ヘビトンボ 

脈翅目 ヘビトンボ科  約50mm

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黄色い体、やや暗色の翅に黄色い斑紋で非常に目立つ色合いです。

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頭の先から翅端まで70mmほどある印象ですが、記憶では「とにかく大きい」。

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大顎を広げて「噛み付くぞ」と威嚇しているようです。

野山で出会う昆虫の中でもとりわけ大型で異形の昆虫のうちのひとつです。
「ヘビトンボ」という名前も、どちらかというと「蛇に似ている」ということではなく、異形で獰猛なイメージや「噛み付く」行動から付けられたものではないでしょうか?

トンボのことを英語で「Dragonfly(竜蝿)」と呼びますが、自分としてはこのヘビトンボこそ「古えの竜」とでも呼びたくなる、まさに「昆虫界のドラゴン」のイメージを持っていて大好きな昆虫です。

かつては渓流や滝を歩き回っている時に見かけたり、山の宿泊施設などの灯火に飛んできたところを捕まえたりしたことがありましたが、最近はめったに出会わず、飛んでいる姿を見掛けることはあっても写真には撮れていませんでした。

久々に出会ったヘビトンボは雨上がりの林床で羽を乾かしている様子で、飛び去ることもなく撮影に付き合ってくれました。

水の綺麗な渓流に棲む幼虫は「孫太郎虫」と呼ばれ、体内に鎮静成分を含むため子供の夜泣き・疳の虫に効くとされています。
肉食性の幼虫は日本産の水生昆虫としては最大で、渓流の昆虫たちの食物連鎖の頂点に立っているといえます。

近年の分類では「脈翅目(カゲロウ目)」ではなく「ヘビトンボ目(広翅目)」とする考え方もあるようです。