ベッコウトンボ 

トンボ目 トンボ科  体長45mm前後

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第一印象は、名前とは違って「真っ黒いトンボ」です。

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こちらは少し未熟な「ややベッコウ残し」の色合いです。

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少しベッコウ色の入ったメス。

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羽化間もない、ベッコウ色の顕著なメス。

東北南部から四国・九州までが本来の分布とのことですが、現在ではほとんど見られず、多数発生する場所は静岡県磐田市の桶ヶ谷沼以外ではほとんどないとのことです。

桶ヶ谷沼と隣接する鶴ヶ沼では保護が功を奏して、非常に多く見られます。
それほど極端な環境に棲むようには思えませんが、1年を通じてヤゴが成育できるような環境さえ保全されれば、繁殖自体には困難さは無いということでしょうか?
(アキアカネなどのように、夏から秋に発生して卵で越冬するような生活であれば水田などでも繁殖可能ですが、このトンボは幼虫(ヤゴ)の状態で越冬するための通年維持される水場を必要とします。)

名前は羽化間もない未熟な個体の体色が「ベッコウ色」をしていることからきているとのことですが、なかなかちょうど良い時期に当たりません。

前述のように幼虫で越冬するため、春に出現して以降は初夏の頃には殆んどいなくなってしまいます。

交尾は短時間で終わってしまうようで、連結したまま飛び回ったりもしないようです。
たまたま見かけたペアも、連結したまま止まることはほとんどなく、空中で交尾してすぐに離れてしまいました。

産卵はメス単独で行い、飛びながら腹端を水面に打ち付けるようにして行います。