ブリジストン ワンタッチピクニカ 1985年(?)製 1993年に入手


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ワンタッチピクニカとしては第二期型だと思われます。
12.5インチ樹脂ホイール 12.5×2-1/4タイヤ ベルトドライブ フラットハンドル仕様です。
最初期(1981年頃発売)のものはチェーンドライブで、ホイールのリムが全てシルバーのようです。
後期のものはチェーンドライブ、14インチスポークホイール、プルバックハンドル、ドロヨケ付きなど色々な仕様がありました。

会社の後輩で乗り物好きのIBちゃんが所有していたもの。
購入当時、駐車場から会社まで乗ってきていて、「面白い自転車だな」と記憶の片隅に。
当時としては「折り畳み自転車」というもの自体が珍しく、この自転車も価格的には「高級実用車」の部類でした。
もちろん現在市場に安価な折畳み自転車(高級車も)を供給している台湾の自転車産業はまだ勃興してなかったですし、一般的な自転車自体もそれなりに高価なものでした。
BS氏の結婚祝いに「自転車はどうよ?」と物色した際も、ワンタッチピクニカはまだカタログには載っていました。
(当時、一旦自転車熱の冷めていたBS氏は実用性を重視してベルトドライブのママチャリを所望)

その後、たまたま思い出して、「ワンタッチピクニカ、まだ持ってるの?よかったら買おうか?」とIBちゃんに持ちかけて購入が決定。早速自宅まで行って引き取り、めでたく我が家の一員に。
フレームなどに多少のキズはあるものの、屋内保管のため外観は良好でした。
小径車なので、借家の玄関に鎮座してもOKなのがいいですね。
豊川市在住当時は、これでかなり通勤(片道約6Km)しました。
その後、豊橋市に移住後は近場の買い物や市街地へのカーサイクリング(郊外の河川敷などに駐車し、そこから艦載機で出撃して買い物)にも活躍。
MOVEちゃんに積載して鈴鹿サーキットに出掛け、周辺での足代わりに使用したこともありました。

------主な仕様と特徴------

・外形寸法
全長 117cm(使用時) 120cm(折畳み時)…折り畳むと、シートステイの屈曲部が後ろに張り出します。
ホイールベース 87cm
幅  45cm(ハンドル幅)
高さ 約90cm(ishidaの使用時) 約40cm(折畳み時。サドルの収容方法により変動あり)
カタログスペックは判りませんが、重量は実測で12Kgくらいです。(当時としては普通)

・ワンタッチでの折り畳みが可能ですが、サイズ的にはあまりコンパクトではありません。
個人的には折り畳み式自転車によくある「フレームにヒンジがついていて、真中でポキ」っていうのの「見た目」が凄くいや(あくまでも好みの話です)なんです。
それに対して、ワンタッチピクニカちゃんのフレーム構造はデザイン的には許容範囲(やはり個人的見解)です。

・乗り味は剛性感があって、普通のママチャリよりずっとしっかりしているうえに、独特のタイヤのお陰で乗り心地もよし。
小さくて太いタイヤはなんとなくスクーターのような乗り味で、バランスも取りやすく、小回りも効きます。
(こういうところが26インチ以上の車にはない、小径車の良い所ですね。)
タイヤが太い為に走行抵抗は大きめに感じますが…でも、太いタイヤのお陰で一般的な小径車よりは段差の乗り越え性などは良いようです。

・ベルトドライブのため、持ち運んでもチェーンによる汚れを気にする必要がありません。
もともと、運搬を考えて採用しているので当然ですが、チェーンの汚れって思わぬところに着いたりして困りますよね

また、チェーンリング(クランクに付いているアルミホイール風の部分)とプーリー(樹脂製)は二重構造で遊離しています。その後のチェーン仕様のタイプは、ママチャリ風にチェーンがフルカバーされています。

・小径車全般の特徴で、前輪が切れ込みやすい為、コーナリング特性は癖があります。
下り坂でハンドルを引きながら漕ぐと、(前輪荷重が増しているので)ますますぐらぐら…ちゃんと腰を引きましょう。
下りや砂の浮いた場所でのコーナリングは特に前輪の切れ込みに注意が必要です。

・ハンドルポストにチェーン錠を内蔵。

・カッコ良いアルミホイール風ですが、実は樹脂ホイール。

・Fブレーキはサイドプルのキャリパーブレーキ、Rブレーキはバンドブレーキ。

・変速はありません。
ただし、大きなFギアのお陰で「変速のないママチャリ」くらいのギア比です。


2008年、ちょこっとカスタム(^^)

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2008年の新年会で自転車ネタが発火(^^;
Y氏が「YS-11」を自慢げに持参。BS氏は年末にCarry me DS(LOUIS GARNEAU)購入の話題。
後日BS氏のCarry meを試乗して、自分もCarry me購入熱が発火(^^;…で、鎮火した結果がコレ??
ちなみに、MK氏も早速A-Bikeをご購入、わざわざ見せびらかしに来てくれました。

我が家のワンタッチピクニカちゃんも、サドルとハンドル周りの快適性をアップすることで、(重さ以外は)十分グレードアップ可能と判断しました。
それに、発売から20年以上経って、かなり貴重な自転車ですから大切に乗らないといけませんよね(^^)。

サドルは今風の「GEL入り」「大切な部分に優しい?穴あき」「リーズナブルな価格」「ピクニカちゃんにマッチするカラー」をポイントに選択した結果、VELO VL-1146G(赤/黒)を購入。
VELOっていうと、量販車の廉価版が頭に浮かびますが、車格的にはこれで良いんじゃないの?
ただし、サイドに「GEL」って書いてありますが、本当にGEL入りかどうかは怪しい気が…。

ついでに、秘密基地への収納性をアップする為の折り畳みペダル三ヶ島 FOPも購入しました。
(標準装備のペダルはアルミ製の非折り畳みペダル)

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ところが、デザイン的には十分マッチするものの、サドル自体が薄くなったことで、シートピラーのヤグラ(いかにもママチャリ風)がモロ見え…
ヤグラの取り付けが普通とは前後逆に見えますが、元々このように付いていました。

おまけに、三ヶ島 FOPは折り畳んだ時のサイズがかなり大きめで、やや期待外れ。
(もともと、オールアルミのFD6を購入しようと思ったのですが、「デザインがダサい」との理由で却下(^^;した。)
FD6の方が折り畳み寸法が12mm短く、重さは200gくらい軽いのですが、ケージの形がダサい。でFOPを選んだのがちょと間違い?(実際、ネットで調べた寸法よりも大きい)
おまけに、BS氏に「こんなん買いました」とメールしたら、いきなりの酷評で何だかがっかり。

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左から・標準装備のペダル ・側面から見たFOP(使用時 折畳み時) ・上から見たFOP(使用時 折畳み時)

次に、ハンドル周りの快適性をアップするため、グリップとブレーキレバーを注文。
何故かついでにシートピラーと三ヶ島 FD6、クイックシートピン、空気入れなどもカートに入っていました(^^)
FD6は「ペダルレンチ掛け」の部分が無く、クランクの裏側から六角レンチで締め付けるようになっています。
(なんだ
か無駄な気もしますがレンチが付属。FOPにも六角レンチ用の穴はあります。)
畳んだ時のボディの大きさは、はっきり言ってほとんど差はありませんが、レンチ掛けの有無でサイズが違います。
FD6の方が余計な出っ張りがない分、引っ掛けにくいともいえますが、クランクからのリーチがあって、表面にもピンの生えているFOPのほうがペダリングの感触は(ちょっとだけ)勝っているように思います。
それに、リフレクタが埋め込んであるFD6のデザインはやっぱりダサい…(あくまでも個人的見解)
もちろん、重量としてはノーマルのペダルが一番軽く、ペダリング感覚も良いのは言うまでもありません。

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三ヶ島FD6 使用時(左) 折畳み時(中)
大きさの違いはほとんどペダルレンチ掛けの有無の差 FOP-左 とFD6-右(右)

次に、見た目のしょぼいシートピラーも交換します。標準のスチール製→アルミ製に変更なので本当は軽量化も、と言いたいところですが実は標準は有効長20cmほどですが、購入したのは35cmもあるので軽くありません。
(様子を見てカットしようかと思います)
KALLOY シートピラー SP-248(シルバー) 外径25.4mm 長さ350mm
TIOGA クイックシートピン(ピンタイプ) SPS008

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クイックシートピンにしたことで、折畳み時のサドルの高さ調整が容易に(もともとやりにくくはないですけど)。
ただし、悪戯などの防止のため、クイックレバーのハンドルは取り外し可能なタイプを選択しました。

次に、硬くてつるつるしたハンドルグリップと、細くて指掛りの幅の狭いブレーキレバーを交換します。
ELGON パフォーマンスグリップ GP1 (Sサイズ)
TEKTRO ブレーキレバー 351AG (赤)
 ブレーキレバーは実は適当に選びました。AGはリニアプルと通常のカンチブレーキ兼用です。
ELGONのグリップは評判が良さそうなので、試しにと思って購入。GP1は角の生えていないタイプのオーソドックスなものですが、カラーや形状はなかなかイカス?

事前にブレーキワイヤを外す為、Fブレーキ側のアジャスタを緩めようとしたところ、しっかり固着していて全く回すことができません。なんとなく悪い予感がするものの、タイコだけ外し、とりあえずCRCを吹き付けて放置プレイ。
Rブレーキワイヤは楽々取り外し。
ブレーキレバー取り外し後、グリップとハンドルバーの間に(−)ドライバを押し込みながらCRCを吹き込んでグリップも取り外しました。(特に接着とかはしてなかったみたいです)
裸になったハンドルバーに、新しいブレーキレバーの仮付けをしてみます。(とりあえず支障なし)
そして、ブレーキワイヤ&アウター取り外しの為に、Fブレーキのアジャスタを(ご自慢の)BAHCO ウォーターポンププライヤで掴んで「えいやっ」と回したら、アジャスタの頭だけ回りました…ねじ切れた(^^;
アジャスタのネジ部はアルミが腐食して完全に固着していました。また余分な仕事が増えましたね。
仕方ないので、ブレーキ側はバカ穴+アウター受けの組み合わせとし、ブレーキ側に残ったアジャスタのネジ部はドリルで揉んで落としてしまいます。(ブレーキレバー側にアジャスタがあるので全く問題なし)
ついでにブレーキワイヤも交換することにして、近所のホームセンタまで娘の自転車で買出しに行きました。
Fブレーキのみアウターまで交換(ライナー入り)、Rブレーキ側はワイヤのみ交換(ステンレスワイヤ)としました。
(外したワイヤを見ると、20年以上の歳月を経ているとは思えないほど良い状態でした。)

ところが、ブレーキレバーに続いてグリップを仮付けしてみると、グリップが長すぎることが判明しました。
グリップの内側にブレーキレバーホルダを位置させると、レバーが内側すぎるだけでなく、ハンドルバーの曲がりに掛かってしまう為、レバーが開き過ぎになってしまいます。
握り位置とレバーの位置を見て、グリップを28mmカットすることにしました。

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ノーマルのグリップとブレーキレバー(左) グリップとレバーを外したハンドルのヌードな姿(右)形はいわゆるオールランダーバー

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握り心地が試せるGP1のパッケージ(左) 28mmカットしたGP1(中) レバーとグリップを取り付けた状態(右)

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出来上がりました。真っ先に目に入るサドルとハンドル周りがグレードアップしたお陰で、なんとなく新しい自転車になったような新鮮な気分ですね。なんて単純な私…(^^)

ちなみに、ELGON GP1は良いですね。手のひらの外側が支えられるお陰で快適性が高いだけでなく、グレー部分の素材自体も適度にソフトで手のひらに吸い付くような握り心地です。
おまけに、アルミダイキャスト製のクランプ部も高級感がありデザインも良し。

早速試乗してみると、ブレーキレバーはもう8mmくらい内側の方が良かったかもしれませんね。
(ハンドルバーの幅や曲がりとグリップの長さの関係から、これ以上内側は難しいですが…)
また、ペダリング時のキシミ音も出ているようなので、BB(ボトムブラケット)のグリスアップも必要そうです。
次回はヘッド周りやホイール、BBの「メンテナンス編」を…(予定)


メンテナンス編

前にも書きましたが、2008年初頭、ペダリング時に「みしみし」といった感じの音がし始めました。
特にBB周りにはガタは感じられませんが、それとは別にステアリングの動きはやや渋い感じがあります。
(2008年の冬は近年になく寒いため、グリスも硬くなっていると思われます)
そういえば入手以来、ベアリング周りのメンテナンスはしたことがありませんね…
3年ほど前にランドナー(CHERUBIMU号)と奥さんのミキストはBB以外のメンテはしていました。
で、せっかくなのでピクニカちゃんも本格的にメンテしてあげることにしました。

一応、予定としては以下の三点で進めます。
・BBのグリスアップ
・前後ホイールベアリングのグリスアップ
・ステアリングヘッドベアリングのグリスアップ

-------------BB(ボトムブラケット)のグリスアップ--------------
上等な自転車の場合は「シールドBB」と呼ばれるカートリッジ型のベアリングを使ったタイプの物が主流ですので、このような作業は不要です。

前回の通販の注文時に「クランク抜き工具」も発注してありましたので、特に支障はないはず…

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購入した「コッタレスクランク抜き工具」 シマノ製 TL-FC10 ¥1065也

まずは順番に、外すものをどんどん外していきます。
下のように、クランク取り付け部は化粧キャップでフタがしてありますのでマイナスドライバなどで回して外します。
キャップを外すとクランクの固定ナットが顔を出しますので、ラチェットレンチなどを使ってナットを外します。

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クランクはテーパー穴になっていて、ナットの力でシャフトに圧入されています。ですからナットを外しただけではクランクは外れませんので、ここで上記の専用工具が登場します。(これ以外では出番の無い専用工具です(^^ゞ)
(上等なクランクシャフトでは、中空のものなどもありますので、そういった物にはシャフトの先端にもう一つアタッチメントを取り付けてやる必要があるようです。)

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ナットを外したところクランクの穴には雌ネジが切ってある(左) 工具のセットが浅くてNG(中) 正しくセットされた状態(右)

クランクの内側に切ってある雌ネジ部にクランク抜き工具をねじ込みます。
その時は、工具の内子部分を伸ばした状態でねじ込まないと、クランクネジ部の掛り代が少なくなってしまうため注意が必要です。写真(右)のように、工具の雄ネジがしっかりクランクに収まった状態までねじ込みます。

工具先端側の平面部をモンキーレンチでくわえてネジをクランク側にねじ込んでいきます。
(先端には二面幅14mmの六角穴があいているので、合うサイズのソケットなどを持っていればラチェットなどで回した方が作業は早いですね。私はそんなに大きな物は持っていませんでした。)

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工具のボルト部をモンキーレンチでねじ込みます(左) 外れました(中) 同様に右クランクも外す(右)

意外にも(?)簡単に外れました。同様の手順で右クランクも外します。
右クランクにはチェーンリング(この場合はベルトプーリーですが)が一体でカシメられています。
ピクニカちゃんの場合はベルト駆動なので特に気にせず作業していますが、チェーン駆動の自転車の場合は先にチェーンを外しておいた方が作業し易いですね。

やっとBBシャフトにアクセスできるようになりました。
左側にロックリングがありますので、「引っ掛けスパナ」を使ってロックリングを緩めます。
この自転車の場合、ロックリングの直径が46mmでしたので、45-52サイズがフィットします。

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クランクを外したハンガー部(左) 45-52サイズの引っ掛けスパナでロックリングを緩める。(右)
 

ロックリングを外すと左のワン(ベアリングの玉受け)を外すことが出来ます。
チェーンラインが狂うとイヤなので、右のワンは外しません。(見たところ同じようにワンが入っていますが、ピクニカちゃんの場合、こちらにはロックリングはありません)
ベアリングのボールがばらばらなのか、リテーナで保持されているのかはこの時点でははっきりしませんでしたが、ばらばらのボールが入っているかもしれないので、落とさないように注意して取り外します。
(落としても大丈夫なように、下にウエスなどを敷いてやると効果的ですね)
実際、外してみるとボールはばらばらのタイプでした。
グリスは残っていますが、かなり高粘度で「冷えたマーガリン」のような硬さでした。

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左のワン(玉受け)を外します(左) 抜き取ったワンとBBシャフトetc.(右)

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I田先生の図解によるボトムブラケットの構造図(安価な自転車はこのような構造が一般的なようです)

右ワンの中からもボールを取り出し、洗浄します。
ボールを取り出す時は、左右それぞれの数をちゃんとチェックしておきましょうね。
落ちたボールがハンガーの内側などにくっついている可能性もあります。
ワンとシャフト、BBハンガー内部も洗浄し、玉当たりの状態をチェックしますが、特に問題はなさそうですね。

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左側の玉押し部(左) 左ワンの内部(右)

車体に取り付いたままの右ワンもしっかり洗浄した後、玉受け部にグリスをたっぷりと盛り、ボールを並べていきます。
ボールを並べたら、更にボールが埋まるくらいグリスを盛り付けます。
左ワンにも同様にしてボールを並べてグリスを盛っておきます。(今回はモリブデン入りグリスを使用)
その際、グリスに砂埃などが混入しないよう、作業は屋内で行うようにしましょう。

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右ワンの内部にグリスを盛ってボールを並べます(左) 左ワンも更に上からグリスを盛ってボールを埋めます(中) まずは仮調整(右)

BBシャフトの玉押し部にもたっぷりグリスを盛ってやり、シャフト先端が右ワンのボールに当たらないように、ハンガー内に真っ直ぐ挿入します。
(シャフトを当ててボールを落としてしまわないよう、注意。また、落としても大丈夫なように下には受け皿かウエスを置いて作業します。)
さらに、シャフトを真っ直ぐに保持した状態で左ワンをハンガー部にねじ込んでいきます。
クランクが付いていないと玉押し調整はやりにくい(ガタが判り難い)ですが、仮に調整して締めておきます。
写真ではロングノーズプライヤで左ワンを固定していますが、クランクを取り付けた後ではこの方法は使えません。
(後述の、いわゆる「カニ目レンチ」などと呼ばれる工具が必要です。)

この先の作業の効率を考えて、クランクはまだ取り付けません。

-------------フロントホイールハブベアリングのグリスアップ--------------

まずは手始めに、お手軽な前輪から取り掛かります。
自転車が自立しなくなるため、ひっくり返すか台に寝かせて作業します。
(ヘッド廻りを触らないなら、ひっくり返してハンドルとサドルで立たせるほうが手っ取り早いですね。)
今回はヘッドもばらす予定なので、折り畳んでダンボール箱を作業台として使用してます。

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このような感じで、風を避けるために玄関で作業しています。

アジャスタを緩めてブレーキアーチを開き、両側フォークエンドのホイール固定ボルトを外します。
外した車輪のシャフトを回してみると、ゴロゴロという嫌な感触が伝わってきます…(^^;

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 前シャフトと玉押し(左) 薄口モンキーで玉押しを固定し、ロックナットを緩めます(右)

シャフトエンドには外側から「固定ナット」「固定ワッシャー」「ロックナット」「スペーサーワッシャ×2」「玉押し」「ダストキャップ」「玉受け」の順番で取り付けられています。
玉押しの平面部を薄口のモンキーかスパナ(13mm)で固定し、ロックナットを緩めて外します。
この自転車の場合は、単なるスペーサーと思われるワッシャが2枚入っています。
ハブスパナを持っていないので、今回はENGINEERブランド(双葉工具)の「コネクタモンキー」を使用しました。
(現在は社名も「エンジニア(株)」となって、「スマートモンキー」と言う名前で販売されています。)
先端の厚さが2mmと薄く出来ているため、ダブルナットや掛かりの薄いロックリングなどに最適です。
ただし、汎用性はありますが、作業性自体は通常の「ハブスパナ」を使った方が良さそうです。

で、玉押しを外し、ボールが落下しないように注意しつつシャフトを抜くと、ボールは見事に光っていました??
あれ?グリスはどこに??
驚いたことに、グリスはキャラメル状に固まって、玉押しと玉受けにしっかり固着していました。
揮発成分がすべて蒸発してしまったようですね。ここまでなる前に整備しないと…(^^;;;

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グリスの痕跡の固形物がついた玉受け(左) こちらもキャラメルで固まって盛り上がった玉押し(右)

固着したガム状物質をヘラなどで落として洗浄します。
当り部分は結構光っていますが、一応玉当りの状態には問題なさそうですね。

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洗浄した玉受け(左) と 玉押し(右)

ホイールハブベアリングもBBの場合と同じように、玉受け(ワン)の中にグリスを盛り付け、ボールを並べて更にグリスを盛り付けます。そして、玉押しにもグリスを塗布してシャフトに組み付けていきます。
最後に玉押しで「ガタがなく、スムーズに回転する」塩梅に調整し、ロックナットで固定します。

ちなみに、ありきたりですがフロントホイールのハブベアリング部の構造はこんなふうです。(リア側も基本構造は同じ)

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今回も(自称)イラストレーターのI田先生作のイラストで…

ホイールハブ部に圧入されたワン(玉受け)に対して玉押しをねじ込んでいき、玉押し調整します。
ガタなく、スムーズに回る塩梅に調整するコツは、まずはやや渋めになるくらいに締め込んでみて、そこから徐々にスムーズに回転する位置まで緩めてやることです。
調整が上手くいったらロックナットを締め込みます。
この時も、玉押しを固定し、なおかつシャフトまで回ってしまわないように注意してロックナットを締めて下さいね。


-------------リアホイールハブベアリングのグリスアップ--------------

リアホイールハブベアリングの構造自体はフロント側と同じです。
ただし、ブレーキ系(バンドブレーキなので、ブレーキユニットはリアホイールに付いている)とフリーが余分についているところが異なります。

まずは、ワイヤーの固定ナットを緩め、ブレーキユニットからブレーキワイヤを取り外します。(1)
そして、ブレーキユニットの回り止めをチェーンステイの固定部から外してやります。(2)

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リアホイールの固定ナットを緩めると、リアホイールが外れます。
リアホイールにブレーキユニットを固定しているナットを外すと、ユニットが外れてきます。

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反対側にはフリーがついていて作業しにくいため、ブレーキ側の玉押しを外してシャフトを抜くほうが良いですね。
玉押しのロックナットを緩め、ナットと玉押しを外します。
フロント側ではダストカバーは玉押しに圧入されていましたが、リアの場合は別体でした。
外してみると、構造上カバーされているブレーキ側のほうがグリスは良い状態だったので、やはり雨などが侵入することによってグリスの劣化が進みやすいということですね。
フロントと同じく、古いグリスを清掃してから、新しいグリスを盛ってボールを並べてやります。

玉押しの長さが違う(ブレーキドラムの長さ分ブレーキ側の玉押しが長い)ため、ちゃんと方向性を合わせてシャフトを組み込んでやります。
玉押し調整も、ブレーキ側で行います。(フリー側は玉押しが少し入り込んでいるため、レンチが掛けられない)
ブレーキドラムに油などが着くとブレーキが効かなくなる恐れがあるので、最後にドラムをクリーナで洗浄してからブレーキユニットを取り付けます。

出来上がったら、次の作業のためにホイールは取り付けないでおきます。

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またまた(くどい?)I田先生のイラストで後輪周りの構造です。フリーは省略(^^;

-------------ステアリングヘッドベアリングのグリスアップ--------------

 次に、ヘッド周りのグリスアップに入ります。
ワンタッチピクニカの (少なくとも我が家の)ハンドル部はちょっと変わっていて、ハンドルとハンドルポストは一体のT字型をしています。(ポスト内にワイヤー錠が内蔵されている)
ポストの高さは非常に高く、ワイヤー錠内蔵のために上から下まで空洞になっているため、ワイヤー錠を抜くと上から地面(タイヤ)が見えます。
一般的な「ウス」でハンドルポストを固定するのではなく、ヘッドチューブ(フレーム)のスレッド部をクランプで締め込んで固定する方式となっています。
ちょうど、シートポストをシートクランプで固定するような方式と同じですね。
ここはオリジナルの六角穴付きボルトでクランプを締め込む方式から、クイックシートクランプで固定するように変更してみました。

まず、ハンドルポストを抜くのとフォークを取り外すため、Fブレーキをフォークから外します。
その後、前述のハンドルポスト固定部を外し、ハンドルポストを抜き取ります。

ヘッド部はBBのように切り欠きリングナットで固定されています。
こちらは直径35mmと、ひと回り小さめなので30〜38mmサイズが適合します。

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ロックリングを外すと、回り止めも一緒に外すことが出来ます。
回り止めは、スレッド部の切り欠きのDカット部と勘合して、ヘッドの上玉押しが回転するのを防止するためのものです。
(仮にロックリングが緩んでも、回り止めが浮いてしまわない限りは上玉押しが緩むことはない。)
フォークが下に抜け落ちないように支えながら上玉押しを外します。
こちらはボールがリテーナ―で保持されるタイプのものが使用されていました。
グリスは残っていますが、けっこう硬くなっているようです。

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リテーナ―ごとボールを取り出してみると、状態は特に問題なさそうです。
フォークを取り外して下側のベアリングも取り外します。

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下玉押しの状態も問題ないようです。(左) 取り出したフォーク。ヘッド部がとっても長い(^^)(右)

ヘッドチューブ側の上下のワン、上下の玉押し、ボールを洗浄しておきます。
リテーナ―付きのボールは洗浄しにくいため、念入りに古いグリスを洗い流してやり、新しいグリスがリテーナ―の内部まで入り込むように摺り込んでやります。

あとはホイールベアリングなどと同じように、ワンと玉押しにグリスを盛り付けて組み付けます。
玉押し調整は、緩すぎるとハンドル周りにガタが出てしまいますし、硬すぎるとスムーズにセルフステアしないため乗りにくくなってしまいます。ガタがなく、自転車を傾けた時に、スムーズな動きで自然にハンドルが切れる状態がベストです。
最終組付け時に再度確認しましょう。

あとは、逆の順序でハンドル回り、前後ホイールを組み付けます。

-------------最後に各部調整--------------

ブレーキ周りやベルトの張り、後輪の傾きを調整します。
Fブレーキは片当たりにならないよう、固定ボルトの前後の締め込みを調整してやります。
また、Rブレーキの調整の前に後輪の傾きとベルト(一般の自転車の場合はチェーン)の張り調整を行います。

後輪のシャフトには「チェーンアジャスタ」が付いていますので、ベルトの張りが適正になるようにアジャスタで後輪を前後に調整します。この自転車の場合、アジャスタは右にしか付いていないので、後輪が傾かないように注意してシャフトを固定します。

後輪の傾きがなく、ベルトの張りも適正(きつすぎると抵抗になり、緩いと外れや歯飛びの恐れがある)になっていることを確認したら、外していた回り止めに後ブレーキユニットを固定してやります。
次に、ブレーキのアジャスタを締め込んだ状態で、固定ボルトにワイヤーを通して固定します。

そして、アジャスタを使ってブレーキの遊びを調整します。

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チェーンアジャスタを調整して固定。(左) 後輪を固定したらリアブレーキの回り止めを固定する。(右)

ブレーキ周りの感触を確かめるため、お庭で試乗してみます。
あれ?ぺだりんぐすると「みしみし」…治ってない(^^;;;;;;
とりあえず、ここまでで夕方になってしまったので、先の作業はまた来週にします。
車載状態でBBの調整が出来るよう、ピンスパナ(カニ目レンチ)の手配が必要ですね〜。

実は先日、ファクトリーギア豊橋店にてめぼしい物を探索済みで、エスコのカタログで適合しそうなものを見繕ってありました。早速澤山店長に会社から(^^;メール送信して取り寄せをお願い。
パークツールなどでもラインナップされていますが、エスコのほうが格段にお安いです。(税込み¥1740)

 
現物こんな感じの物で、一応ドイツ製らしい。コンパスのようにスパンが変えられるようになっています。
パークツールの物は先端のピンが交換できるようになっていますが、こちらは固定です。

エスコ 自在ピンレンチ EA613XR-5(長さ160mm ピン径4mm、スパン11〜60mm)
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ところが、実際にはめてみようとすると、ピンの長さがちょっと長すぎて入りません。
少し削ってやりました(^^;

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ピンの長さが少し長すぎ。(左) ヤスリで少し短くしてやります。(右)

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こんな感じで調整、固定します。

準備で少しつまづきましたが、問題なく使用可能に。
早速調整してみますが、特に緩すぎ、きつすぎということもなく、適正に調整できていると思いますが??
ついでに、前後ホイールの回転も確認すると、後輪はやけに早めに止まってしまいます。
こっちはちょっときつめなんでしょうか?ちゃんと確認したつもりだけど…

で、仕方がないので再度後輪を外して(ブレーキも分解するので、けっこう面倒なんですけど)確認してみると、フリーのプーリーを止めるとすぐに後輪が止まってしまうので、フリーの空転トルクが重いようです。
手で回しても、砂をかんだような「じゃりじゃり」した感触が伝わってきます。
ところが、形からするとハブベアリングとフリーが一体の「フリーハブ」のようですが、フリーを外せるのかどうかも不明…ところで、関係無いけど昔持っていたフリー抜きは今どこに?

仕方がないので、フリーを抜くのは諦めて、まずはフリー内部の汚れを洗い流し、外部からグリスを揉み込んでやることにしました。(良い子は真似しないで下さい)

外部からクリーナーを吹き込んでやると、確かに砂混じりの汚れが流れ出してきます。
「じゃりじゃり感」がなくなるまでしっかりと洗浄し、ワン側からグリスを揉み込みながらフリーを回し、グリスをフリーの内部に押し込んでいきます。
何とかなったかな?ちょっと保証の限りではないですが…
仮組みしてみると、今までとはうって変わって、フリー側を固定してもちゃんとホイールは回り続けてくれます。

さらに、ペダリング時の異音については実はベルトとプーリーの噛み合い音のようです。
前側のチェーンリング(プーリー)は、樹脂で出来ているため、冬場に硬くなったベルトの歯面との間できしみ音が発生しているようです。
試しにアーマオールを付けた布で歯面を拭いてやったら解消…(^^;;;;;;;;;;;;;。
一応、BBの玉押し調整はもう一度しっかりしておきます。

全ての作業を終え、ポジションも再調整して近所のホームセンターまでお出かけすると、今までよりもかなり軽くて軽快になった気がしますね…なんて単純な私。

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なんとなく気分が良いので記念撮影?