ウスバカゲロウ 

脈翅目(アミメカゲロウ目) ウスバカゲロウ科  約35mm

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ウスバカゲロウの幼虫は「アリジゴク」として有名で、神社の軒下や海岸近くの砂地など、乾燥した場所にクレーター型の穴を作って獲物が落ちるのを待ち構えます。
獲物が落ちた振動を感じると、頭と大顎を使って砂をかけて穴の底に落とします。獲物は大顎で押さえつけられ、牙の先端から体液を吸い取られてしまいます。食後の残骸は穴の外に放り投げてしまいます。(けっこう綺麗好き)

幼虫は、後ろ向きに地面に潜り、「のの字」を書くようにして移動しながら頭で砂を飛ばしながら穴を作ります。(母の実家の軒下に沢山のアリジゴクがいて、子供の頃よく観察した覚えがあります)
他のウスバカゲロウの仲間では、穴を掘らずに歩き回って生活するものもいるそうです。

成虫はトンボ型ですが、主に翅を屋根形に閉じてとまるのが普通です。
飛び方は「ひらひら」という感じで弱々しいのですが、意外に用心深い性格なのか、なかなか近くには止まってくれません。

ちなみに、あくまでも「薄羽」カゲロウであって「薄馬鹿下郎」ではありませんので念のため(^^;

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上の写真(左・右)は穴に落ちたクロナガカメムシに砂をかけているところ。
ちゃんと獲物の方向を認識して砂をかけているようです。
(その後カメムシは脱出に成功)
さらに下の写真は巣穴に落ちた「ホソガタナガハネカクシ」を捕食しようとしているところですが、アリ地獄の名の通り、一度落ちてしまったら這い上がることが本当に難しいのが良く判りました。

下の写真は地上を歩いていたカゲロウの幼虫ですが、足の長さが短く、ちゃんと前進して歩くことや体が平たいことから「アリジゴクを作らない」種類のもののようです。
初めはツノトンボの幼虫かとも思いましたが…

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