ノコギリヒラタカメムシ

半翅目 ヒラタカメムシ科  8mm前後

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地味な色合いですが、体側のギザギザがダイナミックでカッコいい。

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複眼は小さく、張り出した前胸部の側角も特徴的。

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胸部はやや厚みがあるが、体の後半はやはり扁平。

ヒラタカメムシ科のカメムシは程度の差こそあれ全て名前通り薄っぺらな体形をした地味なカメムシで、全てキノコや腐朽菌をホストにする菌食性という変わった分類群です。
自分の中ではなかなか目にすることがないが、時に集中して現れることがあるという印象で、どれも狙って出会うことのできないうえに、大半は小型で地味で隠蔽的な体色をしているばかりでなく見た目もよく似たものが多く、資料の不足もあってなかなか同定し辛い連中ばかりです。

本種は腹部の側面に張り出した結合板と呼ばれる部分がギザギザに張り出していることからの命名ですが、結合板が張り出しているカメムシは科をまたいで多くあり、よく似た特徴で名前も似ている「ノコギリカメムシ」とは類縁は近くありません。
本種と同属の「シロモンヒラタカメムシ」など、近縁種は多くが同じような特徴を持っているようです。

2025年の神奈川遠征の二日目、神奈川県西部の森を歩いていた際に道路脇の電柱にいた本種を見付けました。

2025年に出会った初見の「ヒラタカメムシ科」の4種目です。