アカギカメムシ

半翅目 キンカメムシ科  25mm前後

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鮮烈な赤い体色がきれいですが、全体に艶消しのマットな質感です。

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キンカメムシ科としては体に厚みがなくて細長い印象。

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これは全体として黒紋が少ない傾向の個体のようです。

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全体に平べったい体形は写真に撮り易いのは有難い。

基本的には南西諸島以南〜東南アジアに広く生息する大型のキンカメムシで、全長でいえば日本最大のカメムシといってよさそうです。
(「オオヘリカメムシ」とどちらが最大?という気もしますが、全長では本種、投影面積ではオオヘリカメムシ、というイメージです。)
キンカメムシとしてはちょっと異色の金属光沢のない背面に加え、全体に厚みがなくてやや細長い独特のプロポーションです。
また、名前には「アカギ」と付きますが寄生植物はアカメガシワやオオバギ、アブラギリなどとあり、寄生植物由来の命名ではないようです。

南に行くほど生息数が多くなるとのことですが、本種には一度出会いたいと思っていたもののこれまでの遠征では出会ったことがなく、2022年の八重山遠征の際に石垣島で初めて出会いました。
確かに大型なうえに派手な赤い色合いは鮮烈なイメージでした。

体色や斑紋には変異が多いようで、斑紋の数も様々、更には個体変異だけでなく成虫は経時的に体色が変化するようです。
羽化直後が最も赤みが強く、次第に黄色みが強くなっていく傾向のようですが、今回はこの1個体しか見ることが出来ず、変異の度合いについては確認できませんでした。