ハッチョウトンボ 

トンボ目 トンボ科  体長20mm前後

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とてもコントラストの高い配色の成熟オス。

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羽化して間もないオスは、全体的に黄褐色。

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全体に褐色が濃くなって、複眼にも赤みが入ったオス。このくらいでも縄張り行動は取っている。

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体色に黄色が残り、複眼下部が褐色のオス。

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縄張りに入ってきたメスと交尾に成功!

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こちらは成熟したメス。

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メスは地味ですが、これはこれで個人的にはなかなかイカス配色に感じます。

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小ささを実感できるように1円玉と比較してみました。

全長は20mm前後と、日本産のトンボの中の最小種です。

生息地は限定的ですが、北海道や島嶼部を除くとかなり広い分布域を持ち、平地から尾瀬などの高層湿原までの広い範囲で見られます。
生息地はミズゴケが生えるような湿地で、他の大型のトンボとの競合を避けています。
ただ、かつては自分の自宅付近の池にある湿地でも見られましたが、周辺の開発による乾燥化や湿地の消失によって、限られた場所でしか見られなくなってきています。

オスは翅の付け根に橙色斑をもち、未成熟なうちは全身が黄褐色で、成熟すると複眼まで赤くなりますが、複眼の下半分や胸部には黒い部分があって、大変コントラストの高い派手な配色です。
成熟の度合いで、複眼下部が褐色だったり、胸部や腹部に黄褐色が残っている固体も混じりますが、その段階で既に縄張り行動や繁殖行動を取っているようです。
活発に飛び回ることはなく、縄張りは半径50cm〜1m程度と狭くて自分の直上くらいまで接近しない限りは、激しい排他行動は取らないようです。

メスは白・黒・茶褐色のストライプ模様で、地味ですが配色はおしゃれに感じます。

オスは、縄張りに入ったメスを追って連結して交尾に至りますが、交尾自体は短時間で終わってすぐに離れてしまいます。
メスは単独で打水産卵を行いますが、その際もオスは特にメスをガードしたりもしないように見えます。

小型で軽量ゆえに、わずかな風にも敏感なようで、とまるとすぐに耐風姿勢をとって翅を畳んでしまうために、翅を広げた写真がほとんどありません(^^;