クチジロビロウドマイマイ

軟体動物門 腹足網 柄眼目 ニッポンマイマイ科  殻長約20mm

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殻に細かな毛のような突起が密生、黒い体など異色のカタツムリ。

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渦巻きの高さ(螺高っていうんでしょうか?)が低いタイプの殻の形です。

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登山者に踏まれたようで、殻の割れたカタツムリにザトウムシが集まっていました。

2009年9月末に屋久島に遠征した際、宮之浦岳山頂付近の登山道で見付けたカタツムリです。
すぐ近くでは、先行した登山者に踏みつけられたらしい殻の割れた個体も見られました。

殻に細かな毛状の突起が密生しているだけでなく、真っ黒いからだがひときわ異彩を放っていますので、帰宅して調べればすぐに同定できると思ったのですが、陸貝って一筋縄ではいきませんね…今のところ種不明です。
殻の特徴から、ビロウドマイマイの一種だと思われます。

------------------ 2018.11 追記 -----------------------

「屋久島の自然図鑑」(神ア真貴雄 著 メイツ出版)に載っていました。
ナンバンマイマイ科ではなく、ニッポンマイマイ科とのことでした。
屋久島の低地から高地まで、広く分布しているが、やはり高所のほうが多く見掛けるとのことで、同書の記載には「屋久島固有種」とあります。
ただ、同名でネットで検索しても解説や画像はまったく出てきません…。
「日本のレッドデータ検索システム」では「絶滅危惧U類(VU):絶滅の危険が増大している種」に分類されており、分布図では九州(鹿児島)、屋久島、種子島、奄美諸島が色塗りされていました。
移動性の少ない陸貝なので、実際には島ごとの分化が進んでいるのでは?とも思います。