが、生息地を東京、山口県などとする古い資料よりも生息地は年々拡大しているようです。
主に林の中の開けた場所や樹林の根際の裸地などで見られます。
全体的なプロポーションはやや細めなうえに筒型の体形で、前翅の形も「船型」で相対的に体に厚みがあります。
また、前胸部は他の種類に比べて、より「筒型」に見えてあまり抑揚がありません。
体毛も少ない部類で、前胸部下面にも少ないくらいです。
体色はこげ茶に近い銅金色にやや緑色を帯びた程度で、個体間の差はあまりなく、前翅は荒い点刻状の盃刻に覆われてるため艶がなく、斑紋は埋もれているように見えて目立ちませんがやはり個体差は少ないようです。
上唇がほぼこげ茶色で大顎も茶色い個体が多いため、ますます正体不明に見えます。
成虫は7〜8月頃活動、交尾をしていますが、幼虫はまだ見たことがありません。
2021年以降、ishida家自宅の庭でも従来から生息している「コハンミョウ」に混じって発生が確認され、その後は渥美半島でも山地や「エリザハンミョウ」生息地で混棲しているところを見付けたくらい広い範囲に広がってきているようです。

非常によく似た「リュウキュウヒメハンミョウ」が沖縄に分布しますが、前翅の肩部にある斑紋がほとんどない本種に比べ、明瞭で長いことで区別されます。

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「ヒメヤツボシハンミョウ」

八重山諸島の西表島・石垣島に生息する小型のハンミョウですが、同属の地味な「トウキョウヒメハンミョウ」などに比べるとメタリックで美しいハンミョウです。
やや湿り気のある林道や登山道で見られ、現地での生息数自体はかなり多いようです。
ただ、前述のように非常に小型で体長はせいぜい8mm程度しかなく、ハンミョウに慣れている(?)ishidaでさえ、最初は足元から飛び立つハエのような印象しか持ちませんでした

しかし、八重山遠征の目標種でもあったので、「これってもしかしてハンミョウなんじゃないかな?」という目で見直しつつそっと接近し、カメラのファインダー内に拡大して捕らえた鮮やかな姿は鮮烈な印象でした。
あまりの小ささに、雌雄の差、上唇の形や感覚毛などがよく判りません(^^)

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「シロスジメダカハンミョウ」

屋久島から琉球にかけて分布する、「目高」の名前通り複眼の突出が極端で特有のプロポーションをもった小型のハンミョウです。
このハンミョウは他種と異なり、地上ではなく森林の下草などの植物の葉上などで活動し、幼虫も他のハンミョウと違って朽木に穿孔して暮らします。
10mmに満たない小型種なうえに動きは素早く、トウキョウヒメハンミョウと同様に一見しても「ああハエだな」くらいにしか感じません。
複眼が大きいだけでなく、上唇が長いためにハンミョウの特徴である鋭くて長大な大顎がよく見えません。
頭部や前胸部には青藍色の輝きがありますが、粗い点刻に覆われてメタリックな輝きのない前翅も含めて全体的に地味な印象ですが、カメラのファインダーで拡大された姿は、しっかり「ハンミョウ」らしい精悍さを備えています。

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「ヤエヤマクビナガハンミョウ」

八重山諸島の西表島と石垣島に生息する一風変わった体型の小型のハンミョウです。
完全に樹上性の本種はアカメガシワの木部に穿孔して産卵し、幼虫もその穴の中で獲物を待ち構えるという独特の生活史を持ちます。
成虫はクワズイモの葉の上などで見られますが、本種も10mmに満たない小型種なうえに動きは素早く、大きく写してやろうと思って接近して撮影するのが難しいハンミョウです。
体形は細長く、前胸は名前のように細長く伸びて「首長」状態を呈していますが、頭部は逆に丸くて寸詰まりで吻部も短いため、知らなければハンミョウの仲間には見えません。

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ハンミョウ各種の顔立ち比較

HANMYOU_1171.JPG - 65,716BYTES「ハンミョウ(ナミハンミョウ)」

・複眼の突出はやや大きめ
・眉間から上唇のステップはやや深い
・大顎は白色で非常に長く、鋸歯は黒
(オスは大顎全体がほとんど白、メスは第2鋸歯より先全体が黒緑色)
・上唇は白く、中央は峰状に高まって黒い
・上唇の先端突起は5個で外縁は黒い
・上唇の感覚毛は6本

OKINAWAHANMYOU_P4233129.JPG - 54,676BYTES「オキナワハンミョウ」

・複眼の突出はやや大きめ
・眉間から上唇のステップはやや深い
・大顎はやや黄褐色で長く、鋸歯は黒
(特徴は「ハンミョウ」と同様だが、傾向的には大顎が全体的に短い個体が多い傾向に見受けられる)
・上唇はやや黄褐色、中央は峰状に高まって黒い
・上唇の先端突起は5個で外縁は黒い
・上唇の感覚毛は6本

TAIWANYATSUBOSIHANMYOU_P1166641.JPG - 65,136BYTES「タイワンヤツボシハンミョウ」

・複眼の突出はやや大きめ
・眉間から上唇のステップはやや深い
・大顎は白色で長く、鋸歯は黒
(特徴は「ハンミョウ」と同様だが、大顎はやや短い傾向にあるように見受ける)
・上唇は白く、中央は峰状に高まって黒い
・上唇の先端突起は5個で外縁は黒い
・上唇の感覚毛は6本

NIWAHANMYOU_4742.JPG - 63,875BYTES「ニワハンミョウ」

・複眼の突出は小さめ
・眉間の隆起が顕著で上唇とのステップは深い
・大顎は薄褐色だが先端部は緑色の金属光沢
・上唇は薄褐色で、前後に幅広で平坦
・上唇の先端突起は中央1個だが目立たない
・上唇の感覚毛は10本程度

MITYAMAHANMYOU_PICT6614.JPG - 78,114BYTES「ミヤマハンミョウ」

・複眼の突出は小さめ
・眉間の隆起が顕著で上唇とのステップは深い
・大顎は明褐色だが先端部のみ黒い
・上唇は薄褐色で幅広、特に中央部は前方にも長い
・上唇の先端突起は中央1個だが目立たない
・上唇の感覚毛は8本

AINUHANMYOU_P4282809.JPG - 52,341BYTES「アイヌハンミョウ」

・複眼の突出は小さめで顔はやや長め
・眉間の隆起が顕著で上唇とのステップは深い
・大顎は薄褐色で先端部は黒くてややヘラ状
・上唇は薄褐色で、左右に広くて平坦
・上唇の先端突起は中央1個だが目立たない
・上唇の感覚毛は8本程度
・頭部・眉間に白い長毛が生えている

KONIWAHANMYOU_P4271535.JPG - 53,204BYTES「コニワハンミョウ」

・複眼の突出は小さめ
・眉間の隆起が顕著で上唇とのステップは深い
・大顎は薄褐色で先端部と小歯は黒い
・上唇は薄褐色で、左右に広くて前縁が直線状
・上唇の先端突起は中央1個でややくびれながら尖る
・上唇の感覚毛は8本程度

KONIWAHANMYOU_8488.JPG - 63,512BYTES「コハンミョウ」

・複眼の突出は大きめで顔は前後に長め
・眉間から上唇のステップは浅い
・大顎は薄褐色だが先端部は緑色の金属光沢
・上唇は薄褐色で左右の幅は狭く中央は僅かに高まる
・上唇の先端突起は3個で前縁は褐色
・上唇の感覚毛は4本


OKINAWASIROHERIHANMYOU_P5283250.JPG - 54,353BYTES「オキナワシロヘリハンミョウ」

・複眼の突出は大きめで顔は前後に長め
・眉間から上唇のステップは浅い
・大顎は白色だが先端部は緑色の金属光沢
・上唇は白色で左右の幅は広くて平坦
・上唇の先端突起は3個
・上唇の感覚毛は8本


ERIZAHANMYOU_P8103420.JPG - 48,710BYTES「エリザハンミョウ」

・複眼の突出は大きめで顔は前後に長め
・眉間から上唇のステップは浅い
・大顎は白色だが先端部は緑色の金属光沢
・上唇は乳白色で平滑、左右の幅は広い
・上唇の先端突起は1個だがほとんど目立たない
・上唇の感覚毛は10本程度

TOUKYOUHIMEHANMYOU_P7102735.JPG - 50,242BYTES「トウキョウヒメハンミョウ」

・複眼の突出は大きめで顔は前後に長め
・複眼の間には特に細かい縦ジワが多い
・眉間から上唇のステップはほとんどない
・大顎は白色で先端部は濃褐色(メスは全体が濃褐色)
・上唇は濃褐色で左右の幅は狭くて前後に長い。中央は僅かに高まる
・上唇の先端突起は1個で左右はくびれている
・上唇の感覚毛は6本か8本?
(図鑑の記載では6本だが8本見える気もする)

HIMEYATSUBOSIHANMYOU_P5284160.JPG - 50,930BYTES「ヒメヤツボシハンミョウ」

・複眼は丸くて大きく、突出は大きめ
・複眼の間には特に細かい縦ジワが多い
・眉間から上唇のステップはやや大きめ
・大顎は明褐色で先端部は濃褐色
・上唇は褐色で左右の幅は狭くて平坦
・上唇の先端突起は1個
・上唇の感覚毛は8本

KAWARAHANMYOU_P1360924_2.JPG - 60,947BYTES「カワラハンミョウ」

・複眼の突出は大きめで顔は前後に長め
・眉間から上唇のステップは非常に浅い
・大顎は乳白色だが先端部と小歯は黒い
・上唇は乳白色で中央がわずかに高く前後左右に幅広
・上唇の先端突起は1個だがほとんど目立たない
・上唇の感覚毛は8本(中央6本+外寄りに1対)

SIROSUJIMEDAKAHANMYOU_P1110840.JPG - 67,510BYTES「シロスジメダカハンミョウ」

・複眼の突出は極端に大きく、顔は前後に長め
・眉間から上唇のステップは控えめ
・大顎は明褐色で先端のみ濃褐色
・上唇は茶褐色で左右の幅は狭くて前後に長くてほとんど大顎を覆い隠す。中央は僅かに高まる
・上唇の先端突起は8個で特に外側2対は大きい
・上唇の感覚毛は6本?

YAEYAMAKUBINAGAHANMYOU_P6070044.JPG - 45,855BYTES「ヤエヤマクビナガハンミョウ」

・複眼の突出は控えめで、顔は前後に短い
・眉間から上唇のステップは控えめ
・大顎は短くて黒いが根元のみ白い
・上唇は青緑色で前後に非常に短い
・上唇の先端突起は7個?
・上唇の感覚毛は6本?