ジョウカイボン
甲虫目 ジョウカイボン科 約15mm
標高の高い山地で見た黒化傾向の強い個体。
このように飛翔して逃げてしまうことも多々あります。
脚の脛節まで黒い個体。
こちらの個体も全体に濃色でイメージが違う。
羽化の際、うまく翅が伸びなかった個体。
------------- 2023.07 写真の入れ替え・記載追記しました。--------- ジョウカイボンの仲間は前翅が柔らかい「軟鞘類」と呼ばれるグループに属し、類縁的にはホタルなどと近いものだそうです。 ジョウカイボン科の代表種の本種はやや大型で、主に里山から中山間地域でよく見掛け、平地の我が家周辺ではあまり数は多くないようです。(小型で明るい体色の「セボシジョウカイ」のほうがよく見掛ける気がする。) 愛知県では標高の高い山地に行くほど黒化傾向が強い個体が多くなるイメージがあり、前翅の後半や会合部が黒いものが多いと感じますが、地域的な変異なのか?よく似た別種なのか?よく判りません。 本種も含めてジョウカイボン科の昆虫は主に肉食性で他の小型昆虫を捕食しますが、花粉にも集まり、繁殖のために雌雄の個体が出会うちょうど良い婚活場所になっているようです。 本種のグループは体内に毒を持っているため鳥などの捕食から逃れていると言われ、小型のカミキリムシにはジョウカイボンに擬態したものも数種あるそうです。
柔らかい鞘羽は体の軽量化に役立つためか、多くのジョウカイボン科の昆虫は警戒するとすぐに飛翔して逃げることが多いイメージです。
ただ、柔らかい前翅のデメリットか、羽化時にしっかり伸び切らずに歪んでいたりしわくちゃになっているものの比率が多い印象です。