チャバネアオカメムシ

半翅目 カメムシ科  10mm前後

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前胸部側面の稜線が黒いのが本種の特徴ですが、この個体はちょっと判り辛かった…

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4月初旬に見て、ずっと「種不明」だったこの個体、実は本種の越冬時の体色のようです。

------------------- 2024.1.1 写真と記載を追加しました。 ------------------

最も普通に見られる緑色のカメムシのひとつですが、カメムシの代表的な体形と緑色に翅だけが茶色いという極普通の見た目ですが、当地ではよく似た配色のものは他には1種(やや小さめで主に西日本以西にしか分布しない「ヒメチャバネアオカメムシ」)しかおらず、前胸部側面稜線が黒い本種に対して黒くなく、サイズ感も含めて見分けは容易と思われます。
ただ、2019年に発表された資料によると、本種とされていた中に隠蔽種があり、先島諸島に生息するものは新種として「サキシマチャバネアオカメムシ」とされたそうです。
更に「ヒメチャバネアオカメムシ」とされていた従来のタイプ標本(1900年記載・産地不詳)が実は小笠原諸島特産の「ルリカメムシ」と同一種であることが判ったため、学名は先行してつけられていた「ルリカメムシ」のものとされました。(けっこうややこしい)
そのあおりで、従来西日本に生息している「ヒメチャバネアオカメムシ」は学名不詳種となってしまい、新たに新種記載されて新学名がつけられたとのことです。
そして更には「ヒメチャバネアオカメムシ」と同属の新種として石垣島から「イシガキチャバネアオカメムシ」も見付かっているという、なんともややこしい話となっています(^^)

本種は東三河ではほぼどこでも見られるうえに個体数も多く、出会うたびに「またあんたですか」と思うくらい、当たり前に思えてしまうことも…。
(なんだか人間って勝手だなと思いますが)

空を飛ぶのも巧みなようで、よく飛んで逃げます。